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第三章
karte.028 リーダー
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「話すだけで疲れた……」
ようやく解放された。
短い時間ながら、非常に疲れた。
レイコはルォウに任せて一旦この場から離れたいがそうもいくまい。次元病について講義の一つでもしなきゃ出られんぞと皆の視線が訴えてきている。
仕方がない、あいつらと合流しよう。
「お疲れ様さねぇ」
「あの人と話すだけで体力を持ってかれるんだが」
「あたしもそう思ってレイコちゃんを避難させたわ」
次も同じ事があったら俺も連れて行ってくれよな。
二人とも両手の皿には料理が山盛りで早速楽しんでいた、どうせなら俺も楽しもう。
「これは美味しい」
「どうも」
片方の皿はどうやら俺のために取っておいてくれたようだ、ありがとうよレイコ。
肉しか盛られてないがこいつは俺が肉好きとでも思っているのだろうか。
俺は意外と野菜も好きなんだぜ。
「色んな話が聞えてくるね、私とルヴィンの話も当然のように」
「今日は長い夜になりそうだ」
「ん、んー。見てて楽しいさねぇ」
あんたはそうだろうね。
六本の腕も楽しそうにわしゃわしゃ動いてるし。
デザートからジュースやら、肉や野菜料理やらとその腕だけでバイキングできるな。
「改めて渦中の人になった気分はどう?」
「最初は気分が良かったけど今は居心地が悪い」
他の区ならず俺の所属する北区ですら派閥組が目をぎらつかせてるんだ、料理を楽しんで気を紛らわせなきゃやってられん。
「きっとあんたが料理食べ終えて一段楽したら皆押しかけてくるさね、覚悟しておいたほうがいいわよう」
「ウケる」
「ウケんな」
レイコ、お前にもきっと誰かしら押しかけてくるからな、覚悟しとけよ。
「よお、やっぱり来てたか」
ほうら早速――と思ったら、
「モブさんだ」
「おう。お前ら昼間は修練所で目立ちまくりだったらしいな」
「それほどでも」
それほどでもなくなかったぞレイコ。
騒動と紙一重ってとこだったじゃないか。
「しかもあの後街中でなんか爆発もあったらしいぜ、聞いてたか?」
「爆発? いや、聞いてないな。あれからは少し街から離れたし」
うち館ではないだろうな。
だとしたら流石に俺に連絡が入るか。今日、途中でフリュウゲに入った連絡は爆発の件だったのかな……?
「事故か事件かは詳しくは分からんが何があるか分からん世の中だ、用心しとけよ」
「大丈夫、私にはルヴィンがいる」
「おお、そうだったな。頼れるリーダーがいて安心だなレイコ!」
「安心だ」
そりゃどうも。
レイコに何かあったらこっちもギルド本部から金をせびれないしきちんと守ってはやるぜ。
「ルヴィンも他のチームにこの子を取られるなよ、見ろよあいつら。全員狙ってるぜ」
「守るには中々苦労するな」
「それもリーダーの役割よ」
モブさんはモブさんでチーム管理はしっかりしてるからなあ。
長い経験から、チームメンバーの体力面、精神面を把握して無理させず、知識と技術もじっくり積み重ねていくその手腕は勉強になる。
まあただ、モブさんは優しすぎるのが難点だ。
評価に関わる依頼は危険度が増す、メンバーのためにそんな依頼を避けてるからモブさんは中々上に上がれていない。本人はメンバーのためならそれでいいって考えだが。
「魅力的」
「や、やめるニャ!」
すらりと動いて。
ロキアンの尻尾と猫耳を撫で回すレイコ。
「ルヴィン、うちのチームにも獣人欲しい」
「そんな簡単にチームに獣人が来るわけがないだろ」
ペットじゃないんだから。
と、言いかけたが例えであっても獣人にペット発言は厳禁なので喉でとどめておく。
「ロキアンはやらんからな」
「何見てるにゃ!」
「語尾が可愛い」
レイコはまるで狩りの標的を見つけたかのように、ロキアンへまっすぐにその双眸は向けられていた。
一度は離れたお互いの間合い、しかしじりじりとレイコは彼女へと距離を縮めていく。
「欲しい」
「寄るにゃ!」
指をわしゃわしゃと動かして近づくレイコはまさに変質者そのものだった。
「やめい」
鉄槌がてら頭に一撃。
「とても痛い」
「追撃されたくなかったらセクハラするな」
ぐぬぅと。
まだ気が済まないような目をしつつ、しかし――
「この野菜料理美味しいさね」
と、ルォウの差し出した料理にすんなりと心が寄せられていった。
このまま暫くルォウに任せておいたほうがいいかもしれんな。
ようやく解放された。
短い時間ながら、非常に疲れた。
レイコはルォウに任せて一旦この場から離れたいがそうもいくまい。次元病について講義の一つでもしなきゃ出られんぞと皆の視線が訴えてきている。
仕方がない、あいつらと合流しよう。
「お疲れ様さねぇ」
「あの人と話すだけで体力を持ってかれるんだが」
「あたしもそう思ってレイコちゃんを避難させたわ」
次も同じ事があったら俺も連れて行ってくれよな。
二人とも両手の皿には料理が山盛りで早速楽しんでいた、どうせなら俺も楽しもう。
「これは美味しい」
「どうも」
片方の皿はどうやら俺のために取っておいてくれたようだ、ありがとうよレイコ。
肉しか盛られてないがこいつは俺が肉好きとでも思っているのだろうか。
俺は意外と野菜も好きなんだぜ。
「色んな話が聞えてくるね、私とルヴィンの話も当然のように」
「今日は長い夜になりそうだ」
「ん、んー。見てて楽しいさねぇ」
あんたはそうだろうね。
六本の腕も楽しそうにわしゃわしゃ動いてるし。
デザートからジュースやら、肉や野菜料理やらとその腕だけでバイキングできるな。
「改めて渦中の人になった気分はどう?」
「最初は気分が良かったけど今は居心地が悪い」
他の区ならず俺の所属する北区ですら派閥組が目をぎらつかせてるんだ、料理を楽しんで気を紛らわせなきゃやってられん。
「きっとあんたが料理食べ終えて一段楽したら皆押しかけてくるさね、覚悟しておいたほうがいいわよう」
「ウケる」
「ウケんな」
レイコ、お前にもきっと誰かしら押しかけてくるからな、覚悟しとけよ。
「よお、やっぱり来てたか」
ほうら早速――と思ったら、
「モブさんだ」
「おう。お前ら昼間は修練所で目立ちまくりだったらしいな」
「それほどでも」
それほどでもなくなかったぞレイコ。
騒動と紙一重ってとこだったじゃないか。
「しかもあの後街中でなんか爆発もあったらしいぜ、聞いてたか?」
「爆発? いや、聞いてないな。あれからは少し街から離れたし」
うち館ではないだろうな。
だとしたら流石に俺に連絡が入るか。今日、途中でフリュウゲに入った連絡は爆発の件だったのかな……?
「事故か事件かは詳しくは分からんが何があるか分からん世の中だ、用心しとけよ」
「大丈夫、私にはルヴィンがいる」
「おお、そうだったな。頼れるリーダーがいて安心だなレイコ!」
「安心だ」
そりゃどうも。
レイコに何かあったらこっちもギルド本部から金をせびれないしきちんと守ってはやるぜ。
「ルヴィンも他のチームにこの子を取られるなよ、見ろよあいつら。全員狙ってるぜ」
「守るには中々苦労するな」
「それもリーダーの役割よ」
モブさんはモブさんでチーム管理はしっかりしてるからなあ。
長い経験から、チームメンバーの体力面、精神面を把握して無理させず、知識と技術もじっくり積み重ねていくその手腕は勉強になる。
まあただ、モブさんは優しすぎるのが難点だ。
評価に関わる依頼は危険度が増す、メンバーのためにそんな依頼を避けてるからモブさんは中々上に上がれていない。本人はメンバーのためならそれでいいって考えだが。
「魅力的」
「や、やめるニャ!」
すらりと動いて。
ロキアンの尻尾と猫耳を撫で回すレイコ。
「ルヴィン、うちのチームにも獣人欲しい」
「そんな簡単にチームに獣人が来るわけがないだろ」
ペットじゃないんだから。
と、言いかけたが例えであっても獣人にペット発言は厳禁なので喉でとどめておく。
「ロキアンはやらんからな」
「何見てるにゃ!」
「語尾が可愛い」
レイコはまるで狩りの標的を見つけたかのように、ロキアンへまっすぐにその双眸は向けられていた。
一度は離れたお互いの間合い、しかしじりじりとレイコは彼女へと距離を縮めていく。
「欲しい」
「寄るにゃ!」
指をわしゃわしゃと動かして近づくレイコはまさに変質者そのものだった。
「やめい」
鉄槌がてら頭に一撃。
「とても痛い」
「追撃されたくなかったらセクハラするな」
ぐぬぅと。
まだ気が済まないような目をしつつ、しかし――
「この野菜料理美味しいさね」
と、ルォウの差し出した料理にすんなりと心が寄せられていった。
このまま暫くルォウに任せておいたほうがいいかもしれんな。
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