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私と汚部屋の戦い
第12話 本棚は作るものです
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翌日、ありとあらゆるゴミを何往復もして捨てた。ゴミ収集のお兄さんたち、よろしくお願いします……。
道は見えた。つまり、とうとう本である。
床の上にある本で、元の場所に戻すものと、新たな場所に置くもので分かれる。そう、昨日空いた棚である。
さて、ここで私の本の収納場所を説明する。
ロフトベッドの下にある同人誌棚。これは範囲が決まっており、3つの3段カラーボックスである。といっても、全て同人誌で埋まっていないため、実質使っている箇所は5つの棚。今回、こちらは後回しである。実は処分する同人誌はすでにまとめていたからである。
ちなみに他の棚は、グッズを入れたファイルとFate関連、ブルレイボックス含む。
本棚2つ。昭和かよ! レベルのゴツい本棚が2つ。なぜこの本棚だけで終わらないのか、冷静に考えれば謎だが 足りないものは仕方がない。
6段カラーボックス。よくこんなもん見つけてきたな過去の私。長年の酷使により、三段目の板をネジが板を支えられなくなり、一部抜けて斜めに歪んでいる。にも関わらず、大量の文庫が詰められている。
ロフトベッド下にある本棚。まあ、大した量ではないがそれなりに並べることはできる。ちなみに本棚の下には小さな机が備え付けられている。
その下に横置きカラーボックスを作り、文具引き出しや掃除道具を入れている。
他、ロフトベッドに置いてあるカラーボックスの上に本棚を作っている。私の机はロフトベッドの下で小さな本棚に両側を囲まれている。
ここに合わせて、昨日空いた新たな棚(なんと3箇所)が追加された。
なんでそこまでの収納スペースあるのに、片付けられないの?
それは、どの本をどこに片付けるか、明確ではなかったからです。あと、マジで本が多い。壊れかけた場所に無理やり入れるくらいだぞ。
まずはロフトベッド備え付けの本棚である。ここは、資料棚なのだ。私は基本的に春秋時代の話を書いているため、ここに設置するのが合理的である。
が、なぜか競走馬アイドルホース(ぬいぐるみ)を3つ押し込み、資料棚を半分無駄にしていた。たぶん、常に見たいけど置くところがないからここに……と無理やり入れたのだろう。そのため、資料は机の上に積み上がり、とうとうぬいぐるみをみる余裕もなくなった。
このぬいぐるみはガンプラがあった、机周りではない祭壇に移動させた。
そのようなわけで、春秋時代の次作に使う資料をすべて並べ、辞書と言葉辞典を並べる。と、使わない辞典に気づく。朝日新聞社が出した言葉辞典がなど、中途半端なものだ。破棄決定。
次作は怪異譚ではないので、山海経や諸子百家関係の本は通常の本棚定位置に戻す。
また、カラーボックスの上に作った擬似本棚は、イラストを描くときに使う資料と、動物事典、春秋時代系の図録や本などの資料。この両脇は常に使う資料を前提に置く。今までもそうだったが、さらに徹底させた。娯楽作品は置かない。
娯楽作品、マンガやエンタメ小説だが、ある時徹底的に処分した時期があり、これはたやすく片付いた。つまり、出したものを片付けていないだけだった。これは普通の本棚ひとつ。
この手の定位置が終わり、それ以外の資料や小説である。ほとんど歴史である。趣味なので。その定位置を変えていくのだ。もうひとつの本棚とカラーボックスである。
中国史の文庫資料と、近代文学文庫と、世界史の文庫、中公文庫日本の歴史、日本古代史文庫はゴソッと移動。
世界史文庫はゲームソフトがあった場所へそれ以外はBDディスクが占拠していた場所である。
めちゃくちゃ取りやすいところに移動したと、動かしたあとに気づいた。いかに死蔵不用品が無駄な占拠をしていたかよくわかった。
空いた場所に無理やり積み上げていた
近代史資料
中国史資料
人からもらった西園寺公と政局全巻
袋に入れっぱなしだった古書
を悠々と入れた。古書のうち文庫は先ほどできたばかりの文庫棚である。
そこからは早い。ジャンル別→大きさ別に本を改めて並べてゆく。今まで本の前に文庫を置くということで、逆に散らかりまくってた本棚はワンアクションで取り出せるのである。
中国史も、史学資料と文学資料でわけたので探しやすい。
日本近代史に侵食していた中国史が無くなったので、近代史と幕末史が並べられました、やったー!
探す時にどこだどこだと色んな本棚探って、というのがない、ワンアクション本棚。いや、普通そうじゃないですか? と言われそうですけど、そうじゃなかったんだから仕方ないですよ。
個人的に、クラシック系の本(作曲家とか指揮者)と、世界史の本が分かれたのが本当に良かった。使いづらくて困ってたんですよね……。
板がヤバかったカラーボックス三段目は無理やりネジの上に板を置いて平行ぽくしたあと、アイドルホースぬいぐるみを並べました。
本棚に入る以上を買わないというのは、まあ不文律なんですが。
それはそれとして、今使うものコーナーと、それ以外のコーナー。そして探しやすく片付けやすいを作りました。やりきった。
ちなみに、1日で終わらず、2日くらいかかった。床に落ちている本を片付けるという部分がかなり苦労したのだ。そのくらい、むちゃくちゃに散乱し、種類別といいながら適当にタワーを作っていたのである。
床の上に物を置いてはいけない。
何がどうも疲れても、床の上にカバンを投げ出してはいけないし、服を脱ぎ捨ててはいけないし、本を放置してはいけない。
今まで理屈では分かっていたが、すごく実感した。床の上にちらかっているものを片付けるのは、思っている100倍くらいの体力と気力が取られる。
一度でも何か置くと、そこから腐海は広がっていく。胞子が村を飲み込む前に焼き尽くすのは嫌だろう。風の谷のみんなも泣いていたろう。
本は読んだあとすぐ本棚に。
それができる本棚を作らなければ、机や床に本のタワーができる。
そのためにも、資料棚とそれ以外は明確に分けた方が良いし、ジャンルも面倒だろうが分けた方が良い。このジャンルは使い方のジャンルであるため、別に図書館のような分類でなくても良いと思う。ただ、自分の使いやすいように並べたほうが、当たり前だけど良い。
汚部屋住人でなおかつ本の多い人はなかなか難しいと思う。本の収納ボックスなどはなるべく避け、本棚に並べることだけを考える。マンガ喫茶で読めそうなもの、買い直せるものは処分してもいい。
私はマンガはキンドル依存を開始した。すべてを買いなおしてないが、増えなくなった。文章は電子で読むのに苦労しているためなかなか移行しづらいが、それでも一部の資料や小説はキンドルにしている。
収納ボックスを避ける理由は2つ。
ひとつは、収納した瞬間に死蔵になりやすい。ふたを開けて出すのはめんどくさい。
汚部屋住人がふたを開けて本を取り出して読み、その本をボックスに入れてふたを閉じるなどとたくさんのアクションできるか? できねーから汚部屋になる。空っぽの収納ボックスが転がり、散乱する本とか、たやすく想像がつく。
ふたつめは、置き場所だ。床に置いたら動線の邪魔なうえに、その上に適当になにかを置き、その場所から汚部屋化が始まる。これも死蔵となる。
本棚の上に置く人もいるだろう。しかし、なるべくならやめたほえがいい。
私は大阪府北部地震で本棚の上に置いてたコミックスが収納ボックスごと全て落ちてきて、血の気が引いた。
本棚の上に置いた本の収納ボックスは、命を奪ってくる敵である。
この2点から、本棚に入らないから収納ボックス、というのはおすすめしない。
と、言っても私は未だに収納ボックスは使っている。ロフトベッドとエアコンの関係で壁とのすき間があり、ちょうど収納ボックスが入れられる。ボックスごと出して全部読んで片付ける、というようなマンガを置いている。
地震の話に戻るが、ちょうど、何度目かの汚部屋脱出した後に部屋がミキサーになってしまった。まず即座に10巻を超えるコミックスをほとんど処分した。私を殺しかねない敵という気持ちのほうが強かった。
私はよほどでないかぎり、コミックスが10巻を超えたあたりで『これ以上買うかやめるか』を判断するようになった。
そのうえで、新たに買うシリーズは電子書籍に移行した。私は紙の本が好きだが、場所は有限である。
今、本棚にあるものを探すとき、ほとんど迷わない。そして使い終わったら片付けるようになった。私がまめになったのではなく、片付けやすい動線ができたのである。
ベッドに本を置くスペースを作るのもやめた。以前は読みたい本、好きな本を寝る前に読もうとベッドに本棚を小さく作っていたが、寝る前に見るのはスマホがほとんどになったし、せいぜい一冊置く程度で良いと学んだのだ。
本棚に本を並べる際は、必ず動線を考えたほうがいい。汚部屋の住人は部屋の動線を考えずに、うわべだけ片付け上手を真似て、見た目だけなんとかきれいにすることはできる。が、動線がぐちゃぐちゃなため、本はすぐ散らかる。
私は、こんな、片付け上手な人からすれば当然なことを、義務教育のときから全くできず今に至ったが、ようやくなんとかできた。できたはずだ。
できてますように。
道は見えた。つまり、とうとう本である。
床の上にある本で、元の場所に戻すものと、新たな場所に置くもので分かれる。そう、昨日空いた棚である。
さて、ここで私の本の収納場所を説明する。
ロフトベッドの下にある同人誌棚。これは範囲が決まっており、3つの3段カラーボックスである。といっても、全て同人誌で埋まっていないため、実質使っている箇所は5つの棚。今回、こちらは後回しである。実は処分する同人誌はすでにまとめていたからである。
ちなみに他の棚は、グッズを入れたファイルとFate関連、ブルレイボックス含む。
本棚2つ。昭和かよ! レベルのゴツい本棚が2つ。なぜこの本棚だけで終わらないのか、冷静に考えれば謎だが 足りないものは仕方がない。
6段カラーボックス。よくこんなもん見つけてきたな過去の私。長年の酷使により、三段目の板をネジが板を支えられなくなり、一部抜けて斜めに歪んでいる。にも関わらず、大量の文庫が詰められている。
ロフトベッド下にある本棚。まあ、大した量ではないがそれなりに並べることはできる。ちなみに本棚の下には小さな机が備え付けられている。
その下に横置きカラーボックスを作り、文具引き出しや掃除道具を入れている。
他、ロフトベッドに置いてあるカラーボックスの上に本棚を作っている。私の机はロフトベッドの下で小さな本棚に両側を囲まれている。
ここに合わせて、昨日空いた新たな棚(なんと3箇所)が追加された。
なんでそこまでの収納スペースあるのに、片付けられないの?
それは、どの本をどこに片付けるか、明確ではなかったからです。あと、マジで本が多い。壊れかけた場所に無理やり入れるくらいだぞ。
まずはロフトベッド備え付けの本棚である。ここは、資料棚なのだ。私は基本的に春秋時代の話を書いているため、ここに設置するのが合理的である。
が、なぜか競走馬アイドルホース(ぬいぐるみ)を3つ押し込み、資料棚を半分無駄にしていた。たぶん、常に見たいけど置くところがないからここに……と無理やり入れたのだろう。そのため、資料は机の上に積み上がり、とうとうぬいぐるみをみる余裕もなくなった。
このぬいぐるみはガンプラがあった、机周りではない祭壇に移動させた。
そのようなわけで、春秋時代の次作に使う資料をすべて並べ、辞書と言葉辞典を並べる。と、使わない辞典に気づく。朝日新聞社が出した言葉辞典がなど、中途半端なものだ。破棄決定。
次作は怪異譚ではないので、山海経や諸子百家関係の本は通常の本棚定位置に戻す。
また、カラーボックスの上に作った擬似本棚は、イラストを描くときに使う資料と、動物事典、春秋時代系の図録や本などの資料。この両脇は常に使う資料を前提に置く。今までもそうだったが、さらに徹底させた。娯楽作品は置かない。
娯楽作品、マンガやエンタメ小説だが、ある時徹底的に処分した時期があり、これはたやすく片付いた。つまり、出したものを片付けていないだけだった。これは普通の本棚ひとつ。
この手の定位置が終わり、それ以外の資料や小説である。ほとんど歴史である。趣味なので。その定位置を変えていくのだ。もうひとつの本棚とカラーボックスである。
中国史の文庫資料と、近代文学文庫と、世界史の文庫、中公文庫日本の歴史、日本古代史文庫はゴソッと移動。
世界史文庫はゲームソフトがあった場所へそれ以外はBDディスクが占拠していた場所である。
めちゃくちゃ取りやすいところに移動したと、動かしたあとに気づいた。いかに死蔵不用品が無駄な占拠をしていたかよくわかった。
空いた場所に無理やり積み上げていた
近代史資料
中国史資料
人からもらった西園寺公と政局全巻
袋に入れっぱなしだった古書
を悠々と入れた。古書のうち文庫は先ほどできたばかりの文庫棚である。
そこからは早い。ジャンル別→大きさ別に本を改めて並べてゆく。今まで本の前に文庫を置くということで、逆に散らかりまくってた本棚はワンアクションで取り出せるのである。
中国史も、史学資料と文学資料でわけたので探しやすい。
日本近代史に侵食していた中国史が無くなったので、近代史と幕末史が並べられました、やったー!
探す時にどこだどこだと色んな本棚探って、というのがない、ワンアクション本棚。いや、普通そうじゃないですか? と言われそうですけど、そうじゃなかったんだから仕方ないですよ。
個人的に、クラシック系の本(作曲家とか指揮者)と、世界史の本が分かれたのが本当に良かった。使いづらくて困ってたんですよね……。
板がヤバかったカラーボックス三段目は無理やりネジの上に板を置いて平行ぽくしたあと、アイドルホースぬいぐるみを並べました。
本棚に入る以上を買わないというのは、まあ不文律なんですが。
それはそれとして、今使うものコーナーと、それ以外のコーナー。そして探しやすく片付けやすいを作りました。やりきった。
ちなみに、1日で終わらず、2日くらいかかった。床に落ちている本を片付けるという部分がかなり苦労したのだ。そのくらい、むちゃくちゃに散乱し、種類別といいながら適当にタワーを作っていたのである。
床の上に物を置いてはいけない。
何がどうも疲れても、床の上にカバンを投げ出してはいけないし、服を脱ぎ捨ててはいけないし、本を放置してはいけない。
今まで理屈では分かっていたが、すごく実感した。床の上にちらかっているものを片付けるのは、思っている100倍くらいの体力と気力が取られる。
一度でも何か置くと、そこから腐海は広がっていく。胞子が村を飲み込む前に焼き尽くすのは嫌だろう。風の谷のみんなも泣いていたろう。
本は読んだあとすぐ本棚に。
それができる本棚を作らなければ、机や床に本のタワーができる。
そのためにも、資料棚とそれ以外は明確に分けた方が良いし、ジャンルも面倒だろうが分けた方が良い。このジャンルは使い方のジャンルであるため、別に図書館のような分類でなくても良いと思う。ただ、自分の使いやすいように並べたほうが、当たり前だけど良い。
汚部屋住人でなおかつ本の多い人はなかなか難しいと思う。本の収納ボックスなどはなるべく避け、本棚に並べることだけを考える。マンガ喫茶で読めそうなもの、買い直せるものは処分してもいい。
私はマンガはキンドル依存を開始した。すべてを買いなおしてないが、増えなくなった。文章は電子で読むのに苦労しているためなかなか移行しづらいが、それでも一部の資料や小説はキンドルにしている。
収納ボックスを避ける理由は2つ。
ひとつは、収納した瞬間に死蔵になりやすい。ふたを開けて出すのはめんどくさい。
汚部屋住人がふたを開けて本を取り出して読み、その本をボックスに入れてふたを閉じるなどとたくさんのアクションできるか? できねーから汚部屋になる。空っぽの収納ボックスが転がり、散乱する本とか、たやすく想像がつく。
ふたつめは、置き場所だ。床に置いたら動線の邪魔なうえに、その上に適当になにかを置き、その場所から汚部屋化が始まる。これも死蔵となる。
本棚の上に置く人もいるだろう。しかし、なるべくならやめたほえがいい。
私は大阪府北部地震で本棚の上に置いてたコミックスが収納ボックスごと全て落ちてきて、血の気が引いた。
本棚の上に置いた本の収納ボックスは、命を奪ってくる敵である。
この2点から、本棚に入らないから収納ボックス、というのはおすすめしない。
と、言っても私は未だに収納ボックスは使っている。ロフトベッドとエアコンの関係で壁とのすき間があり、ちょうど収納ボックスが入れられる。ボックスごと出して全部読んで片付ける、というようなマンガを置いている。
地震の話に戻るが、ちょうど、何度目かの汚部屋脱出した後に部屋がミキサーになってしまった。まず即座に10巻を超えるコミックスをほとんど処分した。私を殺しかねない敵という気持ちのほうが強かった。
私はよほどでないかぎり、コミックスが10巻を超えたあたりで『これ以上買うかやめるか』を判断するようになった。
そのうえで、新たに買うシリーズは電子書籍に移行した。私は紙の本が好きだが、場所は有限である。
今、本棚にあるものを探すとき、ほとんど迷わない。そして使い終わったら片付けるようになった。私がまめになったのではなく、片付けやすい動線ができたのである。
ベッドに本を置くスペースを作るのもやめた。以前は読みたい本、好きな本を寝る前に読もうとベッドに本棚を小さく作っていたが、寝る前に見るのはスマホがほとんどになったし、せいぜい一冊置く程度で良いと学んだのだ。
本棚に本を並べる際は、必ず動線を考えたほうがいい。汚部屋の住人は部屋の動線を考えずに、うわべだけ片付け上手を真似て、見た目だけなんとかきれいにすることはできる。が、動線がぐちゃぐちゃなため、本はすぐ散らかる。
私は、こんな、片付け上手な人からすれば当然なことを、義務教育のときから全くできず今に至ったが、ようやくなんとかできた。できたはずだ。
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