異世界ざこぴぃ冒険たん

ざこぴぃ。

文字の大きさ
4 / 113
終わりと始まり

第3話・創造神の使命

しおりを挟む

―――西の洞窟付近―――

 僕はアリスと転生した場所を目指していた。あの場所にいた魔物を倒しに行くとアリスに言われたからだ。
 元々、僕が目覚めたあの砂漠は神の聖地だったらしい。そして今、魔物が出入りしていると言う事は何かが起きているのだと。

 しかし……

 僕は歩きながら考える。
 僕は……まだ未経験だが、子作りは嫌いではない、むしろ好きな方だと思う。本能がそう言っている。しかしだ。転生して子作りをしろ、と命令されるとは思わなかった。そもそも子作りなら修行しなくとも、愛と雰囲気があればいける気がする!

「不純だ」

 アリスがつぶやく。そして心をのぞかれることに慣れてきた僕がいる。

「この世界はもうじき終わる。わしはこの世界の終焉を見届け、新世界を望む創造神……」
「え?そうなのか。これからその準備をすると言う事なのか。しかし……なぜ、僕だったんだ?」

 そうなのだ。なぜ僕を選らびこの世界に連れて来たのか。前の世界での僕はどうなったのか。

「……あの時、お主はこう言ったのじゃ」
「あの時?」
「あぁ、あの時……『またな!』と」
「またな?……そんなことは言ってない」

記憶を辿ってみるが、どうも思い出せない。

「お主はわしに選ばれ、この世界へ来たということじゃ」

アリスは続ける。

「わしはハルトをこの世界の希望として見出したのじゃ。お主はわしと融合しておる。この意味がわかるか?」
「僕はアリスと一心同体てことだろ?」
「そなたが子供を作ると産まれてくる子供は、わしの能力が備わる可能性がある。それぞれの個体に神の子供を6人産ませこの世界を救うことになる。そのためにお主はいるのじゃ」

 大概のことでは驚かなくなったけど……6人か。6人と子供作るとか、法律的に問題はないのだろうか。まぁ、魔法が存在する時点で僕が知る限りの法律は無意味な気はする。

「種馬みたいなものか」

 2人の間に沈黙が流れる。まぁ、あれだ、前向きに考えれば、前世でも彼女がちょうど、ちょうどいなかったし、元の世界に戻ることもできないし。この世界でハーレムを堪能するのも悪くはない。
 ゲームオタクだった僕としては、できれば猫耳もふもふとか、美人のエルフとか、バニー姿の人間とか、そういう感じを求めて生きたい。そして透明化できる魔法とかあれば是非とも覚えたい。

「下郎が」

 冷ややかな目で見るアリスにも慣れてきた。種馬上等。この世界ではナンパ道を生きる!
 しかし……この世界に来てから記憶が曖昧だ。最近の記憶は比較的思い出せるが、小さい頃の記憶がぽっかりないような……まぁ、今は考えるのはよそう。

「アリス、この世界ではどんな種族がいるんだ?」
「うむ。神族、魔物族、人間族、エルフ族、竜族、ドワーフ族、亜人族、人魚族、妖精族かの。ただ竜族、ドワーフ族、人魚族、妖精族はかなり衰退しごくわずかしかいない」
「そうなのか。人間がいるのなら町もあるのか?」
「ここから西に行ったところの大陸西部に位置する聖都ウェスタン、北の外れにある魔王城ノースタン、東の森のエルフ族イースタン、南の竜族の治めるサウスタンなどじゃな」

アリスは遠くを見ながら続ける。

「この世界の創造神の1人……と言ったが、正確にはこの大陸の、なのかもしれぬな。勢力争いで破れ、魔物が君臨する大陸もあると聞くからの。この大陸だけは何としてもわしが守り抜かねばならぬのじゃ」

 悔しそうな表情を見せるアリス。この世界にも戦争があり、奪い合い、殺し合い、そんな世界だと改めて認識した。

「なぁ、アリス。僕に何が出来るかわからないけど、できる限り頑張るよ」
「しししっ、期待しておるぞよ」

アリスは微笑んだ。

「お主はすでに人間族でありながら、神族の力を持っておる。過去に何度か転生させた人間族はこの世界に順応出来ず、死んでいった者もおるのじゃよ」

 僕が初めての転生者ではない?過去にも転生者がいたのか。

「着いたぞ。やはり聖域の紋章が無くなっておる。どうりで魔物がうろつくはずじゃ」

 僕は転生者について聞こうとしたがやめた。聞いた所で今は自分の事で精一杯なのだから。
 その時、水場の方から悲鳴が聞こえた。

「キャァァァァ!!誰か!誰か助けてっ!!」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

おじさん、女子高生になる

一宮 沙耶
大衆娯楽
だれからも振り向いてもらえないおじさん。 それが女子高生に向けて若返っていく。 そして政治闘争に巻き込まれていく。 その結末は?

女神の白刃

玉椿 沢
ファンタジー
 どこかの世界の、いつかの時代。  その世界の戦争は、ある遺跡群から出現した剣により、大きく姿を変えた。  女の身体を鞘とする剣は、魔力を収束、発振する兵器。  剣は瞬く間に戦を大戦へ進歩させた。数々の大戦を経た世界は、権威を西の皇帝が、権力を東の大帝が握る世になり、終息した。  大戦より数年後、まだ治まったとはいえない世界で、未だ剣士は剣を求め、奪い合っていた。  魔物が出ようと、町も村も知った事かと剣を求める愚かな世界で、赤茶けた大地を畑や町に、煤けた顔を笑顔に変えたいという脳天気な一団が現れる。  *表紙絵は五月七日ヤマネコさん(@yamanekolynx_2)の作品です*

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。 ※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

処理中です...