257 / 564
第256話 第二期期末試験②~大食堂での気遣い~
しおりを挟む
第二期期末試験の学科試験1日目が無事に終わり、2日目も最後の教科試験が終わりを迎えようとしていた。
試験終了のチャイムが鳴り響くと担当教員が口を開き試験終了を言い伝える。
「はいそこまで! 回答用紙はそのまま前に回すように」
終わった~とりあえず不安な教科はあるけども、学科試験は終了ね。
私は無事に学科試験終了に安堵の息をつく。
すると前の席のシンリが振り向いて話し掛けて来た。
「終わったな試験。どうだったよ、クリス?」
「まぁまぁかな。間違えたり、分からない所があったからな」
「へぇ~クリスでも分からない所があったのか」
「そりゃあるよ。で、シンリの方は?」
「僕はもう、さっぱりって感じ。あんまり手ごたえなし。あ~でも、さすがにポイント減点される程の感じじゃないよ」
シンリと私は試験について話していると、担当教員が全回答用紙を回収し終わり話し始めた。
「皆、学科試験お疲れ様。学科試験の結果については午後には出るから、各自確認する様に。それと以前にも話したが、今日は明日の実力試験についての話もするから学科試験の結果が出てから30分後には教室に居るように。以上、それまで解散」
担当教員はそのまま教室から出て行くと、各自席から立って背伸びをしたり周囲の人と話したりと、学科試験から解放されリラックスしていた。
私はその場で思いっきり背伸びをしていると、トウマがリーガとライラックと一緒にやって来た。
「クリス、シンリ。これから大食堂で学科試験お疲れ打ち上げやるけど、一緒にどうだ?」
「もう打ち上げ?」
「いいだろシンリ。今回意外と試験難しかったし、少しくらい気持ちをパーッと発散して、明日に備えようってやつだよ」
トウマの発言に乗っかる様に、後ろからリーガとライラックが乗り出して来た。
「そうだ! そうだ! 明日で期末試験も終わりなんだから、ここで気持ちを切り替えようって言うもんだ! 決して、学科試験なんてくそくらえ的なやけくそ会じゃねぇんだ!」
「もっと言ってやれライラック! 学科試験ごときで俺の筋肉は輝かねぇんだよ! 俺の筋肉は明日が一番輝くんだ」
私は2人の発言を聞き、これは学科試験の事を考えるのをやめたんだと思った。
「ま、まぁ2人の発言は置いといて、一緒に飯でもどうだ?」
「僕はいいよ。クリスは?」
「学科試験も終わったし、俺も行くよ」
「よし! 決まりだな。 じゃ、早く行こうぜ。席がなくなっちまうからな」
その後私たちは大食堂へと向かったが、案の定大食堂は大混雑していた。
全学年学科試験終了しているので、皆考える様な事は同じであったのだ。
「いっや~さすが試験終わり、超絶混んでるな大食堂」
「まぁお昼時って言うのもあるし、仕方ないんじゃない?」
「とりあえず、買うのもそうだけど席もだな。どうする? 別れるか?」
トウマの提案に私たちは頷いて賛成した。
その結果、私とシンリで席の確保班となり、トウマとリーガとライラックで昼食を購入班になって別々に行動する事になった。
そして私とシンリで5人で座れる席を探し始めるが、どこも埋まっており5人で座れるような場所を見つけられずにいた。
「さすがに5人で座れる席はもう空いてないね」
「そうだな。2人もしくは3人座れる席はちらほらとあるけど」
私たちが探しているうちにも、次々に新しい生徒たちが空いている席に座り始めていた。
「どうするクリス? とりあえず、2席と3席で近い所をどこか確保する?」
「そうだな。座れないよりは、別れて座れる方がいいよな」
シンリと手分けして、私は近くに空いている席を探していると、突然声を掛けられた。
「クリス、何してるんだ?」
「っ! エメル寮長」
足を止めて声が聞こえて来た方を向くと、そこにはエメル以外にもイルダ・スニーク・マルロスの3年生たちが同じ席に座っていた。
えっ……どう言う組み合わせ?
私はそう光景を見て、始めにそう思ってしまい口に出そうになったが、ぐっと堪えた。
「寮長、どうしてあんな奴に声を掛けたんですか?」
あんな奴って私? いや~スニーク副寮長はきつい言葉を使うな~
「別にいいだろ。お前にそこまで言われたくない」
「あ~……と、当方とした事が寮長に嫌われる発言をしてしまうとは……」
スニークはこの世の終わりの様な顔をして落ち込んでいたが、エメルは無視て私に話し掛けて来た。
「で、試験終わりに急いで何してるんだ? もしかして、席がなくて探してるのか?」
「え、えぇ。まさにその通りです」
「なるほどね。だったら、この席使うか? 俺たちはもう昼食も食べ終わって、ゆったりしてただけだし」
「いや! そこまでしてもらわなくても」
「別にいいよな、イル――は、もう寝てるか。じゃ、マルロスいいよな?」
イルダの視線が椅子にもたれ掛かり天を見上げているイルダから、その正面にいたマルロスに移る。
「自分はいいですよ。イルダも明日の事もあるし、早めに寮へと連れて行く予定ですし、イルダの代わりに自分は打ち合わせもあるので」
「そう言えばそんな事言っていたな。それじゃ、僕たちはどくからクリスが好きに使うといい」
「いや、でも」
私は勝手に話が進んでしまい、先輩たちに申し訳ない気持ちになっているとマルロスが私の方を向いて来た。
マルロスの仮面姿で急に見られた事に、私は一瞬ビクッとしてしまう。
「あ、ごめんよ。急にこんな仮面姿で見られると驚くよね」
「そ、そんな事は」
「別に責めてる訳でも怒ってる訳じゃないから。君たちは明日も試験があるんだから、しっかり英気を養わないと。それじゃ、明日いい結果がだせないよ。だから遠慮しなくていいんだよ」
そう言ってマルロスは立ち上がり、天を見上げた状態で寝ているイルダに近寄った。
「イルダ、もう戻るよ。明日もあるんだから、寮に戻るぞ」
マルロスは優しくイルダの肩を揺らしながら話し掛けると、イルダは寝ボケたような声で「あ~う~」と反応していた。
そしてイルダはゆっくりと立ち上がり、寝ボケた顔で私の方を見ると軽く頭を下げて来たので、私もつい軽く頭を下げてしまった。
つい反応しちゃったけど、誰と勘違いされたんだろ……
その後、マルロスは「それじゃ試験頑張って」と私に告げて、イルダを支える様に一緒に歩き始めた。
その姿を見てイルダも立ち上がり、スニークの肩を叩いた。
「ほら、お前はいつまでそんな事してるんだ。僕たちも行くぞ」
「っ! 寮長! お待ちください」
エメルは軽く私に手を上げて挨拶して、そのまま歩て行ってしまう。
スニークは一瞬だけ私の方を見たが、何もせずにそのままエメルの後を追って行くのだった。
そこへ入れ替わる様にシンリが合流して来た。
「クリス、どうだっ――え、クリス5人で座れそうな所見つけたのか?」
「え、あ、う、うん。見つけたって言うか、譲ってもらったて言うか……」
私の歯切れの悪い言葉に、シンリは軽く首を傾げたがひとまず席が見つかったので、突っ込まれずに席に座るのだった。
そしてそこへ丁度トウマが私たちの状況を訊きに来たが、エメルたちに譲ってもらった事は言えなかった。
と言うより、言うタイミングを逃してしまったのだ。
その後、リーガとライラックとも合流して、その席に全員で座り無事に昼食を食べ始めるのだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
トウマたちと昼食を食べた後、ゆっくりとしていると学科試験採点終了のアナウンスが学院中に流れた。
そして10分後に各学年、各寮ごとの学科試験結果順位が主要箇所に張り出された。
張り出されたと同時に学院生たちは、一斉に喜怒哀楽の声を上げた。
私たちも人混みをかき分けて、大食堂近くに張り出された学科試験結果順位を目にした。
第二期期末試験 学科試験結果順位
第2学年 オービン寮
1位 ルーク 11位 ガードル
2位 ニック 12位 ヴァン
3位 ガウェン 13位 ケビン
4位 シン 14位 モーガン
5位 クリス 15位 ベックス
6位 アルジュ 16位 ピース
7位 フェルト 17位 シンリ
8位 マックス 18位 リーガ
9位 トウマ 19位 ライラック
10位 ノルマ 20位 ガイル
試験終了のチャイムが鳴り響くと担当教員が口を開き試験終了を言い伝える。
「はいそこまで! 回答用紙はそのまま前に回すように」
終わった~とりあえず不安な教科はあるけども、学科試験は終了ね。
私は無事に学科試験終了に安堵の息をつく。
すると前の席のシンリが振り向いて話し掛けて来た。
「終わったな試験。どうだったよ、クリス?」
「まぁまぁかな。間違えたり、分からない所があったからな」
「へぇ~クリスでも分からない所があったのか」
「そりゃあるよ。で、シンリの方は?」
「僕はもう、さっぱりって感じ。あんまり手ごたえなし。あ~でも、さすがにポイント減点される程の感じじゃないよ」
シンリと私は試験について話していると、担当教員が全回答用紙を回収し終わり話し始めた。
「皆、学科試験お疲れ様。学科試験の結果については午後には出るから、各自確認する様に。それと以前にも話したが、今日は明日の実力試験についての話もするから学科試験の結果が出てから30分後には教室に居るように。以上、それまで解散」
担当教員はそのまま教室から出て行くと、各自席から立って背伸びをしたり周囲の人と話したりと、学科試験から解放されリラックスしていた。
私はその場で思いっきり背伸びをしていると、トウマがリーガとライラックと一緒にやって来た。
「クリス、シンリ。これから大食堂で学科試験お疲れ打ち上げやるけど、一緒にどうだ?」
「もう打ち上げ?」
「いいだろシンリ。今回意外と試験難しかったし、少しくらい気持ちをパーッと発散して、明日に備えようってやつだよ」
トウマの発言に乗っかる様に、後ろからリーガとライラックが乗り出して来た。
「そうだ! そうだ! 明日で期末試験も終わりなんだから、ここで気持ちを切り替えようって言うもんだ! 決して、学科試験なんてくそくらえ的なやけくそ会じゃねぇんだ!」
「もっと言ってやれライラック! 学科試験ごときで俺の筋肉は輝かねぇんだよ! 俺の筋肉は明日が一番輝くんだ」
私は2人の発言を聞き、これは学科試験の事を考えるのをやめたんだと思った。
「ま、まぁ2人の発言は置いといて、一緒に飯でもどうだ?」
「僕はいいよ。クリスは?」
「学科試験も終わったし、俺も行くよ」
「よし! 決まりだな。 じゃ、早く行こうぜ。席がなくなっちまうからな」
その後私たちは大食堂へと向かったが、案の定大食堂は大混雑していた。
全学年学科試験終了しているので、皆考える様な事は同じであったのだ。
「いっや~さすが試験終わり、超絶混んでるな大食堂」
「まぁお昼時って言うのもあるし、仕方ないんじゃない?」
「とりあえず、買うのもそうだけど席もだな。どうする? 別れるか?」
トウマの提案に私たちは頷いて賛成した。
その結果、私とシンリで席の確保班となり、トウマとリーガとライラックで昼食を購入班になって別々に行動する事になった。
そして私とシンリで5人で座れる席を探し始めるが、どこも埋まっており5人で座れるような場所を見つけられずにいた。
「さすがに5人で座れる席はもう空いてないね」
「そうだな。2人もしくは3人座れる席はちらほらとあるけど」
私たちが探しているうちにも、次々に新しい生徒たちが空いている席に座り始めていた。
「どうするクリス? とりあえず、2席と3席で近い所をどこか確保する?」
「そうだな。座れないよりは、別れて座れる方がいいよな」
シンリと手分けして、私は近くに空いている席を探していると、突然声を掛けられた。
「クリス、何してるんだ?」
「っ! エメル寮長」
足を止めて声が聞こえて来た方を向くと、そこにはエメル以外にもイルダ・スニーク・マルロスの3年生たちが同じ席に座っていた。
えっ……どう言う組み合わせ?
私はそう光景を見て、始めにそう思ってしまい口に出そうになったが、ぐっと堪えた。
「寮長、どうしてあんな奴に声を掛けたんですか?」
あんな奴って私? いや~スニーク副寮長はきつい言葉を使うな~
「別にいいだろ。お前にそこまで言われたくない」
「あ~……と、当方とした事が寮長に嫌われる発言をしてしまうとは……」
スニークはこの世の終わりの様な顔をして落ち込んでいたが、エメルは無視て私に話し掛けて来た。
「で、試験終わりに急いで何してるんだ? もしかして、席がなくて探してるのか?」
「え、えぇ。まさにその通りです」
「なるほどね。だったら、この席使うか? 俺たちはもう昼食も食べ終わって、ゆったりしてただけだし」
「いや! そこまでしてもらわなくても」
「別にいいよな、イル――は、もう寝てるか。じゃ、マルロスいいよな?」
イルダの視線が椅子にもたれ掛かり天を見上げているイルダから、その正面にいたマルロスに移る。
「自分はいいですよ。イルダも明日の事もあるし、早めに寮へと連れて行く予定ですし、イルダの代わりに自分は打ち合わせもあるので」
「そう言えばそんな事言っていたな。それじゃ、僕たちはどくからクリスが好きに使うといい」
「いや、でも」
私は勝手に話が進んでしまい、先輩たちに申し訳ない気持ちになっているとマルロスが私の方を向いて来た。
マルロスの仮面姿で急に見られた事に、私は一瞬ビクッとしてしまう。
「あ、ごめんよ。急にこんな仮面姿で見られると驚くよね」
「そ、そんな事は」
「別に責めてる訳でも怒ってる訳じゃないから。君たちは明日も試験があるんだから、しっかり英気を養わないと。それじゃ、明日いい結果がだせないよ。だから遠慮しなくていいんだよ」
そう言ってマルロスは立ち上がり、天を見上げた状態で寝ているイルダに近寄った。
「イルダ、もう戻るよ。明日もあるんだから、寮に戻るぞ」
マルロスは優しくイルダの肩を揺らしながら話し掛けると、イルダは寝ボケたような声で「あ~う~」と反応していた。
そしてイルダはゆっくりと立ち上がり、寝ボケた顔で私の方を見ると軽く頭を下げて来たので、私もつい軽く頭を下げてしまった。
つい反応しちゃったけど、誰と勘違いされたんだろ……
その後、マルロスは「それじゃ試験頑張って」と私に告げて、イルダを支える様に一緒に歩き始めた。
その姿を見てイルダも立ち上がり、スニークの肩を叩いた。
「ほら、お前はいつまでそんな事してるんだ。僕たちも行くぞ」
「っ! 寮長! お待ちください」
エメルは軽く私に手を上げて挨拶して、そのまま歩て行ってしまう。
スニークは一瞬だけ私の方を見たが、何もせずにそのままエメルの後を追って行くのだった。
そこへ入れ替わる様にシンリが合流して来た。
「クリス、どうだっ――え、クリス5人で座れそうな所見つけたのか?」
「え、あ、う、うん。見つけたって言うか、譲ってもらったて言うか……」
私の歯切れの悪い言葉に、シンリは軽く首を傾げたがひとまず席が見つかったので、突っ込まれずに席に座るのだった。
そしてそこへ丁度トウマが私たちの状況を訊きに来たが、エメルたちに譲ってもらった事は言えなかった。
と言うより、言うタイミングを逃してしまったのだ。
その後、リーガとライラックとも合流して、その席に全員で座り無事に昼食を食べ始めるのだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
トウマたちと昼食を食べた後、ゆっくりとしていると学科試験採点終了のアナウンスが学院中に流れた。
そして10分後に各学年、各寮ごとの学科試験結果順位が主要箇所に張り出された。
張り出されたと同時に学院生たちは、一斉に喜怒哀楽の声を上げた。
私たちも人混みをかき分けて、大食堂近くに張り出された学科試験結果順位を目にした。
第二期期末試験 学科試験結果順位
第2学年 オービン寮
1位 ルーク 11位 ガードル
2位 ニック 12位 ヴァン
3位 ガウェン 13位 ケビン
4位 シン 14位 モーガン
5位 クリス 15位 ベックス
6位 アルジュ 16位 ピース
7位 フェルト 17位 シンリ
8位 マックス 18位 リーガ
9位 トウマ 19位 ライラック
10位 ノルマ 20位 ガイル
0
あなたにおすすめの小説
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
男女比8対1の異世界に転移しました、防御力はレベル1です
オレンジ方解石
恋愛
結婚式の最中に、夫に他の女と逃げられた花嫁、水瀬透子。
離婚届けを出す直前に事故で瀕死となった彼女は、異世界の女神から『妾と取り引きするなら、助けてやろう』と持ちかけられる。
異世界の《世界樹》の《種》を宿す《仮枝》となった透子は、女神の世界に連れて行かれ、二年を過ごすこととなった。
そこは男女比が8対1という偏った世界であり、女性が《四気神》と呼ばれる守護者に守られる世界。
女神とはぐれた透子は、そこで美形の青年、紅霞に助けられるが……。
※追記の追記を少し直しました。
枯れ専令嬢、喜び勇んで老紳士に後妻として嫁いだら、待っていたのは二十歳の青年でした。なんでだ~⁉
狭山ひびき
恋愛
ある日、イアナ・アントネッラは父親に言われた。
「来月、フェルナンド・ステファーニ公爵に嫁いでもらう」と。
フェルナンド・ステファーニ公爵は御年六十二歳。息子が一人いるが三十年ほど前に妻を亡くしてからは独り身だ。
対してイアナは二十歳。さすがに年齢が離れすぎているが、父はもっともらしい顔で続けた。
「ジョルジアナが慰謝料を請求された。ステファーニ公爵に嫁げば支度金としてまとまった金が入る。これは当主である私の決定だ」
聞けば、妹のジョルジアナは既婚者と不倫して相手の妻から巨額の慰謝料を請求されたらしい。
「お前のような年頃の娘らしくない人間にはちょうどいい縁談だろう。向こうはどうやらステファーニ公爵の介護要員が欲しいようだからな。お前にはぴったりだ」
そう言って父はステファーニ公爵の肖像画を差し出した。この縁談は公爵自身ではなく息子が持ちかけてきたものらしい。
イオナはその肖像画を見た瞬間、ぴしゃーんと雷に打たれたような衝撃を受けた。
ロマンスグレーの老紳士。なんて素敵なのかしら‼
そう、前世で六十歳まで生きたイオナにとって、若い男は眼中にない。イオナは枯れ専なのだ!
イオナは傷つくと思っていた両親たちの思惑とは裏腹に、喜び勇んでステファーニ公爵家に向かった。
しかし……。
「え? ロマンスグレーの紳士はどこ⁉」
そこでイオナを待ち受けていたのは、どこからどう見ても二十歳くらいにしか見えない年若い紳士だったのだ。
異世界もふもふ死にかけライフ☆異世界転移して毛玉な呪いにかけられたら、凶相騎士団長様に拾われました。
和島逆
恋愛
社会人一年目、休日の山登り中に事故に遭った私は、気づけばひとり見知らぬ森の中にいた。そしてなぜか、姿がもふもふな小動物に変わっていて……?
しかも早速モンスターっぽい何かに襲われて死にかけてるし!
危ういところを助けてくれたのは、大剣をたずさえた無愛想な大男。
彼の緋色の瞳は、どうやらこの世界では凶相と言われるらしい。でもでも、地位は高い騎士団長様。
頼む騎士様、どうか私を保護してください!
あれ、でもこの人なんか怖くない?
心臓がバクバクして止まらないし、なんなら息も苦しいし……?
どうやら私は恐怖耐性のなさすぎる聖獣に変身してしまったらしい。いや恐怖だけで死ぬってどんだけよ!
人間に戻るためには騎士団長の助けを借りるしかない。でも騎士団長の側にいると死にかける!
……うん、詰んだ。
★「小説家になろう」先行投稿中です★
多分悪役令嬢ですが、うっかりヒーローを餌付けして執着されています
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【美味しそう……? こ、これは誰にもあげませんから!】
23歳、ブラック企業で働いている社畜OLの私。この日も帰宅は深夜過ぎ。泥のように眠りに着き、目覚めれば綺羅びやかな部屋にいた。しかも私は意地悪な貴族令嬢のようで使用人たちはビクビクしている。ひょっとして私って……悪役令嬢? テンプレ通りなら、将来破滅してしまうかも!
そこで、細くても長く生きるために、目立たず空気のように生きようと決めた。それなのに、ひょんな出来事からヒーロー? に執着される羽目に……。
お願いですから、私に構わないで下さい!
※ 他サイトでも投稿中
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
転生令嬢の涙 〜泣き虫な悪役令嬢は強気なヒロインと張り合えないので代わりに王子様が罠を仕掛けます〜
矢口愛留
恋愛
【タイトル変えました】
公爵令嬢エミリア・ブラウンは、突然前世の記憶を思い出す。
この世界は前世で読んだ小説の世界で、泣き虫の日本人だった私はエミリアに転生していたのだ。
小説によるとエミリアは悪役令嬢で、婚約者である王太子ラインハルトをヒロインのプリシラに奪われて嫉妬し、悪行の限りを尽くした挙句に断罪される運命なのである。
だが、記憶が蘇ったことで、エミリアは悪役令嬢らしからぬ泣き虫っぷりを発揮し、周囲を翻弄する。
どうしてもヒロインを排斥できないエミリアに代わって、実はエミリアを溺愛していた王子と、その側近がヒロインに罠を仕掛けていく。
それに気づかず小説通りに王子を籠絡しようとするヒロインと、その涙で全てをかき乱してしまう悪役令嬢と、間に挟まれる王子様の学園生活、その意外な結末とは――?
*異世界ものということで、文化や文明度の設定が緩めですがご容赦下さい。
*「小説家になろう」様、「カクヨム」様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる