とある令嬢が男装し第二王子がいる全寮制魔法学院へ転入する

春夏秋冬/光逆榮

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第298話 あ~あいつですか

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「では、簡単に振り返りながら現状の確認をしましょうか」

 そう言ってマリアは、黒板に私が転入してからのざっくりとした時系列を書きだした。

「転入した4月に、皆様と初めて出会われて目的のルーク様にも接触出来たんですよね」
「うん。でも、それから魔力腕比べでちょっと目立って、目を付けられた感じなんだよね」
「それでルーク様に性別を偽っていたのがバレると。でその後色々と騒動に巻き込まれるうちに、仲も深まり告白までされる仲へと発展すると」
「ちょ、ちょっと! 何でそんな事知ってるのよ、マリア!」

 私は椅子から立ち上がってマリアを指さすと、マリアは振り返り笑顔で答えた。

「メイドですので」
「いやいや、全然答えになってないよ」
「では、次に行きましょうか。その辺の話は今はいいので」
「っ……何かモヤっとするけど、まぁいいわ……」

 マリアがそのまま再び黒板へ文字を書き始めたので、私も椅子へとゆっくりと座った。

「では次にバレているのが、レオン・オールド。ジュリル・ハイナンスの使用人であり、庶民のプリンスなどと呼ばれる程実力もあり感も鋭い」
「そうね。レオンは私と初めて会った時から、私を女子だと見破っていたぽいっし。でも、私がアリスだとは分かられてないと思う……たぶん」
「確かに、女子だとは知られていますが彼にアリスお嬢様とは、知られてない様子。ですが、彼の事なら何となく察している可能性がありますね」
「う~ん……否定は出来ないわね」
「アリスお嬢様の事は他の者に口にはしてないようですが、注意人物ではありますね」

 マリアはレオンに注意マークを記載すると、次の人物へと話を移した。

「次は、トウマ・ギ――いえ、トウマ・ユーリスです。彼は当初よりアリスお嬢様の事を男子だと思い接していましたが、例の事件の際にアバン様との話の流れで正体を明かした1人です」
「まぁ、あれは事故と言うか、仕方なかいよね」
「そうですね。アバン様もその事は理解されていますし、トウマも約束を守り誰にも話していないようですので、そこまで問題視する必要はないと思います」
「マ、マリア? その、さっきから気になってたけど、それって似顔絵?」
「そうですよ。こちらの方が分かりやすいかと」
「なるほどね~……」

 黒板にはルークたちの似顔絵が描かれていたが、マリアが描いた物は特徴はとらえているが少し独特であったので、何とも言えず私はとりあえず話を進めた。

「そしたら次は先輩たちかな。オービン先輩に、エリス先輩、そしてヒビキ先輩の辺りかな」
「オービン様は、今回アリスお嬢様の転入の一件に関わっているそうですね。詳細な部分は省きますが、アリスお嬢様を守ってくれる大きな存在と言えますね」
「色々と事情を知っているし、正体がバレそうになった危ない時に守ってくれたりもしたし、信頼できる人だよ。流石、第一王子って感じかな」
「そして、その時にバレそうになった相手がヒビキ・スノーク」

 マリアは黒板にオービンとヒビキの似顔絵を描き始める。

「自称『残留思念』と言う魔法で、アリスお嬢様が女性だと見抜き、一度脅す様な態度で迫られる。だが、それ以降は何故かそのような態度はとらず、誰にも告発はしていない状況」
「オービン先輩曰く、ヒビキ先輩はそれを元にオービン先輩に条件を持ち出したらしくて、ひとまず誰にも言うつもりはないらしい。鵜呑みにはしずらい情報だけど」
「なるほど。では、彼もレオン同様に注意人物ですね」
「で、後はエリス先輩ね。あの人は私の振る舞いとかから、正体を見破った人よ。でも、秘密を守ってくれてるし相談にも乗ってくれる、頼りになる女子の先輩」
「エリス・クリセントですね。アリスお嬢様の秘密も魔道具で縛って誰にも漏らさないと言う徹底ぶり。人格的にも問題なし、社交的でもあり、さすが二代目月の魔女と初めに言われた人物なだけありますね」
「うんうん。エリス先輩はオービン先輩と並ぶ感じで心配いらないと思うよ」
「はい。ですが、誰がその現場や会話を見たり聞いたりしているか分かりませんから、警戒はしてくださいね」
「大丈夫! その辺はしっかりとしてるから」

 私は胸を張って主張するも、マリアは少し疑った目を向けていたが、渋々納得し話を進めた。

「では次は、同級生の女子生徒についてです。今回は、アリスお嬢様と関係が深い人に限定し、この2人とします」

 そう言ってマリアが黒板に描きだした似顔絵は、モランとジュリルであった。

「その2人ね。う~ん……正体はバレてないけど、ちょっと色々と接触し過ぎた感じかな」
「私としましては、モラン・ウィンエルに関しては、アリスお嬢様の方からそう察せる様な事を言っていますので、いずれ気付かれるかと思います。ですが、彼女の性格上、分かったとしても言わなそうに思えますね」
「うん、確か……ん? んん? ちょっと待てマリア。どこまで私とモランの関係を知ってるの?」

 私がモランに問いかけると、モランはただ笑顔で返すのみであった。
 そして、そのまま私の問いかけには答えずに話を進める。

「モランに関してはそこまで警戒する必要はないと思いますが、あまり自ら話し過ぎない様にしてください」
「マリア? 私の質問には答えてくれないの? ねぇ?」
「それでは次に行きますよ」

 あ~これ絶対に答えない気だ……どんだけ質問しても、答えないって言うモードだ。
 たまにマリアは私を無視した様に話を進める時があるんだよね。
 それってメイドとしてどうなの? 一応、私の方が立場的には上なんだけどな~
 まぁ、元々はお母様のお付きだし、私の専属メイドではないから、そんなに強く言うつもりはない。
 駄々をこねた所で、昔みたいに軽くかわされて終わるだけなのが目に見えてるし、そんな事はしない。
 私は小さくため息をつき、頬杖をつく。

「ジュリル・ハイナンス。現二代目月の魔女であり、アリスお嬢様も一度対抗戦で手合わせをした相手です」
「そうね。あれはいい経験だったし、戦えて良かったわ。あの時は色々とやってもらって助かったよ、マリア」
「いえ。アリスお嬢様のお望みを叶えるのも私の仕事ですので。ですが、その一件で、彼女はアリスお嬢様を疑っている様子がありますね」
「え? そう? そんな感じしなかったけど……」
「それはアリスお嬢様が気付いてないだけです。私の中では、かなりの要注意人物です。レオンとも、もしかしたら情報共有している可能性もありますし、最悪の場合既に気付かれてる可能性もあります」
「いやいや、さすがにそれはないでしょ。考え過ぎだよ」
「アリスお嬢様は、彼女の頭のキレや凄さなどを実感されていますよね? でしたら、最悪な想定をしておくべきです。そうならない様に、今後は振る舞うべきだと、私は考えます」

 ……私も軽く考えてた訳じゃない。
 対抗戦の時は、私とマリアと会って話をしてもいるし、マリアが警戒するのも分かる。
 改めて今思い返すと、確かに対抗戦以降少し様子が変だった様な感じもするような……
 ひとまず、私も気が緩んでる所もあるしここはマリアの言う通り、気を引き締めてクリスとして振る舞わないといけないね。

「分かったわ。マリアの言う通り、これからは気を付けて行動するわ」
「すいません、少し感情的になり過ぎてしまいました。申し訳ありません」
「ううん。マリアが私の為に言ってくれてる事なのは、分かってるから謝らないで。感謝してるんだから」

 私はマリアに笑顔を向けると、マリアは小さく笑うが直ぐに顔をそむけてしまう。

「マリア?」
「いえ、何でもありません。メイドにとって、この上ない言葉ありがとうございます」

 マリアからの感謝の言葉に、私は少し照れているとマリアは直ぐに切り替えて、話を進め出す。

「では、最後にその他の人物について行きましょうか」
「う、うん……切り替え早いな……」
「と言いましても、あまりいませんので学院長辺りですかね」
「マイナ学院長?」
「はい。基本的に転入に関してもどう言った人物かを調べて承認を出すので、マイナ・メルトは全てを知っていると思うのが必然かと思います」
「た、確かに言われて見れば、私と言うかクリスと言う人物を調べるのは普通よね。でも、何事もなく転入出来たって事は……やっぱり、お母様と口裏を合わせた?」
「私の口からはこれ以上は何も申し上げません」

 そう考えると何事もなく、架空の人物で転入出来た事も分かるわね。
 て言うか、今までそこを考えなかったなんて私、重要な所見落とし過ぎじゃない? と言うより、どうしてマリアはマイナ学院長の話をしてくれたの? そんな事言えば、私でも気付くし……いや、逆に気付かせてくれた? でも何で?
 私がそう思っている間、マリアは黒板に向かって文字を書いていたので背を向けていた。

「(先程の様子だと、どうやら気付いてなかったようね。リーリア様に一応遠回しに、マイナ様の認識を確認する様にと言われていたので確認したましたが、どうやら分かってなかった様子ですリーリア様)」

 その後マリアが今までの事をまとめてくれ、私はそれを改めて確認し終えた。

「と言う事で、以上ですかね」
「そう――いや、すっかり忘れてたけど、もう1人いたよ。タツミ先生」
「あ~あいつですか……いえ、タツミ・カミールですね」

 へ~タツミ先生ってそんな名前なんだ。
 知らなかったな~本当にマリアは何でも知ってるな。
 にしても、さっきボソッとあいつって聞こえた気がするけど、聞き間違いかな?

「彼に関しては、そこまで気にする事はないと思います。アリスお嬢様と薄々感じている所はありますが、口は堅いですし、誰にも言う事はないでしょう」
「マリアがそう言うなら……」

 何か今までと違って、タツミ先生を知ってる様な言い方だったけど、もしかして知り合いだったりするのかな?
 と、私が思っていると扉がノックされた事に気付き、マリアが返事をすると「失礼するよ」と言って扉を開けて入って来たのはお兄ちゃんであった。

「やぁ、アリスにマリア」
「お兄ちゃん」
「アバン様」
「時間的に、そろそろ休憩する頃かなと思ってね。でも見た感じ、もう講習は終わってる感じかな?」
「はい。令嬢講習の方は既に終了し、アリスお嬢様の現状などについてお話しておりました」

 アバンは「そっか、そっか」と言いながら小さく頷いていた。

「それでお兄ちゃんは、どうしてここに?」
「少し息抜きにと思って、組み手相手にアリスを誘いに来たんだ」
「え! 本当!?」

 私はまさかのお誘いに、椅子から立ち上がりお兄ちゃんへと近付いた。

「やる、やる! やるよ! いいよね、マリア?」
「はぁ~構いませんが、少し落ち着いてください」
「やった~! 行こうお兄ちゃん! それでついでに見てもらいたい技もあるんだけど、いい?」

 そのまま私はお兄ちゃんの背中を押すように、部屋から出て行く。

「お、おぉ。構わないぞ。いや~そんなに愛しの妹から頼られると、悪い気はしないな~」
「ほら早く! あ、マリアも後で来るでしょ?」
「すいません、アリスお嬢様。やらなければいけない仕事がありますので、見に行く事は出来ません」
「そっか……」

 マリアも立場的にはメイド長の次の立場だから、忙しいのも当然か。
 それに今年は私になり変わって外に出っぱなしだったわけだし、溜まってる仕事もあるよね。

「じゃ、終わったら差し入れ持って行くから、楽しみにしてて」
「はい。ありがとうございます、アリスお嬢様。楽しみにしております」
「それじゃ、また後でねマリア」

 優しく微笑んでくれたマリアに私は笑顔を向けて、部屋から出て行く。
 そして残ったマリアは、黒板に描いた似顔絵を消し始めるが、タツミの似顔絵で手が止まる。

「どうしてあんたが、あの学院にいるんだよ」

 すると止めていた手を動かして一気に似顔絵を消し去り、黒板を新品の様に綺麗にした後、教材を持って部屋から出て行った。
 その後、私はお兄ちゃんと組み手を久しぶりに行い、様々なアドバイスを貰った。
 そして約束通りマリアへの差し入れは、料理長に相談しながらお菓子を作り持って行き、美味しそうに食べてくれたのだった。
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