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第257話 第二期期末試験③~悪い癖~
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「5位……か」
私は自分の順位を見て小さく呟いた。
「よっしゃー! 19位! 最下位じゃねぇ!」
「とりあえずライラックには勝った。今回はそれで満足だ」
「あー17位ね……ドベ3じゃないけど、かなりやばいな今回……」
「うぉい! マジかよ! 9位だぞ! おい、見ろ見ろ。初め10位以内に入ったぞ、俺! くっー、今回の期末試験実力試験によっちゃ、5位とかにもなれるかもしんねぇぞ」
トウマが1人喜ぶ姿に、シンリたちがボソッと呟く。
「たまたまだろ」
「実力じゃなくて、運だな」
「喜んでいられるのも今のうちだけだぞ」
「おいお前ら、ちょっと言葉が過ぎるんじゃないのか?」
トウマがシンリたちの方を見て言うと、ライラックがリーガに小声でトウマにギリギリ聞こえる様に話した。
「もしかしたら、カンニングかもしれないぞ」
「っ! ……あり得るな」
「あり得ねぇから! ちゃんと実力だわ! 自分たちがいい結果が出なかったからって、俺に当たるな。後、こっそりとそこに参加するなよシンリ」
「いや~だって……」
シンリはトウマから目線を外して、少し苦笑いしながら答えるとトウマは「たっくよ」とぼやいた。
私はと言うと、トウマたちの方は見ずにずっと張り出された順位表を見つめていた。
5位……5位か……確かに、今回は前回に比べて死に物狂いって感じで勉強はしてなかったから、そこまでいい結果は出ないかもと思ってた。
でも、サボってた訳じゃない。
だから、それなりの結果として現れると勝手に思い込んでいた。
だが結果は、私が思っていたより低かった。
別に悪い順位ではない……理想が高すぎると思われるかもしれない。
だけども、それほど私自身が思っていたより学科試験の結果にがっくりしているのだと、改めて理解した。
勝手に大丈夫だと思い込み、そこまで気にしないと思っていたけど、そうじゃなかった。
私は自分の名前と順位を見ながら、もっと勉強していれば、もっと時間があれば、あんな事がなければと思った瞬間、学院祭での様々な出来事や直近の出来事が一気に蘇った。
直後私は小さく「違う」と呟いて、自分自身の考えを否定した。
違う……それのせいじゃない、あの出来事を理由にするな! 自分が上手く行かなかった事を、他人のせいにするな! 過去の自分がとった行動の結果だろ! ……やめろ……楽な方に行くな私。
すると突然、トウマが私の肩を叩いて来た。
「大丈夫か? クリス」
「っ! ……あ、あぁ。ちょっと考え事してただけだ」
「そうか? 何か思い詰めた様な顔って言うか、自分を追いつめていた様な顔だったぞ」
「……そんな事……ない」
と、私はトウマからそっと視線を外しながら答えると、トウマは私の名前を再び呼んだのでチラッと顔を向けると、そこへ人差し指で少しだけ力がこもったデコピンを額に放ってきた。
「いたっ! な、何すんだよ急に!」
私はデコピンされた所を片手で抑えながら、トウマに少し怒った態度で問い詰めると、トウマは私の目の前に人差し指を突き立て来た。
突然の事に私は驚いてしまい、少しだけのけ反った。
「クリス、お前は何かと1人で抱え込んで、思い悩む様な癖がある。今もそうだ。そんな顔をしていたんだよ」
「急に何だよ……」
「いいか、そう言うのをするなって言いたんじゃねぇ。と言うか、俺もそんな事言える資格なんてない。でもな、その癖は直せ! 悔しかったらな、悔しいって思いっきり口にだせ! 胸の奥に溜めるな、口から吐き出すんだよ! あいつらみたいによ」
そう言ってトウマは、自分から少し離れた所にいるシンリたちを親指で指を差した。
その先には、シンリたちが試験の結果について各自で思う所を口に出して話していた。
話していた内容は本当に、ただ口に出して今回の順位について黙る事無く言い合ったり、言われたりしている光景であった。
「……別に俺は……」
「あ~もう素直じゃねぇな。俺はな、今回9位でものすごっっく嬉しいぞ! お前より順位が低いけど、めちゃめちゃ嬉しい!」
トウマの自慢げな表情に、私は無意識にムッとした顔をしていた。
それを見ていたトウマはそのまま、私に問いかけて来た。
「クリスはどうなんだよ? 前回の学科試験1位で、今回は5位。プレッシャーから解放されて良かったか? それとも、5位以内でホッとしたか?」
「……そんなわけない」
「じゃ、どうだったんだよ。俺に教えてくれよ、いや言ってみろよ。あの結果を見てどうだったのかをよ」
私はトウマがあえてそう言う言い方をしていると分かっていた。
それも、私の為を思ってしている事だと言う事も。
今まで納得の行かなかった事は、ほとんど口に出さずに胸の内にしまい、次に活かすバネとしていた。
だが一方で、それが自分の重しや気持ちを削っている事に見て見ぬふりをし続けた。
それが私としての普通であり、それで結果を出してここまでやって来ていたからだ。
でも今は、トウマがそんな私から変えようと手を差し伸べて来てくれた。
ほんの些細な事、他の人からすれば関係ない事だし、どうでもいい事かもしれない。
それでもこれは、私にとって大きな変化のきっかけであった。
「……悔しい……悔しいよ! もっと時間を使っていればとか、嫌な考え方とかもしちゃうくらい、悔しい結果だよ! あ~すげぇ悔しい!」
「はははは! そうか悔しいか! でも、俺は嬉しいぞ! 最高の結果だ!」
「おいおい、何クリスまでいじめてるんだよトウマ。お前の方がクリスより、順位低いんだぞ」
そこにシンリがトウマの背後にやって来て声を掛けた。
シンリの言葉に、リーガとライラックも賛同の声を出した。
トウマは少しシンリたちに反論している光景を、私は見ながらうっすらと笑った。
あ~何かスッキリしたかも。
口に出すだけで、こんなに気持ちが変わるのか。
悪い癖か……これからは、少しずつ溜めずに吐き出す様にして見ようかな。
「なぁクリス、お前からも何か言ってくれよ~」
と、トウマが私に助けを求めて来たので、私は笑顔で「いじめて来た奴の擁護はしねぇよ~」と答えた。
「そんな~」
その光景にシンリたちも笑っていた。
そして私たちはその後、明日の実力試験について説明を受ける為に教室へと移動したのだった。
私は自分の順位を見て小さく呟いた。
「よっしゃー! 19位! 最下位じゃねぇ!」
「とりあえずライラックには勝った。今回はそれで満足だ」
「あー17位ね……ドベ3じゃないけど、かなりやばいな今回……」
「うぉい! マジかよ! 9位だぞ! おい、見ろ見ろ。初め10位以内に入ったぞ、俺! くっー、今回の期末試験実力試験によっちゃ、5位とかにもなれるかもしんねぇぞ」
トウマが1人喜ぶ姿に、シンリたちがボソッと呟く。
「たまたまだろ」
「実力じゃなくて、運だな」
「喜んでいられるのも今のうちだけだぞ」
「おいお前ら、ちょっと言葉が過ぎるんじゃないのか?」
トウマがシンリたちの方を見て言うと、ライラックがリーガに小声でトウマにギリギリ聞こえる様に話した。
「もしかしたら、カンニングかもしれないぞ」
「っ! ……あり得るな」
「あり得ねぇから! ちゃんと実力だわ! 自分たちがいい結果が出なかったからって、俺に当たるな。後、こっそりとそこに参加するなよシンリ」
「いや~だって……」
シンリはトウマから目線を外して、少し苦笑いしながら答えるとトウマは「たっくよ」とぼやいた。
私はと言うと、トウマたちの方は見ずにずっと張り出された順位表を見つめていた。
5位……5位か……確かに、今回は前回に比べて死に物狂いって感じで勉強はしてなかったから、そこまでいい結果は出ないかもと思ってた。
でも、サボってた訳じゃない。
だから、それなりの結果として現れると勝手に思い込んでいた。
だが結果は、私が思っていたより低かった。
別に悪い順位ではない……理想が高すぎると思われるかもしれない。
だけども、それほど私自身が思っていたより学科試験の結果にがっくりしているのだと、改めて理解した。
勝手に大丈夫だと思い込み、そこまで気にしないと思っていたけど、そうじゃなかった。
私は自分の名前と順位を見ながら、もっと勉強していれば、もっと時間があれば、あんな事がなければと思った瞬間、学院祭での様々な出来事や直近の出来事が一気に蘇った。
直後私は小さく「違う」と呟いて、自分自身の考えを否定した。
違う……それのせいじゃない、あの出来事を理由にするな! 自分が上手く行かなかった事を、他人のせいにするな! 過去の自分がとった行動の結果だろ! ……やめろ……楽な方に行くな私。
すると突然、トウマが私の肩を叩いて来た。
「大丈夫か? クリス」
「っ! ……あ、あぁ。ちょっと考え事してただけだ」
「そうか? 何か思い詰めた様な顔って言うか、自分を追いつめていた様な顔だったぞ」
「……そんな事……ない」
と、私はトウマからそっと視線を外しながら答えると、トウマは私の名前を再び呼んだのでチラッと顔を向けると、そこへ人差し指で少しだけ力がこもったデコピンを額に放ってきた。
「いたっ! な、何すんだよ急に!」
私はデコピンされた所を片手で抑えながら、トウマに少し怒った態度で問い詰めると、トウマは私の目の前に人差し指を突き立て来た。
突然の事に私は驚いてしまい、少しだけのけ反った。
「クリス、お前は何かと1人で抱え込んで、思い悩む様な癖がある。今もそうだ。そんな顔をしていたんだよ」
「急に何だよ……」
「いいか、そう言うのをするなって言いたんじゃねぇ。と言うか、俺もそんな事言える資格なんてない。でもな、その癖は直せ! 悔しかったらな、悔しいって思いっきり口にだせ! 胸の奥に溜めるな、口から吐き出すんだよ! あいつらみたいによ」
そう言ってトウマは、自分から少し離れた所にいるシンリたちを親指で指を差した。
その先には、シンリたちが試験の結果について各自で思う所を口に出して話していた。
話していた内容は本当に、ただ口に出して今回の順位について黙る事無く言い合ったり、言われたりしている光景であった。
「……別に俺は……」
「あ~もう素直じゃねぇな。俺はな、今回9位でものすごっっく嬉しいぞ! お前より順位が低いけど、めちゃめちゃ嬉しい!」
トウマの自慢げな表情に、私は無意識にムッとした顔をしていた。
それを見ていたトウマはそのまま、私に問いかけて来た。
「クリスはどうなんだよ? 前回の学科試験1位で、今回は5位。プレッシャーから解放されて良かったか? それとも、5位以内でホッとしたか?」
「……そんなわけない」
「じゃ、どうだったんだよ。俺に教えてくれよ、いや言ってみろよ。あの結果を見てどうだったのかをよ」
私はトウマがあえてそう言う言い方をしていると分かっていた。
それも、私の為を思ってしている事だと言う事も。
今まで納得の行かなかった事は、ほとんど口に出さずに胸の内にしまい、次に活かすバネとしていた。
だが一方で、それが自分の重しや気持ちを削っている事に見て見ぬふりをし続けた。
それが私としての普通であり、それで結果を出してここまでやって来ていたからだ。
でも今は、トウマがそんな私から変えようと手を差し伸べて来てくれた。
ほんの些細な事、他の人からすれば関係ない事だし、どうでもいい事かもしれない。
それでもこれは、私にとって大きな変化のきっかけであった。
「……悔しい……悔しいよ! もっと時間を使っていればとか、嫌な考え方とかもしちゃうくらい、悔しい結果だよ! あ~すげぇ悔しい!」
「はははは! そうか悔しいか! でも、俺は嬉しいぞ! 最高の結果だ!」
「おいおい、何クリスまでいじめてるんだよトウマ。お前の方がクリスより、順位低いんだぞ」
そこにシンリがトウマの背後にやって来て声を掛けた。
シンリの言葉に、リーガとライラックも賛同の声を出した。
トウマは少しシンリたちに反論している光景を、私は見ながらうっすらと笑った。
あ~何かスッキリしたかも。
口に出すだけで、こんなに気持ちが変わるのか。
悪い癖か……これからは、少しずつ溜めずに吐き出す様にして見ようかな。
「なぁクリス、お前からも何か言ってくれよ~」
と、トウマが私に助けを求めて来たので、私は笑顔で「いじめて来た奴の擁護はしねぇよ~」と答えた。
「そんな~」
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