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第147話 こぼれ落ちる幸せ
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あれはいつの日だったか、毎日楽しく両親と裕福ではなかったにしては幸せに過ごしていた頃だ。
朝は母さんの声で目覚めてまだ眠い目をこすりつつ起き上がり部屋を出ると、そこには既に父さんが朝食を食べながら優しくおはようと言って来てくれる。
それをまだ寝ボケつつも返すと、父さんは笑いながら母さんの方を見る。
母さんは自分と僕の分の朝食を机に運んでくると、優しい顔で僕に顔を洗ってこいと告げる。
僕は言われるがまま洗面台へと向かい顔を洗い、目を完全に覚まし母さんと父さんが朝食をとっている机へと足早に戻る。
そして家族水入らずでいつもの様に1日が始まる。
それはどこにでもある家族の風景であり、それが永遠に続いてくのだと僕は疑いもしなかった。
あの日が来るまで……
その日はいつもと何ら変わらない1日であるはずだった、ただその日は曇天であったがいつも通りの1日を過ごし家族で夕食を食べ始めようとし時だった。
突如大きな獣の叫び声が村中に響き渡ったのだ。
何事かと皆家から出ると、そこには2メートルはある巨大な獣が僕たちを見下ろす様にたたずんでいた。
その時は何だか分からなかったが、後にそれは魔物であると知った。
村の皆は直ぐにそれが魔物だと知り、すぐさま女子供を村の奥の避難所へと逃がし戦える男たちがその魔物の前に立ち塞がった。
魔物は四足歩行で立派な鬣に鋭い牙に爪が特徴的にであり、そのどちらにも黒ずんだ血の様な跡が付いていた事からこの魔物は人をも食う事があると村の皆は判断していた。
その後僕は遠目から村の皆が魔物と戦う様を見ていたが避難所へと入り、最後までは見れなかったが村の皆は何とか魔物を倒したのだ。
しかし皆無傷とは行かず、何人かは致命傷を負ってしまう。
最終的に魔物を倒す事が出来たのは、村の皆だけではなくたまたま通りかかった貴族様の一行の力を借りる事が出来たからだと村長が答えた。
そしてその日の夜は、その貴族様一行への感謝をする祭りを村を上げて行ったのだ。
元々僕が住んでいた村は山奥にある為、旅人でない限り訪れる人は居ない村であった為貴族様一行が通りかかったのは偶然であり、その偶然が村を救ってくれたのだと皆は感謝していた。
貴族様一行も謙虚な態度で驕ることなく村の皆と接していたので終始楽しい祭りであったが、突然貴族様一行の1人の兵士が苦しみだし悶え出したのだ。
それを機に僕の幸せは一気に奪われたのだ。
その兵士は心配した村の人々を突然と魔法で攻撃し出し、惨殺をし始めたのだ。
突然の事に皆は驚き、固まってしまうが誰かの叫び声が引き金となり一気に皆が慌てふためきながら四方八方へと逃げ出す。
僕もその時に父さん母さんに手を連れられ家へと逃げ込んだのだ。
外では魔法が放たれる音と、悲鳴が響き続け村の皆が逃げ惑う音が家の中からも聞こえていた。
そしてしまいには別の家が燃えだし、それがまた別の家を燃やすという負の連鎖が起こりだす。
貴族様一行は直ぐに狂った兵士の対処を開始するも、手に負えず圧倒されてしまう。
それを覗く様に見ていた父さんと母さんはある決断をし、僕だけを先に村の避難所へと逃がす事を決めた。
必要最低限の荷物を持たせ僕に先に行くように告げる。
僕は泣きながら一緒でなければ嫌と否定するも、2人はダメだと言う。
その時は何故両親がそんな事をしたのか分からなかったが、今なら何となく理解できる。
あれは、自分らの子供だけでも救われて欲しい、何よりの宝である子供は絶対に守り通すという気持ちがあったのだと思う。
あのまま3人で逃げていたら、全員殺されていたのではないかと言う程の殺意が外には広がっていたのだ。
外には村の人々が何十人にも倒れ、周囲には血しぶきが飛び赤く染められそれが炎で照らされ地獄の様な景色を両親はあの時に見たから僕はそう決断したのだと思った。
そして両親は僕の額にキスをして家の裏口から優しく背を押すように送り出され、走れと言われた僕は両親が見えなくなるまで何度も後ろを振り返りつつ走った。
僕は森を抜けた先の避難所へと走ったが、途中で村の方から大きな爆発音が何度か聞こえ足を止めてしまう。
その時僕は父さん母さんに何かあったんじゃないかと気が気でなくなり、来た道を戻り始めた。
だが途中で木々などが倒れたので、村の正面へと周った。
そこで目にした光景は、先程まで村に居た貴族とは別の貴族の一行がおり、何故かそこでは複数の魔物と戦闘が行われていた。
しかしそれは既に終わりを迎えており、僕は別の貴族様が助けに来てくれたのだと思っていた。
人数はそこまで多くはなかったが、魔物を次々に討伐し村で暴れていた兵士も拘束されていたので僕は父さんと母さんを直ぐに探し始めた。
それを見かけた1人の兵士が危ないからと止めて来たが、僕はそれを振り切り村の奥へと入って行き自分の家へと一直線で向かった。
既に足腰はボロボロで意識を少しもうろうとし始めていたが、僕は家のある近くに着き衝撃の光景を目の当たりにした。
そこには血だらけの父さんと家屋の下敷きになっている母さんの姿があり、そこへ2体の魔物が近付いていた。
その時僕は、ダメだ父さん母さんが殺されてしまうと直感で思い片手を伸ばしていた。
するとそこへ突然と現れたのは、僕と同い年位の少年であった。
その少年はその光景を遠くから発見し近付いて来たのか、直ぐに魔法を唱え魔物へと放つがそれは魔物を殺すだけの威力ではなくその奥にいる両親をも巻き込む威力であった。
そしてその少年が放った魔法は一瞬で魔物2体を駆除し、同時に僕の両親も一瞬で消し去ったのだ。
僕はその場で膝から崩れ落ちた。
どこからどう見てもあれは、魔物だけでなくその背後にいた両親の生死をいとわない魔法の威力であった。
僕は涙も出ないままその少年の方を向くと、何故かその少年の両手は震えていた。
何でお前が震えてるんだ、どうしてそんな動揺した様な態度をとっているんだ? お前がやった事だろ、どうして僕の両親も巻き込んだんだ?
そんな事ばかりが僕の頭の中で繰り返されたまま、僕はその少年の元へと近付き掴みかかっていた。
そして僕は掴みかかったまま、暫く俯いた後少年の顔を見て心の底から自然とその言葉を口にした。
「この人殺し……」
それを聞いた少年の顔はうる覚えでほとんど覚えていないが、遠くからその少年のお付きであろう兵士がその少年の名前を叫んでいたので今でも忘れずに覚えている。
ルーク……
「っ! ……はぁ~……最悪な目覚めだ……」
レオンは寝汗を物凄くかいており、飛び起きる様にベッドから起き上がっていたのだ。
そのまま片手で顔を覆ったまま暫く動かなかった。
そして時計へと目を向けると、早朝の5時であり同室相手はまだ眠りについていた。
レオンは起こさない様にと起き上がり、タオルと着替えを持ち部屋を出て寮内のシャワー室へと向かった。
そしてレオンはシャワーを浴びながら再び昔の事を思い出していた。
僕はそれを最後に、意識がプツリと途切れている。
次に目を覚ましたのは近くの街の病院であった。
それから村での事件を知り、あれは魔物の襲撃と魔物呪いにかかった兵士によるものとされていた。
村の8割は惨殺または魔物により殺されてしまったが生き残った者たちは、近くの街で受け入れてもらえることになるが今まで通りの生活が出来るはずもなく街の外れで虚無に過ごしていた。
あの日両親は既に助からない様な状態であったが、魔物事消し去る必要はないはずであるし、何故自分と同じ歳位の奴があんな事をしたのか理解が出来ずにいた。
そして同時に怒りが込み上がって来た。
それから僕はあの日の真相を明かす為に生き続ける糧としたが、そう簡単に出来る事ではないとある日を境に心の内へと隠し、ここまで自分を助け支えてくれた人たちの役に立とうと言う気持ちで覆って過ごしてきた。
そんな日々を過ごしていたある日にジュリル様のご両親と学院長に出会い、今に至るのだ。
レオンはそこで過去を思い返すのを止め、シャワーを止めて外へと出て着替える。
そのまま寮の外へと出て昇る朝日を見つめ続けると、レオンは片手で昇る朝日を握りつぶす様な動作をして呟いた。
「ルーク・クリバンス……お前は7年前のあの日の事をまだ覚えているか? 覚えてない訳ないよな……僕は必ずお前の口から真実を聞きだす。それがどんな形になろうとしても……」
そして、第2学年男子の代表者決定試合が行われる1日が始まった。
朝は母さんの声で目覚めてまだ眠い目をこすりつつ起き上がり部屋を出ると、そこには既に父さんが朝食を食べながら優しくおはようと言って来てくれる。
それをまだ寝ボケつつも返すと、父さんは笑いながら母さんの方を見る。
母さんは自分と僕の分の朝食を机に運んでくると、優しい顔で僕に顔を洗ってこいと告げる。
僕は言われるがまま洗面台へと向かい顔を洗い、目を完全に覚まし母さんと父さんが朝食をとっている机へと足早に戻る。
そして家族水入らずでいつもの様に1日が始まる。
それはどこにでもある家族の風景であり、それが永遠に続いてくのだと僕は疑いもしなかった。
あの日が来るまで……
その日はいつもと何ら変わらない1日であるはずだった、ただその日は曇天であったがいつも通りの1日を過ごし家族で夕食を食べ始めようとし時だった。
突如大きな獣の叫び声が村中に響き渡ったのだ。
何事かと皆家から出ると、そこには2メートルはある巨大な獣が僕たちを見下ろす様にたたずんでいた。
その時は何だか分からなかったが、後にそれは魔物であると知った。
村の皆は直ぐにそれが魔物だと知り、すぐさま女子供を村の奥の避難所へと逃がし戦える男たちがその魔物の前に立ち塞がった。
魔物は四足歩行で立派な鬣に鋭い牙に爪が特徴的にであり、そのどちらにも黒ずんだ血の様な跡が付いていた事からこの魔物は人をも食う事があると村の皆は判断していた。
その後僕は遠目から村の皆が魔物と戦う様を見ていたが避難所へと入り、最後までは見れなかったが村の皆は何とか魔物を倒したのだ。
しかし皆無傷とは行かず、何人かは致命傷を負ってしまう。
最終的に魔物を倒す事が出来たのは、村の皆だけではなくたまたま通りかかった貴族様の一行の力を借りる事が出来たからだと村長が答えた。
そしてその日の夜は、その貴族様一行への感謝をする祭りを村を上げて行ったのだ。
元々僕が住んでいた村は山奥にある為、旅人でない限り訪れる人は居ない村であった為貴族様一行が通りかかったのは偶然であり、その偶然が村を救ってくれたのだと皆は感謝していた。
貴族様一行も謙虚な態度で驕ることなく村の皆と接していたので終始楽しい祭りであったが、突然貴族様一行の1人の兵士が苦しみだし悶え出したのだ。
それを機に僕の幸せは一気に奪われたのだ。
その兵士は心配した村の人々を突然と魔法で攻撃し出し、惨殺をし始めたのだ。
突然の事に皆は驚き、固まってしまうが誰かの叫び声が引き金となり一気に皆が慌てふためきながら四方八方へと逃げ出す。
僕もその時に父さん母さんに手を連れられ家へと逃げ込んだのだ。
外では魔法が放たれる音と、悲鳴が響き続け村の皆が逃げ惑う音が家の中からも聞こえていた。
そしてしまいには別の家が燃えだし、それがまた別の家を燃やすという負の連鎖が起こりだす。
貴族様一行は直ぐに狂った兵士の対処を開始するも、手に負えず圧倒されてしまう。
それを覗く様に見ていた父さんと母さんはある決断をし、僕だけを先に村の避難所へと逃がす事を決めた。
必要最低限の荷物を持たせ僕に先に行くように告げる。
僕は泣きながら一緒でなければ嫌と否定するも、2人はダメだと言う。
その時は何故両親がそんな事をしたのか分からなかったが、今なら何となく理解できる。
あれは、自分らの子供だけでも救われて欲しい、何よりの宝である子供は絶対に守り通すという気持ちがあったのだと思う。
あのまま3人で逃げていたら、全員殺されていたのではないかと言う程の殺意が外には広がっていたのだ。
外には村の人々が何十人にも倒れ、周囲には血しぶきが飛び赤く染められそれが炎で照らされ地獄の様な景色を両親はあの時に見たから僕はそう決断したのだと思った。
そして両親は僕の額にキスをして家の裏口から優しく背を押すように送り出され、走れと言われた僕は両親が見えなくなるまで何度も後ろを振り返りつつ走った。
僕は森を抜けた先の避難所へと走ったが、途中で村の方から大きな爆発音が何度か聞こえ足を止めてしまう。
その時僕は父さん母さんに何かあったんじゃないかと気が気でなくなり、来た道を戻り始めた。
だが途中で木々などが倒れたので、村の正面へと周った。
そこで目にした光景は、先程まで村に居た貴族とは別の貴族の一行がおり、何故かそこでは複数の魔物と戦闘が行われていた。
しかしそれは既に終わりを迎えており、僕は別の貴族様が助けに来てくれたのだと思っていた。
人数はそこまで多くはなかったが、魔物を次々に討伐し村で暴れていた兵士も拘束されていたので僕は父さんと母さんを直ぐに探し始めた。
それを見かけた1人の兵士が危ないからと止めて来たが、僕はそれを振り切り村の奥へと入って行き自分の家へと一直線で向かった。
既に足腰はボロボロで意識を少しもうろうとし始めていたが、僕は家のある近くに着き衝撃の光景を目の当たりにした。
そこには血だらけの父さんと家屋の下敷きになっている母さんの姿があり、そこへ2体の魔物が近付いていた。
その時僕は、ダメだ父さん母さんが殺されてしまうと直感で思い片手を伸ばしていた。
するとそこへ突然と現れたのは、僕と同い年位の少年であった。
その少年はその光景を遠くから発見し近付いて来たのか、直ぐに魔法を唱え魔物へと放つがそれは魔物を殺すだけの威力ではなくその奥にいる両親をも巻き込む威力であった。
そしてその少年が放った魔法は一瞬で魔物2体を駆除し、同時に僕の両親も一瞬で消し去ったのだ。
僕はその場で膝から崩れ落ちた。
どこからどう見てもあれは、魔物だけでなくその背後にいた両親の生死をいとわない魔法の威力であった。
僕は涙も出ないままその少年の方を向くと、何故かその少年の両手は震えていた。
何でお前が震えてるんだ、どうしてそんな動揺した様な態度をとっているんだ? お前がやった事だろ、どうして僕の両親も巻き込んだんだ?
そんな事ばかりが僕の頭の中で繰り返されたまま、僕はその少年の元へと近付き掴みかかっていた。
そして僕は掴みかかったまま、暫く俯いた後少年の顔を見て心の底から自然とその言葉を口にした。
「この人殺し……」
それを聞いた少年の顔はうる覚えでほとんど覚えていないが、遠くからその少年のお付きであろう兵士がその少年の名前を叫んでいたので今でも忘れずに覚えている。
ルーク……
「っ! ……はぁ~……最悪な目覚めだ……」
レオンは寝汗を物凄くかいており、飛び起きる様にベッドから起き上がっていたのだ。
そのまま片手で顔を覆ったまま暫く動かなかった。
そして時計へと目を向けると、早朝の5時であり同室相手はまだ眠りについていた。
レオンは起こさない様にと起き上がり、タオルと着替えを持ち部屋を出て寮内のシャワー室へと向かった。
そしてレオンはシャワーを浴びながら再び昔の事を思い出していた。
僕はそれを最後に、意識がプツリと途切れている。
次に目を覚ましたのは近くの街の病院であった。
それから村での事件を知り、あれは魔物の襲撃と魔物呪いにかかった兵士によるものとされていた。
村の8割は惨殺または魔物により殺されてしまったが生き残った者たちは、近くの街で受け入れてもらえることになるが今まで通りの生活が出来るはずもなく街の外れで虚無に過ごしていた。
あの日両親は既に助からない様な状態であったが、魔物事消し去る必要はないはずであるし、何故自分と同じ歳位の奴があんな事をしたのか理解が出来ずにいた。
そして同時に怒りが込み上がって来た。
それから僕はあの日の真相を明かす為に生き続ける糧としたが、そう簡単に出来る事ではないとある日を境に心の内へと隠し、ここまで自分を助け支えてくれた人たちの役に立とうと言う気持ちで覆って過ごしてきた。
そんな日々を過ごしていたある日にジュリル様のご両親と学院長に出会い、今に至るのだ。
レオンはそこで過去を思い返すのを止め、シャワーを止めて外へと出て着替える。
そのまま寮の外へと出て昇る朝日を見つめ続けると、レオンは片手で昇る朝日を握りつぶす様な動作をして呟いた。
「ルーク・クリバンス……お前は7年前のあの日の事をまだ覚えているか? 覚えてない訳ないよな……僕は必ずお前の口から真実を聞きだす。それがどんな形になろうとしても……」
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