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エピローグ
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しおりを挟む―――コリータ王国―――
パサ……
僕は1冊の本を開く。
【異世界ざこぴぃ冒険たん】
パサ……
ハルト、アリスの不思議なお話。この世界で起きた物語。
僕はこの話を本にまとめた。
20歳になった祝いに、父上達が製本してくれたのだ。
最近この本が少しずつ売れるようになり、今、サインを書いている。
「ザハルよ、また本を眺めているのですか」
「はい、母上。何度読んでも、自分で書いたのに泣けてきちゃって」
「まったく……誰に似たのかしら。私も父上も本は読みませんのに」
「ははは!ねぇさまかもしれませんね!」
「ところで、そのねぇさまはどこに行ったのですか」
「さっきまで、庭でちょうちょを追いかけていましたが?」
「なら良いのです。ねぇさまがじっとしてたら世界が滅ぶかもしれませんからね……。フフフ……」
「もう!母上!怖い事を言わないで下さい!」
コンコン――!
「ザハルよ、ねぇさんはどこ……はぁ、また庭で虫を追いかけているのか」
「父上!!」
「いいか、ザハル。ねぇさんみたいにはなるなよ」
「はははっ!」
タッタッタッタッ!
「おいっ!ザハル!お前!余計な事を言ったら承知せぬぞ!!」
「ちょっ!ねぇさま!何も言ってないってば!!」
「いいか!くれぐれもバカハルトには言うな――あっ!」
「アリス……!ちょっとこっちへ来い……!!」
「ヒィィィィィ!ごめんなさいぃぃ!」
「こらぁぁぁ!待てぇぇ!!」
ガチャン――!
「はぁ……あの2人は毎日毎日、同じ事を……はぁ」
「ははは……は、母上!そろそろおやつの時間ですねっ!」
「フフ。そうですわね。あっ!そう言えば今日は特製プリンを用意させているのですよ!」
「ま、またプリンですか……」
僕は椅子から立ち上がり、ため息をつく。
「はぁ、この家族はまったく……」
そう言いながらも、裏表紙の名前を自慢気に指でなぞる。
【著者・ザハル・コリータ・プリン】
そして、ペンでその下に手書きのサインを書き足した。
キュキュキュ……
『ザコP』と。
パタン――!
※この物語はフィクションであり実在の人物や団体などとは関係ありません。
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