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023 薄っぺらな誘惑
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「いやはや。そちらから唐突に切り出してくるとは思いもよりませんでした、動揺してしまいましたよ。あんな様子を見せてしまってはもはや誤魔化しもできませんね」
これで、互いの関係性ははっきりした。
もう後戻りはできない。
「貴方を取り込もうとしてたのもバレバレだったわけですか。少し……恥ずかしいですよこれ」
「ご、ごめん……」
「ラトタタの名前が出ましたが、彼女とはもう接触はしたのですか?」
「ああ、この前ちょっとやりあったね。ラトタタは……俺が特異を持ってる事を知ってるよ」
「ほう? 貴方が特異を……」
目の色が変わったな。
「やはりそうでしたか。自分から打ち明けたのは、私が把握するのは時間の問題――ならばいっそ話してしまおうと?」
「そんなとこ」
なんて話をしながら、委員長の右手はしっかりとポケットに。
通信機で信号を送って連絡を試みているな、君って奴は実に怜悧な子だね。
「人、少なくなりましたね」
「そろそろ夕方だしね」
広場へと戻ってきた。
腰を下ろして話をするには――と委員長が向かった先は遊戯スペースだった。
誰も使っていないブランコへと彼女は座り込み、軽く漕ぎ始めた。
俺も座ろう。久しぶりだな、ブランコは。
「いつから、気付いていたんですか?」
「いつから? え、うーん……ずっと、前から?」
「どうして歯切れが悪くなるのか分からないですが、してやられましたね。随分と私は踊らされていたようで。拠点にしている場所もバレてしまったかもしれませんね、これは困りました」
別に踊らせていたつもりはなかったが、結果的にはそうなったな。
本来はそういう筋書きじゃあなく、彼女は言わば終盤のどんでん返しの役割であったが、初っ端から敵であると認識している以上――そして、こうしてこちらから言ってしまった以上、そんな展開ももう訪れない。
実は敵だったのですよ~って豹変する君の見せ場は、君も知らぬうちになくなってしまったが、まあいいだろうよ。
「治世さんはご存知なのです?」
「治世も知ってるよ。近くにいるんじゃないかな」
「そうですか~。監視する立場だったのが、監視される立場になっていたんですねえ」
「そんなにべったり監視してたわけじゃあないけどね」
「彼女も異能者だったりします?」
探ってきているな。
これくらいなら、答えても問題はないか。
「異能者だ。能力は教えられないけど」
「それだけ聞ければ十分です。……お互い、今日を以って敵同士、ですね」
どこか寂しげに。
彼女は小さな溜息をついた。
「もう少し今の生活を続けたかった?」
「そうですね、悪くなかったですよ。異能教に人生を捧げていた私にとって、心が休まる時間でありましたから」
「それも、今日で終わりか」
「ほんの少しだけ、私の思い違いであって欲しいと思っていました。そうすれば、楽しい高校生活を過ごせたのですが」
「こればかりはどうしようもないさ」
「運命っていうやつですかね~」
運命――確かにそうだ。
そういう運命で、そういう物語で、君はそういう役割なのだ。
「文弥君――」
彼女の表情から、先ほどから薄らと浮かべていた笑顔が消え、雰囲気が変わった。
……異能教の、望月月子として話し始めるのだ。
「私は異能教の、穏健派の派閥に所属しております。ですがラトタタは――」
「強硬派で目的のためなら手段を選ばない派閥、だったね。しかも俺を捕まえて実験しようとしている……と」
「そうです。よくお調べになられたようで」
お調べというよりお作りになられた張本人だよ。
彼女はブランコを止めて、ゆっくりと腰を上げて、俺の前まで来る。
アピールタイムといったところかな。
「我々穏健派は特異の所持者を保護するつもりです。異能教に協力してくだされば危害も加えませんし、強硬派や他の派閥や支部の方々も説得してみせます。貴方の安全はお約束します」
「けれど自由はない。君は異界を聖域とし、俺を異界に接続できる者として担ぎ上げて傀儡にして地位を上げたい、ってとこだよね?」
「い、いえいえ、そんなつもりは……」
流石の委員長も、自分の目的を的確に言い当てられて一瞬動揺を見せていた。
どれだけ君が腹黒いかは、君の設定を考えた俺が一番理解している。
「誤魔化さなくたっていいよ、君は異能者ではないから成り上がるには相当な成果を出さなければならない。そのためには俺が必要不可欠、だから今もどうやって取り込もうか考え中、だろ?」
「あの、もしかして、心を読む異能を持ってたりします?」
「いいや? ただ君の考えてる事は大体分かるよ」
「そうですか……」
ズバズバと言い当ててしまったからか、彼女は引きつった笑みを浮かべていた。
今まで自分は完璧に委員長として演じられていたと思っていた分、落胆も大きいだろう。
しかも立て直そうと、丸め込もうと言葉を並べるも魂胆を見抜かれたとあれば彼女の手札はもはや無いに等しい。
それでもどうにか、食いついてくるか?
その目はまだ、諦めてはいないように思えるが。
そうだ、君については未定の部分があったんだよな。その辺を聞いて確認してみたいな。
「どうやら、嘘や誤魔化しは通用しないようですね」
「どれだけ君が言葉を並べても、誘惑してきても、俺は君には協力できないよ。それと――」
「ふーん?」
何だ? どこかギラついた目になったが。
「よっと」
「お、おいっ!?」
彼女は……俺の膝に座ってきた。
顔が向かい合うようにして、だ。
「本当に、協力してくれないんですかぁ?」
膝から柔らかな太ももの感触とぬくもりが伝わってくる。
こんな、シチュエーションは……悪くない。
主人公の特権をふんだんに乱用しているようで心が痛むところもあるけど。
「今の生活に満足していますか? 貴方を必要としてくれる場所に興味はございませんか? 新しい世界に興味はありませんか?」
「宗教勧誘っぽい喋り方やめて!」
「異能教にはどんな印象を抱いていますか? 無法者? 犯罪組織? いえいえそんな事はございません。ラトタタのような乱暴者のせいでそう思われたかもしれませんが、実は気軽に信仰できるアットホームな組織なのです」
「んなわけあるか!」
委員長は眼鏡を外して襟にかけ、首筋を指で撫でてくる。
自身の中にあるブレーキを破壊したかのように、彼女の行動は大胆さが増していた。
「私に協力してくだされば、いい事も、してあげたりして~」
「いい事……ねえ?」
「そうですよ~。あんな事やこんな事もし放題、治世さんじゃあさせてくれないような事が自由にできるのですよ~。手取り足取り、教えて差し上げましょうか?」
委員長って誘惑は積極的にしてくるけどこの子、設定通りであれば……。
「でも君、そういうの得意ですよ~なんでも知ってますよ~って雰囲気だけで、実は全然経験ないだろ?」
「は、はぁあ~!? 何を仰るのやら! もうバンバン数え切れないほどの経験と、何人もの男を虜にしてきましたけど!」
耳年増だったよな。
幼少期から異能教の一員として活動していたんだ、異性との交際も経験ゼロ。
だから今までの誘惑の仕方も、テレビや漫画で見たようなベタなものばかりで、そういったものを熱心に学ぶ中、ボーイズラブの世界へも足を踏み入れて腐ってしまったり。
これで、互いの関係性ははっきりした。
もう後戻りはできない。
「貴方を取り込もうとしてたのもバレバレだったわけですか。少し……恥ずかしいですよこれ」
「ご、ごめん……」
「ラトタタの名前が出ましたが、彼女とはもう接触はしたのですか?」
「ああ、この前ちょっとやりあったね。ラトタタは……俺が特異を持ってる事を知ってるよ」
「ほう? 貴方が特異を……」
目の色が変わったな。
「やはりそうでしたか。自分から打ち明けたのは、私が把握するのは時間の問題――ならばいっそ話してしまおうと?」
「そんなとこ」
なんて話をしながら、委員長の右手はしっかりとポケットに。
通信機で信号を送って連絡を試みているな、君って奴は実に怜悧な子だね。
「人、少なくなりましたね」
「そろそろ夕方だしね」
広場へと戻ってきた。
腰を下ろして話をするには――と委員長が向かった先は遊戯スペースだった。
誰も使っていないブランコへと彼女は座り込み、軽く漕ぎ始めた。
俺も座ろう。久しぶりだな、ブランコは。
「いつから、気付いていたんですか?」
「いつから? え、うーん……ずっと、前から?」
「どうして歯切れが悪くなるのか分からないですが、してやられましたね。随分と私は踊らされていたようで。拠点にしている場所もバレてしまったかもしれませんね、これは困りました」
別に踊らせていたつもりはなかったが、結果的にはそうなったな。
本来はそういう筋書きじゃあなく、彼女は言わば終盤のどんでん返しの役割であったが、初っ端から敵であると認識している以上――そして、こうしてこちらから言ってしまった以上、そんな展開ももう訪れない。
実は敵だったのですよ~って豹変する君の見せ場は、君も知らぬうちになくなってしまったが、まあいいだろうよ。
「治世さんはご存知なのです?」
「治世も知ってるよ。近くにいるんじゃないかな」
「そうですか~。監視する立場だったのが、監視される立場になっていたんですねえ」
「そんなにべったり監視してたわけじゃあないけどね」
「彼女も異能者だったりします?」
探ってきているな。
これくらいなら、答えても問題はないか。
「異能者だ。能力は教えられないけど」
「それだけ聞ければ十分です。……お互い、今日を以って敵同士、ですね」
どこか寂しげに。
彼女は小さな溜息をついた。
「もう少し今の生活を続けたかった?」
「そうですね、悪くなかったですよ。異能教に人生を捧げていた私にとって、心が休まる時間でありましたから」
「それも、今日で終わりか」
「ほんの少しだけ、私の思い違いであって欲しいと思っていました。そうすれば、楽しい高校生活を過ごせたのですが」
「こればかりはどうしようもないさ」
「運命っていうやつですかね~」
運命――確かにそうだ。
そういう運命で、そういう物語で、君はそういう役割なのだ。
「文弥君――」
彼女の表情から、先ほどから薄らと浮かべていた笑顔が消え、雰囲気が変わった。
……異能教の、望月月子として話し始めるのだ。
「私は異能教の、穏健派の派閥に所属しております。ですがラトタタは――」
「強硬派で目的のためなら手段を選ばない派閥、だったね。しかも俺を捕まえて実験しようとしている……と」
「そうです。よくお調べになられたようで」
お調べというよりお作りになられた張本人だよ。
彼女はブランコを止めて、ゆっくりと腰を上げて、俺の前まで来る。
アピールタイムといったところかな。
「我々穏健派は特異の所持者を保護するつもりです。異能教に協力してくだされば危害も加えませんし、強硬派や他の派閥や支部の方々も説得してみせます。貴方の安全はお約束します」
「けれど自由はない。君は異界を聖域とし、俺を異界に接続できる者として担ぎ上げて傀儡にして地位を上げたい、ってとこだよね?」
「い、いえいえ、そんなつもりは……」
流石の委員長も、自分の目的を的確に言い当てられて一瞬動揺を見せていた。
どれだけ君が腹黒いかは、君の設定を考えた俺が一番理解している。
「誤魔化さなくたっていいよ、君は異能者ではないから成り上がるには相当な成果を出さなければならない。そのためには俺が必要不可欠、だから今もどうやって取り込もうか考え中、だろ?」
「あの、もしかして、心を読む異能を持ってたりします?」
「いいや? ただ君の考えてる事は大体分かるよ」
「そうですか……」
ズバズバと言い当ててしまったからか、彼女は引きつった笑みを浮かべていた。
今まで自分は完璧に委員長として演じられていたと思っていた分、落胆も大きいだろう。
しかも立て直そうと、丸め込もうと言葉を並べるも魂胆を見抜かれたとあれば彼女の手札はもはや無いに等しい。
それでもどうにか、食いついてくるか?
その目はまだ、諦めてはいないように思えるが。
そうだ、君については未定の部分があったんだよな。その辺を聞いて確認してみたいな。
「どうやら、嘘や誤魔化しは通用しないようですね」
「どれだけ君が言葉を並べても、誘惑してきても、俺は君には協力できないよ。それと――」
「ふーん?」
何だ? どこかギラついた目になったが。
「よっと」
「お、おいっ!?」
彼女は……俺の膝に座ってきた。
顔が向かい合うようにして、だ。
「本当に、協力してくれないんですかぁ?」
膝から柔らかな太ももの感触とぬくもりが伝わってくる。
こんな、シチュエーションは……悪くない。
主人公の特権をふんだんに乱用しているようで心が痛むところもあるけど。
「今の生活に満足していますか? 貴方を必要としてくれる場所に興味はございませんか? 新しい世界に興味はありませんか?」
「宗教勧誘っぽい喋り方やめて!」
「異能教にはどんな印象を抱いていますか? 無法者? 犯罪組織? いえいえそんな事はございません。ラトタタのような乱暴者のせいでそう思われたかもしれませんが、実は気軽に信仰できるアットホームな組織なのです」
「んなわけあるか!」
委員長は眼鏡を外して襟にかけ、首筋を指で撫でてくる。
自身の中にあるブレーキを破壊したかのように、彼女の行動は大胆さが増していた。
「私に協力してくだされば、いい事も、してあげたりして~」
「いい事……ねえ?」
「そうですよ~。あんな事やこんな事もし放題、治世さんじゃあさせてくれないような事が自由にできるのですよ~。手取り足取り、教えて差し上げましょうか?」
委員長って誘惑は積極的にしてくるけどこの子、設定通りであれば……。
「でも君、そういうの得意ですよ~なんでも知ってますよ~って雰囲気だけで、実は全然経験ないだろ?」
「は、はぁあ~!? 何を仰るのやら! もうバンバン数え切れないほどの経験と、何人もの男を虜にしてきましたけど!」
耳年増だったよな。
幼少期から異能教の一員として活動していたんだ、異性との交際も経験ゼロ。
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