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第214話 新規産業
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「その木材は向こうに。道路の舗装はしっかりね。そっちの方はもう少し強く叩いて。」
『親方・少し内装ごちゃごちゃしすぎかな?その辺りの木材抜くっす。』
「そこの木材は抜いちゃってくれ。はぁ…毎日声出すの疲れるんだけど。」
少し前からロッテンマイム領でのミチナガ商会の建設が始まった。まだまだ着手してすぐなのだが、作業は順調だ。少しずつこの領地は儲かって来ているので、マイホームの建設が毎月のようにあるらしい。だから建設は慣れているようだ。
それから店の前の道路をアスファルト舗装することとなった。石油の入手はできているので、その廃液を用いてアスファルトを作る技術を最近使い魔たちは編み出したようだ。
さらにこのアスファルトの黒い色がとてもクールだと領民にも人気が出た。そのため、ロッテンマイム子爵の依頼の元領地内の主要な道路をアスファルト舗装することが決定した。これはなかなかの事業になりそうだ。
現在は識字率の問題から俺が使い魔たちの指示を代わりに出している。毎日のように朝から晩まで指示を出し続けているのは流石に疲れる。まあスマホをいじりながら仕事ができるというのは良い点かもしれない。
すると一台の馬車がこちらに向かって来た。家紋を見る限りロッテンマイム子爵のものだ。窓が開くとロッテンマイムの奥さんがそこにいた。化粧も衣装もバッチリだ。
「ミチナガ伯爵様。毎日ご苦労様です。伯爵様の働きのおかげで主人も大喜びです。」
「私にとってはこれが本業ですので、やりがいがありますよ。ロッテンマイム夫人はお出かけですか?」
「はい。今日は友人のパーティーに招待されました。行く前に一言挨拶だけでもと思いまして。ああ、すみません、時間ですのでこれで…」
そういうと出発してしまった。忙しいものだと思っていると使い魔たちから一斉に連絡が入った。作業に関することかと思ったら今のロッテンマイム夫人に対する領民の反応だ。
元々人気のあるロッテンマイム家であるので批判的な反応ではない。気になったのはロッテンマイム夫人の衣装と化粧についてだ。ここにくる道中、窓から顔を出して領民に挨拶をしていたのだが、その時にいつもよりも綺麗になっているが、どんな化粧をしているのかと女性たちは気になったようだ。
これはこの領地での化粧品販売はうまく行く可能性が出て来た。ロッテンマイム夫人はなかなかの広告塔になったようだ。ロッテンマイム夫人に使った化粧品はミチナガ商会のオリジナルブランド、メリアの超高級品の部類なので同じものを領民が買うことはできないが、庶民向けのものもあるので人気は出るだろう。
その後の作業はミチナガの頭の中で、どう売ってどう儲かるかという随分浅はかな予想を立てながら楽しそうにこなしたという。
「え?今度パーティーをする時に化粧品を実演販売してほしいっていうことですか?」
「申し訳ありませんミチナガ伯爵様。今日のパーティーで他の友人の方々がどうしても気になると言い出して……勝手に予定を立ててしまい申し訳ありません。ですが何卒お願い致します。ミチナガ伯爵様に断られると私の信用が……」
「申し訳ないミチナガ伯爵。妻が勝手なことをしてしまい…」
「い、いえいえ。こちらとしては願っても無いことです。全力でやらせていただきます。こんな嬉しいことならいくらでも構いませんよ。パーティーの日までに問題が起きないようにしっかり準備させていただきます。」
まさかの大口取引の話になりそうだ。貴族の夫人相手となれば客単価は間違いなく高い。問題は気にいるかどうかだが、そこはうちの使い魔たちと従業員を信じよう。なんせこのことを聞いた使い魔たちはすでに新作の開発に着手するようだ。
衣料品、化粧品に対する投資額を今まで以上に引き上げても儲かりそうだ。まあその辺の調整は使い魔任せなので好きにやってもらおう。今の所赤字になったという話はないので使い魔任せでも問題はない。
それから10日後、ロッテンマイム子爵邸で貴族数人を集めてのパーティーが開催された。しかし当初は4~5人の予定だったらしいのだが、急遽参加させてほしいという手紙が数通届き、15人を集めてのそれなりに大きめのパーティーになってしまった。
もうここまで大きくなったのならばミチナガ商会完全監修の元、最高のパーティーに変えることにした。食事はシェフが数十種類のケーキなどのお茶菓子を用意し、紅茶もユグドラシル国やルシュール領の最高級茶葉を取り寄せたりと、かなり金をかけている。
この待遇には集まった全ての貴族の夫人たちが喜んでいる。もう普通におしゃべりして食べて帰るだけでも問題ないほどだ。しかし本番はこれからだ。夫人たちがしばらく楽しんだ後に早速化粧品、衣服の実演販売を開始する。
方法は実際に化粧と衣服を着てもらうやり方だ。全員まとめてやるというのは難しいので3人ずつ別室で行っていく。なるべく早く、ストレスを感じさせないように優しく丁寧に行う。15分ほどで完了したのだが、仕上がりを見た夫人たちはなんともうっとりした表情で鏡を見ている。
どうやらかなり気に入ってくれたようだ。まあ化粧品に関しては最近始めた事業ではあるが力はかなり入れている。ここにいる貴族の夫人も屋敷には専属のメイクをする人がいるのだろう。しかしそれでも化粧品開発や数カ国において化粧品の販売をしている使い魔たちは化粧のバリュエーションが段違いだ。
その後も代わる代わる化粧と衣装の変更を施していくと夫人たちの盛り上がりは最高潮だ。年齢まで若返ったようにはしゃいでいる。さらに一人一人衣装も化粧も変えているので、あの化粧や蒼翔も着てみたいという意見も出て来た。
そのため、どんどん衣装チェンジや化粧の変更をしていくとあっという間にお開きの時間がやって来てしまった。なんというか貴族のお遊びに付き合っただけという感覚は否めない。しかし帰り支度をしている最中に執事やメイドたちが今日の衣装と化粧品を大量買い付けに来てくれた。
その額は金貨数万、数十万は当たり前だ。まあ化粧品は単価も高いのでそのくらいはなるだろう。しかしそれだけでなく今日の紅茶の茶葉や持ち帰れるお菓子もいくつか購入していってくれた。結果としてかなりの出費をした今日のパーティーであったが、どうやらかなりの黒字になったようだ。
これには俺も大喜びだが、パーティーの主催者であるロッテンマイム夫人も面子が立ったどころか、信頼を厚くしたことで旦那のロッテンマイム子爵の評価も上がったと大喜びだ。全員なんかしらの得があったようで何よりだ。
今日1日やりきったミチナガは疲れを癒すためにロッテンマイム家のなかなか大きい風呂に入りながら今日のことを思い起こしていた。今後もこんな機会があれば積極的に行いたいものだ。
「それにしてもやっぱり貴族相手に仕事をするのは客単価が高くて良いな。実演とかは金かかるけど、良いものだとわかったらすぐに買ってくれるし。」
『ポチ・なかなか気は使うけどね。売れれば黒字間違いなしだもん。それに実演する分、信用は増すよね。口紅なんかもそうだけど実際に人に塗ると色の感じとか全然違うし。』
「確かになぁ…今は化粧品販売の人たちに化粧を施しているだけだっけ。けどそうなると数種類分しかわからないからなぁ。それに人によってメイクの種類も偏っちゃうし。地球にいた頃は雑誌とかあったからあれでよくわかったけ…ど……。雑誌?…化粧品の実演…衣服……モデル業?」
『ポチ・モデル業はこの世界で通用するかな?雑誌とか作るのは…コピーがいる。そっか、コピーがいるからカラー印刷もできる。それに…カタログみたいな形で置いておけば雑誌を買えない人たちも読める。』
「モデルは綺麗な人だけじゃダメだ。例えば…俺たちには映像産業もある。道行く人に化粧品と衣服をプレゼントする代わりに出演してくれないかって頼めば…面白いんじゃないか?」
『ポチ・今まで映像産業は男性向けばっかりだったもんね。これで女性層も狙える。化粧をすればどんな人でも…いや、うちの化粧品を使えばどんな人でも美人になる。化粧にかかる金額を一定以下に抑えて、買いやすくする!』
「それだけじゃダメだ。化粧は技術がいる。うちの化粧品を買ってくれた人を対象に……一日何人かに限定して化粧の指導教室を開こう。人が集まるまでは無料で行おう。しばらくしたら化粧を覚えた人たちが広告塔になってくれる。」
風呂で白熱した化粧品談義、さらに新規産業のモデル談義も始まる。その話を聞きつけた使い魔たちは続々と集まってくる。こういう時、一人でなく大勢いるとどんどん良い案が出てくる。溢れ出すアイデアを全てまとめ、現実的なもの、良い影響を与えるものを全て書き留める。
ミチナガ商会、新規産業モデル業の開幕のファンファーレはこうして始まった。
『親方・少し内装ごちゃごちゃしすぎかな?その辺りの木材抜くっす。』
「そこの木材は抜いちゃってくれ。はぁ…毎日声出すの疲れるんだけど。」
少し前からロッテンマイム領でのミチナガ商会の建設が始まった。まだまだ着手してすぐなのだが、作業は順調だ。少しずつこの領地は儲かって来ているので、マイホームの建設が毎月のようにあるらしい。だから建設は慣れているようだ。
それから店の前の道路をアスファルト舗装することとなった。石油の入手はできているので、その廃液を用いてアスファルトを作る技術を最近使い魔たちは編み出したようだ。
さらにこのアスファルトの黒い色がとてもクールだと領民にも人気が出た。そのため、ロッテンマイム子爵の依頼の元領地内の主要な道路をアスファルト舗装することが決定した。これはなかなかの事業になりそうだ。
現在は識字率の問題から俺が使い魔たちの指示を代わりに出している。毎日のように朝から晩まで指示を出し続けているのは流石に疲れる。まあスマホをいじりながら仕事ができるというのは良い点かもしれない。
すると一台の馬車がこちらに向かって来た。家紋を見る限りロッテンマイム子爵のものだ。窓が開くとロッテンマイムの奥さんがそこにいた。化粧も衣装もバッチリだ。
「ミチナガ伯爵様。毎日ご苦労様です。伯爵様の働きのおかげで主人も大喜びです。」
「私にとってはこれが本業ですので、やりがいがありますよ。ロッテンマイム夫人はお出かけですか?」
「はい。今日は友人のパーティーに招待されました。行く前に一言挨拶だけでもと思いまして。ああ、すみません、時間ですのでこれで…」
そういうと出発してしまった。忙しいものだと思っていると使い魔たちから一斉に連絡が入った。作業に関することかと思ったら今のロッテンマイム夫人に対する領民の反応だ。
元々人気のあるロッテンマイム家であるので批判的な反応ではない。気になったのはロッテンマイム夫人の衣装と化粧についてだ。ここにくる道中、窓から顔を出して領民に挨拶をしていたのだが、その時にいつもよりも綺麗になっているが、どんな化粧をしているのかと女性たちは気になったようだ。
これはこの領地での化粧品販売はうまく行く可能性が出て来た。ロッテンマイム夫人はなかなかの広告塔になったようだ。ロッテンマイム夫人に使った化粧品はミチナガ商会のオリジナルブランド、メリアの超高級品の部類なので同じものを領民が買うことはできないが、庶民向けのものもあるので人気は出るだろう。
その後の作業はミチナガの頭の中で、どう売ってどう儲かるかという随分浅はかな予想を立てながら楽しそうにこなしたという。
「え?今度パーティーをする時に化粧品を実演販売してほしいっていうことですか?」
「申し訳ありませんミチナガ伯爵様。今日のパーティーで他の友人の方々がどうしても気になると言い出して……勝手に予定を立ててしまい申し訳ありません。ですが何卒お願い致します。ミチナガ伯爵様に断られると私の信用が……」
「申し訳ないミチナガ伯爵。妻が勝手なことをしてしまい…」
「い、いえいえ。こちらとしては願っても無いことです。全力でやらせていただきます。こんな嬉しいことならいくらでも構いませんよ。パーティーの日までに問題が起きないようにしっかり準備させていただきます。」
まさかの大口取引の話になりそうだ。貴族の夫人相手となれば客単価は間違いなく高い。問題は気にいるかどうかだが、そこはうちの使い魔たちと従業員を信じよう。なんせこのことを聞いた使い魔たちはすでに新作の開発に着手するようだ。
衣料品、化粧品に対する投資額を今まで以上に引き上げても儲かりそうだ。まあその辺の調整は使い魔任せなので好きにやってもらおう。今の所赤字になったという話はないので使い魔任せでも問題はない。
それから10日後、ロッテンマイム子爵邸で貴族数人を集めてのパーティーが開催された。しかし当初は4~5人の予定だったらしいのだが、急遽参加させてほしいという手紙が数通届き、15人を集めてのそれなりに大きめのパーティーになってしまった。
もうここまで大きくなったのならばミチナガ商会完全監修の元、最高のパーティーに変えることにした。食事はシェフが数十種類のケーキなどのお茶菓子を用意し、紅茶もユグドラシル国やルシュール領の最高級茶葉を取り寄せたりと、かなり金をかけている。
この待遇には集まった全ての貴族の夫人たちが喜んでいる。もう普通におしゃべりして食べて帰るだけでも問題ないほどだ。しかし本番はこれからだ。夫人たちがしばらく楽しんだ後に早速化粧品、衣服の実演販売を開始する。
方法は実際に化粧と衣服を着てもらうやり方だ。全員まとめてやるというのは難しいので3人ずつ別室で行っていく。なるべく早く、ストレスを感じさせないように優しく丁寧に行う。15分ほどで完了したのだが、仕上がりを見た夫人たちはなんともうっとりした表情で鏡を見ている。
どうやらかなり気に入ってくれたようだ。まあ化粧品に関しては最近始めた事業ではあるが力はかなり入れている。ここにいる貴族の夫人も屋敷には専属のメイクをする人がいるのだろう。しかしそれでも化粧品開発や数カ国において化粧品の販売をしている使い魔たちは化粧のバリュエーションが段違いだ。
その後も代わる代わる化粧と衣装の変更を施していくと夫人たちの盛り上がりは最高潮だ。年齢まで若返ったようにはしゃいでいる。さらに一人一人衣装も化粧も変えているので、あの化粧や蒼翔も着てみたいという意見も出て来た。
そのため、どんどん衣装チェンジや化粧の変更をしていくとあっという間にお開きの時間がやって来てしまった。なんというか貴族のお遊びに付き合っただけという感覚は否めない。しかし帰り支度をしている最中に執事やメイドたちが今日の衣装と化粧品を大量買い付けに来てくれた。
その額は金貨数万、数十万は当たり前だ。まあ化粧品は単価も高いのでそのくらいはなるだろう。しかしそれだけでなく今日の紅茶の茶葉や持ち帰れるお菓子もいくつか購入していってくれた。結果としてかなりの出費をした今日のパーティーであったが、どうやらかなりの黒字になったようだ。
これには俺も大喜びだが、パーティーの主催者であるロッテンマイム夫人も面子が立ったどころか、信頼を厚くしたことで旦那のロッテンマイム子爵の評価も上がったと大喜びだ。全員なんかしらの得があったようで何よりだ。
今日1日やりきったミチナガは疲れを癒すためにロッテンマイム家のなかなか大きい風呂に入りながら今日のことを思い起こしていた。今後もこんな機会があれば積極的に行いたいものだ。
「それにしてもやっぱり貴族相手に仕事をするのは客単価が高くて良いな。実演とかは金かかるけど、良いものだとわかったらすぐに買ってくれるし。」
『ポチ・なかなか気は使うけどね。売れれば黒字間違いなしだもん。それに実演する分、信用は増すよね。口紅なんかもそうだけど実際に人に塗ると色の感じとか全然違うし。』
「確かになぁ…今は化粧品販売の人たちに化粧を施しているだけだっけ。けどそうなると数種類分しかわからないからなぁ。それに人によってメイクの種類も偏っちゃうし。地球にいた頃は雑誌とかあったからあれでよくわかったけ…ど……。雑誌?…化粧品の実演…衣服……モデル業?」
『ポチ・モデル業はこの世界で通用するかな?雑誌とか作るのは…コピーがいる。そっか、コピーがいるからカラー印刷もできる。それに…カタログみたいな形で置いておけば雑誌を買えない人たちも読める。』
「モデルは綺麗な人だけじゃダメだ。例えば…俺たちには映像産業もある。道行く人に化粧品と衣服をプレゼントする代わりに出演してくれないかって頼めば…面白いんじゃないか?」
『ポチ・今まで映像産業は男性向けばっかりだったもんね。これで女性層も狙える。化粧をすればどんな人でも…いや、うちの化粧品を使えばどんな人でも美人になる。化粧にかかる金額を一定以下に抑えて、買いやすくする!』
「それだけじゃダメだ。化粧は技術がいる。うちの化粧品を買ってくれた人を対象に……一日何人かに限定して化粧の指導教室を開こう。人が集まるまでは無料で行おう。しばらくしたら化粧を覚えた人たちが広告塔になってくれる。」
風呂で白熱した化粧品談義、さらに新規産業のモデル談義も始まる。その話を聞きつけた使い魔たちは続々と集まってくる。こういう時、一人でなく大勢いるとどんどん良い案が出てくる。溢れ出すアイデアを全てまとめ、現実的なもの、良い影響を与えるものを全て書き留める。
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