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第547話 アリス VS ルーク③
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切り札により一気に形勢逆転かと思われたアリスだったが、ルークも隠していた切り札により再び一気に形勢が傾くのだった。
うっ、直接魔力を斬撃として飛ばすとか厄介過ぎるでしょ。
アリスはルークの魔力剣からの斬撃をかわしつつ、態勢を立て直していた。
しかしルークは攻撃の手を休めず、接近戦へと持ち込んで来た。
攻撃をかわし、流しをし直撃を避けアリスは『ストーム』にて距離をとる。
どうする、こっちの切り札は出してしまって魔力も一気に所費してしまった。
まだ魔力切れは起こさないし、ゴーレム武装も出来るけどあのルークを倒す手段がなければ意味がない。
あの状態も魔力消費をし続けていると思うけれど、どのくらいの消費かも分からないし分かった所で私よりもまだ魔力はあるはず。
ここまでの戦闘でアリスの方がゴーレム武装を長時間行っていた為、魔力の消費量は比べるまでなく自身の方が多いと自覚していた。
「逃げているだけじゃ、勝ちは引き寄せられないぞアリス」
逃げるアリスとの距離を再び詰め、魔力剣を振り下ろすルーク。
「言われなくても分かってるわよ!」
アリスはその一撃はかわせないと直感し、脚の一部分のみゴーレム武装をし振り下ろして来た魔力剣を蹴り飛ばした。
その勢いのままアリスはゴーレム武装する箇所を右腕へと変え、踏み込みルークに拳を突き出す。
が、その拳はもう一方の魔力剣にて防がれてしまう。
ルークの防御姿勢からアリスは押し切れると思い、ゴーレム武装をパワー型へと切り替え魔力剣を破壊しルークへと拳が届く。
そのままアリスはルークの魔力の鎧を殴るも大きく吹き飛ぶことはなく、数メートル後退するのみであった。
拳の入りが浅かった。
魔力の鎧で攻撃を受けた箇所は大きく凹んだように魔力がなくなっていたが、すぐに補強され元通りになる。
「(さすがに物理攻撃を魔力の武器で受けようとしたのは間違いだったな。魔力が持つうちに勝負を決めにいくとするか)」
ルークは右腕をアリスに向けると手を銃の様に構える。
左手は右腕を支える様に掴むと、右手に魔力が集まり始め形状が銃口になる。
アリスはその光景に直感で危険だと思い、射程範囲外へ走って逃げ始める。
この感覚は魔力を凝縮して放つ一撃と似てる。
今の状態でそんなの放たれたら耐えられる訳ない。
しかしルークは逃げるアリスに射程を合わせると同時に魔力も一点に凝縮され銃口に収まる。
「ズドン」
その呟きと共にルークの全身の魔力が右手の銃口へと吸収され、更に魔力が凝縮された一撃が放たれる。
凝縮された魔力弾がアリスに迫った瞬間、魔力弾が破裂し中から三種の高位魔法が龍の形状となりアリスに襲い掛かた。
直後大きな爆発が起こり爆風が周囲に伝わる。
想定以上の威力に直撃した結界の一部が破損してしまう。
だが、そこにアリスが倒れている姿はなかった。
「間一髪だったわ。なんて威力なの」
「(あれを回避したか)」
ルークは真横に視線を向けると、その奥にアリスが息切れした状態で先程まで居た場所に視線を向けていた。
足元がスピード型のゴーレム武装をしているのを見て、元々寸前の所でかわすつもりだったのかとルークは推測する。
「(逃げる手段としてその手を残して、先に俺に攻撃を放たせたか。あの速さなら迫る攻撃も寸前の所でかわしはするか)」
再びルークは全身に魔力の鎧を纏いアリスに右腕を向け、先程と同じ様に魔力を溜め始める。
アリスはその光景に未だに息を切らしつつルークの方を見る。
やっば、まだあれを撃てるだけの魔力があるの? さっき回避で、全身ゴーレム武装を使ったから結構きつい。
このままじゃ負ける。
どうする? もう一度獣化を使おうとすれば使えるけど、数十秒しかもたない。
それで今のルークを倒せるか? あれを放った後ルークからあの魔力の鎧が消えるのは見えていたから、その瞬間を狙えばいけるかもしれない。
でもこれは賭けになる。
もう既に獣化は見せているから、悟られたら意味がない。さっきの様なギリギリのタイミングで発動させる必要があるけれど、タイミングを間違えばあの威力に巻き込まれて終わり。
成功率は高くはないし、想定するだけでも失敗するイメージが強い。
アリスはルークの攻撃の前にどうするべきか迷っていた。
その間にもルークの魔力は溜まりつつあり、アリスはその魔力をじっと見つめながら思考を巡らせていた時だった。
ふと、周囲の動きがゆっくりになった様な錯覚に陥り、突然とある記憶がアリスの頭の中で広がって行く。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「いったい!」
「ほら、今のをかわせないでどうする」
「というか魔女さん、なんでこんな模擬戦てきな事をしてるんです?」
「そんなの決まっているだろ、ルークに勝つ為さ」
そこはアリスと魔女と名乗る顔だけに靄がかかって誰だか分からない女性だけで、辺り一面は何もなくただただ真っ白い空間であった。
アリスは魔女に対しこれまでのことなどを話してから、今のままではルークには勝てないと言われそのまま流されるまま模擬戦へと発展していたのだった。
「魔女さんには関係ないでしょ。それにゴーレム武装も見せてない切り札もあるんです」
「切り札があればルークに勝てると? 必ずしもそれが決まるとも、発動出来るとも言えないだろ。お前はどんな時も万全な状態で何かを迎えられる訳ではないし対等な立場になる訳ではないと、既に実感しているはずだ」
「っ! そ、それは……」
これまでの経験からアリスにその言葉が胸に強く突き刺さる。
ルークとのこれまでの対戦内容、バベッチの事件などと様々な体験をして来ているからこそ魔女の言葉の意味を理解する。
「分かっていますよ。だからこうしてもう一つ準備を」
「一つだけで満足するな。最低でも三個は用意しておけ、それだけあればどんな状況にも対応できる立派な傭兵だ」
「いや、私傭兵じゃないですから。ただの学院生ですし傭兵になろうとも思っていませんので」
「あぁそうだったな。何にしろだ、相手はお前より強いならもう一つくらい手札を増やすべきだ。というか増やさないと負けるぞ」
「そもそも何でさっきから負ける前提で話をするんですか? やってみないと結果なんて分からないじゃないですか!」
アリスは魔女に詰め寄り当たり前の疑問をぶつける。
すると魔女はアリスの顔を覗き込む様に近付く。
その行動に驚いたアリスは少しだけたじろぐ。
「私は未来が見えるの。私は貴方に勝って欲しいから、こうしてアドバイスしているのよ。現状未来は、貴方の負けの確率が高い。だから、このままじゃ負けるってわけ」
突然未来が見えるのだとかいわれてもアリスは当然信じられず、胡散臭いことをいう人だと思い始める。
いやいや、魔力だがなんだかよく分からない人だと思っていたけれど、ついには未来が見えるとか言い出したよ。
あーもう分けわからないよ。
肩を落としながらため息をつくアリスに魔女は腕を組みながら「信じられないなら体験すればいい」と口にする。
「次は何ですか魔女さん」
アリスが呆れた様に顔を上げると、目の前にいた魔女の姿が徐々に靄が掛かり始め姿が変わり始める。
そして目の前に現れたのはルークであった。
「え、えー!? ル、ルーク!?」
「それは貴方の記憶から成長などを踏まえ、未来を予測して創り出した幻影のルークよ」
「あれ、魔女さん?」
消えた魔女がどころからともなくアリスの横に現れる。
そしてアリスの背を押した。
「さぁ、未来が本当がどうか試してみなさい。その方が理解出来るでしょう」
「ちょちょ、え、状況が」
そのままアリスは幻影のルークとの戦闘が始まり、最初は戸惑いつつもぎこちなかったアリスも徐々に気持ちを入れ戦い始める。
その結果ルークにアリスは負けてしまうのだった。
アリスは今のは油断していたからとし、もう一度やれば勝てると告げもう一戦やり始める。
が、結果は先程よりも善戦したが負けてしまうのだった。
それからも使っていなかった切り札を使ったり、作戦を変えて挑んだりと何十戦以上もやるも一度も勝てることはなかった。
「はぁー、はぁー、何で、何で勝てないの……」
アリスはその場で仰向けになったまま、戦いを振り返り勝てそうだった戦いや負けた戦いを比べ始める。
そこにこれまで黙って口をださなかった魔女が声を掛ける。
「分かったでしょ、勝てないって。でもまさか、一勝も出来ないとは思わなかったわ」
魔女の言葉にアリスはムスッとした表情で身体を起こし背を向ける。
「所詮これは夢なんでしょ。現実じゃないし、貴方が適当にルークを強くし過ぎている可能性もあるわけだし、実際のルークとやったら本当は勝っているかもしれないし!」
「強がってもいい事はないぞ。あれだけ戦えば妥当な強さだと分かったでしょ? 現に勝てそうな戦いもいくつかはあったわけだし」
その言葉に対しアリスは黙ってしまう。
「状況が分かったならやる事は一つでしょ。勝つ確率を上げまでよ、これでね」
魔女はそういいながら片手に、幻影のルークが何度か使用していた魔力剣を創り出す。
魔力剣を見たアリスは立ち上がり「それを覚えれば勝てるんですか?」と問い返すも魔女は首を横に振る。
そして魔女は近くに土の地面を創り出し、小柄なゴーレムを生成すると魔力剣でゴーレムを斬りつけた。
直後破損したゴーレムは、周囲の土を吸収し自動的に補強し始めた。
「さて、貴方ならこのゴーレムに何の魔法がかけられているか分かるわよね?」
「ええ。ゴーレム勝負以外に使用用途が全くない魔法『サクション』ですよね。しかもかなり高度な魔法で、ゴーレム勝負では反則を取られる場合もあるやつですよね。最初にルークとゴーレム勝負した時にやられて今でも記憶に残ってますよ」
「大正解。さすが優秀ね」
「で、その魔法がなんだと言うんです?」
「これを貴方の第二の切り札にするのよ」
「えっ……ええ!?」
うっ、直接魔力を斬撃として飛ばすとか厄介過ぎるでしょ。
アリスはルークの魔力剣からの斬撃をかわしつつ、態勢を立て直していた。
しかしルークは攻撃の手を休めず、接近戦へと持ち込んで来た。
攻撃をかわし、流しをし直撃を避けアリスは『ストーム』にて距離をとる。
どうする、こっちの切り札は出してしまって魔力も一気に所費してしまった。
まだ魔力切れは起こさないし、ゴーレム武装も出来るけどあのルークを倒す手段がなければ意味がない。
あの状態も魔力消費をし続けていると思うけれど、どのくらいの消費かも分からないし分かった所で私よりもまだ魔力はあるはず。
ここまでの戦闘でアリスの方がゴーレム武装を長時間行っていた為、魔力の消費量は比べるまでなく自身の方が多いと自覚していた。
「逃げているだけじゃ、勝ちは引き寄せられないぞアリス」
逃げるアリスとの距離を再び詰め、魔力剣を振り下ろすルーク。
「言われなくても分かってるわよ!」
アリスはその一撃はかわせないと直感し、脚の一部分のみゴーレム武装をし振り下ろして来た魔力剣を蹴り飛ばした。
その勢いのままアリスはゴーレム武装する箇所を右腕へと変え、踏み込みルークに拳を突き出す。
が、その拳はもう一方の魔力剣にて防がれてしまう。
ルークの防御姿勢からアリスは押し切れると思い、ゴーレム武装をパワー型へと切り替え魔力剣を破壊しルークへと拳が届く。
そのままアリスはルークの魔力の鎧を殴るも大きく吹き飛ぶことはなく、数メートル後退するのみであった。
拳の入りが浅かった。
魔力の鎧で攻撃を受けた箇所は大きく凹んだように魔力がなくなっていたが、すぐに補強され元通りになる。
「(さすがに物理攻撃を魔力の武器で受けようとしたのは間違いだったな。魔力が持つうちに勝負を決めにいくとするか)」
ルークは右腕をアリスに向けると手を銃の様に構える。
左手は右腕を支える様に掴むと、右手に魔力が集まり始め形状が銃口になる。
アリスはその光景に直感で危険だと思い、射程範囲外へ走って逃げ始める。
この感覚は魔力を凝縮して放つ一撃と似てる。
今の状態でそんなの放たれたら耐えられる訳ない。
しかしルークは逃げるアリスに射程を合わせると同時に魔力も一点に凝縮され銃口に収まる。
「ズドン」
その呟きと共にルークの全身の魔力が右手の銃口へと吸収され、更に魔力が凝縮された一撃が放たれる。
凝縮された魔力弾がアリスに迫った瞬間、魔力弾が破裂し中から三種の高位魔法が龍の形状となりアリスに襲い掛かた。
直後大きな爆発が起こり爆風が周囲に伝わる。
想定以上の威力に直撃した結界の一部が破損してしまう。
だが、そこにアリスが倒れている姿はなかった。
「間一髪だったわ。なんて威力なの」
「(あれを回避したか)」
ルークは真横に視線を向けると、その奥にアリスが息切れした状態で先程まで居た場所に視線を向けていた。
足元がスピード型のゴーレム武装をしているのを見て、元々寸前の所でかわすつもりだったのかとルークは推測する。
「(逃げる手段としてその手を残して、先に俺に攻撃を放たせたか。あの速さなら迫る攻撃も寸前の所でかわしはするか)」
再びルークは全身に魔力の鎧を纏いアリスに右腕を向け、先程と同じ様に魔力を溜め始める。
アリスはその光景に未だに息を切らしつつルークの方を見る。
やっば、まだあれを撃てるだけの魔力があるの? さっき回避で、全身ゴーレム武装を使ったから結構きつい。
このままじゃ負ける。
どうする? もう一度獣化を使おうとすれば使えるけど、数十秒しかもたない。
それで今のルークを倒せるか? あれを放った後ルークからあの魔力の鎧が消えるのは見えていたから、その瞬間を狙えばいけるかもしれない。
でもこれは賭けになる。
もう既に獣化は見せているから、悟られたら意味がない。さっきの様なギリギリのタイミングで発動させる必要があるけれど、タイミングを間違えばあの威力に巻き込まれて終わり。
成功率は高くはないし、想定するだけでも失敗するイメージが強い。
アリスはルークの攻撃の前にどうするべきか迷っていた。
その間にもルークの魔力は溜まりつつあり、アリスはその魔力をじっと見つめながら思考を巡らせていた時だった。
ふと、周囲の動きがゆっくりになった様な錯覚に陥り、突然とある記憶がアリスの頭の中で広がって行く。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「いったい!」
「ほら、今のをかわせないでどうする」
「というか魔女さん、なんでこんな模擬戦てきな事をしてるんです?」
「そんなの決まっているだろ、ルークに勝つ為さ」
そこはアリスと魔女と名乗る顔だけに靄がかかって誰だか分からない女性だけで、辺り一面は何もなくただただ真っ白い空間であった。
アリスは魔女に対しこれまでのことなどを話してから、今のままではルークには勝てないと言われそのまま流されるまま模擬戦へと発展していたのだった。
「魔女さんには関係ないでしょ。それにゴーレム武装も見せてない切り札もあるんです」
「切り札があればルークに勝てると? 必ずしもそれが決まるとも、発動出来るとも言えないだろ。お前はどんな時も万全な状態で何かを迎えられる訳ではないし対等な立場になる訳ではないと、既に実感しているはずだ」
「っ! そ、それは……」
これまでの経験からアリスにその言葉が胸に強く突き刺さる。
ルークとのこれまでの対戦内容、バベッチの事件などと様々な体験をして来ているからこそ魔女の言葉の意味を理解する。
「分かっていますよ。だからこうしてもう一つ準備を」
「一つだけで満足するな。最低でも三個は用意しておけ、それだけあればどんな状況にも対応できる立派な傭兵だ」
「いや、私傭兵じゃないですから。ただの学院生ですし傭兵になろうとも思っていませんので」
「あぁそうだったな。何にしろだ、相手はお前より強いならもう一つくらい手札を増やすべきだ。というか増やさないと負けるぞ」
「そもそも何でさっきから負ける前提で話をするんですか? やってみないと結果なんて分からないじゃないですか!」
アリスは魔女に詰め寄り当たり前の疑問をぶつける。
すると魔女はアリスの顔を覗き込む様に近付く。
その行動に驚いたアリスは少しだけたじろぐ。
「私は未来が見えるの。私は貴方に勝って欲しいから、こうしてアドバイスしているのよ。現状未来は、貴方の負けの確率が高い。だから、このままじゃ負けるってわけ」
突然未来が見えるのだとかいわれてもアリスは当然信じられず、胡散臭いことをいう人だと思い始める。
いやいや、魔力だがなんだかよく分からない人だと思っていたけれど、ついには未来が見えるとか言い出したよ。
あーもう分けわからないよ。
肩を落としながらため息をつくアリスに魔女は腕を組みながら「信じられないなら体験すればいい」と口にする。
「次は何ですか魔女さん」
アリスが呆れた様に顔を上げると、目の前にいた魔女の姿が徐々に靄が掛かり始め姿が変わり始める。
そして目の前に現れたのはルークであった。
「え、えー!? ル、ルーク!?」
「それは貴方の記憶から成長などを踏まえ、未来を予測して創り出した幻影のルークよ」
「あれ、魔女さん?」
消えた魔女がどころからともなくアリスの横に現れる。
そしてアリスの背を押した。
「さぁ、未来が本当がどうか試してみなさい。その方が理解出来るでしょう」
「ちょちょ、え、状況が」
そのままアリスは幻影のルークとの戦闘が始まり、最初は戸惑いつつもぎこちなかったアリスも徐々に気持ちを入れ戦い始める。
その結果ルークにアリスは負けてしまうのだった。
アリスは今のは油断していたからとし、もう一度やれば勝てると告げもう一戦やり始める。
が、結果は先程よりも善戦したが負けてしまうのだった。
それからも使っていなかった切り札を使ったり、作戦を変えて挑んだりと何十戦以上もやるも一度も勝てることはなかった。
「はぁー、はぁー、何で、何で勝てないの……」
アリスはその場で仰向けになったまま、戦いを振り返り勝てそうだった戦いや負けた戦いを比べ始める。
そこにこれまで黙って口をださなかった魔女が声を掛ける。
「分かったでしょ、勝てないって。でもまさか、一勝も出来ないとは思わなかったわ」
魔女の言葉にアリスはムスッとした表情で身体を起こし背を向ける。
「所詮これは夢なんでしょ。現実じゃないし、貴方が適当にルークを強くし過ぎている可能性もあるわけだし、実際のルークとやったら本当は勝っているかもしれないし!」
「強がってもいい事はないぞ。あれだけ戦えば妥当な強さだと分かったでしょ? 現に勝てそうな戦いもいくつかはあったわけだし」
その言葉に対しアリスは黙ってしまう。
「状況が分かったならやる事は一つでしょ。勝つ確率を上げまでよ、これでね」
魔女はそういいながら片手に、幻影のルークが何度か使用していた魔力剣を創り出す。
魔力剣を見たアリスは立ち上がり「それを覚えれば勝てるんですか?」と問い返すも魔女は首を横に振る。
そして魔女は近くに土の地面を創り出し、小柄なゴーレムを生成すると魔力剣でゴーレムを斬りつけた。
直後破損したゴーレムは、周囲の土を吸収し自動的に補強し始めた。
「さて、貴方ならこのゴーレムに何の魔法がかけられているか分かるわよね?」
「ええ。ゴーレム勝負以外に使用用途が全くない魔法『サクション』ですよね。しかもかなり高度な魔法で、ゴーレム勝負では反則を取られる場合もあるやつですよね。最初にルークとゴーレム勝負した時にやられて今でも記憶に残ってますよ」
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