生物人間バトルロイヤル

ログチカ

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第十七話・常連と昨日ぶりの蛾

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直side

「…傷は大丈夫なのか?」

「うん……これぐらいなら、もう大丈夫だと思う。」

「それなら良かったが……。」

俺は道中、黄蜂の過去について、色々と聞いた。

聞くと、彼女の家族や友人が、こんな世界になってから争うようになったらしい。

それを見ていられなかった彼女はその争いを止めたかったのだが、彼女の努力も虚しく、家族や友人が次々に死亡。

彼女も、争いに巻き込まれるようになった。

そこで彼女は、これ以上争いで傷つく人を見たくない、その思いで、魔物の討伐とバトルの仲裁をする旅に出たそうだ。

「……願いのために傷つけあうなんて……私には……理解できないよ…。」

「……さぁな。」

この疑問は、世界のどんな科学者、哲学者でも解けない難題だろう。

レオナルド・ダ・ヴィンチや、アルベルト・アインシュタインでも解けない。

しかしこの疑問は、人間が生きていく上で一生付き纏う問題だ。

そんな事を考えていると、真依の店に着いた。



中に入ると、

滝斗「お、直~!生きてたか~!!」

悠「あんたが無事で良かったよ!」

善一「…心配させやがって。」

この店の常連である深川滝斗ふかがわたきと伊藤善一いとうぜんいち山口悠やまぐちはるかがいた。

彼らとは長年の付き合いもあるため、よく世間話をする。

それぞれの性格を簡単に説明すると、滝斗が筋肉バカ、善一が口悪いけど根底は優しい奴、悠が姉御肌。

……あ、吹き込まれている生物を言うの忘れてたな。

滝斗から左に向かって順に、イソハゼ、イチモンジハゼ、アカハチハゼ。

……ハゼで統一されてやがる。

三羽烏ならぬ、三尾鯊さんびはぜとでも言うべきか?

滝斗「で、そっちの子は何だ?」

「まさか、彼女か何かかい!?」

悠が前のめりになって聞いてくる。

「か、彼女だなんて…!」

黄蜂が顔を赤くして動揺する。

「んなわけねぇだろ。」

何でこいつは顔を赤くしているんだ?と思いながら否定する。

すっぱりと、切り捨てるように。

「なぁんだ……。」

……何でこいつはこんなにも落ち込んでるんだ。

「……。」

黄蜂は黄蜂でムスッとしてるし……。

その後俺は、包帯を買うついでに店内を見て回る。

特に欲しい物もなかったため、俺は包帯だけ持って会計しに行く。

真依「あ、直~!」

今日は寝ずに、糸で何かを紡いでいたみたいだ。(大抵の場合彼女は寝ている。)

「…昨日ぶりだな。」

たとえ昨日会っていたとしても、彼女にとっては嬉しい事に変わりないだろう。

ふと、彼女が何か首にかけているのに気づく。

それは、

「…!!」

「…どうかしたの?直。」

朝、俺が捨てた首飾りと全く同じようなものを首から下げていた。

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