とある令嬢が男装し第二王子がいる全寮制魔法学院へ転入する

春夏秋冬/光逆榮

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第499話 状況報告書

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           『王都襲撃二・十八事件状況報告書』

 二月十八日、王都内イベント開催中にて今回の事件首謀者であるバベッチ・ロウが計画を実施。
 ゲリライベントと称し、王都メルト魔法学院の学院生と王国軍兵を戦うように仕向ける。
 王都内計四か所の一部を結界で覆い、イベントの一環とし王国側が仕組んでいるとアナウンスを行う。
 この時巻き込まれていた学院生たちは、バベッチから学院に人質がいると脅されており、それを確認する為学院へと向かう。
 そこで事実確認を行い、王都メルト魔法学院学院長であるマイナ・メルトの指示の下行動を開始。
 ゲリライベント発生と同時刻、王都メルト魔法学院で行われていた学院案内にて、首謀者バベッチと犯罪組織『モラトリアム』のトップであるロバート・ベンツが侵入。
 そのまま学院全体を結界で覆い、更には内部の教員らを外部へと魔道具の使用にて転送させた。
 バベッチとロバートの関係性は未だ具体的な事は分かっておらず、捕らえているバベッチ、ロバートからも何の証言も未だ得られていない。

 今回事件に関与したロバートは、現在幽閉しているロバートと同一人物でありこの状況についてはバベッチの固有魔法が関係していると判明。
 現在調査中だが、バベッチには固有の魔法『分身』『擬態』と呼ばれる魔法を身に付けており、そちらを使用し自らの分身体を生成し、更にはどんな人物にもなり代われる力があると推定されている。
 バベッチ固有の魔法である『分身』『擬態』についての詳細な報告は別紙1にて記載し添付。
 また、バベッチには、余罪があると判明しておりそちらに関しての報告は別紙2にて記載し添付。
 ロバートの報告については、現在保管されている『王都転覆事件報告書』の一部を転記し、ロバートに対して行った聴取と事件時にロバートと接触した者らからの聴取にて報告書を作成し別紙3として添付。
 王都メルト魔法学院侵入は計画的な犯行と推測され、バベッチの余罪である『王都襲撃一・三十一事件報告書』の学院侵入が関係しているとみられる。
 その件については現在調査中の為、追って調査結果を報告。

 バベッチが王都内に混乱を起こしてまで、学院への侵入かつ立てこもりを行った目的は、とある生徒を人質にとりその母親に対し自らの欲望を叶える為であった。
 対象とされた生徒は、元は学院外におりゲリライベントに巻き込まれていたが、バベッチが擬態した顔見知りの生徒により学院内へと拉致される。
 その後、学院の別館にて監禁され経緯は現在不明だが戦闘へと至り、互いに戦闘不能状態を後に発見される。
 バベッチは意識を失っておりそのまま拘束し、地下牢へと搬送。
 生徒については、魔力消耗が激しく危険な状態であったが緊急治療の結果、一命をとりとめるも事件から三日経った現在も意識を取り戻していない。
 戦闘へと至った経緯などに関してバベッチは、沈黙を続けておりこちらに関しても何の証言を未だ得られていない。
 そちらの聴取に関しては『王都襲撃一・三十一事件報告書』で行った聴取の事実確認も合わせて行い別紙4にて詳細を記載し添付。


 学院と王都に張られた結界に関して。
 学院側には全体と更に内部を覆う二種類の結界が張られており、ゲリライベントにて発生した王都内の結界も学院に張られた一方の結界と同種とみられている。
 学院全体を覆っていたのは、学院側で用意している魔道具によるものでこちらは強制的に発動する様にされていたとみられる。
 現状破壊されており、どの様な工作がされていたか調査中。
 一方で学院校舎側に張られた結界は、ロバートが展開した結界であると残された魔力と証言によりは判明。
 ゲリライベントの対処に当たった王国軍らの証言と、学院へと侵入した者らの証言からロバートにより発生させられた結界ではないと調査が行われた。
 ロバートの固有の魔法能力と、周辺に結界を発生させられる魔道具が見つからず、ロバートが遠隔にて発生させたという証拠の魔力が見つかり現在調査中であり、数日で結果が出るので別途報告。

 事件発生時、学院内には教員らは居たが、魔道具により転送され案内に同行していた生徒三名と学院案内に参加していた十四名が取り残される。
 そこにバベッチとロバートが接触し、人質になる様に求められるも生徒が拒否し、力づくでとなり戦闘となるも生徒は負傷するも、事前に参加者として別途参加していた、ティア・クリバンスとリーリエ・フォークロスが駆けつけ救助に成功。
 二名はハンス・クリバンスの命により事件を予期し指示を出していた。
 その後二名は生徒と参加者を校舎入口へと逃がし、バベッチと戦闘を行い勝利を収めるも、ロバートは逃がした生徒と参加者の方に姿を見せる。
 そちらでも再びロバートと生徒の戦闘となりますが、そこへ二名の生徒が合流。
 一名生徒は校内に残っており、外部にて一名の生徒がその生徒と連絡をとり、協力し内部へと侵入。
 そして取り残されて生徒と参加者に合流し、その場にいたロバートと戦闘を行い勝利を収め校舎入口へと皆を誘導させるも、一名の生徒はロバートを見張るためにその場に残るも、数十分後にロバートが再覚醒。

 覚醒したロバートにより、残った生徒が危険に陥るもティア・リーリアが合流し救助を行うも人質に取られてしまう。
 そのまま戦闘へと移行し、遅れて学院長自ら選出した救出班が合流。
 メンバーはマイナ・メルトを筆頭に他三名の学院生で構成され、人質に捕らえられていた生徒の救助に成功するも、激怒したロバートはそれから分裂を行い二名に増える。そちらに関しては、一度記載しているがバベッチの固有の魔法が関係していると思われ現在調査中。
 二名に増え脅威が増すも、救出班と共に行動をしていた王国軍サスト隊見習い兵アバン・フォークロスも遅れて合流し、一名の学院生の協力を得てロバート二名に勝利を収める。
 分裂した一体のロバートは泥へと変化してしまい、拘束不能となるももう一体は負傷しているも意識はある為拘束。その後学院を覆っていた結界が解除され、周囲の状況把握を行い別館の状況が判明。
 負傷した学院生については、報告内で記載した一名を除いては軽傷であり、現在は回復に向かっているという診察があり。

                                   以上

 報告書作成者
 サスト隊見習い兵 アバン・フォークロス

 
 『備考』
 追加報告数件あり。

 (閲覧者他記載)
 アバン・フォークロスに対しハンス国王より密命あり。
 詳細確認中。
 遺跡の警備兵からの報告書に関連アリ。
 以上。
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