123 / 564
第122話 擬態
しおりを挟む
私の目の前では異様な雰囲気が漂っていた。
な、何なの……さっきから意味が分からないんだけど。
嘘だとか、本当のフェルトじゃないとか、途中から話しについていけないんですけど。
私は混乱しつつも何とか考える事を放棄せずに、オービンの話に付いて行っていた。
するとフェルトがオービンに近寄って来た。
「何を言ってるんですか、オービン先輩。本当も何もないじゃないですか。同じ人間がこの世に2人でもいるとお思いですか? それこそ、あり得ない話ですよ。俺はフェルト・クランスそのものですよ」
「そうか。やはり、君は本物のフェルト君じゃないね」
「っ!」
その言葉に、フェルトは一瞬だけ驚く。
「外見も、記憶も上手く引き出せているようだけど、全部は見れないみたいだね。偽物君」
「……」
「オービン先輩、どう言う事ですか?」
私は直ぐに口を挟むと、フェルトはいきなり牢を片手で殴って来た。
鈍い音が響き渡り、私はその音に驚きビクッとしてしまうが、オービンは驚くことなくフェルトの方を見ていた。
「もう一度言いますが、俺は偽物では」
「いいや。君は俺が知るフェルト君とは真反対だ。分かったらさっさと消えろ、偽物。目障りだ」
「っ」
その威圧的な言葉にフェルトは、少し顔が引きつるとさっさとこの場から去って行った。
それを見届けた後オービンは、小さく息をはき私の方を向いて来た。
「あ、あのオービン先輩……」
「分かっているよ。彼の事だろ」
オービンは私が聞きたい事が分かっていたのか説明をそのまま始めてくれた。
先程私たちの目の前にいたフェルトは、オービンが言った通り偽物で間違いないらしい。
だが私からしたら、偽物ではなく本物としか思えなかったと伝えると、フェルトは本来ああ言う人前で話すような性格ではないと言って来た。
私は直ぐに学院での姿とそれこそ正反対だと伝えると、オービンはここだけの話と言ってフェルトの正体を教えてくれた。
彼は王国の暗部組織に所属する人物であるらしい。
にわかには信じがたい話ではあったが、オービンがこの場で嘘を言う様な人ではないと信じていた為、私はその話を信じ誰にも言わない約束をした。
更には、学院での姿は仮面を被った様な姿であり本来は、恥ずかしがり屋で人見知りらしく、あまり友達を作らないタイプらしい。
それを知り私は、イメージがかけ離れ過ぎて意外とも思えず「そうなんだ」としか言葉が出なかった。
オービンからは人が嫌いなタイプではなく、時間を掛けて行けば友達になれる奴だと言われた。
「さっきのフェルトが偽物なのは分かりましたが、何故相手はフェルトになっていたんですか?」
「それは分からない。だが、これであの時のタツミ先生も偽物なのではないかと言う可能性が生まれた」
「そうか。確かに、誰かになり変われるのならば、タツミ先生も偽物ってことですね」
「あぁ。でも、まだ可能性に過ぎない。ここでは確かめようがないからね。それに、さっきの偽物君の反応から、あれは変身と言うより擬態に近いね」
「擬態……ですか?」
私が首をひねっているとオービンが突然シンの話を持ち出してきた。
そして私に、シンの変身魔法を直接見たことがあるかを訊いて来た。
私は頷くとオービンは、それを元に擬態について教えてくれた。
「変身魔法は、対象の人へと変われる事が出来る魔法だがそれは外見だけなんだよ。逆に、擬態と言うのは対象の人物になり変われるという事なんだ。しかも、擬態魔法と言うものも存在している。たぶん、さっきの偽フェルト君は何者かが擬態魔法でフェルト君に成りすましていたんだろうね」
「擬態魔法……聞いた事がありません……」
「それはそうさ。その魔法は既に世界で禁止されているものなんだ。見て分かったと思うけど、完全に他人になりすませられる為、悪用がされ過去に一国が滅んだと言う話もあったからね」
その言葉に私は寒気がした。
1つの魔法だけで、一国が滅ぶことがあるのかと思ったのと同時に、それは攻撃でも何でもなく人の信頼などを悪用した行動に私はぞっとしていた。
オービン曰く、擬態魔法の全容は分からないまま、禁止とされ封印されたのだと言う。
何が条件で他人になり変われるのか、いつまでなり変われるのかも分からないらしい。
今までに使用者は1人だけだった事から、その者は投獄され死ぬまでそこで生き続けたと教えてくれた。
結局、それ以降擬態魔法を使う人間は現れなかったが、正確には見つける事が不可能だったとオービンは話した。
しかし、唯一の使用者が死ぬ最後にこの魔法は世界で1人しか使えないと叫んでいた事から、それを世界は信じる他がなかったのだと言う。
「それじゃ、さっきの偽フェルトは……」
「そうだ。今まで存在しないとされてきた、2人目の擬態魔法使用者かもしれない。これは直ぐにでも父上や母上に報告し、王国から世界へと発信しなければ一大事になる」
その事に私は唾を飲み込んだ。
するとそこへ、黒いローブを来た2人組がやって来て、牢屋の前で止まり話し掛け来た。
「□■◎■◇」
「? なんて言ったの?」
「□◆■◎◯◇」
何度聞いても、私は目の前にいる者が何を言っているのか理解が出来ずにいるとそこに偽フェルトが再び現れた。
「立てって言ってるんだよ」
「■◇◯◆▼◎□◆」
「お前らを別の場所へと移す。従わなければ、再度眠らせて強制的に運ぶぞ。それでもいいなら、そのまま座ってていいぞ」
その言葉を聞いたオービンは私に耳打ちして来た。
「ここは素直に言う事を聞いておこう。この場所がどこなのかなどの手がかりが掴めるかもしれない」
私は小さく頷いた後、オービンと一緒に立ち上がった。
すると黒いローブを来た奴の1人が牢に手をかざすと牢が一瞬で消え、私たちの後ろに回り込んで来て拘束具に鎖を取り付け引っ張れるようにして来た。
「◎■◇」
「◇●★◆◯◇」
さっきから何を言ってるか分からないんだけど、話しているの? と言うか、何の言葉を言っているの?
私が近くで黒いローブを来た奴ら話すのを聞いて疑問に思っていると、フェルトが何故かそれを答え出した。
「そいつらはな、音で会話してるんだ。口元に特殊な機器を付けて音を発し、相手の音を聞き取る事で会話をしているんだ。普通の人間が聞いても分かるもんじゃないよ、クリス」
突然私の疑問に答えて来た偽フェルトに驚き、心でも読めるのかと思い見ていると、偽フェルトは急に自分の顔を指して口パクをし始めた。
その口の動きから何となくだが、「顔に出ている」と読み取れ直ぐにそっぽを向いた。
その頃オービンは黒いローブを来た奴らの方をじっと見ていた。
「(声ではなく音で会話をするのは何故だ? それに何故、偽物君はそれを聞き取れる? 何らかの大きな組織であるのは間違いないが、どう言う組織かが全く分からない……せめて何か目印でもあれば)」
オービンがそんな事を考えていると、近くにいた黒いローブを来た奴らが一瞬背を向けて来た。
そして瞬時に偽フェルトの方を見ると、自分から視線を外している事が分かり直ぐにオービンは行動に出た。
それは、背を向けた黒いローブを来た奴目掛けて背中に蹴りを叩き込み、壁へと押し付けたのだ。
そのままオービンはグッとそのものに近付き口で相手のローブを下ろして顔を覗き込んだ。
「っ!」
その者の口の周りには、偽フェルトが言っていた通り機器が覆っていたが、オービンが目を疑ったのはその者の目元にあったマークだった。
そのマークは白いマルを囲う様に4つの黒い三日月が描かれたマークであった。
それが表すものは、過去に王国を転覆寸前まで追いやった犯罪組織を示すものであったのだった。
オービンがその者の顔を見た直後だった、もう1人の黒いローブを来た奴とフェルトに地面へと抑え込まれてしまう。
直後フードを脱がされた人物は直ぐにフードを被り顔を隠した。
そしてそのままオービンには黒い袋が被され、後に私にも同じ様に黒い袋が被せられ視界を失ってしまう。
そんな状態で私たちはどこかへと連れて行かれたのだった。
な、何なの……さっきから意味が分からないんだけど。
嘘だとか、本当のフェルトじゃないとか、途中から話しについていけないんですけど。
私は混乱しつつも何とか考える事を放棄せずに、オービンの話に付いて行っていた。
するとフェルトがオービンに近寄って来た。
「何を言ってるんですか、オービン先輩。本当も何もないじゃないですか。同じ人間がこの世に2人でもいるとお思いですか? それこそ、あり得ない話ですよ。俺はフェルト・クランスそのものですよ」
「そうか。やはり、君は本物のフェルト君じゃないね」
「っ!」
その言葉に、フェルトは一瞬だけ驚く。
「外見も、記憶も上手く引き出せているようだけど、全部は見れないみたいだね。偽物君」
「……」
「オービン先輩、どう言う事ですか?」
私は直ぐに口を挟むと、フェルトはいきなり牢を片手で殴って来た。
鈍い音が響き渡り、私はその音に驚きビクッとしてしまうが、オービンは驚くことなくフェルトの方を見ていた。
「もう一度言いますが、俺は偽物では」
「いいや。君は俺が知るフェルト君とは真反対だ。分かったらさっさと消えろ、偽物。目障りだ」
「っ」
その威圧的な言葉にフェルトは、少し顔が引きつるとさっさとこの場から去って行った。
それを見届けた後オービンは、小さく息をはき私の方を向いて来た。
「あ、あのオービン先輩……」
「分かっているよ。彼の事だろ」
オービンは私が聞きたい事が分かっていたのか説明をそのまま始めてくれた。
先程私たちの目の前にいたフェルトは、オービンが言った通り偽物で間違いないらしい。
だが私からしたら、偽物ではなく本物としか思えなかったと伝えると、フェルトは本来ああ言う人前で話すような性格ではないと言って来た。
私は直ぐに学院での姿とそれこそ正反対だと伝えると、オービンはここだけの話と言ってフェルトの正体を教えてくれた。
彼は王国の暗部組織に所属する人物であるらしい。
にわかには信じがたい話ではあったが、オービンがこの場で嘘を言う様な人ではないと信じていた為、私はその話を信じ誰にも言わない約束をした。
更には、学院での姿は仮面を被った様な姿であり本来は、恥ずかしがり屋で人見知りらしく、あまり友達を作らないタイプらしい。
それを知り私は、イメージがかけ離れ過ぎて意外とも思えず「そうなんだ」としか言葉が出なかった。
オービンからは人が嫌いなタイプではなく、時間を掛けて行けば友達になれる奴だと言われた。
「さっきのフェルトが偽物なのは分かりましたが、何故相手はフェルトになっていたんですか?」
「それは分からない。だが、これであの時のタツミ先生も偽物なのではないかと言う可能性が生まれた」
「そうか。確かに、誰かになり変われるのならば、タツミ先生も偽物ってことですね」
「あぁ。でも、まだ可能性に過ぎない。ここでは確かめようがないからね。それに、さっきの偽物君の反応から、あれは変身と言うより擬態に近いね」
「擬態……ですか?」
私が首をひねっているとオービンが突然シンの話を持ち出してきた。
そして私に、シンの変身魔法を直接見たことがあるかを訊いて来た。
私は頷くとオービンは、それを元に擬態について教えてくれた。
「変身魔法は、対象の人へと変われる事が出来る魔法だがそれは外見だけなんだよ。逆に、擬態と言うのは対象の人物になり変われるという事なんだ。しかも、擬態魔法と言うものも存在している。たぶん、さっきの偽フェルト君は何者かが擬態魔法でフェルト君に成りすましていたんだろうね」
「擬態魔法……聞いた事がありません……」
「それはそうさ。その魔法は既に世界で禁止されているものなんだ。見て分かったと思うけど、完全に他人になりすませられる為、悪用がされ過去に一国が滅んだと言う話もあったからね」
その言葉に私は寒気がした。
1つの魔法だけで、一国が滅ぶことがあるのかと思ったのと同時に、それは攻撃でも何でもなく人の信頼などを悪用した行動に私はぞっとしていた。
オービン曰く、擬態魔法の全容は分からないまま、禁止とされ封印されたのだと言う。
何が条件で他人になり変われるのか、いつまでなり変われるのかも分からないらしい。
今までに使用者は1人だけだった事から、その者は投獄され死ぬまでそこで生き続けたと教えてくれた。
結局、それ以降擬態魔法を使う人間は現れなかったが、正確には見つける事が不可能だったとオービンは話した。
しかし、唯一の使用者が死ぬ最後にこの魔法は世界で1人しか使えないと叫んでいた事から、それを世界は信じる他がなかったのだと言う。
「それじゃ、さっきの偽フェルトは……」
「そうだ。今まで存在しないとされてきた、2人目の擬態魔法使用者かもしれない。これは直ぐにでも父上や母上に報告し、王国から世界へと発信しなければ一大事になる」
その事に私は唾を飲み込んだ。
するとそこへ、黒いローブを来た2人組がやって来て、牢屋の前で止まり話し掛け来た。
「□■◎■◇」
「? なんて言ったの?」
「□◆■◎◯◇」
何度聞いても、私は目の前にいる者が何を言っているのか理解が出来ずにいるとそこに偽フェルトが再び現れた。
「立てって言ってるんだよ」
「■◇◯◆▼◎□◆」
「お前らを別の場所へと移す。従わなければ、再度眠らせて強制的に運ぶぞ。それでもいいなら、そのまま座ってていいぞ」
その言葉を聞いたオービンは私に耳打ちして来た。
「ここは素直に言う事を聞いておこう。この場所がどこなのかなどの手がかりが掴めるかもしれない」
私は小さく頷いた後、オービンと一緒に立ち上がった。
すると黒いローブを来た奴の1人が牢に手をかざすと牢が一瞬で消え、私たちの後ろに回り込んで来て拘束具に鎖を取り付け引っ張れるようにして来た。
「◎■◇」
「◇●★◆◯◇」
さっきから何を言ってるか分からないんだけど、話しているの? と言うか、何の言葉を言っているの?
私が近くで黒いローブを来た奴ら話すのを聞いて疑問に思っていると、フェルトが何故かそれを答え出した。
「そいつらはな、音で会話してるんだ。口元に特殊な機器を付けて音を発し、相手の音を聞き取る事で会話をしているんだ。普通の人間が聞いても分かるもんじゃないよ、クリス」
突然私の疑問に答えて来た偽フェルトに驚き、心でも読めるのかと思い見ていると、偽フェルトは急に自分の顔を指して口パクをし始めた。
その口の動きから何となくだが、「顔に出ている」と読み取れ直ぐにそっぽを向いた。
その頃オービンは黒いローブを来た奴らの方をじっと見ていた。
「(声ではなく音で会話をするのは何故だ? それに何故、偽物君はそれを聞き取れる? 何らかの大きな組織であるのは間違いないが、どう言う組織かが全く分からない……せめて何か目印でもあれば)」
オービンがそんな事を考えていると、近くにいた黒いローブを来た奴らが一瞬背を向けて来た。
そして瞬時に偽フェルトの方を見ると、自分から視線を外している事が分かり直ぐにオービンは行動に出た。
それは、背を向けた黒いローブを来た奴目掛けて背中に蹴りを叩き込み、壁へと押し付けたのだ。
そのままオービンはグッとそのものに近付き口で相手のローブを下ろして顔を覗き込んだ。
「っ!」
その者の口の周りには、偽フェルトが言っていた通り機器が覆っていたが、オービンが目を疑ったのはその者の目元にあったマークだった。
そのマークは白いマルを囲う様に4つの黒い三日月が描かれたマークであった。
それが表すものは、過去に王国を転覆寸前まで追いやった犯罪組織を示すものであったのだった。
オービンがその者の顔を見た直後だった、もう1人の黒いローブを来た奴とフェルトに地面へと抑え込まれてしまう。
直後フードを脱がされた人物は直ぐにフードを被り顔を隠した。
そしてそのままオービンには黒い袋が被され、後に私にも同じ様に黒い袋が被せられ視界を失ってしまう。
そんな状態で私たちはどこかへと連れて行かれたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
男女比8対1の異世界に転移しました、防御力はレベル1です
オレンジ方解石
恋愛
結婚式の最中に、夫に他の女と逃げられた花嫁、水瀬透子。
離婚届けを出す直前に事故で瀕死となった彼女は、異世界の女神から『妾と取り引きするなら、助けてやろう』と持ちかけられる。
異世界の《世界樹》の《種》を宿す《仮枝》となった透子は、女神の世界に連れて行かれ、二年を過ごすこととなった。
そこは男女比が8対1という偏った世界であり、女性が《四気神》と呼ばれる守護者に守られる世界。
女神とはぐれた透子は、そこで美形の青年、紅霞に助けられるが……。
※追記の追記を少し直しました。
枯れ専令嬢、喜び勇んで老紳士に後妻として嫁いだら、待っていたのは二十歳の青年でした。なんでだ~⁉
狭山ひびき
恋愛
ある日、イアナ・アントネッラは父親に言われた。
「来月、フェルナンド・ステファーニ公爵に嫁いでもらう」と。
フェルナンド・ステファーニ公爵は御年六十二歳。息子が一人いるが三十年ほど前に妻を亡くしてからは独り身だ。
対してイアナは二十歳。さすがに年齢が離れすぎているが、父はもっともらしい顔で続けた。
「ジョルジアナが慰謝料を請求された。ステファーニ公爵に嫁げば支度金としてまとまった金が入る。これは当主である私の決定だ」
聞けば、妹のジョルジアナは既婚者と不倫して相手の妻から巨額の慰謝料を請求されたらしい。
「お前のような年頃の娘らしくない人間にはちょうどいい縁談だろう。向こうはどうやらステファーニ公爵の介護要員が欲しいようだからな。お前にはぴったりだ」
そう言って父はステファーニ公爵の肖像画を差し出した。この縁談は公爵自身ではなく息子が持ちかけてきたものらしい。
イオナはその肖像画を見た瞬間、ぴしゃーんと雷に打たれたような衝撃を受けた。
ロマンスグレーの老紳士。なんて素敵なのかしら‼
そう、前世で六十歳まで生きたイオナにとって、若い男は眼中にない。イオナは枯れ専なのだ!
イオナは傷つくと思っていた両親たちの思惑とは裏腹に、喜び勇んでステファーニ公爵家に向かった。
しかし……。
「え? ロマンスグレーの紳士はどこ⁉」
そこでイオナを待ち受けていたのは、どこからどう見ても二十歳くらいにしか見えない年若い紳士だったのだ。
異世界もふもふ死にかけライフ☆異世界転移して毛玉な呪いにかけられたら、凶相騎士団長様に拾われました。
和島逆
恋愛
社会人一年目、休日の山登り中に事故に遭った私は、気づけばひとり見知らぬ森の中にいた。そしてなぜか、姿がもふもふな小動物に変わっていて……?
しかも早速モンスターっぽい何かに襲われて死にかけてるし!
危ういところを助けてくれたのは、大剣をたずさえた無愛想な大男。
彼の緋色の瞳は、どうやらこの世界では凶相と言われるらしい。でもでも、地位は高い騎士団長様。
頼む騎士様、どうか私を保護してください!
あれ、でもこの人なんか怖くない?
心臓がバクバクして止まらないし、なんなら息も苦しいし……?
どうやら私は恐怖耐性のなさすぎる聖獣に変身してしまったらしい。いや恐怖だけで死ぬってどんだけよ!
人間に戻るためには騎士団長の助けを借りるしかない。でも騎士団長の側にいると死にかける!
……うん、詰んだ。
★「小説家になろう」先行投稿中です★
多分悪役令嬢ですが、うっかりヒーローを餌付けして執着されています
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【美味しそう……? こ、これは誰にもあげませんから!】
23歳、ブラック企業で働いている社畜OLの私。この日も帰宅は深夜過ぎ。泥のように眠りに着き、目覚めれば綺羅びやかな部屋にいた。しかも私は意地悪な貴族令嬢のようで使用人たちはビクビクしている。ひょっとして私って……悪役令嬢? テンプレ通りなら、将来破滅してしまうかも!
そこで、細くても長く生きるために、目立たず空気のように生きようと決めた。それなのに、ひょんな出来事からヒーロー? に執着される羽目に……。
お願いですから、私に構わないで下さい!
※ 他サイトでも投稿中
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
9回巻き戻った公爵令嬢ですが、10回目の人生はどうやらご褒美モードのようです
志野田みかん
恋愛
アリーシア・グランツ公爵令嬢は、異世界から落ちてきた聖女ミアに婚約者を奪われ、断罪されて処刑された。殺されるたびに人生が巻き戻り、そのたびに王太子マクシミリアンはミアに心奪われ、アリーシアは処刑、処刑、処刑!
10回目の人生にして、ようやく貧乏男爵令嬢アリーに生まれ変わった。
もう王太子や聖女には関わらない!と心に決めたのに、病弱な弟のために王宮の侍女として働くことに。するとなぜか、王太子マクシミリアンは聖女ミアには目もくれず、男爵令嬢アリーを溺愛し始めて……。
(頭を空っぽにして笑えることを目指したコメディです。2020年に執筆した作品です。本作を読みたいというお声があったため再掲します)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる