『運命って信じますか?』

東雲皓月

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一話

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朝、目覚めた時。

アナタならまず最初にする事はなんですか?

私は目覚めて暫くボーッとした後に溜め息を吐きます。


(……胃が痛い。気持ち悪い…)


学生の頃はなんとか起きれた朝も、今では憂鬱でしかない。

二十一歳になって、私はどうしたら良いか分からないのです。


「……無理だな。うん」


社会人になってからというもの最初は頑張って行けた会社も行けなくなり、挙げ句には休みがちになってくる始末。

なんとか会社に行けたとしても、押しつぶされそうなプレッシャーと不安に恐怖で半日が限界です。

これは流石にヤバいと感じて精神科病院に行った所、どうやら私は”社交不安障害“だと診断されました。

薬を呑んでもなかなか治るモノでもなく、自分で努力しなければならないそうで……けれど、今までずっと頑張っていた私にとってそれはかなりキツいのですよ。

今はもう、何もしたくない。

それが私の今の気持ちです。

今日も今日とて、私は仕事に行くフリをしてカフェにいます。

え、なんでフリをするかって?

だって親に知られたくないじゃないですか。

あと、母親がかなり怖いんですよ。

今の私にこの状態を説明できる自信などありません。

あ、会社にはちゃんと行けないと連絡済みですからご安心を。

まぁ、そんなこんなでカフェで仕事が終わる時間まで時間潰しをしている訳です。

けれど、ただたんに時間潰しをしている訳でもないんですよ?

実は私、小説を書いてまして…携帯で投稿しているんですけど未だに完結までいかないのが少々悩みだったりします。

あとは、そうですねー。

絵を少々描いてますね。

下手で自己満ですし、趣味程度ですが。

そんな私ですが……色々苦労してるんです。

家に帰れば小学生の妹の相手をしたり、アプリで漫画を読んだり、買った本を読んだり、YouTubeでお気に入りの人の動画を漁ったり、面白そうなアニメを探したり……あれ、なんの話でしたっけ?

まぁ、兎に角。

こんなクズの私にだって友達はいますよ。

実の親より私を知っている親友とか、今の状態にも面接を掛けてしまっても離れて行かない親友とか、煙草仲間で時々お酒の付き合いをする親友とか………あ、親友しか出てきてない。

まぁ、元々友達を多く持つのができない私ですが。

彼女とはかれこれ三~四年の付き合いですよ。

中学の頃はあまり話した事がなかったんですけど、漫画の趣味とか良く被ったりして意気投合したんですよね。

お互い気まぐれだったりしますけど、お互いで愚痴を言ったり悩み事を話したりして、本当に良い親友です。

喧嘩なんてしたこともないんです。

あと、髪が短い時は格好がカッコいいんですよ。

男装してもバレないんじゃないかなってくらい。

彼女が男性なら、付き合いたいと思いますよ。

それぐらい、優しくてカッコ良くて気楽で居られる相手です。

時々小悪魔ちゃんになるんですけどね。

まぁ、私がこんなだから未だに恋人もいないし必要性を感じない訳ですが。

年齢=彼氏居ない歴です。

でも処女じゃないんです。

可笑しいでしょう?

まだ、一人にしか言ってないんですけど……実は私、数ヶ月だけ風俗をしてました。

まぁ、向いてないからすぐにクビになったんですけど。

だって!喘ぎ声とかどうやって出せるんですか!?

あと朝だからお客さんが少ないのもあるし、めちゃくちゃ対応とか困ってました。

一番の不満があるとしたら、それは私がイけないって事ですね。

それでお客さんとの間がちょっと気まずくなってたり。

そんな訳で、結論から言いますと私は多分相手にトキメかないとイかないのではという訳です。

感じてはいるんですけど、どうしたものかなかなかイかないし一人でヤった方がまだマシかなと。

あー、あとですね?

もうぶっちゃけまくったので、この際もっとぶっちゃけると……高校の頃に、告白された事があるんですけど。

その当時はされるなんて夢にも思ってなかったから嬉しかったんです。

だけど、お互いをそんなに知らない内に付き合うとかできなかったんで(仮)お付き合い期間を貰いました。

でも、その期間で彼はかなりのボディタッチと身体を求めて来ました。

少しくらいならと思って、ほんの少しですよ?

ちょっと舞い上がってたせいもあって、最後まではさせませんでしたが……色々しちゃいましたよ。

まぁ、正式なお付き合いをする前に「なんか違った。友達に戻ろう」なんて言われて振られたんですよ!

友達に戻れる訳ないじゃないですか。

ふざけんなと思いましたね。

そりゃ、私も悪いと思いますよ?

だって、半分恋愛として好きとか言われて(仮)付き合いをしたなんて。

だからあれは無効です。

本気で付き合ってなかったんですから。

後々聞いた話しによると、ただのヤリチンだったらしいですし。

本当に、これを気に私は改めて思いましたね。

男はただヤりたいだけの下半身野郎だと。

で、男性に興味を無くした訳です。

あと、男性が怖いってのもあるんですけどね。

あぁ、なんか気持ち悪くなってきた。

思い出したくもない黒歴史&少しのトラウマを思い出したら腹立たしくなってきた。

よし、一服しよ。


「…ウゲ、コーヒーにシロップ入れるの忘れてた…」


煙草を吸っているとコーヒーが飲みたくなったんですけど、ガムシロ入れるの忘れて口の中がコーヒーの苦味で鳥肌立った。

あとついでにトイレ行きたいな。

今なら人も少ないし、荷物置いて行っても大丈夫だよね?

財布だって中身そんなないし。


(…すぐ戻ってくるし、平気だよね)


そう思って、私は無防備にも荷物をそのままにしてトイレへと向かった。

…けれど、それが私の汚点だったと数分後に気付くのだった。

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