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第490話 魂はあると考えるか?
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「(っ、いつまで逃げ回る気だ?)」
バベッチは新たなゴーレム武装を見に纏ったアリスに対し、遠距離から魔法攻撃を仕掛けていたがアリスは反撃する事無く、防ぎかわし続け周囲を探索する様に逃げ回っていた。
アリスは出入り口以外に建物内からの脱出口を探し続けていた。
だが、向かう先向かう先外へとつながる窓や場所には必ず出入り口と同じ様に結界で覆われており、脱出する事が出来ずにいた。
更には一度身を隠したとしても、バベッチの攻撃が必ず追撃して来てあぶり出されていた。
くそっ! またここもダメ。どこもかしこも結界で覆われていて、出口はないの?
直後、背後からバベッチが放った雷の矢が迫る。
アリスは咄嗟に真横へと飛んで回避すると、雷の矢は部屋の壁へと突き刺さると同時に爆発を起こし、アリスはその爆風で二階の部屋から押し出されホールへと飛ばされる。
するとホールにいたバベッチは、宙に放り出されたアリス目掛け氷の槍を複数創り出し一斉射撃した。
この体勢だと避けたり逃げるのは難しい。あまり万能型からチェンジさせたくないが、そうも言ってられない。
アリスはすぐに中心部の魔力を両腕へと回し、ゴーレム武装の形態を変化させ叫ぶ。
「『バースト』!」
空中でアリスは身体を捻じらして武装した腕を振るい、向かって来る氷の槍を『バースト』にて吹き飛ばした。
通常の『バースト』よりも数段威力が上がっており、一度の爆発が広範囲に広がりバベッチの放った氷の槍を一度の『バースト』で一掃するのだった。
アリスは自身で放った魔法の威力で地面へと吹き飛ばされるが、上手く受け身をとり身体を転がし飛ばされた勢いを殺す。
その間に特化させたゴーレム武装を元の状態に戻して、すぐに顔を上げバベッチの方へと向けた。
「っ!」
アリスの視界にその時入って来たのは、更なるバベッチの追撃であった。
無数の風の斬撃波が迫り、アリスはすぐさま中心部の魔力を脚へと流し、再び特化型へと変化させ間一髪避けきる。
飛んで避けた先でアリスは息を切らしながら、バベッチを見つめた。
「今のはさすがに避けられないと思ったけど、それまで避けるとは凄いよアリス」
「はぁー、はぁー、はぁー」
「かなり息が上がっているようだね。それで脱出口は見つかったかい? もう探せる場所は探し尽して分かったろ。この建物からの脱出口なんてないよ。俺を倒さない限りね」
「っ……」
「もう逃げるのはやめて、俺と戦いなよ。まあ、嫌ならこれまで通りの事を続けるだけだけどね。そのゴーレム武装はいつまで続くかな? いくら新しい形態だからといっても、ずっとは持たないだろ」
確かにもう考えられる場所は探し尽して、どこも結界が張られていて逃げ道はない。
それにバベッチには、ゴーレム武装が長く使えない事もバレている。
この万能型は、通常よりも長く使用できるけども、さっきみたいに連続して特化型に変えると一気に魔力を使うから、万能型でいられる時間が短くなる。
何とかこの状態で脱出できればと思ってやったのだけれども、考えが甘かった。
お母様にこだわり私にもこだわっている相手が、用意周到に準備しない訳がないじゃない。
アリスは自分の甘い考えを悔いつつも、立ち上がりすぐに攻撃に対応出来る様に構える。
「アリスは、俺の学院生時代の研究内容を知っているかい?」
突然の脈絡もない問いかけに、アリスは困惑した表情を見せる。
「ここの学院生の研究発表とか見ていたんだろ? 気になる物とか、手に取って読んだりしていたろ?」
バベッチはまるでアリスの行動を近くで見ていたかの様に口にし、アリスは恐怖を感じる。
「……貴方の何て見たことないわ」
「そっか。それもそうだよな。俺のは完成してなかったし、当然卒業生研究発表資料室にはないよな。あっても図書館倉庫にでも埋まってるかだな。学院の事だから捨てる事はしてないと思うが」
アリスは黙ったまま構え続けていたが、バベッチはそのまま自身の研究内容について話し続けた。
「俺の研究内容はね『魂と身体と魔力の関係性』っていうタイトルでやっていたんだ。簡単にいうと、魂という存在がありそれに対して器として身体が存在していると仮定し、それを結び付けるように魔力が存在しているのではないかという研究さ。アリスはどう思う? 魂はあると考えるか?」
「……」
「この研究に正解なんてないし、あくまで俺の考えでしかない。だが、遠い過去にはそういう考えがあり、魔法により入れ替えたという書物もあるんだ。面白いと思わないか? 魔法は未だ未知な部分があり、様々な可能性を秘めている。俺はそんな可能性の一つを研究してたんだ」
魂がどうとか、そんなの私にはよく分からないし、考えた事もない。
だけど、魔法はまだ未知の部分があるのは分かるし、前にリリエルさんからもそんな話をされて印象に残ってもいる。
でもどうして今そんな話をする訳?
バベッチが過去の自分の研究を思い出し、浸った表情をしていた時だった。
アリスの両足が地面に飲み込まれる。
「っ!?」
急に地面が柔らかくなり、沈み始めたのだ。
どうにか抜けようと試みたが、抜ける事が出来ず脛辺りまで沈んだ所で止まり、地面から完全に抜けられなくなってしまう。
「アリス、君は警戒が足りないよ。だから、こんな手に引っかかるだ」
呆れた様にバベッチが話すと、ゆっくりと身動きの取れないアリスへと近付き始める。
アリスはどうにか抜けだそうとあがくも、完全に足が埋まっておりどうする事も出来ずにいた。
「俺がどうしてオリジナル体の分身体として、ここまで変わらずに存在出来ているか分かるか? 分身体というだけの理由じゃないぞ」
そのバベッチから問いかけにアリスは耳をかさず、どうすればこの状況から脱せられるかだけを考えていた。
バベッチも特にアリスから返答を求めている訳ではなかったのか、気にせず話し続けながら近付いて行く。
「俺はこれまでに数回消えかけた時があった。だが、それをある方法で乗り越えて今に至る。何だか分かるかい、アリス?」
さっきから何か言っているけど、そんなの気にしてる場合じゃない。
どうする、私? 焦り過ぎるな、足が埋まっているが感覚がないわけじゃない。
埋まっている部分の周囲が逃げられない様に固定していると考えたら、その周辺に攻撃し崩せれば抜け出せるはず。
そう考えアリスはすぐさま、両腕に魔力を流し一瞬的な爆発力を生み出せる特化型へと変化させる。
そしてアリスは足元の地面目掛けて『バースト』を叩き込み、周辺の床が衝撃で壊れアリスの足も抜けると、すぐさま後退した。
が、バベッチはそうすることを読んでいたのか、アリスの魔法範囲外で一度足を止めており、アリスが抜け出した所を見計らって一気に距離を詰めた。
「ぐっ!」
「さっきの答えは俺の研究さ。この身体にも魂が存在していて、その魂を移植したんだよ。こうやってね」
バベッチはアリスの懐に潜り込み、両手に瞬時に魔力を溜めるとそれをアリスの腹部へと叩き込むのだった。
バベッチは新たなゴーレム武装を見に纏ったアリスに対し、遠距離から魔法攻撃を仕掛けていたがアリスは反撃する事無く、防ぎかわし続け周囲を探索する様に逃げ回っていた。
アリスは出入り口以外に建物内からの脱出口を探し続けていた。
だが、向かう先向かう先外へとつながる窓や場所には必ず出入り口と同じ様に結界で覆われており、脱出する事が出来ずにいた。
更には一度身を隠したとしても、バベッチの攻撃が必ず追撃して来てあぶり出されていた。
くそっ! またここもダメ。どこもかしこも結界で覆われていて、出口はないの?
直後、背後からバベッチが放った雷の矢が迫る。
アリスは咄嗟に真横へと飛んで回避すると、雷の矢は部屋の壁へと突き刺さると同時に爆発を起こし、アリスはその爆風で二階の部屋から押し出されホールへと飛ばされる。
するとホールにいたバベッチは、宙に放り出されたアリス目掛け氷の槍を複数創り出し一斉射撃した。
この体勢だと避けたり逃げるのは難しい。あまり万能型からチェンジさせたくないが、そうも言ってられない。
アリスはすぐに中心部の魔力を両腕へと回し、ゴーレム武装の形態を変化させ叫ぶ。
「『バースト』!」
空中でアリスは身体を捻じらして武装した腕を振るい、向かって来る氷の槍を『バースト』にて吹き飛ばした。
通常の『バースト』よりも数段威力が上がっており、一度の爆発が広範囲に広がりバベッチの放った氷の槍を一度の『バースト』で一掃するのだった。
アリスは自身で放った魔法の威力で地面へと吹き飛ばされるが、上手く受け身をとり身体を転がし飛ばされた勢いを殺す。
その間に特化させたゴーレム武装を元の状態に戻して、すぐに顔を上げバベッチの方へと向けた。
「っ!」
アリスの視界にその時入って来たのは、更なるバベッチの追撃であった。
無数の風の斬撃波が迫り、アリスはすぐさま中心部の魔力を脚へと流し、再び特化型へと変化させ間一髪避けきる。
飛んで避けた先でアリスは息を切らしながら、バベッチを見つめた。
「今のはさすがに避けられないと思ったけど、それまで避けるとは凄いよアリス」
「はぁー、はぁー、はぁー」
「かなり息が上がっているようだね。それで脱出口は見つかったかい? もう探せる場所は探し尽して分かったろ。この建物からの脱出口なんてないよ。俺を倒さない限りね」
「っ……」
「もう逃げるのはやめて、俺と戦いなよ。まあ、嫌ならこれまで通りの事を続けるだけだけどね。そのゴーレム武装はいつまで続くかな? いくら新しい形態だからといっても、ずっとは持たないだろ」
確かにもう考えられる場所は探し尽して、どこも結界が張られていて逃げ道はない。
それにバベッチには、ゴーレム武装が長く使えない事もバレている。
この万能型は、通常よりも長く使用できるけども、さっきみたいに連続して特化型に変えると一気に魔力を使うから、万能型でいられる時間が短くなる。
何とかこの状態で脱出できればと思ってやったのだけれども、考えが甘かった。
お母様にこだわり私にもこだわっている相手が、用意周到に準備しない訳がないじゃない。
アリスは自分の甘い考えを悔いつつも、立ち上がりすぐに攻撃に対応出来る様に構える。
「アリスは、俺の学院生時代の研究内容を知っているかい?」
突然の脈絡もない問いかけに、アリスは困惑した表情を見せる。
「ここの学院生の研究発表とか見ていたんだろ? 気になる物とか、手に取って読んだりしていたろ?」
バベッチはまるでアリスの行動を近くで見ていたかの様に口にし、アリスは恐怖を感じる。
「……貴方の何て見たことないわ」
「そっか。それもそうだよな。俺のは完成してなかったし、当然卒業生研究発表資料室にはないよな。あっても図書館倉庫にでも埋まってるかだな。学院の事だから捨てる事はしてないと思うが」
アリスは黙ったまま構え続けていたが、バベッチはそのまま自身の研究内容について話し続けた。
「俺の研究内容はね『魂と身体と魔力の関係性』っていうタイトルでやっていたんだ。簡単にいうと、魂という存在がありそれに対して器として身体が存在していると仮定し、それを結び付けるように魔力が存在しているのではないかという研究さ。アリスはどう思う? 魂はあると考えるか?」
「……」
「この研究に正解なんてないし、あくまで俺の考えでしかない。だが、遠い過去にはそういう考えがあり、魔法により入れ替えたという書物もあるんだ。面白いと思わないか? 魔法は未だ未知な部分があり、様々な可能性を秘めている。俺はそんな可能性の一つを研究してたんだ」
魂がどうとか、そんなの私にはよく分からないし、考えた事もない。
だけど、魔法はまだ未知の部分があるのは分かるし、前にリリエルさんからもそんな話をされて印象に残ってもいる。
でもどうして今そんな話をする訳?
バベッチが過去の自分の研究を思い出し、浸った表情をしていた時だった。
アリスの両足が地面に飲み込まれる。
「っ!?」
急に地面が柔らかくなり、沈み始めたのだ。
どうにか抜けようと試みたが、抜ける事が出来ず脛辺りまで沈んだ所で止まり、地面から完全に抜けられなくなってしまう。
「アリス、君は警戒が足りないよ。だから、こんな手に引っかかるだ」
呆れた様にバベッチが話すと、ゆっくりと身動きの取れないアリスへと近付き始める。
アリスはどうにか抜けだそうとあがくも、完全に足が埋まっておりどうする事も出来ずにいた。
「俺がどうしてオリジナル体の分身体として、ここまで変わらずに存在出来ているか分かるか? 分身体というだけの理由じゃないぞ」
そのバベッチから問いかけにアリスは耳をかさず、どうすればこの状況から脱せられるかだけを考えていた。
バベッチも特にアリスから返答を求めている訳ではなかったのか、気にせず話し続けながら近付いて行く。
「俺はこれまでに数回消えかけた時があった。だが、それをある方法で乗り越えて今に至る。何だか分かるかい、アリス?」
さっきから何か言っているけど、そんなの気にしてる場合じゃない。
どうする、私? 焦り過ぎるな、足が埋まっているが感覚がないわけじゃない。
埋まっている部分の周囲が逃げられない様に固定していると考えたら、その周辺に攻撃し崩せれば抜け出せるはず。
そう考えアリスはすぐさま、両腕に魔力を流し一瞬的な爆発力を生み出せる特化型へと変化させる。
そしてアリスは足元の地面目掛けて『バースト』を叩き込み、周辺の床が衝撃で壊れアリスの足も抜けると、すぐさま後退した。
が、バベッチはそうすることを読んでいたのか、アリスの魔法範囲外で一度足を止めており、アリスが抜け出した所を見計らって一気に距離を詰めた。
「ぐっ!」
「さっきの答えは俺の研究さ。この身体にも魂が存在していて、その魂を移植したんだよ。こうやってね」
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