128 / 564
第127話 バベッチ・ロウ
しおりを挟む
何を言っているのこの人は……私が消える? 器になる?
突然の宣告に私は目を見開いたまま、バベッチを見つめていた。
そんな事出来るはずがない、聞いた事もないしやれたとしても上手くいくはずがない……そうだ、これは私を精神的に追い込もうとする拷問なんだ。
そう私が思った直後、バベッチは真顔でその考えを打ち砕いて来た。
「これはハッタリでも嘘でもないから。現に俺は、その成功者さ」
「成功者?」
そう言ってバベッチは、懐から1枚の写真を取り出し私に見せて来た。
そこには王都メルト学院の制服を着た生徒が5人映っており、そこには見覚えがある顔があった。
それはお母様であり、私は「あっ」と小さい声を上げていた。
バベッチはそのまま昔話を始めた。
今から24年前に、王国へのクーデター事件が発生しそこにある犯罪組織が関わり王国転覆寸前まで行われた事件があった。
だがそれは、現国王と王女の活躍と王都メルト学院生徒の活躍もあり解決したのだった。
しかし表には出ていないが、ある生徒が生徒を庇い死亡すると言う報告があった。
そこで死亡したのがバベッチ・ロウと言う生徒であり、写真にも映っている通り現国王と王女以外にも、学院長でもあるマイナやリーリアの同級生でもあったのだった。
その後その死体を回収し、魂憑依と言う禁忌の魔法を使い王国転覆を計った犯罪組織の生き残りがバベッチの体へと乗り移ったのだと語った。
その為、見た目は若いまま魂は40代と言う事なんだとバベッチは少し冗談交じりに話した。
「あり得ない……そんな事あってはいけないことだ。お前は許されない事をしてるぞ! 分かっているのか!」
私は他人のしかも死んでいる体を自分自身の欲望の為に使っている事が許せなくなり、バベッチに怒鳴るもそれはバベッチには届いていなかった。
「これは有効活用だ。一度死んだ身のバベッチと言う体を、俺が有効的に使っているんだ。若いまま死んでしまって、彼も報われないだろう」
「ふざけるな! 何が有効活用だ! それはただ、死者の体を弄んでいるだけに過ぎない! 今すぐ止めろ!」
「止めろと言われても」
私はバベッチに突っ込もうとするも、拘束具に繋がれた鎖で動きを制限され引き戻され、その場に尻もちをついてしまう。
そしてバベッチは私を見下ろす体勢で不敵な笑みを浮かべた。
「そんなに怒っても仕方ないよ。これから君も、同じ様な事になるんだから」
「っ!」
「え? もしかして、忘れてた? 俺の事に怒って忘れてたのかい? あはははは! さすがにそれはないか」
バベッチは大声で笑った後、先頭を歩きだしその後を黒いローブを来た奴らも追って歩き出す。
私は後方の黒いローブを来た奴に立つように指示され、逃げる事も出来ないのでそれに従い歩き始めた。
その道中バベッチは歩きながら私に話し掛けて来ていた。
「そう言えばさ、何で君男装なんてしてるんだい? 趣味?」
「なっ……」
「俺は相手をよく観察するタイプでね、ちょっとした仕草が気になったりするんだよ。そこから君が男装している事も分かったんだよ」
バベッチはただ話したいのか、自分の能力を自慢したいのか分からないがそのまま私に背を向けたまま話し続けた。
だが私は途中からバベッチの話など聞かずに、どうすれば逃げられるかと考えていた。
拘束された状態、黒いローブを来た奴は前に2人に後ろに1人、先頭にはバベッチを名乗る男……強引に逃げた所で魔法も使えるか分からない状況では無謀だ。
と言っても、このまま連れて行かれたらコイツの言う通りであるならば、私は死ぬ。
死と言うものが迫って来るのはこれが初めてではなく、一度夏合宿の時に死にそうな危機を体験していた為、少し冷静になれていた。
相手の力量は不明、黒いローブを来た奴らに関しては学院で見た時の事から魔道具を使うものと武術を使う者がいるのは分かる。
一番は、あのバベッチだ。
あいつの話からすると、あいつは副官的な立場なのは分かる。
そしてこいつらの正体もさっきの話で分かったが、まさか過去に王国を転覆させようとした犯罪組織『モラトリアム』とは衝撃だ。
確かにあの事件の時、主犯格と数名を取り逃がしたとされていたがまさか姿まで変えているとは……しかも死体を使って。
「おいおい、背中越しでも分かるんだよ君の怖い目線がさ」
バベッチは私の睨む視線に気付き話を変えて来る。
しかし私は、答える事無くただ歩き続けた。
「その顔は女の子としてどうなの? あっ、男子と偽って逆ハーレムを体験してる感想を聞きたいな。どうだった? やっぱり胸がドキドキした? もしかして、好きな男子が出来た?」
「……」
「無視しないでよ。そう言う細かい事を知っておかないと、ボスが君になった時に困るんだよ。だから、ね? ちょっといいから教えてよ~」
「……貴方っておしゃべり好きなんですね。……少し黙ってもらえますか? いい加減うざいです」
「はぁ~緊張をほぐしてあげようと言う、俺なりの優しさだったのに。そんな事を言われると俺、傷つくな~」
「思ってない言葉を口にすると、相手の機嫌を損ねると知っておいた方がいいですよ」
「ん~あたりがきついな~アリス・フォークロス」
「っ!?」
私はバベッチから出た言葉に、耳を疑った。
何故この男が私の正体を知っているのか分からなかったからだ。
ここまで正体を暴かれる様な事はしていないし、オービンが口を割った様にも思えなかった為、余計に分からずどこで知ったのかと動揺していた。
どうして私の名前を知ってるの? ……いや、知っていたのか? いやいや、それこそあり得ない事だ……
私は突然の事に足を止めてしまうと、それに気付きバベッチも足を止め振り返った。
「動揺しているね~アリス。どうして? 何故? そんな事を考えているのが、手に取る様に分かるよ」
「っ……」
私は奥歯を噛みしめつつバベッチを睨みつける。
するとバベッチは小さく笑った後何故か、どうして私の正体を知っているのかを教えてあげると言い出した。
「それはね……」
と言いかけた直後だった。
バベッチが背を向けている通路の奥から話し声が聞こえていたのだった。
「こっちは当たりだったらしいな」
そして通路の奥から現れたのは、王国軍の服装をした人物たちであった。
「サスト隊長、王都メルト学院の生徒を確認しました」
「では、これより彼の保護を第一目的とし、次に敵対行動をとる者の確保とする」
現れたのはサストを含めた3名であり、1人は一般王国兵であるがもう1人は訓練兵である印が胸についていた。
私はその印を見たことがあったので直ぐに訓練兵だと分かった。
それは以前お兄ちゃんに見せてもらった事があったからだ。
だが、そこにいたのは兄であるアベルではなくベルヴァティであった。
「サスト隊長」
「ベルヴァティ、お前はこの道から誰も通さない様にするんだ」
「了解!」
「では、行動開始!」
サストたちが動き始めバベッチへと迫って来るとバベッチは、大きなため息を漏らした。
「やっぱり動いていたか、王国軍」
突然の宣告に私は目を見開いたまま、バベッチを見つめていた。
そんな事出来るはずがない、聞いた事もないしやれたとしても上手くいくはずがない……そうだ、これは私を精神的に追い込もうとする拷問なんだ。
そう私が思った直後、バベッチは真顔でその考えを打ち砕いて来た。
「これはハッタリでも嘘でもないから。現に俺は、その成功者さ」
「成功者?」
そう言ってバベッチは、懐から1枚の写真を取り出し私に見せて来た。
そこには王都メルト学院の制服を着た生徒が5人映っており、そこには見覚えがある顔があった。
それはお母様であり、私は「あっ」と小さい声を上げていた。
バベッチはそのまま昔話を始めた。
今から24年前に、王国へのクーデター事件が発生しそこにある犯罪組織が関わり王国転覆寸前まで行われた事件があった。
だがそれは、現国王と王女の活躍と王都メルト学院生徒の活躍もあり解決したのだった。
しかし表には出ていないが、ある生徒が生徒を庇い死亡すると言う報告があった。
そこで死亡したのがバベッチ・ロウと言う生徒であり、写真にも映っている通り現国王と王女以外にも、学院長でもあるマイナやリーリアの同級生でもあったのだった。
その後その死体を回収し、魂憑依と言う禁忌の魔法を使い王国転覆を計った犯罪組織の生き残りがバベッチの体へと乗り移ったのだと語った。
その為、見た目は若いまま魂は40代と言う事なんだとバベッチは少し冗談交じりに話した。
「あり得ない……そんな事あってはいけないことだ。お前は許されない事をしてるぞ! 分かっているのか!」
私は他人のしかも死んでいる体を自分自身の欲望の為に使っている事が許せなくなり、バベッチに怒鳴るもそれはバベッチには届いていなかった。
「これは有効活用だ。一度死んだ身のバベッチと言う体を、俺が有効的に使っているんだ。若いまま死んでしまって、彼も報われないだろう」
「ふざけるな! 何が有効活用だ! それはただ、死者の体を弄んでいるだけに過ぎない! 今すぐ止めろ!」
「止めろと言われても」
私はバベッチに突っ込もうとするも、拘束具に繋がれた鎖で動きを制限され引き戻され、その場に尻もちをついてしまう。
そしてバベッチは私を見下ろす体勢で不敵な笑みを浮かべた。
「そんなに怒っても仕方ないよ。これから君も、同じ様な事になるんだから」
「っ!」
「え? もしかして、忘れてた? 俺の事に怒って忘れてたのかい? あはははは! さすがにそれはないか」
バベッチは大声で笑った後、先頭を歩きだしその後を黒いローブを来た奴らも追って歩き出す。
私は後方の黒いローブを来た奴に立つように指示され、逃げる事も出来ないのでそれに従い歩き始めた。
その道中バベッチは歩きながら私に話し掛けて来ていた。
「そう言えばさ、何で君男装なんてしてるんだい? 趣味?」
「なっ……」
「俺は相手をよく観察するタイプでね、ちょっとした仕草が気になったりするんだよ。そこから君が男装している事も分かったんだよ」
バベッチはただ話したいのか、自分の能力を自慢したいのか分からないがそのまま私に背を向けたまま話し続けた。
だが私は途中からバベッチの話など聞かずに、どうすれば逃げられるかと考えていた。
拘束された状態、黒いローブを来た奴は前に2人に後ろに1人、先頭にはバベッチを名乗る男……強引に逃げた所で魔法も使えるか分からない状況では無謀だ。
と言っても、このまま連れて行かれたらコイツの言う通りであるならば、私は死ぬ。
死と言うものが迫って来るのはこれが初めてではなく、一度夏合宿の時に死にそうな危機を体験していた為、少し冷静になれていた。
相手の力量は不明、黒いローブを来た奴らに関しては学院で見た時の事から魔道具を使うものと武術を使う者がいるのは分かる。
一番は、あのバベッチだ。
あいつの話からすると、あいつは副官的な立場なのは分かる。
そしてこいつらの正体もさっきの話で分かったが、まさか過去に王国を転覆させようとした犯罪組織『モラトリアム』とは衝撃だ。
確かにあの事件の時、主犯格と数名を取り逃がしたとされていたがまさか姿まで変えているとは……しかも死体を使って。
「おいおい、背中越しでも分かるんだよ君の怖い目線がさ」
バベッチは私の睨む視線に気付き話を変えて来る。
しかし私は、答える事無くただ歩き続けた。
「その顔は女の子としてどうなの? あっ、男子と偽って逆ハーレムを体験してる感想を聞きたいな。どうだった? やっぱり胸がドキドキした? もしかして、好きな男子が出来た?」
「……」
「無視しないでよ。そう言う細かい事を知っておかないと、ボスが君になった時に困るんだよ。だから、ね? ちょっといいから教えてよ~」
「……貴方っておしゃべり好きなんですね。……少し黙ってもらえますか? いい加減うざいです」
「はぁ~緊張をほぐしてあげようと言う、俺なりの優しさだったのに。そんな事を言われると俺、傷つくな~」
「思ってない言葉を口にすると、相手の機嫌を損ねると知っておいた方がいいですよ」
「ん~あたりがきついな~アリス・フォークロス」
「っ!?」
私はバベッチから出た言葉に、耳を疑った。
何故この男が私の正体を知っているのか分からなかったからだ。
ここまで正体を暴かれる様な事はしていないし、オービンが口を割った様にも思えなかった為、余計に分からずどこで知ったのかと動揺していた。
どうして私の名前を知ってるの? ……いや、知っていたのか? いやいや、それこそあり得ない事だ……
私は突然の事に足を止めてしまうと、それに気付きバベッチも足を止め振り返った。
「動揺しているね~アリス。どうして? 何故? そんな事を考えているのが、手に取る様に分かるよ」
「っ……」
私は奥歯を噛みしめつつバベッチを睨みつける。
するとバベッチは小さく笑った後何故か、どうして私の正体を知っているのかを教えてあげると言い出した。
「それはね……」
と言いかけた直後だった。
バベッチが背を向けている通路の奥から話し声が聞こえていたのだった。
「こっちは当たりだったらしいな」
そして通路の奥から現れたのは、王国軍の服装をした人物たちであった。
「サスト隊長、王都メルト学院の生徒を確認しました」
「では、これより彼の保護を第一目的とし、次に敵対行動をとる者の確保とする」
現れたのはサストを含めた3名であり、1人は一般王国兵であるがもう1人は訓練兵である印が胸についていた。
私はその印を見たことがあったので直ぐに訓練兵だと分かった。
それは以前お兄ちゃんに見せてもらった事があったからだ。
だが、そこにいたのは兄であるアベルではなくベルヴァティであった。
「サスト隊長」
「ベルヴァティ、お前はこの道から誰も通さない様にするんだ」
「了解!」
「では、行動開始!」
サストたちが動き始めバベッチへと迫って来るとバベッチは、大きなため息を漏らした。
「やっぱり動いていたか、王国軍」
0
あなたにおすすめの小説
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
お前を愛することはない!?それより異世界なのに魔物も冒険者もいないだなんて酷くない?
白雪なこ
恋愛
元婚約者のせいで、今、私ったら、「お前を愛することない!」と言う、つまらない台詞を聞く仕事をしておりますが、晴れて婚約者が元婚約者になりましたので、特に文句はございません!やったぜ!
異世界に転生したっぽいのに、魔物も冒険者もいないので、夢と希望は自分で作ることにしました。まずは、一族郎党へのロマンの布教完了です。
*激しくゆるゆる。いや、おかしいだろ!とツッコミながらお読みください。
*タイトル変更・1話修正・短編から長編に変更
*外部サイトにも掲載しています。
冷遇されている令嬢に転生したけど図太く生きていたら聖女に成り上がりました
富士山のぼり
恋愛
何処にでもいる普通のOLである私は事故にあって異世界に転生した。
転生先は入り婿の駄目な父親と後妻である母とその娘にいびられている令嬢だった。
でも現代日本育ちの図太い神経で平然と生きていたらいつの間にか聖女と呼ばれるようになっていた。
別にそんな事望んでなかったんだけど……。
「そんな口の利き方を私にしていいと思っている訳? 後悔するわよ。」
「下らない事はいい加減にしなさい。後悔する事になるのはあなたよ。」
強気で物事にあまり動じない系女子の異世界転生話。
※小説家になろうの方にも掲載しています。あちらが修正版です。
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
逃げたい悪役令嬢と、逃がさない王子
ねむたん
恋愛
セレスティーナ・エヴァンジェリンは今日も王宮の廊下を静かに歩きながら、ちらりと視線を横に流した。白いドレスを揺らし、愛らしく微笑むアリシア・ローゼンベルクの姿を目にするたび、彼女の胸はわずかに弾む。
(その調子よ、アリシア。もっと頑張って! あなたがしっかり王子を誘惑してくれれば、私は自由になれるのだから!)
期待に満ちた瞳で、影からこっそり彼女の奮闘を見守る。今日こそレオナルトがアリシアの魅力に落ちるかもしれない——いや、落ちてほしい。
キズモノ令嬢絶賛発情中♡~乙女ゲームのモブ、ヒロイン・悪役令嬢を押しのけ主役になりあがる
青の雀
恋愛
侯爵令嬢ミッシェル・アインシュタインには、れっきとした婚約者がいるにもかかわらず、ある日、突然、婚約破棄されてしまう
そのショックで、発熱の上、寝込んでしまったのだが、その間に夢の中でこの世界は前世遊んでいた乙女ゲームの世界だときづいてしまう
ただ、残念ながら、乙女ゲームのヒロインでもなく、悪役令嬢でもないセリフもなければ、端役でもない記憶の片隅にもとどめ置かれない完全なるモブとして転生したことに気づいてしまう
婚約者だった相手は、ヒロインに恋をし、それも攻略対象者でもないのに、勝手にヒロインに恋をして、そのためにミッシェルが邪魔になり、捨てたのだ
悲しみのあまり、ミッシェルは神に祈る「どうか、神様、モブでも女の幸せを下さい」
ミッシェルのカラダが一瞬、光に包まれ、以来、いつでもどこでも発情しっぱなしになり攻略対象者はミッシェルのフェロモンにイチコロになるという話になる予定
番外編は、前世記憶持ちの悪役令嬢とコラボしました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる