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最初の試練 自然より生まれし小さな女王
1ー3 進行
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1ー3
(試練の致死性がそろそろ上がっていくが..どう出るかな?)
ウラさんは元凶でありながら、他人事である、実際、同じような事件が起こっても、発生直後にウラさんであれば終息させることも可能だから...それ故に、自分なくして皆がどう対処するのかを見たいのかもしれない...
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〔前話の翌日、スリィー聖王国周辺〕
おいらはとある農村のしがない村人だべ。おいら達の村は首都と違って不便も多いし、お世辞にも活気があるとは言えねぇけど、みんな家族のようなもんで、協力し合いながら作物や漁業なんかをしていただ
でも、それは突然起こったんだ、急に地面が盛り上がって、そこからご神木に劣らぬ太さの蔦が生えてきただ、その蔦は一瞬にして近くにいた近所のおっちゃんの首をはねた
おらも最初は訳がわかんなかったべ、でも、そのまま向かいの家のおばさんも胸を貫かれ、いつもみんなに元気を振り撒いてた大工のおっちゃんは頭を砕かれ、おっちゃんの子供で、おいらの親友の男の子が立ち向かって全身の骨を砕かれ、見せしめとばかりに四肢をもがれて絶命した。これが僅か数秒の間に行われ、逃げ出した
必死だった、おらたち子供にたびたび首都の美味しいお菓子をくれた旅商人の兄ちゃんがおらを庇って縦に両断された、物心ついた頃からよく遊び、助け合ってきた大親友が突然足元に生えた小さな蔦に足をとられ、助ける間も無く執拗なまでに全身を穴だらけにされた
結局、生き残れたのは10人にも満たなかった、五体満足なのはおいら含めて3人程度だ、将来を誓い合ったあの子は両腕をもがれた、村唯一の狩人の兄ちゃんは左腕と右足を削がれもう狩りはできそうにない、畑や家も荒れ果ててもとに戻すのにどれぐらいかかるだろうか
なんて呆気ないんだろう、おら達はただ平和に暮らしていただけなのに、おら達が何をしたと言うのだろう、なんで神様は助けてくれなかったのだろう
「おらが...おらが皆の仇を討たなきゃ...」
怒りを胸に、おらは決心した、絶対に皆の仇を討つと、でも、絶望は終わってなかった...さっきの蔦より太く長い蔦が何十本も周りから生えてきたのだ...嗚呼神よ、お天道様よ、どうしておら達g...
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〔前話直後、博麗霊夢〕
大量の春告精を一瞬で「一回休み」にし、霊夢すら突き刺さんとしたそれは枝だった、太さが電柱ほどある太く長い枝が一瞬にして伸び、上空の全てを突き刺してきたのである
「ったく、めんどくさいわねぇ!」
妖精は数こそ多いが一回休みにしてしまえば良かったが、今度は地上の植物、妖怪変化の類いではないようで、博麗の御札でもびくともしなかった
霊夢は、回避しつつ進む他、道はない、地上を進もうとも考えたが、やめた。歩いていた妖精が地中から来た根と上からの枝で滅多刺しにされているからだ
「あいつが来てから何もかも滅茶苦茶よ!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〔前話直後、霧雨魔理沙〕
アリス邸をあとにした魔理沙は、忠告された通り地上を歩いていた
魔法の森は魔理沙の庭と言ってもいい程歩き回ったが現在は勝手が違う、周囲を見渡せば様々な妖怪共が木の根に貫かれ、意識を失っている
(おぉ怖...知らなければ私もああなってたかもな、アリスには感謝しなくちゃな)
魔理沙は上海人形が示す道の通りに歩いていた、この道は何故か影響がまだ薄く、攻撃的な植物が少ないようだ
(霊夢や人里は無事なのか?)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〔ボルティック王国近郊〕
ドルトラン率いるウラルロイド近衛兵団及び試練鎮圧部隊は試練発生地とおぼしき森を目標に行軍していた
「思っていたより魔獣が活発だな、それに...くっ!」
「クルルルルルルル」(人間さんたち!遊ぼう!)
この世界の生態系の頂点、あまりの強さと生態の謎から『あの怪物』と呼ばれる魔獣の子供がじゃれてきていた
『あの怪物』は成体になれば全長5.5万kmを越える超大型種、外皮の堅牢さは比類無き固さで、如何なる攻撃も自然災害も意味をなさない上、一撃で大陸を海の底へ沈める奴らだ、蛇のような外見だが鱗はなく、舌も出さない、歯は上下合わせて9万本の鋭い歯が並んでいる、目は6対12個あるが、目を守る殻まで備わっている、幼体でも敵う者はごく僅かの最強種だ
(こんな時に!)
ちなみに、ここ一帯も試練の影響で様々な攻撃が外部から来るが、後方で子を見守る成体が全部壊している、欠片すらこないほど徹底している
「仕方ない!ここは私が相手取る!皆は急ぎ試練解決へ向かえ!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〔ウラさんの居場所〕
「あいつ一人で『あの怪物』の幼体相手か...勝率は5%あるか無いかか、一方鎮圧部隊の成功率は56%...まぁ、十分か」
「スリィー聖王国はちょいと遅すぎるな、今から行軍しても最低1ヶ月、遅すぎる」
「博麗霊夢は到達できるかすら怪しい、凡そ3%と言ったところか、助っ人さえ加われば大分ましになるが、単独ではまず死ぬだろうな」
「霧雨魔理沙は...アリス・マーガトロイドの協力により成功率補正で凡そ13%で到達、鎮圧成功率は0.1%だな、まぁまだまだ協力者はでるだろうし現状有力候補だな」
(そう言えば幻想郷には6ボス構成が多いらしいが、まだいないな)
どうでもいいことを考えるウラさんであった
(試練の致死性がそろそろ上がっていくが..どう出るかな?)
ウラさんは元凶でありながら、他人事である、実際、同じような事件が起こっても、発生直後にウラさんであれば終息させることも可能だから...それ故に、自分なくして皆がどう対処するのかを見たいのかもしれない...
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〔前話の翌日、スリィー聖王国周辺〕
おいらはとある農村のしがない村人だべ。おいら達の村は首都と違って不便も多いし、お世辞にも活気があるとは言えねぇけど、みんな家族のようなもんで、協力し合いながら作物や漁業なんかをしていただ
でも、それは突然起こったんだ、急に地面が盛り上がって、そこからご神木に劣らぬ太さの蔦が生えてきただ、その蔦は一瞬にして近くにいた近所のおっちゃんの首をはねた
おらも最初は訳がわかんなかったべ、でも、そのまま向かいの家のおばさんも胸を貫かれ、いつもみんなに元気を振り撒いてた大工のおっちゃんは頭を砕かれ、おっちゃんの子供で、おいらの親友の男の子が立ち向かって全身の骨を砕かれ、見せしめとばかりに四肢をもがれて絶命した。これが僅か数秒の間に行われ、逃げ出した
必死だった、おらたち子供にたびたび首都の美味しいお菓子をくれた旅商人の兄ちゃんがおらを庇って縦に両断された、物心ついた頃からよく遊び、助け合ってきた大親友が突然足元に生えた小さな蔦に足をとられ、助ける間も無く執拗なまでに全身を穴だらけにされた
結局、生き残れたのは10人にも満たなかった、五体満足なのはおいら含めて3人程度だ、将来を誓い合ったあの子は両腕をもがれた、村唯一の狩人の兄ちゃんは左腕と右足を削がれもう狩りはできそうにない、畑や家も荒れ果ててもとに戻すのにどれぐらいかかるだろうか
なんて呆気ないんだろう、おら達はただ平和に暮らしていただけなのに、おら達が何をしたと言うのだろう、なんで神様は助けてくれなかったのだろう
「おらが...おらが皆の仇を討たなきゃ...」
怒りを胸に、おらは決心した、絶対に皆の仇を討つと、でも、絶望は終わってなかった...さっきの蔦より太く長い蔦が何十本も周りから生えてきたのだ...嗚呼神よ、お天道様よ、どうしておら達g...
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〔前話直後、博麗霊夢〕
大量の春告精を一瞬で「一回休み」にし、霊夢すら突き刺さんとしたそれは枝だった、太さが電柱ほどある太く長い枝が一瞬にして伸び、上空の全てを突き刺してきたのである
「ったく、めんどくさいわねぇ!」
妖精は数こそ多いが一回休みにしてしまえば良かったが、今度は地上の植物、妖怪変化の類いではないようで、博麗の御札でもびくともしなかった
霊夢は、回避しつつ進む他、道はない、地上を進もうとも考えたが、やめた。歩いていた妖精が地中から来た根と上からの枝で滅多刺しにされているからだ
「あいつが来てから何もかも滅茶苦茶よ!」
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〔前話直後、霧雨魔理沙〕
アリス邸をあとにした魔理沙は、忠告された通り地上を歩いていた
魔法の森は魔理沙の庭と言ってもいい程歩き回ったが現在は勝手が違う、周囲を見渡せば様々な妖怪共が木の根に貫かれ、意識を失っている
(おぉ怖...知らなければ私もああなってたかもな、アリスには感謝しなくちゃな)
魔理沙は上海人形が示す道の通りに歩いていた、この道は何故か影響がまだ薄く、攻撃的な植物が少ないようだ
(霊夢や人里は無事なのか?)
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〔ボルティック王国近郊〕
ドルトラン率いるウラルロイド近衛兵団及び試練鎮圧部隊は試練発生地とおぼしき森を目標に行軍していた
「思っていたより魔獣が活発だな、それに...くっ!」
「クルルルルルルル」(人間さんたち!遊ぼう!)
この世界の生態系の頂点、あまりの強さと生態の謎から『あの怪物』と呼ばれる魔獣の子供がじゃれてきていた
『あの怪物』は成体になれば全長5.5万kmを越える超大型種、外皮の堅牢さは比類無き固さで、如何なる攻撃も自然災害も意味をなさない上、一撃で大陸を海の底へ沈める奴らだ、蛇のような外見だが鱗はなく、舌も出さない、歯は上下合わせて9万本の鋭い歯が並んでいる、目は6対12個あるが、目を守る殻まで備わっている、幼体でも敵う者はごく僅かの最強種だ
(こんな時に!)
ちなみに、ここ一帯も試練の影響で様々な攻撃が外部から来るが、後方で子を見守る成体が全部壊している、欠片すらこないほど徹底している
「仕方ない!ここは私が相手取る!皆は急ぎ試練解決へ向かえ!」
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〔ウラさんの居場所〕
「あいつ一人で『あの怪物』の幼体相手か...勝率は5%あるか無いかか、一方鎮圧部隊の成功率は56%...まぁ、十分か」
「スリィー聖王国はちょいと遅すぎるな、今から行軍しても最低1ヶ月、遅すぎる」
「博麗霊夢は到達できるかすら怪しい、凡そ3%と言ったところか、助っ人さえ加われば大分ましになるが、単独ではまず死ぬだろうな」
「霧雨魔理沙は...アリス・マーガトロイドの協力により成功率補正で凡そ13%で到達、鎮圧成功率は0.1%だな、まぁまだまだ協力者はでるだろうし現状有力候補だな」
(そう言えば幻想郷には6ボス構成が多いらしいが、まだいないな)
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