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最近、俺は深刻な問題を抱えている。
というか、ちゃんと相談しているつもりなんだけど、どうにも話が噛み合わない。
「……あの」
夕方、ひと区切りついたところで切り出した。
「3Pが、常習化してきて困ってます。
…というか……スライムも混ざるので、実質4Pです」
念のため、補足。
ガルドが首を傾げた。
「?」
アルベルトも同時に首を傾げた。
「?」
いや、だから。
腹立つな。とぼけてるだろこれは。
「困ってます、って話です」
言い直す。
ガルドは腕を組んで考え込む。
「……問題は、どこだ」
アルベルトも真剣だ。
「安全面ですか? 体力配分でしょうか」
違う。
俺ははっきり言った。
「頻度です。頻度が多い」
二人、顔を見合わせる。
「……多いのは、良いことでは?」
「むしろ、仲がいい証拠ですよね」
話が通じない。
しかし、問題は解決するためのものだ。
俺は、なるべく冷静に続ける。
「シーツがですね…洗濯、追いつかないんですよ」
ここでようやく、二人が止まった。
「……洗濯」
ガルドが復唱して、アルベルトが頷く。
「確かに…乾く前に次、ですね」
「そう!それです!」
思わず声が上ずる。
よかった、通じた。やっと共有できた。
俺はそのまま深呼吸して話を進めた。
「なので、良い方法を考えましょう」
はずだったのに。
また沈黙。
二人とも、真剣な顔で考え始めた。なんで?
「頻度はそのまま」
ガルドが言う。この人、顔いいくせにちょっとお話にならない。
「効率を上げるとかですか?
あ、洗濯させるメイドとか…連れてきます?」
アルベルトが最悪な提案したな、今。
このお坊ちゃんめ。メイドさんもびっくりだろ。
「効率?」
最後は無視して俺は聞き返した。
「一回あたりの満足度を高めれば、回数は自然と減るはずです」
アルベルトが理路整然と続ける。
「なるほど、試行回数を増やして、策を練る…か」
ガルドが頷く。
待って。
「試行回数……?」
「何度か、ですね。良い方法が見つかるまで…」
アルベルトが微笑む。
「いろんな抱き方すればわかるだろう」
ガルドが当然のように言う。
……これ、増えるな?
アルベルトが締めくくる。
「まぁ結果として…当面、頻度は上がります」
なんでそうなる。
シーツが間に合わない話をしてたはずだったが?
「……逆じゃないですか?」
「検証期間です」
「そう」
二人同時に意思疎通が取れなくなってしまった。
あ、これだめだ。
その後、どうなったかというと。
頻度は増えました。
そして案の定、シーツが足りない。
干しても、干しても、追いつかない。
ある朝、部屋の前に包みが置いてあった。
「……?」
開けると、中身は――
防水シーツ。
二枚。
「……あの、お二人、これは?」
「買ってきた」
ガルドが言う。
「これで洗濯の問題は解決ですね。いざとなったらメイド買いましょうか」
アルベルトも満足そう。
……この世界にも、防水シーツあるんだ。
落ち着け俺、そこじゃない。
「いや」
俺は包みを見下ろしたまま言う。
「問題、そこじゃないんですよ」
「?」
「?」
またとぼけた顔。
顔がいいからもういいや。あー、かっこいいな。
俺は深く息を吐いた。
「……困ってるって言いましたよね?」
「聞いた」
ガルドが頷く。
「だから、対策を」
アルベルトも真顔。
「……方向性が違うんですよ…」
二人は顔を見合わせる。
「……昴」
ガルドが少し困ったように言う。
「まさか…本当に困っているのか?」
「それとも」
アルベルトが続ける。
「“困っている風”なだけですか?」
言葉に詰まる。
……否定できない自分がいるのが、一番困る。
本当は頻度とかどうでもいい。
いや、シーツは困るんだけど。
あー、でも防水シーツ手に入ってしまったからなぁ…。
「とりあえず」
俺は防水シーツを畳み直した。
「洗濯は、楽になりますね」
二人とも、ほっとした顔をする。
問題解決したことになった。
「……でも、頻度の話はどうです?」
一応、聞いてみる。
「良い方法が見つかるまで」
ガルド。
「続行ですね」
アルベルト。
……ですよね。
俺は天井を見上げた。
困ってる。
確かに困ってる。
でも、なぜか――
環境だけは、どんどん整っていく。
このまま、どうなるんだろう。
防水シーツを抱えながら、俺は静かにそう思った。
……困ってる、はずなんだけどな。
というか、ちゃんと相談しているつもりなんだけど、どうにも話が噛み合わない。
「……あの」
夕方、ひと区切りついたところで切り出した。
「3Pが、常習化してきて困ってます。
…というか……スライムも混ざるので、実質4Pです」
念のため、補足。
ガルドが首を傾げた。
「?」
アルベルトも同時に首を傾げた。
「?」
いや、だから。
腹立つな。とぼけてるだろこれは。
「困ってます、って話です」
言い直す。
ガルドは腕を組んで考え込む。
「……問題は、どこだ」
アルベルトも真剣だ。
「安全面ですか? 体力配分でしょうか」
違う。
俺ははっきり言った。
「頻度です。頻度が多い」
二人、顔を見合わせる。
「……多いのは、良いことでは?」
「むしろ、仲がいい証拠ですよね」
話が通じない。
しかし、問題は解決するためのものだ。
俺は、なるべく冷静に続ける。
「シーツがですね…洗濯、追いつかないんですよ」
ここでようやく、二人が止まった。
「……洗濯」
ガルドが復唱して、アルベルトが頷く。
「確かに…乾く前に次、ですね」
「そう!それです!」
思わず声が上ずる。
よかった、通じた。やっと共有できた。
俺はそのまま深呼吸して話を進めた。
「なので、良い方法を考えましょう」
はずだったのに。
また沈黙。
二人とも、真剣な顔で考え始めた。なんで?
「頻度はそのまま」
ガルドが言う。この人、顔いいくせにちょっとお話にならない。
「効率を上げるとかですか?
あ、洗濯させるメイドとか…連れてきます?」
アルベルトが最悪な提案したな、今。
このお坊ちゃんめ。メイドさんもびっくりだろ。
「効率?」
最後は無視して俺は聞き返した。
「一回あたりの満足度を高めれば、回数は自然と減るはずです」
アルベルトが理路整然と続ける。
「なるほど、試行回数を増やして、策を練る…か」
ガルドが頷く。
待って。
「試行回数……?」
「何度か、ですね。良い方法が見つかるまで…」
アルベルトが微笑む。
「いろんな抱き方すればわかるだろう」
ガルドが当然のように言う。
……これ、増えるな?
アルベルトが締めくくる。
「まぁ結果として…当面、頻度は上がります」
なんでそうなる。
シーツが間に合わない話をしてたはずだったが?
「……逆じゃないですか?」
「検証期間です」
「そう」
二人同時に意思疎通が取れなくなってしまった。
あ、これだめだ。
その後、どうなったかというと。
頻度は増えました。
そして案の定、シーツが足りない。
干しても、干しても、追いつかない。
ある朝、部屋の前に包みが置いてあった。
「……?」
開けると、中身は――
防水シーツ。
二枚。
「……あの、お二人、これは?」
「買ってきた」
ガルドが言う。
「これで洗濯の問題は解決ですね。いざとなったらメイド買いましょうか」
アルベルトも満足そう。
……この世界にも、防水シーツあるんだ。
落ち着け俺、そこじゃない。
「いや」
俺は包みを見下ろしたまま言う。
「問題、そこじゃないんですよ」
「?」
「?」
またとぼけた顔。
顔がいいからもういいや。あー、かっこいいな。
俺は深く息を吐いた。
「……困ってるって言いましたよね?」
「聞いた」
ガルドが頷く。
「だから、対策を」
アルベルトも真顔。
「……方向性が違うんですよ…」
二人は顔を見合わせる。
「……昴」
ガルドが少し困ったように言う。
「まさか…本当に困っているのか?」
「それとも」
アルベルトが続ける。
「“困っている風”なだけですか?」
言葉に詰まる。
……否定できない自分がいるのが、一番困る。
本当は頻度とかどうでもいい。
いや、シーツは困るんだけど。
あー、でも防水シーツ手に入ってしまったからなぁ…。
「とりあえず」
俺は防水シーツを畳み直した。
「洗濯は、楽になりますね」
二人とも、ほっとした顔をする。
問題解決したことになった。
「……でも、頻度の話はどうです?」
一応、聞いてみる。
「良い方法が見つかるまで」
ガルド。
「続行ですね」
アルベルト。
……ですよね。
俺は天井を見上げた。
困ってる。
確かに困ってる。
でも、なぜか――
環境だけは、どんどん整っていく。
このまま、どうなるんだろう。
防水シーツを抱えながら、俺は静かにそう思った。
……困ってる、はずなんだけどな。
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