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第十五話・介入
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no side
(部隊を二つに分けたのは失態だったか…?)
彼…布井彪次は焦燥感を抱いていた。
なぜなら、玉雲殺害のために先行させた部隊からの通信が、たった今途絶えたからだ。
おそらく、玉雲に返り討ちにあった、もしくは他の生物人間に襲われたか、そのどちらかだ。
(リンは大丈夫だろうか…?)
先行部隊には、側近であり副司令官の、優秀なスナイパーである加島リンを配属させておいたが、そのリンも、玉雲には勝てるかどうか分からない。
…多分、彪次でも厳しいだろう。
たとえ玉雲が聴力を失っていたとしても。
「急ぐぞ!」
「はい!!」
彪次がより一層歩く速度をあげようとする。
その時、
「司令官!!」
「!!」
遠くから一人の隊員が向かってくる。
肩を誰かに貸しながら。
「大丈夫か!」
「はい!私は大丈夫です。」
「ただ、加島副司令官が……。」
「…ッ!!」
リンの腕は一部が火傷により負傷、ところどころに切り傷がある。
腹部には大きい切り傷がある。
リン「申し訳ございません……布井様……!」
「…喋らなくていい…。」
「救護班はいるか!?」
彪次がそう言うと、担架を持ち、手に赤十字の腕章をつけた人が走ってくる。
「リンを…副司令を本部まで運んでくれ。」
「君、現場の状況は?」
先程までリンに肩を貸していた隊員に、彪次は聞く。
「はい、玉雲は聴力を失っていますが、現場の部隊はほぼ壊滅。」
「更に、ブラックリストに載っている生物人間の、風嵐颯も確認されています。」
「!!」
「…そうか。」
「……皆、一度戻って立て直すぞ。」
「…今回の作戦は中止だ。」
「…はい。」
彼は少し考えた後に、そう隊員達に告げた。
彪次達は撤退を始めた。
燃え盛る炎、その火種はただの人間。
その炎は、瓦礫へと燃え移り、ビル群はその業火に包まれていく。
しかし、そんな事は狂人たちにとって関係ない。
ただ、戦えればそれでいい。
BPさえ入手出来れば………願いが叶えば、それでいいのだ。
依然状況は変わらない。
颯の攻撃を、玉雲は踊り舞うようにかわす。
そして、玉雲は攻撃をかわした直後に、颯に攻撃を入れようとする。
しかし、颯もその攻撃を受け止めたり、避けたりする。
まさに、一進一退の攻防だ。
ただ、永遠に続く事柄なんて、この世には存在しない。
そうだろ?
ザシュッ
玉雲「ッ!!」
颯「グッ…!」
玉雲の短剣、颯の鎌が双方の身体を切り裂く。
それでも、お互いに攻撃をやめない。
いや、‘’やめようとしない‘’の方が正しいかもな。
「……まだ、早いな。」
謎の人物によって、ボタンが押される。
すると、彼女が戦っている場所に可燃性のガスが入った赤い色のドラム缶が出現する。
火気厳禁というシールが貼ってある。
「!!」
二人の攻撃の手が止まる。
いくら狂人とはいえ、燃え盛る業火の真ん中に、可燃性のガスを大量に置くとどうなるかぐらい分かる。
二人はすぐに、その場を離れた。
後悔の念を抱きながら。
数分後、ビル群は爆発により崩れ去った。
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(部隊を二つに分けたのは失態だったか…?)
彼…布井彪次は焦燥感を抱いていた。
なぜなら、玉雲殺害のために先行させた部隊からの通信が、たった今途絶えたからだ。
おそらく、玉雲に返り討ちにあった、もしくは他の生物人間に襲われたか、そのどちらかだ。
(リンは大丈夫だろうか…?)
先行部隊には、側近であり副司令官の、優秀なスナイパーである加島リンを配属させておいたが、そのリンも、玉雲には勝てるかどうか分からない。
…多分、彪次でも厳しいだろう。
たとえ玉雲が聴力を失っていたとしても。
「急ぐぞ!」
「はい!!」
彪次がより一層歩く速度をあげようとする。
その時、
「司令官!!」
「!!」
遠くから一人の隊員が向かってくる。
肩を誰かに貸しながら。
「大丈夫か!」
「はい!私は大丈夫です。」
「ただ、加島副司令官が……。」
「…ッ!!」
リンの腕は一部が火傷により負傷、ところどころに切り傷がある。
腹部には大きい切り傷がある。
リン「申し訳ございません……布井様……!」
「…喋らなくていい…。」
「救護班はいるか!?」
彪次がそう言うと、担架を持ち、手に赤十字の腕章をつけた人が走ってくる。
「リンを…副司令を本部まで運んでくれ。」
「君、現場の状況は?」
先程までリンに肩を貸していた隊員に、彪次は聞く。
「はい、玉雲は聴力を失っていますが、現場の部隊はほぼ壊滅。」
「更に、ブラックリストに載っている生物人間の、風嵐颯も確認されています。」
「!!」
「…そうか。」
「……皆、一度戻って立て直すぞ。」
「…今回の作戦は中止だ。」
「…はい。」
彼は少し考えた後に、そう隊員達に告げた。
彪次達は撤退を始めた。
燃え盛る炎、その火種はただの人間。
その炎は、瓦礫へと燃え移り、ビル群はその業火に包まれていく。
しかし、そんな事は狂人たちにとって関係ない。
ただ、戦えればそれでいい。
BPさえ入手出来れば………願いが叶えば、それでいいのだ。
依然状況は変わらない。
颯の攻撃を、玉雲は踊り舞うようにかわす。
そして、玉雲は攻撃をかわした直後に、颯に攻撃を入れようとする。
しかし、颯もその攻撃を受け止めたり、避けたりする。
まさに、一進一退の攻防だ。
ただ、永遠に続く事柄なんて、この世には存在しない。
そうだろ?
ザシュッ
玉雲「ッ!!」
颯「グッ…!」
玉雲の短剣、颯の鎌が双方の身体を切り裂く。
それでも、お互いに攻撃をやめない。
いや、‘’やめようとしない‘’の方が正しいかもな。
「……まだ、早いな。」
謎の人物によって、ボタンが押される。
すると、彼女が戦っている場所に可燃性のガスが入った赤い色のドラム缶が出現する。
火気厳禁というシールが貼ってある。
「!!」
二人の攻撃の手が止まる。
いくら狂人とはいえ、燃え盛る業火の真ん中に、可燃性のガスを大量に置くとどうなるかぐらい分かる。
二人はすぐに、その場を離れた。
後悔の念を抱きながら。
数分後、ビル群は爆発により崩れ去った。
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