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第408話 ベンベル
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――ベンベル、クリバンス王国北側の首都と呼ばれる都市である。
別名、芸術の都と言われ美術館・劇場などが多く存在し、多くの芸術家や音楽家などが拠点としている事からそんな風に呼ばれる様になったとされているらしい。
本当の所は、どうしてかなのかという理由は明確には分からないが言われている通り、そういう人たちが拠点としており芸術に関する建物も多くまた歴史的な建築もある為、特に違和感なくそれを受け入れられている。
またベンベルには、魔法学院TOP3に入るシリウス魔法学院がある事でも有名である。
都市の造りは六角形の星の様に広がっており、その中心には巨大な門がそびえ立っている。
その門は過去にこの都市を治めていた王が遠征から戻って来た際に、盛大に自分を迎えて欲しいという理由から作らせた物である。
過去は今の様な街の造りではなく、時を経て戦争によって国が無くなった後でも、その門だけは残り続けた事から後世にも残り続け、現在ではベンベルのシンボルの一つになっており都市の中心部とも言える程の存在になっている。
他にも、最大級のオーロング美術館や有名劇場であるアルベガ劇場、都市の中心にある巨大門ことペリック門、そしてその門へと続き多くの店屋が並ぶリンダリック大通りと様々に有名な場所が存在している。
そして私たちが今夜観劇する場所が、アルベガ劇場である。
「クリスは、演劇好きか?」
「え……いや、そんなにかな。あんまり見てないから何とも言えないって言う方が合ってるかも」
「そうか」
私はその時、せっかくヴァンから話を振って来てくれたので、このまま話を終わらせるのは何かもったいないという気持ちになってしまい会話を続けた。
「ヴァ、ヴァンはよく見るのか演劇?」
と、この時私はその質問した事を後で少し後悔した。
直後ヴァンは何かスイッチが入った様に、ゆっくりと演劇について語り始めたのだ。
初めの方は何とか有名どころの話であったので、私も付いて行けたが途中からマニアックな部分な話へと移り変わって行き、そこからはもう付いて行けず私はただ相槌を打つことくらいしらか出来なかった。
それでもヴァンは自分が好きな事を私に対して話してくれ、私は初めてヴァンと少し打ち解けられた気がした。
その後、一時休憩の為に魔道車が止まり休憩時間となった事でヴァンの演劇会話から解放されるのだった。
再出発する際には、再び席替えを行いヴァンも別の所へと行ってしまい、私の隣にはフェルトが座って来て先程までヴァンと何の話をしていたのかに興味深々な顔をして訊いて来たのだ。
私は演劇について答えようかとも思ったが、あんまりヴァンが自分の趣味や好きな事は話さなそうな気がしたので、口の軽いフェルトには言わずに内緒で突き通した。
それからフェルトは、それ以上の追求はして来ずに別の話題を始め、私はその話をして残りの魔道車移動の時間を過ごした。
「ぅぅ~~着いた~! ここがベンベルか!」
「夕日の景色も最高だぜ!」
魔道車から最初に降りたリーガとライラックがベンベルの街並みを見て声を出す。
その後に皆も魔道車から降りるが、そのままチラッとベンベルの街並みを見て荷物を直ぐに持ってホテルへと入って行く。
リーガとライラックも担当教員から軽く注意を受けて、自分の荷物を持って直ぐにホテルへと入って行くのだった。
ホテルのロビーに集まり各寮ごとに話が始まり、荷物を部屋に置いた後の流れの説明を受ける。
寮ごとに更衣室が準備されており、そこで各人ドレスコードの準備を行い始め細かい調整などは、そこに待機している専属の者に行ってもらうようにと説明される。
それから私たちは各部屋に移動し、荷物を置き、そのまま指定された部屋へと向かった。
「ここ?」
「うん、ここで合ってると思うよ」
私とシンが辿り着いた部屋は宿泊する部屋の二倍、いや三倍はある大きな部屋であり、想像していたより広い場所に驚いてしまう。
そこでは既にヴァンやノルマといった先に到着していた者が、ドレスコードを始めており袖などの調整などを専属の者が付いて確認しながら作業が進められていた。
すると私とシンの前にタキシードを着たホテルの方が近付いて来て、声を掛けられる。
「お待ちしておりました。オービン寮の学院生様ですね」
「は、はい」
「では早速ですが、身長などを計測させていただきますので、お二人様こちらにどうぞ」
私たちはそう言われるがままタキシード姿のホテルマンに付いて行った。
それからは身長や足のサイズ、腕の長さなど細部まで計測され、自分の体に合ったドレスコード用の服を渡され試着する様に言い渡された。
着替える場所はしっかりと個室が用意されており、そこで着替えられたので良かったが、身長など細かく計測されているとは相手が近くて、息が止まる様な思いだった。
幸いな事に基本的に触れられずに、その上から長さなどを計測されただけだったので正体が女性だとバレはしなかったが、もし触られていたらと思うと冷や汗が出てしまう。
私は個室で着替え始めるが、何が起こるか分からないと思い、なるべく早く服を脱ぎ渡されたドレスコード用の服を見に纏った。
男性物ではあるが、これまで男性用の学院服を着続けて来たので、変に戸惑う事なく身に纏えた。
「うん。怖いほどピッタシだ」
私は鏡の前でネクタイを軽く触りながら位置を調整した。
現状私は黒いスーツに内側にはベストを着て、ネクタイはネクタイピンで止めている状態である。
すると外からホテルマンの方から「準備出来ましたか?」と聞かれ、私は返事を返し個室から出る。
それから細かい袖や裾の長さから靴選びに、髪型などもセットしてもらい完了したのだった。
「はぁ~何か疲れた」
私はドレスコードが完了し、一時待機場所で椅子に座って待っているとシンがやって来る。
「クリスも終わった所?」
「お~シンって、何か雰囲気違うね?」
シンは私の様にスーツを着ていたが、少しだけ色が違ったりと全く一緒ではなく、髪型もいつもと違ったので私は驚いてしまう。
そしてシンは私の近くに座った。
「クリスも少し雰囲気が違うよ」
「お互い様だな」
「そうだね」
と、私たちが小さく笑っていると、そこにルークとトウマがやって来る。
「よっ! クリス、シン。二人共バッチリ決まってるな!」
トウマの声で私が顔を上げると、そこにはいつもとまた雰囲気が違う二人の姿があった。
二人共シン同様に少し異なったスーツや靴を見に纏い、すらっとした立ち姿に髪型は髪をかき上げた状態でいつもとは全く違う姿であった。
「何だよクリス、じっと人の顔を見て」
「えっ、あ、いや、そのルークの髪型に驚いちゃって。トウマもだけどさ」
「あれ? もしかして似合ってないか?」
「気になるなら、今からでも変えてもらって来いよトウマ」
心配するトウマにルークがそう返すと、変に意固地になり「ルークに言われては変えん」と口にするのだった。
それに対してルークは「あっそ」と答えると、シンが口を開く。
「ルークの雰囲気は見た事ないけど、何か様になっているよね」
「それは分かるかも」
「まあ、王城でのパーティーとかでよく似た格好してたしな」
へぇ~そうなんだ。それを聞くと、物凄く納得するな。
一方でトウマはルークの方をじっと見つめて、小さく「所詮俺は元貴族ですよ」と嫌味の様に呟くのだった。
その後、他の皆もドレスコードを終え集まって来て、互いの姿を見あって笑ったり格好を付けたポーズをとったりと一盛り上がりする。
それから担当教員もドレスコードを終えてやって来て移動を始め、魔道車へと乗り込み、アルベガ劇場へと向けて出発した。
別名、芸術の都と言われ美術館・劇場などが多く存在し、多くの芸術家や音楽家などが拠点としている事からそんな風に呼ばれる様になったとされているらしい。
本当の所は、どうしてかなのかという理由は明確には分からないが言われている通り、そういう人たちが拠点としており芸術に関する建物も多くまた歴史的な建築もある為、特に違和感なくそれを受け入れられている。
またベンベルには、魔法学院TOP3に入るシリウス魔法学院がある事でも有名である。
都市の造りは六角形の星の様に広がっており、その中心には巨大な門がそびえ立っている。
その門は過去にこの都市を治めていた王が遠征から戻って来た際に、盛大に自分を迎えて欲しいという理由から作らせた物である。
過去は今の様な街の造りではなく、時を経て戦争によって国が無くなった後でも、その門だけは残り続けた事から後世にも残り続け、現在ではベンベルのシンボルの一つになっており都市の中心部とも言える程の存在になっている。
他にも、最大級のオーロング美術館や有名劇場であるアルベガ劇場、都市の中心にある巨大門ことペリック門、そしてその門へと続き多くの店屋が並ぶリンダリック大通りと様々に有名な場所が存在している。
そして私たちが今夜観劇する場所が、アルベガ劇場である。
「クリスは、演劇好きか?」
「え……いや、そんなにかな。あんまり見てないから何とも言えないって言う方が合ってるかも」
「そうか」
私はその時、せっかくヴァンから話を振って来てくれたので、このまま話を終わらせるのは何かもったいないという気持ちになってしまい会話を続けた。
「ヴァ、ヴァンはよく見るのか演劇?」
と、この時私はその質問した事を後で少し後悔した。
直後ヴァンは何かスイッチが入った様に、ゆっくりと演劇について語り始めたのだ。
初めの方は何とか有名どころの話であったので、私も付いて行けたが途中からマニアックな部分な話へと移り変わって行き、そこからはもう付いて行けず私はただ相槌を打つことくらいしらか出来なかった。
それでもヴァンは自分が好きな事を私に対して話してくれ、私は初めてヴァンと少し打ち解けられた気がした。
その後、一時休憩の為に魔道車が止まり休憩時間となった事でヴァンの演劇会話から解放されるのだった。
再出発する際には、再び席替えを行いヴァンも別の所へと行ってしまい、私の隣にはフェルトが座って来て先程までヴァンと何の話をしていたのかに興味深々な顔をして訊いて来たのだ。
私は演劇について答えようかとも思ったが、あんまりヴァンが自分の趣味や好きな事は話さなそうな気がしたので、口の軽いフェルトには言わずに内緒で突き通した。
それからフェルトは、それ以上の追求はして来ずに別の話題を始め、私はその話をして残りの魔道車移動の時間を過ごした。
「ぅぅ~~着いた~! ここがベンベルか!」
「夕日の景色も最高だぜ!」
魔道車から最初に降りたリーガとライラックがベンベルの街並みを見て声を出す。
その後に皆も魔道車から降りるが、そのままチラッとベンベルの街並みを見て荷物を直ぐに持ってホテルへと入って行く。
リーガとライラックも担当教員から軽く注意を受けて、自分の荷物を持って直ぐにホテルへと入って行くのだった。
ホテルのロビーに集まり各寮ごとに話が始まり、荷物を部屋に置いた後の流れの説明を受ける。
寮ごとに更衣室が準備されており、そこで各人ドレスコードの準備を行い始め細かい調整などは、そこに待機している専属の者に行ってもらうようにと説明される。
それから私たちは各部屋に移動し、荷物を置き、そのまま指定された部屋へと向かった。
「ここ?」
「うん、ここで合ってると思うよ」
私とシンが辿り着いた部屋は宿泊する部屋の二倍、いや三倍はある大きな部屋であり、想像していたより広い場所に驚いてしまう。
そこでは既にヴァンやノルマといった先に到着していた者が、ドレスコードを始めており袖などの調整などを専属の者が付いて確認しながら作業が進められていた。
すると私とシンの前にタキシードを着たホテルの方が近付いて来て、声を掛けられる。
「お待ちしておりました。オービン寮の学院生様ですね」
「は、はい」
「では早速ですが、身長などを計測させていただきますので、お二人様こちらにどうぞ」
私たちはそう言われるがままタキシード姿のホテルマンに付いて行った。
それからは身長や足のサイズ、腕の長さなど細部まで計測され、自分の体に合ったドレスコード用の服を渡され試着する様に言い渡された。
着替える場所はしっかりと個室が用意されており、そこで着替えられたので良かったが、身長など細かく計測されているとは相手が近くて、息が止まる様な思いだった。
幸いな事に基本的に触れられずに、その上から長さなどを計測されただけだったので正体が女性だとバレはしなかったが、もし触られていたらと思うと冷や汗が出てしまう。
私は個室で着替え始めるが、何が起こるか分からないと思い、なるべく早く服を脱ぎ渡されたドレスコード用の服を見に纏った。
男性物ではあるが、これまで男性用の学院服を着続けて来たので、変に戸惑う事なく身に纏えた。
「うん。怖いほどピッタシだ」
私は鏡の前でネクタイを軽く触りながら位置を調整した。
現状私は黒いスーツに内側にはベストを着て、ネクタイはネクタイピンで止めている状態である。
すると外からホテルマンの方から「準備出来ましたか?」と聞かれ、私は返事を返し個室から出る。
それから細かい袖や裾の長さから靴選びに、髪型などもセットしてもらい完了したのだった。
「はぁ~何か疲れた」
私はドレスコードが完了し、一時待機場所で椅子に座って待っているとシンがやって来る。
「クリスも終わった所?」
「お~シンって、何か雰囲気違うね?」
シンは私の様にスーツを着ていたが、少しだけ色が違ったりと全く一緒ではなく、髪型もいつもと違ったので私は驚いてしまう。
そしてシンは私の近くに座った。
「クリスも少し雰囲気が違うよ」
「お互い様だな」
「そうだね」
と、私たちが小さく笑っていると、そこにルークとトウマがやって来る。
「よっ! クリス、シン。二人共バッチリ決まってるな!」
トウマの声で私が顔を上げると、そこにはいつもとまた雰囲気が違う二人の姿があった。
二人共シン同様に少し異なったスーツや靴を見に纏い、すらっとした立ち姿に髪型は髪をかき上げた状態でいつもとは全く違う姿であった。
「何だよクリス、じっと人の顔を見て」
「えっ、あ、いや、そのルークの髪型に驚いちゃって。トウマもだけどさ」
「あれ? もしかして似合ってないか?」
「気になるなら、今からでも変えてもらって来いよトウマ」
心配するトウマにルークがそう返すと、変に意固地になり「ルークに言われては変えん」と口にするのだった。
それに対してルークは「あっそ」と答えると、シンが口を開く。
「ルークの雰囲気は見た事ないけど、何か様になっているよね」
「それは分かるかも」
「まあ、王城でのパーティーとかでよく似た格好してたしな」
へぇ~そうなんだ。それを聞くと、物凄く納得するな。
一方でトウマはルークの方をじっと見つめて、小さく「所詮俺は元貴族ですよ」と嫌味の様に呟くのだった。
その後、他の皆もドレスコードを終え集まって来て、互いの姿を見あって笑ったり格好を付けたポーズをとったりと一盛り上がりする。
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