7 / 19
前座。友人の家がヤバかった
第7話 掃討戦も油断してはいけない
しおりを挟む
この、果てのない戦争も終わりに近づいている。そう読者もお思いだろう。筆者もそう思っている。
だって、タイムリミットも近づいているんだもん。
この時点で友人より19時終了のつもりであったと打診。が、シンクはなんとなったとはいえ、
焦げが模様のようになっているコンロ
コンロとシンクに挟まれて焦げとヘドロが彩る調理場
水桶もとい洗濯物入れにいれっぱなしの食器
この3点をそのままにして帰ることはできない。責任もあるが、友人一人の手に余る。
19時半を目処とし、その時点の進み具合でもう一度時間を調整することとした。
まずは食器である。すべての皿を一度出し終え、泥水を捨てると、再び水を入れる。今度はブリーチ、いわゆる塩素洗剤をぶっこむと、まだ泥のついた食器を漬け置きする。
塩素洗剤は食器用中性洗剤の及ばないカビなども殲滅する強力な化学兵器である。取り扱うときは手袋を忘れないよう。
その間に、五徳をどけたコンロも調理台もすべてクレンザーまみれとし、ひたすら削り落としていく。コンロの周囲も焦げが飛んでいるためクレンザーによる攻撃を忘れてはならない。
洗剤拭いても跡が残るね! 知るか!!
今は洗剤アカより、焦げと泥を取り払うことだよ!
いったいなんの野菜だこれ? こんにゃくかこれ? 焦げとともに謎の野菜片を集めながらゴミ袋に捨てていく。
障害物がなくなれば、ウェット掃除シーツで汚れを拭き取っていく。拭き取ったことで確認できた焦げを再び削る。できたごみを以下略。
これの繰り返しである。
汚れた瞬間、使った直後にさらっと拭けば5秒で終わっただろう掃除は、凄まじい体力を消費しながら20分、そこから泥がだいぶとれた食器を洗い10分、さらに食器を2度洗いはじめるころに友人も廊下や水回りのゴミ袋生産が終わり、隣で食器を拭いてくれた。
この時点で20時を過ぎていたが、友人がピッッツァ!! を注文してくれていた。やったー!
その後、5分から10分ほどかけて台所、寝室の床を掃除しこんもり溜まったホコリやゴミを捨てて、
ゴミを捨てる、もしくはまとめる
謎の虫の卵ふくめた床のゴミをできうる限り掃除する
床に転がった服などの布をゴミ袋にまとめる
まではできたのである。買い物時間あわせて、5時間。
ちなみにこれは、戦いはこれからだ! に等しい。
生活に必要な服のみでも洗濯機にかけたかったができず、冬物と夏物とフォーマルがどこにあるかわからない。
風呂の掃除はできていない。
ゴミを全部捨てることは、ゴミ捨て場のキャパシティの関係でできていない。
しかし、部屋の床に座ってピザを食べることができるようになったのである。戦いはこれからだが、防戦一方ではなくなるのだ。
私は友人に別れを告げて戦場をあとにした。友人は一人で頑張っていくと言うが、いまだ一人では難しい戦況である。
戦局を大きく手っ取り早く有利に進めたかったらダスキンなどの掃除サービスを呼んだ方が良い。
――と思ったが、助言はしなかった。
どちらにせよ、一人で難しいと思えば、家族でも友人でも業者でも呼んだ方が良い。部屋の掃除というものは、ある一定を超えると一人ではできない。人間の脳は変に適応させてしまうので、麻痺し、動けなくなる。
もし、自分の部屋が汚部屋なのにどうして良いか分からない人がいたら、まず、誰かに相談することだ。一時の恥などなんだ。汚部屋で死んだら一生の恥だからな。
さて、友人宅の話は以上となるが、そもそも私は汚部屋の住人である。
今は、ひたすら片付け続け、なんと3ヶ月以上ほぼ毎日掃除し、散らかっていない部屋を維持し、さらに不要なものを見つけて捨てている。
たった3ヶ月と言うなかれ。
汚部屋の住人は3日あれば部屋が散らかるし、一カ月後には再び汚部屋である。
今までの失敗の積み重ねと現在の努力も含め、次回からは筆者の話としていこうと思う。
◆◇◆
この話にご興味あるかた、己も汚部屋というかた、もしくは汚部屋など信じられないという片付け上手な方、面白いと思ってくだされば評価やコメントくださると嬉しいです。
片付け失敗体験や、片付け掃除のコツなど、大歓迎です。
だって、タイムリミットも近づいているんだもん。
この時点で友人より19時終了のつもりであったと打診。が、シンクはなんとなったとはいえ、
焦げが模様のようになっているコンロ
コンロとシンクに挟まれて焦げとヘドロが彩る調理場
水桶もとい洗濯物入れにいれっぱなしの食器
この3点をそのままにして帰ることはできない。責任もあるが、友人一人の手に余る。
19時半を目処とし、その時点の進み具合でもう一度時間を調整することとした。
まずは食器である。すべての皿を一度出し終え、泥水を捨てると、再び水を入れる。今度はブリーチ、いわゆる塩素洗剤をぶっこむと、まだ泥のついた食器を漬け置きする。
塩素洗剤は食器用中性洗剤の及ばないカビなども殲滅する強力な化学兵器である。取り扱うときは手袋を忘れないよう。
その間に、五徳をどけたコンロも調理台もすべてクレンザーまみれとし、ひたすら削り落としていく。コンロの周囲も焦げが飛んでいるためクレンザーによる攻撃を忘れてはならない。
洗剤拭いても跡が残るね! 知るか!!
今は洗剤アカより、焦げと泥を取り払うことだよ!
いったいなんの野菜だこれ? こんにゃくかこれ? 焦げとともに謎の野菜片を集めながらゴミ袋に捨てていく。
障害物がなくなれば、ウェット掃除シーツで汚れを拭き取っていく。拭き取ったことで確認できた焦げを再び削る。できたごみを以下略。
これの繰り返しである。
汚れた瞬間、使った直後にさらっと拭けば5秒で終わっただろう掃除は、凄まじい体力を消費しながら20分、そこから泥がだいぶとれた食器を洗い10分、さらに食器を2度洗いはじめるころに友人も廊下や水回りのゴミ袋生産が終わり、隣で食器を拭いてくれた。
この時点で20時を過ぎていたが、友人がピッッツァ!! を注文してくれていた。やったー!
その後、5分から10分ほどかけて台所、寝室の床を掃除しこんもり溜まったホコリやゴミを捨てて、
ゴミを捨てる、もしくはまとめる
謎の虫の卵ふくめた床のゴミをできうる限り掃除する
床に転がった服などの布をゴミ袋にまとめる
まではできたのである。買い物時間あわせて、5時間。
ちなみにこれは、戦いはこれからだ! に等しい。
生活に必要な服のみでも洗濯機にかけたかったができず、冬物と夏物とフォーマルがどこにあるかわからない。
風呂の掃除はできていない。
ゴミを全部捨てることは、ゴミ捨て場のキャパシティの関係でできていない。
しかし、部屋の床に座ってピザを食べることができるようになったのである。戦いはこれからだが、防戦一方ではなくなるのだ。
私は友人に別れを告げて戦場をあとにした。友人は一人で頑張っていくと言うが、いまだ一人では難しい戦況である。
戦局を大きく手っ取り早く有利に進めたかったらダスキンなどの掃除サービスを呼んだ方が良い。
――と思ったが、助言はしなかった。
どちらにせよ、一人で難しいと思えば、家族でも友人でも業者でも呼んだ方が良い。部屋の掃除というものは、ある一定を超えると一人ではできない。人間の脳は変に適応させてしまうので、麻痺し、動けなくなる。
もし、自分の部屋が汚部屋なのにどうして良いか分からない人がいたら、まず、誰かに相談することだ。一時の恥などなんだ。汚部屋で死んだら一生の恥だからな。
さて、友人宅の話は以上となるが、そもそも私は汚部屋の住人である。
今は、ひたすら片付け続け、なんと3ヶ月以上ほぼ毎日掃除し、散らかっていない部屋を維持し、さらに不要なものを見つけて捨てている。
たった3ヶ月と言うなかれ。
汚部屋の住人は3日あれば部屋が散らかるし、一カ月後には再び汚部屋である。
今までの失敗の積み重ねと現在の努力も含め、次回からは筆者の話としていこうと思う。
◆◇◆
この話にご興味あるかた、己も汚部屋というかた、もしくは汚部屋など信じられないという片付け上手な方、面白いと思ってくだされば評価やコメントくださると嬉しいです。
片付け失敗体験や、片付け掃除のコツなど、大歓迎です。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
罪悪と愛情
暦海
恋愛
地元の家電メーカー・天の香具山に勤務する20代後半の男性・古城真織は幼い頃に両親を亡くし、それ以降は父方の祖父母に預けられ日々を過ごしてきた。
だけど、祖父母は両親の残した遺産を目当てに真織を引き取ったに過ぎず、真織のことは最低限の衣食を与えるだけでそれ以外は基本的に放置。祖父母が自身を疎ましく思っていることを知っていた真織は、高校卒業と共に就職し祖父母の元を離れる。業務上などの必要なやり取り以外では基本的に人と関わらないので友人のような存在もいない真織だったが、どうしてかそんな彼に積極的に接する後輩が一人。その後輩とは、頗る優秀かつ息を呑むほどの美少女である降宮蒔乃で――
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる