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美少女令嬢幼少期
一話目か始まると思った!? 残念! 独り言でしたっ!
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「知らない天井だ…」
こんな台詞を言うときが来たのかと、内心ワクワクしながら冷静を装った体で呟く。
天井だ、と呟いた通り自分の体は横たわっている訳で、そんな体を支える布団は何故かベットに変わっていた。質感が柔らかすぎる。
こんなの買ったっけ? ネットでポチったっけ? そんな疑問の元、記憶を辿ってみるが俺の家には薄い紙のような布団が敷いてあるだけでそんな記憶はない。それを踏まえて今の現状を考えてみるとこの場所は病院という説が俺の中では一番大きい。
現代日本でそこまで途中の記憶が欠如している病気は少なくない。と思う。
そもそもだが医学なんて生まれてこの方調べたことはないし、病院にお世話になることなんて数えるくらいしかない。完全に想像だがそんな病気があって運ばれれた、と考えた方がまだ現実的だ。
現実的なのだが独り暮らしかつ、そこまで住んでいるアパートの住民とコミュニケーションをとっていない俺がどうして病院に? 誰が救急車を呼んでくれたんだ? 可能性としては家に空き巣が入って、が一番高い。考えてて俺への精神的ダメージが大きすぎるな…。いや、別に好きで独り暮らしをしているわけではないのだ。彼女だって高校の時は居たのだ。すぐ別れたが。
空き巣が入ったのか、と家の事を考えてネガティブになってしてもしょうがない。今は今だけを見た方が前向きになれるし、精神的にも楽なのだ。
そんな考えの元、入院した無駄に豪華な部屋を見て回ろうと横になった体を起こす。寝ていた時間が長かったのか体の節々が痛いし、本音を言ってしまえば看護師さんがくるまで寝ていたいのだがそうはいかない。俺が、と言うより俺の膀胱が許してくれない。
最近の病室にはトイレも完備されていると聞くが…それは全部屋統一なのだろうか? 重病患者が入院している部屋にはあると思うがどうなんだろうか? まぁ、天井だけでの判断なのだが無駄にきらびやかで如何にも金が掛かっていそうだったのでトイレくらいは設備されているだろう。金がかかっている、でトイレがあるってのは完全な偏見なのだが。
デコに乗っていた少し湿った布を取り、羽毛だと思われる掛け布団を剥いでベットから抜け出す。それだけで重労働なのだがこれはトイレまで行けるのだろうか。
これまた豪華な絨毯の上に置かれたスリッパに流れるように足をいれる。
ああ、分かっているさ。実を言うと天井の辺りで気がついていたんだが…
「ここ病院じゃないよな…? なら、一体ここは何処なんだ…」
こんなに金がかかっている病院があったのならニュースに載るだろうし、金を稼ぐためにコマーシャルにガンガン金をかけて宣伝してくるだろう。病院と落ち着き始めていた話がまた出てきやがった。
そして特に関係があるか分からないが俺の声が気持ち高くなっていることは関係があるのだろうか。声が高くなったのに対して身長が低くなっていることにも気になる。最近は身長とか図る機会無いからもっと伸びているかもしれないが170台はあったのだ。流石にその変化は俺でも気づく。
見知らぬ部屋に元の自分とは全く違った体の変化。もしかしてと思い、ドロワーズみたいになっているズボンを捲って下の方を確認する。これをズボンと言っていいのか甚だ疑問だ。まぁ、感触的に下着なのだろう。
「…おぅ。まさかの性転換の手術を強制的に受けることになるとは…」
予定はないがこれからいい奥さんを見つけて子供を作って、いい家庭を築こうと志していたおっさんに対する仕打ちがこれとか…世の中は厳しすぎじゃないか? 出す側じゃなくて出される側になるとは…流石に想像の域を遥かに越えているな。
女になっている。しかも色々と想定すると小学生低学年か、いや最近は発育が良いらしいし幼稚園か? それはないと思うが十代前半の幼児になっている、という一大事を心に重く受け止める。否定できるのならしたいが恐らくそれをしたところで何にもならないのだろう。なら受け止めるしかない。
おっさんを幼児化させて誰に特があるんだ? 俺か? やるならせめて二十歳を越えた体にしてほしかったな…流石にこれじゃあ欲情も出来やしない。いや、するつもりはないけどね。自分の体に欲情とは男の体でも出来なかったのに出来るわけがない。まぁ、勝手は違うと思うけどな。
「改めて見てみると黒髪、黒目だった日本人の典型的な容姿だった俺が金髪、青目になっているんだもんな…つか、この青い目ってどう言う名前なんだ? ブルーアイとかなのか?」
それだったらかっこよくて俺の心にも響いてくるな。男は何歳になっても子供の心を忘れないんだぜ? まさかそれが原因で子供になっているとかじゃないよな? な訳無いよな。俺は歴とした日本男児だし。
部屋に備え付けられていた全身を軽く写せるほどに大きな鏡を見つけ、自分の容姿を確認する。
生憎、俺には幼女趣味がないため上手く例えられないが…あー、例えるのに幼女趣味どうこうは関係ないか。
俺が言った通り、髪色は金色で艶々な髪は腰ほどの長さまである。顔はいい意味で言えば人形のようで悪い意味で言えば整いすぎている印象だった。青い目も合間って俺の顔は後、十数年もすれば絶世の美少女として世に名を広め、テレビなどに引っ張りだこな感じになるだろう。
同性愛では無いのだが世界中の男が好意を向けてくるだろう顔をじっくりと眺め、堪能する。
朝の通勤ラッシュ。とまでは行かないが電車でいっぱいいっぱいな気持ちで乗っている身として見れば女性専用車両に堂々とした表情で乗れる日が来たのかと考え深いものがある。
それ以前に俺の体の変化と今居る場所を考えれば俺は転生とかしてしまったのだろう。そしてこの内装は金持ちだ。恐らく電車に乗るのではなく、リムジンとかで移動するのだろう。そう考えると…まぁ、良いものだが。
「転生…なのか? いや、それ以外に表現する方法が無いってのが現状か…」
自慢じゃないがこの俺、子供の心を忘れない男として自負しているので転生とか夢見るものがあるが…仕事場とか今どうなっているのだろうか? つい先日会議をしたばっかだし、重要な資料とかは会社に置いてきているので大丈夫だとは思うが…俺一人いなくなったことで仕事量とか増えているんだろうな…。全然大丈夫じゃなくて泣けてきたわ。
だが、
「そんな気持ちでいたって楽しめないし、今は忘れるか…今はこの超絶的な美顔を使って何一つ不満がない生活を送れると言う安定した未来を考えた方がいいだろう」
そう考えると楽しくなってきちゃうな。無意識に頬も上がってくるし。
鏡に写った自分がいかに、どうすればもっと幼女らしく可愛くなれるのかと試行錯誤を繰り返す。性的興奮は無いが、一人間としての愛護的な感情はあるのだ。可愛いものは可愛いって言うし、かっこいいものはかっこいいと本音で言う。
それが自分になった場合は人それぞれなのだろうが。
その場でクルリと回ってみたり、髪を手でかきあげてみたり。色々やってみたのだが一周回って感情の起伏が落ち着いてきた。心が冷静になったと言った方が分かりやすいか? そんな一種の賢者タイムを迎えた俺なのだが一つの疑問が沸いてきた。
何故俺は幼女としての体になったのに俺としての人格があるのか。そしてどうしてベットに寝かされていたのか。
後者は簡単だ。デコの上に濡れた布とか完全に熱が出て寝込んでいたのだろう。現代でそんな原始的な熱の冷まし方があるのか、と軽い戦慄を覚えなくもないのだがそれで解決だ。
本当の問題は前者である。
色々考えて転生、と結論が出たのだがそれならば生まれてからの記憶があるはずだ。確かに昔の記憶ほど明確に出てこないがおっさんの俺でも幼少の記憶はおぼろ気ながら思い出せる。
思い出そうと探ってみる。
何か、思い出そうとすれば…ノイズか? ノイズが入ったような感覚でテレビのように映像が流れる。ただその映像は“記憶”という形で流れていく。
これが父親なのか? これが母親なのか? チリチリと痛む頭で流れる映像に出てくる登場人物を見ていく。落ち着かせるような優しげな表情を見せるこの人物は肉親なのだろう。そして無邪気な表情で抱き抱える…抱き抱えるこの少年は兄か…?
取り巻く環境、身の回りの人物を想像と表情で考えて一致させていく。
これは…転生としての記憶ではなく元の人格を乗っ取った形なのか? いや、それだとこの流れる映像に感じる思い出している感覚に説明がつかない。何が何なのか、頭のなかで絡まっていく。
「…ま、そんな事を考えてもしょうがないか」
俺が転生? 元の人格を乗ってっている? 記憶の混濁?
別にどうでもよくね? 結論的に今が楽しければ、笑顔でいられればそれだけで良いのだ。もし、元の人格があったとしてもそれは今となってはドンマイとしか言えないし、それ以上何をすることもできない。
下がった口角を手で上にあげ、無理矢理笑顔を作る。笑顔大事。これ重要な? ちな、高校時代で別れ際に言われた台詞が「笑っているんじゃなくて何か、自分の言葉で表現してよ…」だったのを今さっき思い出した。テンションを下げにいくな…。
一喜一憂を一人、無駄に広い部屋のなかで繰り広げていたのだがカーテンから覗く光はほぼないと言っても過言ではない。月明かりも今となっては部屋を照らすほどの光源も無く、ある程度の物の配置を示すくらいにしか役に立たなかった。
「夜に起きた俺も悪いっちゃあ悪いけどさ。ベットに寝かせているんだから様子を見るくらいはしような?」
今の今まで誰も部屋に入ってこなかった現状に文句を言うように呟く。だがその言葉に沿わない形で体は動いていた。
捲った毛布を手繰り寄せ、肩まで覆うようにして自分に掛ける。別に眠たくはないが何にも暇を潰せるものがない夜の時間なんて苦痛でしかないのだ。そんな事を身を持って体験し、体感する。
おやすみ。起きたら今日以上に笑顔になれますように。そんな願いを込めて瞼を閉じる。
こんな台詞を言うときが来たのかと、内心ワクワクしながら冷静を装った体で呟く。
天井だ、と呟いた通り自分の体は横たわっている訳で、そんな体を支える布団は何故かベットに変わっていた。質感が柔らかすぎる。
こんなの買ったっけ? ネットでポチったっけ? そんな疑問の元、記憶を辿ってみるが俺の家には薄い紙のような布団が敷いてあるだけでそんな記憶はない。それを踏まえて今の現状を考えてみるとこの場所は病院という説が俺の中では一番大きい。
現代日本でそこまで途中の記憶が欠如している病気は少なくない。と思う。
そもそもだが医学なんて生まれてこの方調べたことはないし、病院にお世話になることなんて数えるくらいしかない。完全に想像だがそんな病気があって運ばれれた、と考えた方がまだ現実的だ。
現実的なのだが独り暮らしかつ、そこまで住んでいるアパートの住民とコミュニケーションをとっていない俺がどうして病院に? 誰が救急車を呼んでくれたんだ? 可能性としては家に空き巣が入って、が一番高い。考えてて俺への精神的ダメージが大きすぎるな…。いや、別に好きで独り暮らしをしているわけではないのだ。彼女だって高校の時は居たのだ。すぐ別れたが。
空き巣が入ったのか、と家の事を考えてネガティブになってしてもしょうがない。今は今だけを見た方が前向きになれるし、精神的にも楽なのだ。
そんな考えの元、入院した無駄に豪華な部屋を見て回ろうと横になった体を起こす。寝ていた時間が長かったのか体の節々が痛いし、本音を言ってしまえば看護師さんがくるまで寝ていたいのだがそうはいかない。俺が、と言うより俺の膀胱が許してくれない。
最近の病室にはトイレも完備されていると聞くが…それは全部屋統一なのだろうか? 重病患者が入院している部屋にはあると思うがどうなんだろうか? まぁ、天井だけでの判断なのだが無駄にきらびやかで如何にも金が掛かっていそうだったのでトイレくらいは設備されているだろう。金がかかっている、でトイレがあるってのは完全な偏見なのだが。
デコに乗っていた少し湿った布を取り、羽毛だと思われる掛け布団を剥いでベットから抜け出す。それだけで重労働なのだがこれはトイレまで行けるのだろうか。
これまた豪華な絨毯の上に置かれたスリッパに流れるように足をいれる。
ああ、分かっているさ。実を言うと天井の辺りで気がついていたんだが…
「ここ病院じゃないよな…? なら、一体ここは何処なんだ…」
こんなに金がかかっている病院があったのならニュースに載るだろうし、金を稼ぐためにコマーシャルにガンガン金をかけて宣伝してくるだろう。病院と落ち着き始めていた話がまた出てきやがった。
そして特に関係があるか分からないが俺の声が気持ち高くなっていることは関係があるのだろうか。声が高くなったのに対して身長が低くなっていることにも気になる。最近は身長とか図る機会無いからもっと伸びているかもしれないが170台はあったのだ。流石にその変化は俺でも気づく。
見知らぬ部屋に元の自分とは全く違った体の変化。もしかしてと思い、ドロワーズみたいになっているズボンを捲って下の方を確認する。これをズボンと言っていいのか甚だ疑問だ。まぁ、感触的に下着なのだろう。
「…おぅ。まさかの性転換の手術を強制的に受けることになるとは…」
予定はないがこれからいい奥さんを見つけて子供を作って、いい家庭を築こうと志していたおっさんに対する仕打ちがこれとか…世の中は厳しすぎじゃないか? 出す側じゃなくて出される側になるとは…流石に想像の域を遥かに越えているな。
女になっている。しかも色々と想定すると小学生低学年か、いや最近は発育が良いらしいし幼稚園か? それはないと思うが十代前半の幼児になっている、という一大事を心に重く受け止める。否定できるのならしたいが恐らくそれをしたところで何にもならないのだろう。なら受け止めるしかない。
おっさんを幼児化させて誰に特があるんだ? 俺か? やるならせめて二十歳を越えた体にしてほしかったな…流石にこれじゃあ欲情も出来やしない。いや、するつもりはないけどね。自分の体に欲情とは男の体でも出来なかったのに出来るわけがない。まぁ、勝手は違うと思うけどな。
「改めて見てみると黒髪、黒目だった日本人の典型的な容姿だった俺が金髪、青目になっているんだもんな…つか、この青い目ってどう言う名前なんだ? ブルーアイとかなのか?」
それだったらかっこよくて俺の心にも響いてくるな。男は何歳になっても子供の心を忘れないんだぜ? まさかそれが原因で子供になっているとかじゃないよな? な訳無いよな。俺は歴とした日本男児だし。
部屋に備え付けられていた全身を軽く写せるほどに大きな鏡を見つけ、自分の容姿を確認する。
生憎、俺には幼女趣味がないため上手く例えられないが…あー、例えるのに幼女趣味どうこうは関係ないか。
俺が言った通り、髪色は金色で艶々な髪は腰ほどの長さまである。顔はいい意味で言えば人形のようで悪い意味で言えば整いすぎている印象だった。青い目も合間って俺の顔は後、十数年もすれば絶世の美少女として世に名を広め、テレビなどに引っ張りだこな感じになるだろう。
同性愛では無いのだが世界中の男が好意を向けてくるだろう顔をじっくりと眺め、堪能する。
朝の通勤ラッシュ。とまでは行かないが電車でいっぱいいっぱいな気持ちで乗っている身として見れば女性専用車両に堂々とした表情で乗れる日が来たのかと考え深いものがある。
それ以前に俺の体の変化と今居る場所を考えれば俺は転生とかしてしまったのだろう。そしてこの内装は金持ちだ。恐らく電車に乗るのではなく、リムジンとかで移動するのだろう。そう考えると…まぁ、良いものだが。
「転生…なのか? いや、それ以外に表現する方法が無いってのが現状か…」
自慢じゃないがこの俺、子供の心を忘れない男として自負しているので転生とか夢見るものがあるが…仕事場とか今どうなっているのだろうか? つい先日会議をしたばっかだし、重要な資料とかは会社に置いてきているので大丈夫だとは思うが…俺一人いなくなったことで仕事量とか増えているんだろうな…。全然大丈夫じゃなくて泣けてきたわ。
だが、
「そんな気持ちでいたって楽しめないし、今は忘れるか…今はこの超絶的な美顔を使って何一つ不満がない生活を送れると言う安定した未来を考えた方がいいだろう」
そう考えると楽しくなってきちゃうな。無意識に頬も上がってくるし。
鏡に写った自分がいかに、どうすればもっと幼女らしく可愛くなれるのかと試行錯誤を繰り返す。性的興奮は無いが、一人間としての愛護的な感情はあるのだ。可愛いものは可愛いって言うし、かっこいいものはかっこいいと本音で言う。
それが自分になった場合は人それぞれなのだろうが。
その場でクルリと回ってみたり、髪を手でかきあげてみたり。色々やってみたのだが一周回って感情の起伏が落ち着いてきた。心が冷静になったと言った方が分かりやすいか? そんな一種の賢者タイムを迎えた俺なのだが一つの疑問が沸いてきた。
何故俺は幼女としての体になったのに俺としての人格があるのか。そしてどうしてベットに寝かされていたのか。
後者は簡単だ。デコの上に濡れた布とか完全に熱が出て寝込んでいたのだろう。現代でそんな原始的な熱の冷まし方があるのか、と軽い戦慄を覚えなくもないのだがそれで解決だ。
本当の問題は前者である。
色々考えて転生、と結論が出たのだがそれならば生まれてからの記憶があるはずだ。確かに昔の記憶ほど明確に出てこないがおっさんの俺でも幼少の記憶はおぼろ気ながら思い出せる。
思い出そうと探ってみる。
何か、思い出そうとすれば…ノイズか? ノイズが入ったような感覚でテレビのように映像が流れる。ただその映像は“記憶”という形で流れていく。
これが父親なのか? これが母親なのか? チリチリと痛む頭で流れる映像に出てくる登場人物を見ていく。落ち着かせるような優しげな表情を見せるこの人物は肉親なのだろう。そして無邪気な表情で抱き抱える…抱き抱えるこの少年は兄か…?
取り巻く環境、身の回りの人物を想像と表情で考えて一致させていく。
これは…転生としての記憶ではなく元の人格を乗っ取った形なのか? いや、それだとこの流れる映像に感じる思い出している感覚に説明がつかない。何が何なのか、頭のなかで絡まっていく。
「…ま、そんな事を考えてもしょうがないか」
俺が転生? 元の人格を乗ってっている? 記憶の混濁?
別にどうでもよくね? 結論的に今が楽しければ、笑顔でいられればそれだけで良いのだ。もし、元の人格があったとしてもそれは今となってはドンマイとしか言えないし、それ以上何をすることもできない。
下がった口角を手で上にあげ、無理矢理笑顔を作る。笑顔大事。これ重要な? ちな、高校時代で別れ際に言われた台詞が「笑っているんじゃなくて何か、自分の言葉で表現してよ…」だったのを今さっき思い出した。テンションを下げにいくな…。
一喜一憂を一人、無駄に広い部屋のなかで繰り広げていたのだがカーテンから覗く光はほぼないと言っても過言ではない。月明かりも今となっては部屋を照らすほどの光源も無く、ある程度の物の配置を示すくらいにしか役に立たなかった。
「夜に起きた俺も悪いっちゃあ悪いけどさ。ベットに寝かせているんだから様子を見るくらいはしような?」
今の今まで誰も部屋に入ってこなかった現状に文句を言うように呟く。だがその言葉に沿わない形で体は動いていた。
捲った毛布を手繰り寄せ、肩まで覆うようにして自分に掛ける。別に眠たくはないが何にも暇を潰せるものがない夜の時間なんて苦痛でしかないのだ。そんな事を身を持って体験し、体感する。
おやすみ。起きたら今日以上に笑顔になれますように。そんな願いを込めて瞼を閉じる。
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