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第404話 リウェンク城までの道のり
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「最近の様子ですか?」
トウマはタツミからの問いかけをそのまま訊き返した。
ルークとトウマは、タツミと共に歩きながら先行する所と少し距離をとりつつ、話をしていた。
「それは記憶を失ってから今日まででか?」
「え、でもそれってタツミ先生の方でクリスから報告受けてたりするんじゃ」
「一応簡単な報告は受けているが、日常的な面では俺はあまり触れてないから、お前らの視点から少し知りたいんだ」
それを聞きトウマは「報告はあるけど、日常面ではどうかって事か」と考え始める。
「タツミ、どうして急にそんな事を聞くんだ?」
「経過観察の一環で、事情を知る奴から話を聞きたいんだよ。報告に嘘がないかとか、お前らが気付いた事とかな。一応医師だしな」
「そこは、一応はいらないだろ」
ルークの言葉にタツミは「細かい所気にするな」と軽く手を振る。
そしてルークも今日までを振り返り始めると、先にトウマが話し出す。
「本人に訊いた訳じゃないですけど、何となくこの先に不安を抱えている様には思います」
「具体的には?」
そこでトウマは以前ルークにも話した自分が思っていた事をタツミにも話した。
現状のクリスを見てこう思っているという内容ではあったが、タツミはトウマの話に耳を傾けて頷きながら聞き続けた。
「なるほど。お前の話は分かった。確かにそういう見方も出来るな」
「なんかすいません、俺の思っている事を話しちゃって。聞きたいのはこういう事じゃないですよね」
「全くずれている訳じゃないから、気にするな。で、ルークの方は何かあるか?」
「……いや、特に気になる様な所はないな」
「そうか、分かった。悪いな急に話し掛けて。もういいぞ」
タツミはそう言い、ルークとトウマに先行している所に早く追い付けと軽く背中を押す。
そのままトウマは軽く頭を下げてから、先を行くクリスたちの元へと向かいルークも一度タツミを見てから、そのままトウマと同じ様にクリスたちの方へと向かって行くのだった。
「(とりあえずこっちは、下手に首を突っ込まない様にしとくか)」
タツミはそこで小さくため息をつくと、背後から別の教員がやって来て小声て話し掛けて来た。
「タツミ先生、例の件で進展が。それで少し今後のお話を」
「分かりました。今行きます」
そう答えるとタツミは来た道をその教員と共に戻り始めるのだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「あのオムレツ、めっちゃ美味くなかったか?」
「フワフワしてて口に入れると、スッと溶ける様になくなるのが衝撃だった」
「オムレツってあんな食い物だったか?」
私たちは橋を渡り切り、孤島の古城と城下町に辿り着き城下町のとある店で昼食を取り終え、広場にて休憩していた。
孤島の古城と城下町は名前の通り、中心に古城がありその周囲を店などが囲む様な作りになっている。
全体的には円形状で中心部に向かうにつれ、少し傾斜が高くなっているのが特徴である為、古城は遠くから見るとそびえ立っている様に見えるのである。
古城の名はリウェンク城と呼ばれ、かつてこの城を敵から守り切った四騎士と城主の名から決められたとされている。
今では、観光地となってはいるがひと昔前までは難攻不落のリウェンク城と言われていたらしい。
戦争が終わり世が平和になりつつあった中で、リウェンク城も外との交流を持つと決断し、人の行き来が実現し始めたとされている。
「昼食後は、各班での自由行動だったよねトウマ?」
「ああ、もう移動し始めてる班もあるし俺たちももう行きたい所に行っていい時間だ」
「ならさ、早速城に行かないか? 上からの景色を見てみたいんだよな」
「それは私も同意見です。リウェンク城の屋上から見る景色は素晴らしいと言われてますからね」
私とモーガンの言葉にタツミはシンとルークの方を見る。
「俺もその景色を見てみたいけど、シンとルークはどうだ?」
「僕もそれで構わないよ。どんな景色が見れるか気になって来たし」
「俺は城の中も見たいと思っていたし、反対じゃない」
全員の意見が一致した所で、私たちはリウェンク城に向かって出発した。
その時私はただ坂を上るだけで到着するだろうと思っていたが、そう簡単な道のりではなかった。
ジグザグに進まされる道に、一段の段差もバラバラで登りづらい階段と、城に辿り着いた時は私たちは軽く息切れしていたのだった。
「いや、思った以上に登らされたな」
「帰りは降りるだけだし、楽ですよたぶん」
「まあ、何にしろ城の前には辿り着いたしオッケー、オッケー」
と、皆が口にする中で私は気付いて行けない事に気付いてしまう。
「あ、これ城の屋上に行くからまだ登らないとダメじゃん」
「「っ!!」」
そこで急に皆が私の方を見て来たので、私は一瞬何事かと思ったが自分が思った事を口にしていたのだと気付く。
その後気持ちを切り替えて皆で城へと入って行き、屋上を目指し遂に辿り着く。
「うぉ~~すげぇ~~」
「ああ、これは凄いな~」
私とタツミはそこから見える絶景に目を奪われる。
周囲には他にも観光客もいるが、屋上は広く全体を見回しても何の障害物もなく、景色を一望出来た。
潮が引いている為、遠くまで砂地が広がり自分たちが歩いて来た橋も見え、人の姿が物凄く小さく見えるのだった。
「澄み渡った空に、どこまでも続く潮の引いた砂地。なかなか見れるもんじゃないな、この景色は!」
「そうですね。ここまで頑張って登ったものが報われた気がしますよ」
遅れてシン、モーガン、ルークがやって来てその景色に釘付けになる。
それからはもっと外側に近付き、そこからの景色を見たり、周囲をぐるっと回りながら景色を見渡したりと各自で楽しみ始める。
私も中央部分から立って見ているだけではなく、端まで行きそこから真下や遠くで砂地を歩いている人を見たりし、ここから見える景色を目に焼き付け始める。
暫くしてシンとルークは場内の教会の装飾を見に行く為に、一度中へと戻る。
が、私はもうしばらくここで景色を堪能してから行くと返事をすると、モーガンとトウマも同じ様な事を口にしてその場に残る。
私は再び外側まで歩いて行き、そこから景色を風に当たりながら眺めているとトウマが声を掛けて来た。
「お、ここからだと来た方と逆だから、ず~~と砂地が続いているな。あ、でも所々に水たまりがあってそこが光を反射してキラキラしてるな~」
「どうしたんだ、急にそんな柄でもない事言い出して」
「え、そうか? 思った事口にしただけなんだけどな」
「何かわざとらしく聞こえた」
「そりゃ問題だ。クリスは知らんと思うが、俺はこういう時饒舌になってしまうっていう――」
「はい、嘘~」
「おい! 否定が早すぎるだろうが! まだ話してただろうが」
「だって、そんな人じゃないって分かるから」
「え?」
そこで少し強い風が吹いて来てトウマは暫く目を瞑る。
次にトウマが目を開けると、クリスが向き合って来ていて驚く。
「っ! クリス?」
「……トウマ、前に俺に好意があるって言ってくれたよな」
「!?」
突然の話にトウマは固まってしまうが、クリスは続けた。
「その、今朝思い出したんだよ、その時の記憶を……でさ、その、あれは……本気なのか?」
そのタイミングで再び強い風が吹くのだった。
トウマはタツミからの問いかけをそのまま訊き返した。
ルークとトウマは、タツミと共に歩きながら先行する所と少し距離をとりつつ、話をしていた。
「それは記憶を失ってから今日まででか?」
「え、でもそれってタツミ先生の方でクリスから報告受けてたりするんじゃ」
「一応簡単な報告は受けているが、日常的な面では俺はあまり触れてないから、お前らの視点から少し知りたいんだ」
それを聞きトウマは「報告はあるけど、日常面ではどうかって事か」と考え始める。
「タツミ、どうして急にそんな事を聞くんだ?」
「経過観察の一環で、事情を知る奴から話を聞きたいんだよ。報告に嘘がないかとか、お前らが気付いた事とかな。一応医師だしな」
「そこは、一応はいらないだろ」
ルークの言葉にタツミは「細かい所気にするな」と軽く手を振る。
そしてルークも今日までを振り返り始めると、先にトウマが話し出す。
「本人に訊いた訳じゃないですけど、何となくこの先に不安を抱えている様には思います」
「具体的には?」
そこでトウマは以前ルークにも話した自分が思っていた事をタツミにも話した。
現状のクリスを見てこう思っているという内容ではあったが、タツミはトウマの話に耳を傾けて頷きながら聞き続けた。
「なるほど。お前の話は分かった。確かにそういう見方も出来るな」
「なんかすいません、俺の思っている事を話しちゃって。聞きたいのはこういう事じゃないですよね」
「全くずれている訳じゃないから、気にするな。で、ルークの方は何かあるか?」
「……いや、特に気になる様な所はないな」
「そうか、分かった。悪いな急に話し掛けて。もういいぞ」
タツミはそう言い、ルークとトウマに先行している所に早く追い付けと軽く背中を押す。
そのままトウマは軽く頭を下げてから、先を行くクリスたちの元へと向かいルークも一度タツミを見てから、そのままトウマと同じ様にクリスたちの方へと向かって行くのだった。
「(とりあえずこっちは、下手に首を突っ込まない様にしとくか)」
タツミはそこで小さくため息をつくと、背後から別の教員がやって来て小声て話し掛けて来た。
「タツミ先生、例の件で進展が。それで少し今後のお話を」
「分かりました。今行きます」
そう答えるとタツミは来た道をその教員と共に戻り始めるのだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「あのオムレツ、めっちゃ美味くなかったか?」
「フワフワしてて口に入れると、スッと溶ける様になくなるのが衝撃だった」
「オムレツってあんな食い物だったか?」
私たちは橋を渡り切り、孤島の古城と城下町に辿り着き城下町のとある店で昼食を取り終え、広場にて休憩していた。
孤島の古城と城下町は名前の通り、中心に古城がありその周囲を店などが囲む様な作りになっている。
全体的には円形状で中心部に向かうにつれ、少し傾斜が高くなっているのが特徴である為、古城は遠くから見るとそびえ立っている様に見えるのである。
古城の名はリウェンク城と呼ばれ、かつてこの城を敵から守り切った四騎士と城主の名から決められたとされている。
今では、観光地となってはいるがひと昔前までは難攻不落のリウェンク城と言われていたらしい。
戦争が終わり世が平和になりつつあった中で、リウェンク城も外との交流を持つと決断し、人の行き来が実現し始めたとされている。
「昼食後は、各班での自由行動だったよねトウマ?」
「ああ、もう移動し始めてる班もあるし俺たちももう行きたい所に行っていい時間だ」
「ならさ、早速城に行かないか? 上からの景色を見てみたいんだよな」
「それは私も同意見です。リウェンク城の屋上から見る景色は素晴らしいと言われてますからね」
私とモーガンの言葉にタツミはシンとルークの方を見る。
「俺もその景色を見てみたいけど、シンとルークはどうだ?」
「僕もそれで構わないよ。どんな景色が見れるか気になって来たし」
「俺は城の中も見たいと思っていたし、反対じゃない」
全員の意見が一致した所で、私たちはリウェンク城に向かって出発した。
その時私はただ坂を上るだけで到着するだろうと思っていたが、そう簡単な道のりではなかった。
ジグザグに進まされる道に、一段の段差もバラバラで登りづらい階段と、城に辿り着いた時は私たちは軽く息切れしていたのだった。
「いや、思った以上に登らされたな」
「帰りは降りるだけだし、楽ですよたぶん」
「まあ、何にしろ城の前には辿り着いたしオッケー、オッケー」
と、皆が口にする中で私は気付いて行けない事に気付いてしまう。
「あ、これ城の屋上に行くからまだ登らないとダメじゃん」
「「っ!!」」
そこで急に皆が私の方を見て来たので、私は一瞬何事かと思ったが自分が思った事を口にしていたのだと気付く。
その後気持ちを切り替えて皆で城へと入って行き、屋上を目指し遂に辿り着く。
「うぉ~~すげぇ~~」
「ああ、これは凄いな~」
私とタツミはそこから見える絶景に目を奪われる。
周囲には他にも観光客もいるが、屋上は広く全体を見回しても何の障害物もなく、景色を一望出来た。
潮が引いている為、遠くまで砂地が広がり自分たちが歩いて来た橋も見え、人の姿が物凄く小さく見えるのだった。
「澄み渡った空に、どこまでも続く潮の引いた砂地。なかなか見れるもんじゃないな、この景色は!」
「そうですね。ここまで頑張って登ったものが報われた気がしますよ」
遅れてシン、モーガン、ルークがやって来てその景色に釘付けになる。
それからはもっと外側に近付き、そこからの景色を見たり、周囲をぐるっと回りながら景色を見渡したりと各自で楽しみ始める。
私も中央部分から立って見ているだけではなく、端まで行きそこから真下や遠くで砂地を歩いている人を見たりし、ここから見える景色を目に焼き付け始める。
暫くしてシンとルークは場内の教会の装飾を見に行く為に、一度中へと戻る。
が、私はもうしばらくここで景色を堪能してから行くと返事をすると、モーガンとトウマも同じ様な事を口にしてその場に残る。
私は再び外側まで歩いて行き、そこから景色を風に当たりながら眺めているとトウマが声を掛けて来た。
「お、ここからだと来た方と逆だから、ず~~と砂地が続いているな。あ、でも所々に水たまりがあってそこが光を反射してキラキラしてるな~」
「どうしたんだ、急にそんな柄でもない事言い出して」
「え、そうか? 思った事口にしただけなんだけどな」
「何かわざとらしく聞こえた」
「そりゃ問題だ。クリスは知らんと思うが、俺はこういう時饒舌になってしまうっていう――」
「はい、嘘~」
「おい! 否定が早すぎるだろうが! まだ話してただろうが」
「だって、そんな人じゃないって分かるから」
「え?」
そこで少し強い風が吹いて来てトウマは暫く目を瞑る。
次にトウマが目を開けると、クリスが向き合って来ていて驚く。
「っ! クリス?」
「……トウマ、前に俺に好意があるって言ってくれたよな」
「!?」
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