汚部屋へGO!〜戦いの記録

はに丸

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前座。友人の家がヤバかった

第3話 台所は戦場だった

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 開始は互いの事情もあって、打ち合わせ後15時前に始まったと思われる。互いの寝坊とか、私も自分の部屋が体調不良で2週間ほど掃除をしておらず、資料も出しっぱなしで片付けたかったとか、そゆのある。30分で終わらせたよ。

 友人は寝室兼ルームで落ちている服をゴミ袋に入れる。これを洗濯までいけたら恩の字だが、まず通路の確保もあるので服だけまとめる。

 楽観的な目標は今週中の通勤着を洗濯して干すこと。悲観的な目標は落ちている服を全て袋につっこむこと。最上理想は、箱に積み上がってる冬服なども季節ごとにわけながら袋に入れること。

 しかし、箱に一応収まり場所を得ている服より、床の散乱服とゴミ掃除のほうが優先なのは言うまでもない。

 私は台所のゴミ捨て。これはゴミかどうかの判断が本人でなくてもできるからである。

 ここで私が友人に許可をもらったのは、消耗品は使いかけ新品限らず、床に落ちているものは捨てる。よほどピカピカ無事な、箱入りレトルトでない限り、調味料など全て捨てるということ。

 また、郵便物はDM、開封済みは住所が分からぬよう破り捨てること。開封前は『臨時避難箱』に入れることである。

 ここから台所描写であるため、エグいグロい虫が苦手な人は、覚悟されるかお帰りを。

 おそらくコメツキ虫のたぐいの卵もしくは殻がが大量に散らばり壁につき、もはや小さなくっつき種が飛んできて無限に張り付いてしまったような様相である。
 つまりゴミの下にある床はそういったものが散らばっているわけだ。

 ゴミを少し除けて確認したシンクは、ドロの中のようだったが、このコメツキ虫(仮)のテリトリーのせいかハエやゴキブリ、ウジが見当たらなかったのは僥倖である。

 たぶん空のゴミ容器を洗う習慣のためだろう。容器はすべて残飯のあとがなかった。

 また、米が無くなったため虫本体もほぼ見かけなかった。

 残飯のなさのおかげで、ヤバい異臭は無い。むろん清浄な空気ではないが、腐った残飯ハエ飛び回りのような場所は、嘔吐しかねない異臭があるのだ。元居酒屋バイトより。

 床はもちろんゴミが散乱している。
 汚部屋人間の特徴の一つだが、

 とりあえずレジ袋に入れて置いた。
 捨てようとゴミ袋に入れてみたが中途半端に放置し封もしていないものが折り重なっている。

 が極めて多い。捨てようという気持ちはあるのだが、数分で心が疲れてしまうものなのだ。

 何から何をしていいのか分からずとりあえず手につくゴミを袋に入れていくが、何やら他のことも気になり、と結局何もできないことが多い。

 元々、ゴミ溜めで脳が麻痺して思考停止しているのである。明確なビジョンもないまま掃除をするときには、すでにキャパオーバーなのだ。

 さて、これからひたすらゴミ袋に捨てていく作業である。ありがたいことにエコにうるさい自治体ではないらしく、ペットボトルと少し特殊なもの(陶器など)以外は一緒に捨てて良いらしい。
 いやマジ、トレイプラスチックと紙類を別などであれば、狂気の特攻レベルの地獄だったろう。
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