とある令嬢が男装し第二王子がいる全寮制魔法学院へ転入する

春夏秋冬/光逆榮

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第101話 覚悟

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 その後、トウマとルークは魔法は一切使わずに拳と拳の殴り合いに発展していた。

「お前にそこまで言われる筋合いはない! ただの、初等部からの付き合いのお前に!」
「俺以外に、誰がお前とここまでの仲の奴がいるんだ? 今のお前にこうやって、本当の事を言ってやる奴はいるのかよ!」

 トウマの拳をルークは片腕で防ぎつつ弾くと、そこにルークの拳がトウマへと決まる。
 一度のけ反るトウマに対し、そこからルークの連打が決まり押し始める。

「別に、そんな事言ってもらう必要はなし、俺がどうするかは俺が決める事だ! トウマ、お前の指図なんて受けねぇよ!」

 最後にトウマを殴り飛ばすと、数歩後退するトウマはフラフラとしていた。
 それを見たルークは、このまま終わらせると決め一気にトウマへと踏み込む。

「それじゃ、お前はこの後何を目標に過ごしていくんだ?」
「っ」

 その言葉にルークは、一瞬動きが鈍るとそれを見逃さなかったトウマが、カウンターでルークを殴り飛ばす。

「何もやる事は思い付かないくせに、生まれた時からの定めでもある王子も嫌。じゃ、ルークお前はどうなりたいんだよ! 言ってみろよ!」
「っ……トウマのやろう、調子に乗りやがって……俺は今まで兄貴を倒し、認めらる事だけを目標にやって来たんだよ。それが出来ないと分かってから、俺だってずっと考えてんだ。何もしてなかったわけじゃねんだよ!」

 するとルークは、トウマに向かって『バースト』の魔法を放った。
 一直線にトウマへと放たれた魔法に、トウマは避ける事もせずにその場に立ち尽くす。

「トウマ! 何してるんだ、避けろ!」

 私は咄嗟に声を掛けたが、直後大きな爆発音が周囲に響き爆風が私の所まで届いた。
 トウマに直撃したと思った私は、すぐさま駆け寄るとするが、爆発の煙の中で碧く光シールドがトウマを守っていた。

「あれは……何だ?」

 煙が晴れると、トウマの正面を碧く光シールドが覆っているのがはっきりと分かった。
 その光景にルークも驚きを隠せなかった。
 同時にトウマの瞳も碧く輝いていた。
 それは見た事もない魔法であり、私はその綺麗さに目を奪われていた。
 数秒もすると、それは徐々に消えて行った。

「1つだけ教えといてやるよ。お前は知らないだろうけどな、お前の下には俺みたいにお前を追っている奴が沢山いるんだよ。今の俺みたいに、いつかお前の攻撃も通用しなくする時も来るかもな。いや、今のまま無駄に時間を過ごすお前は、直ぐにでも落ちて行くか」
「っ! うるせぇ! うるせぇ! うるせぇ! うるせぇ! うるせぇ! うるせぇ!」

 次々とルークはトウマに向かって魔法を放つも、トウマは先程の碧く光シールドを展開し、完全にルークの攻撃を無効化し続けた。
 遂にはルークが魔法融合を始め、それをトウマに放とうとするとトウマはルークに突っ込んで行く。

「いい加減、1人で考え込むのを止めろよ」
「これでどうだー!」

 ルークがそう言うと、3つの魔法を融合させドラゴンの形にした魔法をトウマに向かって放つ。
 それに立ち向かうトウマは、碧く光シールドでルークの魔法を受けるが威力に押し負けそうになる。
 だが、雄たけびを上げつつ徐々に押して行き、そのまま魔法の方向を体を捻じりながら逸らすと、ルークへと飛びつき押し倒した。
 そのまま馬乗りになり、ルークの胸ぐらを掴み引き寄せた。

「そんなに思い詰めてんなら、俺やクリス、シンや寮の誰かにでも愚痴の1つでも漏らせや!」
「!?」

 そのタイミング、シンが寮にいたマックスやガードルにリーガたちを連れて来て合流した。
 皆は何が起こっているが、理解出来ない状態でトウマとルークを見ていた。
 ガードルが2人の怪我を見て、直ぐに近付こうとしたが、その時の私は2人がこれ以上相手を傷つける様な事はしないと直感的に思った為、ガードルを止めた。

「お前はいつもそうだ。何かやる時も、困った時も、いじけた時も、誰にも何も言わずに1人で全部やろうとする。どうして、誰かを頼らない? 俺たちは同じ寮に住んでんだぞ、少しくらいは共有しろよ」
「な、何言ってんだよトウマ……」
「あーー! まだ分からねぇのかよ、俺がお前がどうしたいのか一緒に考えてやるって言ってんだよ!」
「……はぁ?」

 トウマの言葉に、ルークは気が抜けたような声で返事をする。

「はぁ? じゃねぇよ、お前結局この先どうしていきたいが思いつかねんだろ。オービン先輩に挑む気もないし、王子としてやっていく気もないんだろ?」
「いや、それはそうだけど……と言うか、お前は何で俺に喧嘩売って来たんだよ!」

 ルークはトウマの行動が分からず、直接トウマに問いかけると、トウマはあっさりと答えた。

「そんなの、お前が全然顔出さないから、わざと気に障る事言って外に出させたんだよ。それに気が立ってる方が、お前は意外とぺらぺらと頭で考えてる事話すから、今何を考えてるかてっとり早く知れると思ったからな」

 トウマの言葉にルークは、あ然として声も出せなかった。
 するとトウマはルークの胸ぐらから手を離し、自分も真後ろに倒れた。

「いや~お前マジで面倒な性格してるよな。まぁ、今更だけど。でも、胸に何か詰まった感じはなくなったろ? あんだけ、溜めこんでたものを俺に吐き出したんだ、スッキリしたろ。それに俺も言いたい事ルークに言えたし、十分だ」

 ルークは自分の胸に軽く手を当てて、トウマの言葉を実感すると確かにと言う顔をしていた。

「全く。こんな事する奴なんていねぇぞ、ルーク。少しは感謝しろよな~」
「……トウマ。お前は初めから、俺の為に……」
「だから、そうだって言ってんだろ。あんまり言わせるな、恥ずかしい……」

 そう言うと、トウマはそっぽを向いて照れ隠しをした。
 そこへガードルが駆け寄り、すぐさま応急処置を開始し始めた。
 幸い2人とも大きな怪我はなく、擦り傷や切れ傷などで済んだが、殴り合った際の痕は少し残る事となった。

 治療が終わると、トウマが集まってくれた皆に頭を下げて、迷惑を掛けた事を謝った。
 それを見ていたルークもトウマと同じように頭を下げた。
 その事に皆は驚いたが、何も追求はせずにその場から立ち去って行った。
 そして残ったのは、私とシン、それにトウマとルークの4人となった。
 私はトウマを呼び寄せて、小声で話し掛けた。

「トウマ。さっき俺に言った言葉だけど、てっきりオービンの事を話すのかと思ったよ」
「いや、俺も初めはそのつもりだったけど、それよりもルークの根本を変えるチャンスかと思ってな。ちょっと喧嘩しちった」
「しちった、じゃないんだけど……はぁ~まぁ、何とか上手く収まって良かったよ」
「心配かけて、悪い」

 その頃、ルークはシンに迷惑かけた事を謝っていた。
 そのままトウマとルークの大喧嘩も収まり、ルークの何かが変わり始めると思った所で、私は帰り始めたトウマとルークを呼び止めた。
 トウマとルークは、私の言葉に足を止めるとシンも足を止める。

「ごめんシン。申し訳ないんだけど、2人に話したい事があるから、先に行っててもらってもいいか?」

 私の言葉にシンは、「分かったよ」とすぐに返事を返してくれ、その場から立ち去った。
 そして私はトウマとルークを呼び寄せて、自分が決めた事を実行に移した。

「ルーク、落ち着いて聞いて欲しいんだ……」
「?」
「おい、クリス。話すのか?」

 その時点で、トウマは私が何を話そうか悟り、一瞬止めに入る。
 今から私がしようとしている事は、正しい事じゃないかもしれないし、今の状況を下手したら悪くするかもしれない。
 だけども私は、ただ伝わる様にと思っているだけでは、その相手には伝わらないと判断したのだ。
 さすがに内容にもよるが、今回の事に関しては伝えるべきだと私は判断した。
 結果的に私がどう思われようと、どんな罵詈雑言を言われてもかまわない。
 自分勝手だし、それを言われる覚悟は決めている。
 だって、それを言われるような事をしようとしているのだから。
 そして私は、ルークに対してオービンの現状を全て伝えた。

「おい……何を言ってるんだよ、クリス。冗談はよせよ」
「……」
「おいトウマ、聞いたかよ。さすがにありえない……」

 ルークはトウマの表情を見て、トウマもクリスが話した事を知っているのだと悟った。

「嘘だよな、クリス。俺そんなの知らねぇぞ、兄貴にそう言えって言われた事なんじゃないのか?」
「……いいや。全部本当の事だよ、ルーク。俺も最近知ったんだ。オービン先輩には黙っている様に言われてたけど、俺の判断でルークに話した」
「あり得ない。あり得ないだろ、兄貴が病? それも、完治しない難病? この前、俺と全力で戦っていたあの兄貴が……」

 完全にルークの頭の中は受け入れがたい内容に、処理が追いついていない状態だった。
 その状態にトウマが、私の方を見て「この後どうするつもりだ?」という表情で見て来たので、私はルークへと声を掛ける。

「ルーク。この後、オービン先輩の所に行かないか?」
「……兄貴の所? そんな所、行くわけないだろ。俺が行ってどうすんだよ、何か励ましの言葉でも掛けろって言うのかよ?」
「いいや、違う。話すんだよ、何でもいいから。正面を向き合って、今まで話してこなかった事や雑談とか本当に何でもいいから、今の機会に兄弟だけで話すんだよ」
「今の状況で、そんな事出来る訳ないだろう。兄貴だって、俺に黙ってろって言ってたんだろ。なら、兄貴も俺と話したい訳じゃないって事だ。俺も話す事なんてないし、お互い様じゃねぇか」

 そう言って、ルークは私に背を向けて帰りだす。
 だが私は、帰ろうとするルークの手を掴み返さない。

「お節介なのは分かってる。オービン先輩の所に行こう、ルーク」
「……っ、行かない。俺が行った所で、何の意味もないし話もしないで終わりだよ。行かなくても結果は分かる」

 そのルークの態度に、私はムカッとして遂に強制的に連れて行くことを決める。

「あーもう! いつまで意固地になってるんだよ! もういい、このまま連れてく。トウマも手伝って」
「えっ、クリス、ほ、本当に連れて行くのか?」
「何、トウマも反対なの? あんな喧嘩までしておいて、ビビってんの?」
「いや、ビビってるとかじゃなくてだな……」
「来るのか、来ないのか、どっち!」
「……い、行きます」

 私の脅す追うな言葉に、トウマは反論しても無駄だと思ったのか私に渋々従ってルークの背を押し出す。

「おい、トウマ止めろ! 俺は行かない!」
「諦めろルーク。今のクリスに逆らうと、何されるか分かったもんじゃないぞ。ただでさえボロボロなのに、これ以上何かされたら下手したら死ぬな」
「んなわけないだろうが! いいから、止めろ。クリスも離せ!」

 子供の様に、頑固にその場から動こうとしないルークに私は大声を出した。

「それでも男かてめぇ!」
「えっ……」
「兄貴にビビってんじゃねぇよ! お前は、俺より男だろうが! そんなに女々しいと、お前は俺より女の子だな。なんなら、これから守ってあげようか、ルークお嬢様」
「っ!」
「?」

 私の言葉にトウマは首を傾げていたが、ルークに対してはその言葉が聞いたのか、私を追い抜いて歩き始めた。

「分かったよ、行けばいいんだろ、行けば。だから、俺を二度とそんな風に呼ぶな、クリス!」
「はいはい。分かりましたよ、ルークお嬢様」
「お前なぁ~」

 その後、私たちはオービンのいる医務室へと向かった。
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