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幼少期編:王国
いずれくるであろう敵
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草原での魔法訓練を終えて二日、エルピスは教師としての仕事をこなしつつ周囲の国についての情報を集めていた。
思えばこれまで他国に対してあまり興味を持っていなかったので、周囲にどの様な文化のどの様な国があるのかすらいまいち把握しきれていない。
他国の商人と喋った事はあるので言語自体にそれ程の違いがない事は既に把握しているが、方言や国によって意味が異なる場合もあるらしいのでそれについても勉強したいところだ。
「エルピスさんこちらの作業はこれで一通り終了です、ありがとうございました。そう言えばマギアさんから話があるとの事です」
魔道具作成の作業にいくつか助言を出しつつ仕事をこなしていると、巡回にやってきた人物に作業の終了を告げられる。
ここは王国立魔道具研究院第一支部という王国内に五つある内の魔道具研究所の一つなのだが、ときたまバイトとしてエルピスはこの研究所にやってきていた。
世界のバランスを乱すような行為はなるべく慎む様に両親から強く言われている。
なのであまりにオーバーテクノロジーな物は作らないが、現在王国はエルピスの功績によって魔法大国としての地位を少しずつ確立し始めていた。
「分かりました、ありがとうございます。王国祭終了から一週間ほどしたらまた来ますので、それまでに何かあれば城の誰かに伝えておいてください」
「はい、ありがとうございました。給金などに関しましてはいつも通り、アルヘオ家の方に渡させていただきます」
「分かりました。それではお疲れ様でした」
木でできたドアを押し開けて、エルピスは足早にマギアの元へと向かっていく。
マギアは基本的に王国立図書館にて何かしらの作業をしていることが多いので、とりあえずは向かう場所はそこだ。
呼ばれた理由は大体見当がついており、エルピスも遅くとも明日には招集がかかるだろうと思っていたので準備もしている。
収納庫からいくつかアイテムを取り出しつつエルピスは大通りへと向かっていくのだった。
そんなエルピスの後ろ姿を眺めながら、研究員の一人が呟く。
「それにしてもあの子、本当に凄いですね。数ヶ月分の作業をたったの三時間程度で終わらせるなんて、さすがアルヘオ家の長男と言ったところですか」
先程までエルピスが触っていたその書類は見えただけでも、爆発魔法使用時における周囲の環境に対する影響、魔力回路開発について、魔力量増加における身体能力の変化と体への影響などなど。
一つの題材に早くて一年はかかると見込まれていたので、これだけでも三年分は作業が進んだことになる。
答えを知っているエルピスは知識を紙に写しただけなので、仕事が早いのは当然のこと。
だがそもそもその答えを見つける事自体がどれだけ困難なのか、周囲の人間は同じく魔術を納めるものとしてそれを理解していた。
「そうだな、元々の出来が違うんだろう。おかげさまで魔法研究の浅い我らがヴァンデルグ王国も他国に並ぶどころか追い越さんばかりの勢いだ」
「魔法使いの面々も指導を受けて強くなってますし、このままいけばかなりハイペースで研究も進みそうです」
「確か王族の指南役として今は王城にいるんだったか? 他国に取られない様に今の内に抱え込めればいいんだが……」
自分たちにはそれについて何もできないと分かっていつつも、焦る気持ちは常にある。
エルピスがもし他国に取られて同じように研究された場合、魔法研究の浅い王国とは違い豊富な設備と人材がある国ならば更に早く研究は進む事だろう。
実際はどこで研究をしたところで、やろうと思えばエルピス一人で全てを終わらせるので作業効率は変わらないのだが、それはこの場にいる誰も知らない。
僅かながらの不安感を胸に秘めつつも、彼が再び来たときに渡せる仕事を作れるように男達は作業に戻るのだった。
/
最初はすぐに終わるだろうと思っていたマギア捜索は思っていたよりも時間を必要とし、三十分ほどかかってエルピスは小さな古民家を発見する。
ここは商業区の外れであり貧民街にも近い場所。
あまり治安はいいと言えず壁には落書きが描かれ、庭には不法投棄されたゴミが落ちていた。
おおよそ人が住むような環境ではないし、この中にマギアが居るとは考えづらい。
しかし技能がここに居るというのだから、事実マギアはここに居るのだろう。
錆びてほとんど意味をなさなくなってしまったしきりを跨いで超え、エルピスはやけにそこだけ新しい扉をノックする。
「おぉ、よく来たなエルピス君。場所を伝え忘れていたからこちらから行こうと思ったんじゃが、よくここが分かったな」
「こんにちはマギアさん。技能を使いましたので、中に入らせていただいても?」
「どうぞあがってくれ、外はわざと汚くしてあるが中は快適じゃぞ」
街中を歩いている老人と同じような、落ち着いた色の服を着ているマギアを見てエルピスは大体ここがどういう場所なのかを察する。
室内を見渡してみれば確かに家具や調度品が丁寧に並べられており、防犯用であろう魔法もいくつかエルピスの目に止まった。
秘密基地かもしくは宮廷魔術師御用達の隠れ家か、どちらにせよここで魔法の研究が行われているのは明白だ。
見れば地下室の存在が確認でき、いくつか最新の機材があるのも把握できた。
マギアの後をついていくと応接室のような場所に通され、エルピスは近くにあった椅子に腰をかけながらマギアに用件を問う。
「それで本日の御用はなんでしょうか? 下にあるものが何か関係しているのでしょうか」
「下のはまた別じゃ。あれは国際法に触れる可能性もあるから知らんふりをしておいてくれ」
「……なるほど、厄介ごとには巻き込まれたくないのでそうさせていただきます」
国家間の戦争において使用が禁止されている魔法はいくつかある。
広範囲に長期間にわたって毒を散布するような魔法、人造人間を作り出す魔法などなど。
人の倫理観に反するものは基本的には禁止とされており、戦争においてもちろん使用された例はいくつもあるが、たとえ勝利した国であろうとも他国からそれについての指摘が行われることが多い。
エルピスとしてはそんなものに関わってろくなことにならないのは分かりきっているので、無視してさっさと話を進める。
「それがいいじゃろう。それでじゃが今回呼んだのはあの鳥についてじゃ、どうやら共和国の方でなにやら動きがあるようでな」
そう言いながらマギアは近くの棚から無造作に、十枚ほど紙を取り出しエルピスに渡す。
管理が甘いように思えるがそもそもこの場所は敵が知らない前提で作られているし、外から入る事も魔法によってできないのでこれくらいの防犯で丁度いいのだろう。
渡された紙に目を通してみれば一部街道地域において不審な姿を発見した事や、埋められた魔獣の死体があった事などなんだか怪しそうな事が沢山書いてある。
報告書の内容からして余程丁寧に立ち回ってきたのだろうが、この世界はイレギュラーが多いのでなんらかの問題が起きてバレてしまったのだろう。
街道地域はやたらと目の良い冒険者が、魔物の死体は死体をあさる動物にでも引き摺り出されたのだろう。
焼却くらいすれば良いと思うのだが、光によって場所を知られることを避けたのかもしれないとなんとなく思った。
「随分とまぁ分かりやすいタイミングできたものですね、王国祭に向けて来てるんでしょうけれど」
「狙いは王族か、はたまたそれ以外か。護衛対象は上げ出せばキリはないが、関係各所の長など含めて50人程度は最低でもいると思ってよい」
「多いですね…かなり。僕が本気を出したところで守れるのは10人くらいでしょうか、相手の規模にもよりますが」
「じゃろうな。それでも凄いとは思うが、人の護れる人の数には限度がある。英雄だろうが賢者だろうがそれは変わらん」
もし両親クラスの敵が相手だった場合は守れて二人というところか、それも撤退戦でどこまで逃げても良いというのならばだが。
個人的に法国の神と約束をしたので法国第三王女を守る必要もあるので、面倒ごとはなるべく起きてほしくない。
「話がずれてしまったな、すまん。それで本題じゃがそいつらを抑える為の魔法を開発して欲しいのじゃ」
「攻撃魔法ですか? それとも探知系の?」
「探知系じゃな。それも出来れば宮廷魔術師なら同時運用できるレベルの中」
この世界においてただ単純に魔法を作り出すのは、それほどまでに難しいことではない。
中位の冒険者になれば一人最低一つ程度は自分に合った魔法を持っているし、魔法使いはそれができて当たり前である。
ただ今回の状況にあった魔法を作るとなると話は別だ。
宮廷魔術師が同時並行して使えるレベルとなると、上級と超級の間程度。
魔力量や魔法操作技術もそのレベルに合わせるとして、この広い王都を守る為には宮廷魔術師が相当な範囲を一人でカバーする必要がある。
王国祭は一週間、その間使いっぱなしにできる様に設計するとなるとそれこそ一週間ではとてもではないができるものではない。
「属性は問わん。成功報酬は紅硬貨100枚じゃ、防衛の観点上、買取という形になるのでな」
「また破格の好条件ですね」
「価値のあるものに金をだすのは当然じゃ。特に今回は国の根底を揺るがしかねん、わしの動かせる金ならいくらでもだす」
マギアが出した金額に対してエルピスが驚いたのも無理はない。
紅硬貨100枚ともなると今日エルピスが行った研究所の半年間の研究資金と同じくらいだ。
一般人であれば一枚あれば人生を謳歌するのに事足りるし、冒険者であれば仲間を集め装備を買い替えアイテムを揃えてもなおあり余ることだろう。
それだけの金額を提示されたとなると、エルピスも断るわけにいかない。
もちろん金額も魅力的ではあるが、それよりもこれだけの金額はエルピスに対する期待として出されたのだ。
他人からの期待にはなるべく答えたい。
「王国祭開始が10日後、前夜祭があるとして9日ですか」
「指導と配置を含めて2日程は欲しいところじゃの」
「ならあと丁度一週間ですか、今週の予定は……」
手帳を取り出しエルピスは今週と来週の予定を確認する。
基本的には王国祭に向けてどこも仕事をある程度は終わらせているので、時間の余裕もかなりある。
王国祭に向けて王族の指南時間がかなり伸びてはいるものの、エルピスに与えられた自由時間は睡眠時間含めて1日13時間。
研究するのには十分な時間がある。
「大丈夫そうです。いくつか作って来ますので来週の水曜日、完成次第修練場にいますね」
「了解した、難しい話ではあると思うが頼んだぞエルピス君。わしもそれまでに宮廷魔術師達には話を通しておこう」
「それでは早速行いたいのでこれで」
「すまんなお茶もだせんで、次は美味しいお茶を用意しよう」
「それは楽しみです。是非」
マギアに見送られながらエルピスは怪しげな古民家を後にする。
草案はいくつか頭の中に既にある、これを形にする為には果たしてどうすれば良いのか。
頭を悩ませながらエルピスは自室へと瞬間移動するのだった。
#
時は経過し、一週間後。
普段ならば開け放たれ光を中に取り入れている窓は固く閉ざされ、綺麗に整頓されているはずの部屋の中は荒れ果てていた。
エルピスが本気作る防衛用魔法は一般の基準のそれとは格別であり、故に宮廷魔術師であろうとも取り扱うことすら不可能。
防衛において大事なのは広い範囲をなるべく確実に守りきることであって、質でも量でもどちらでもその条件さえ満たせればいいのだが、質を追求するとなると王都は広すぎる。
故に宮廷魔術師達にもその条件をクリアした上で魔法を使わせるため、多少性能は落ちようと、量を持ってしてエルピスは防衛用魔法を作ることにした。
「か、完成した。ようやく終わった!! やったー!」
そしてそれが今ようやく完成した。
起動実験すら行われていない魔法など本来は完成品と呼ぶ事は出来ないのだが、魔神であるエルピスにはそれが使えるものか使えないものかが即座に判断できる。
効率的に周囲を守り、それでいて燃費もそれなりに良い。
エルピスが目指していた魔法がそこにはあった。
ボサボサな髪の毛を綺麗に整え足早に修練場に向かうと既に宮廷魔術師全員が整列しており、少し遅れてしまったかと思いながらお立ち台に登り息を整える。
「んっ、んん。みなさん遅れてすみません、私はエルピス・アルヘオと申します。一先ずよろしくお願いします」
「「よろしくお願いします!」」
「今回は防衛用魔法との事で、少し高度にはなりますが三属性を使用した複合魔法を作成して来ました。先ずは実演しますのでそこを空けて頂けますか」
エルピスがそう言った途端に、立ち並ぶ宮廷魔術師達は瞬時にその場所を空ける。
軍人らしい人物に今まであまり会ってこなかったのでそう言ったイメージが薄れていたのだが、宮廷魔術師と言えど分類上は軍人だ。
この態度が本来正しいのだろうが、子供でありしかも遅刻して来た自分の指示をここまで迅速にこなされると申し訳なさすら感じる。
見渡してみればマギアの姿がどこにも見当たらず、〈神域〉を使ってみると国王やアルと一緒にいるのが確認できた。
おそらくではあるが、エルピスが使う魔法の効果を三人で見るつもりなのだろう。
「複合魔法なので詠唱については個人に任せます。いまから唱える魔法名も試作なので後々自由に決めてください。それでは〈設置〉」
複合魔法に全員が等しく使える詠唱は存在しない。
それぞれ個人が使いやすいように詠唱を唱える事で魔法として完成させる事ができるので、長い時間さえかければ魔法操作技術すらあれば通常の魔法よりお手軽に出す事が可能だ。
魔法名も普段ならばちゃんとしたものが必要だが、複合魔法は魔法を組み合わせてできた結果でしかないので名前をつける必要はない。
召喚陣にも見える魔法陣が地面に三重に現れ、宮廷魔術師達はその周りを囲いながら魔法陣をじっと見つめる。
「この魔法はいくつかの段階を踏む事で発動する事ができます。この段階ではまだ魔法としての効果はなく、単なる模様でしかありません。次にもう一つ魔法を使用します〈展開〉」
エルピスが魔法名を唱えると魔法陣が少しずつ浮き上がり、地面に描かれた魔法陣と腰程度の高さの魔法陣と頭より少し高い程度の魔法陣の三つに分かれる。
魔法に魔法を重ね掛けするのは本来ならば超高度な技術を要求されるが、発動していない魔法に魔法を重ね掛けする分には簡単な作業だ。
展開された魔法陣には下から索敵、吸収、障壁の三つの役割がある。
「この時点でこの魔法は8割型完成です。一番下の魔法陣が索敵を担当し、半径500メートル程の範囲をこの魔法陣を中心点として、波紋のように広がる索敵魔法を常時発動します。
二つ目の魔法陣は同じく、半径500メートル程の生物から微量ではありますが魔力を吸収する機構が備え付けてあります。人間の生まれながら持つ自動回復量よりは若干少ないので、生まれたばかりの子供にも影響はありません。
三つ目の障壁ですがこの魔法陣を守る簡易的な障壁になります、市民に破壊されないように付けてあるだけなので壊そうと思えばすぐに壊すことも出来ます」
敵から守れる程の障壁となると、必要な魔力量が大幅に跳ね上がる。
だがこれならば設置自体にしか魔力を消費しないし、設置後は消費魔力もほとんどないと言って良い。
健康被害も勿論ないし、強い人物や大勢の人物がいる場所は索敵範囲が広がるようにも設定してある。
これならばいくつかの場所を重複して、王城付近などは特に厳密な防御体制を作れる事だろう。
「魔法の重ね掛けに三つの役割を持たせるなんて、なんて革新的な……」
「──ここの文字列があそこと繋がって」
「縮小もできるから規模を小さくすれば王国祭以外でも使用できるわけか、なるほどな」
思っていた通りの好感触にエルピスも納得する。
この世界では索敵魔法はあまり発達していないので何を出しても驚かれる自信はあったが、今回のは会心の出来だったので驚き振りは想定していたよりもだ。
冷静な軍人にこれだけ喋らせれば百点満点、そう思って眺めていたエルピスはひとつだけ言い忘れていたことを思い出す。
「気に入って頂けたようで嬉しいです。管理用の魔法としてこれも作りましたので活用してください」
そう言いながらエルピスが自身の掌を上に向けると、半透明なモニターが掌に現れる。
魔力量が多い人物をマークするように設定してあり、範囲内にいる人物の実力がある程度ではあるが判断できるようになっていた。
また一部の鉱石にも反応するように設定してあり、王国祭開催中は武器の所持が一部地域では禁止されているのでそれでも判断することができる。
さらには強制的に魔法陣に異常のシグナルを発させる機能もあり、万が一魔法陣が反応していなくとも問題はなし。
「ーーそれでは魔法の展開方法について説明をします」
確かな手応えもあった、これ以上ない程にも頑張った。
だが世の中何があるかは分からない。
油断しないように気を張り直して、エルピスは王国祭に向けての準備を着々と進めるのだった。
思えばこれまで他国に対してあまり興味を持っていなかったので、周囲にどの様な文化のどの様な国があるのかすらいまいち把握しきれていない。
他国の商人と喋った事はあるので言語自体にそれ程の違いがない事は既に把握しているが、方言や国によって意味が異なる場合もあるらしいのでそれについても勉強したいところだ。
「エルピスさんこちらの作業はこれで一通り終了です、ありがとうございました。そう言えばマギアさんから話があるとの事です」
魔道具作成の作業にいくつか助言を出しつつ仕事をこなしていると、巡回にやってきた人物に作業の終了を告げられる。
ここは王国立魔道具研究院第一支部という王国内に五つある内の魔道具研究所の一つなのだが、ときたまバイトとしてエルピスはこの研究所にやってきていた。
世界のバランスを乱すような行為はなるべく慎む様に両親から強く言われている。
なのであまりにオーバーテクノロジーな物は作らないが、現在王国はエルピスの功績によって魔法大国としての地位を少しずつ確立し始めていた。
「分かりました、ありがとうございます。王国祭終了から一週間ほどしたらまた来ますので、それまでに何かあれば城の誰かに伝えておいてください」
「はい、ありがとうございました。給金などに関しましてはいつも通り、アルヘオ家の方に渡させていただきます」
「分かりました。それではお疲れ様でした」
木でできたドアを押し開けて、エルピスは足早にマギアの元へと向かっていく。
マギアは基本的に王国立図書館にて何かしらの作業をしていることが多いので、とりあえずは向かう場所はそこだ。
呼ばれた理由は大体見当がついており、エルピスも遅くとも明日には招集がかかるだろうと思っていたので準備もしている。
収納庫からいくつかアイテムを取り出しつつエルピスは大通りへと向かっていくのだった。
そんなエルピスの後ろ姿を眺めながら、研究員の一人が呟く。
「それにしてもあの子、本当に凄いですね。数ヶ月分の作業をたったの三時間程度で終わらせるなんて、さすがアルヘオ家の長男と言ったところですか」
先程までエルピスが触っていたその書類は見えただけでも、爆発魔法使用時における周囲の環境に対する影響、魔力回路開発について、魔力量増加における身体能力の変化と体への影響などなど。
一つの題材に早くて一年はかかると見込まれていたので、これだけでも三年分は作業が進んだことになる。
答えを知っているエルピスは知識を紙に写しただけなので、仕事が早いのは当然のこと。
だがそもそもその答えを見つける事自体がどれだけ困難なのか、周囲の人間は同じく魔術を納めるものとしてそれを理解していた。
「そうだな、元々の出来が違うんだろう。おかげさまで魔法研究の浅い我らがヴァンデルグ王国も他国に並ぶどころか追い越さんばかりの勢いだ」
「魔法使いの面々も指導を受けて強くなってますし、このままいけばかなりハイペースで研究も進みそうです」
「確か王族の指南役として今は王城にいるんだったか? 他国に取られない様に今の内に抱え込めればいいんだが……」
自分たちにはそれについて何もできないと分かっていつつも、焦る気持ちは常にある。
エルピスがもし他国に取られて同じように研究された場合、魔法研究の浅い王国とは違い豊富な設備と人材がある国ならば更に早く研究は進む事だろう。
実際はどこで研究をしたところで、やろうと思えばエルピス一人で全てを終わらせるので作業効率は変わらないのだが、それはこの場にいる誰も知らない。
僅かながらの不安感を胸に秘めつつも、彼が再び来たときに渡せる仕事を作れるように男達は作業に戻るのだった。
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最初はすぐに終わるだろうと思っていたマギア捜索は思っていたよりも時間を必要とし、三十分ほどかかってエルピスは小さな古民家を発見する。
ここは商業区の外れであり貧民街にも近い場所。
あまり治安はいいと言えず壁には落書きが描かれ、庭には不法投棄されたゴミが落ちていた。
おおよそ人が住むような環境ではないし、この中にマギアが居るとは考えづらい。
しかし技能がここに居るというのだから、事実マギアはここに居るのだろう。
錆びてほとんど意味をなさなくなってしまったしきりを跨いで超え、エルピスはやけにそこだけ新しい扉をノックする。
「おぉ、よく来たなエルピス君。場所を伝え忘れていたからこちらから行こうと思ったんじゃが、よくここが分かったな」
「こんにちはマギアさん。技能を使いましたので、中に入らせていただいても?」
「どうぞあがってくれ、外はわざと汚くしてあるが中は快適じゃぞ」
街中を歩いている老人と同じような、落ち着いた色の服を着ているマギアを見てエルピスは大体ここがどういう場所なのかを察する。
室内を見渡してみれば確かに家具や調度品が丁寧に並べられており、防犯用であろう魔法もいくつかエルピスの目に止まった。
秘密基地かもしくは宮廷魔術師御用達の隠れ家か、どちらにせよここで魔法の研究が行われているのは明白だ。
見れば地下室の存在が確認でき、いくつか最新の機材があるのも把握できた。
マギアの後をついていくと応接室のような場所に通され、エルピスは近くにあった椅子に腰をかけながらマギアに用件を問う。
「それで本日の御用はなんでしょうか? 下にあるものが何か関係しているのでしょうか」
「下のはまた別じゃ。あれは国際法に触れる可能性もあるから知らんふりをしておいてくれ」
「……なるほど、厄介ごとには巻き込まれたくないのでそうさせていただきます」
国家間の戦争において使用が禁止されている魔法はいくつかある。
広範囲に長期間にわたって毒を散布するような魔法、人造人間を作り出す魔法などなど。
人の倫理観に反するものは基本的には禁止とされており、戦争においてもちろん使用された例はいくつもあるが、たとえ勝利した国であろうとも他国からそれについての指摘が行われることが多い。
エルピスとしてはそんなものに関わってろくなことにならないのは分かりきっているので、無視してさっさと話を進める。
「それがいいじゃろう。それでじゃが今回呼んだのはあの鳥についてじゃ、どうやら共和国の方でなにやら動きがあるようでな」
そう言いながらマギアは近くの棚から無造作に、十枚ほど紙を取り出しエルピスに渡す。
管理が甘いように思えるがそもそもこの場所は敵が知らない前提で作られているし、外から入る事も魔法によってできないのでこれくらいの防犯で丁度いいのだろう。
渡された紙に目を通してみれば一部街道地域において不審な姿を発見した事や、埋められた魔獣の死体があった事などなんだか怪しそうな事が沢山書いてある。
報告書の内容からして余程丁寧に立ち回ってきたのだろうが、この世界はイレギュラーが多いのでなんらかの問題が起きてバレてしまったのだろう。
街道地域はやたらと目の良い冒険者が、魔物の死体は死体をあさる動物にでも引き摺り出されたのだろう。
焼却くらいすれば良いと思うのだが、光によって場所を知られることを避けたのかもしれないとなんとなく思った。
「随分とまぁ分かりやすいタイミングできたものですね、王国祭に向けて来てるんでしょうけれど」
「狙いは王族か、はたまたそれ以外か。護衛対象は上げ出せばキリはないが、関係各所の長など含めて50人程度は最低でもいると思ってよい」
「多いですね…かなり。僕が本気を出したところで守れるのは10人くらいでしょうか、相手の規模にもよりますが」
「じゃろうな。それでも凄いとは思うが、人の護れる人の数には限度がある。英雄だろうが賢者だろうがそれは変わらん」
もし両親クラスの敵が相手だった場合は守れて二人というところか、それも撤退戦でどこまで逃げても良いというのならばだが。
個人的に法国の神と約束をしたので法国第三王女を守る必要もあるので、面倒ごとはなるべく起きてほしくない。
「話がずれてしまったな、すまん。それで本題じゃがそいつらを抑える為の魔法を開発して欲しいのじゃ」
「攻撃魔法ですか? それとも探知系の?」
「探知系じゃな。それも出来れば宮廷魔術師なら同時運用できるレベルの中」
この世界においてただ単純に魔法を作り出すのは、それほどまでに難しいことではない。
中位の冒険者になれば一人最低一つ程度は自分に合った魔法を持っているし、魔法使いはそれができて当たり前である。
ただ今回の状況にあった魔法を作るとなると話は別だ。
宮廷魔術師が同時並行して使えるレベルとなると、上級と超級の間程度。
魔力量や魔法操作技術もそのレベルに合わせるとして、この広い王都を守る為には宮廷魔術師が相当な範囲を一人でカバーする必要がある。
王国祭は一週間、その間使いっぱなしにできる様に設計するとなるとそれこそ一週間ではとてもではないができるものではない。
「属性は問わん。成功報酬は紅硬貨100枚じゃ、防衛の観点上、買取という形になるのでな」
「また破格の好条件ですね」
「価値のあるものに金をだすのは当然じゃ。特に今回は国の根底を揺るがしかねん、わしの動かせる金ならいくらでもだす」
マギアが出した金額に対してエルピスが驚いたのも無理はない。
紅硬貨100枚ともなると今日エルピスが行った研究所の半年間の研究資金と同じくらいだ。
一般人であれば一枚あれば人生を謳歌するのに事足りるし、冒険者であれば仲間を集め装備を買い替えアイテムを揃えてもなおあり余ることだろう。
それだけの金額を提示されたとなると、エルピスも断るわけにいかない。
もちろん金額も魅力的ではあるが、それよりもこれだけの金額はエルピスに対する期待として出されたのだ。
他人からの期待にはなるべく答えたい。
「王国祭開始が10日後、前夜祭があるとして9日ですか」
「指導と配置を含めて2日程は欲しいところじゃの」
「ならあと丁度一週間ですか、今週の予定は……」
手帳を取り出しエルピスは今週と来週の予定を確認する。
基本的には王国祭に向けてどこも仕事をある程度は終わらせているので、時間の余裕もかなりある。
王国祭に向けて王族の指南時間がかなり伸びてはいるものの、エルピスに与えられた自由時間は睡眠時間含めて1日13時間。
研究するのには十分な時間がある。
「大丈夫そうです。いくつか作って来ますので来週の水曜日、完成次第修練場にいますね」
「了解した、難しい話ではあると思うが頼んだぞエルピス君。わしもそれまでに宮廷魔術師達には話を通しておこう」
「それでは早速行いたいのでこれで」
「すまんなお茶もだせんで、次は美味しいお茶を用意しよう」
「それは楽しみです。是非」
マギアに見送られながらエルピスは怪しげな古民家を後にする。
草案はいくつか頭の中に既にある、これを形にする為には果たしてどうすれば良いのか。
頭を悩ませながらエルピスは自室へと瞬間移動するのだった。
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時は経過し、一週間後。
普段ならば開け放たれ光を中に取り入れている窓は固く閉ざされ、綺麗に整頓されているはずの部屋の中は荒れ果てていた。
エルピスが本気作る防衛用魔法は一般の基準のそれとは格別であり、故に宮廷魔術師であろうとも取り扱うことすら不可能。
防衛において大事なのは広い範囲をなるべく確実に守りきることであって、質でも量でもどちらでもその条件さえ満たせればいいのだが、質を追求するとなると王都は広すぎる。
故に宮廷魔術師達にもその条件をクリアした上で魔法を使わせるため、多少性能は落ちようと、量を持ってしてエルピスは防衛用魔法を作ることにした。
「か、完成した。ようやく終わった!! やったー!」
そしてそれが今ようやく完成した。
起動実験すら行われていない魔法など本来は完成品と呼ぶ事は出来ないのだが、魔神であるエルピスにはそれが使えるものか使えないものかが即座に判断できる。
効率的に周囲を守り、それでいて燃費もそれなりに良い。
エルピスが目指していた魔法がそこにはあった。
ボサボサな髪の毛を綺麗に整え足早に修練場に向かうと既に宮廷魔術師全員が整列しており、少し遅れてしまったかと思いながらお立ち台に登り息を整える。
「んっ、んん。みなさん遅れてすみません、私はエルピス・アルヘオと申します。一先ずよろしくお願いします」
「「よろしくお願いします!」」
「今回は防衛用魔法との事で、少し高度にはなりますが三属性を使用した複合魔法を作成して来ました。先ずは実演しますのでそこを空けて頂けますか」
エルピスがそう言った途端に、立ち並ぶ宮廷魔術師達は瞬時にその場所を空ける。
軍人らしい人物に今まであまり会ってこなかったのでそう言ったイメージが薄れていたのだが、宮廷魔術師と言えど分類上は軍人だ。
この態度が本来正しいのだろうが、子供でありしかも遅刻して来た自分の指示をここまで迅速にこなされると申し訳なさすら感じる。
見渡してみればマギアの姿がどこにも見当たらず、〈神域〉を使ってみると国王やアルと一緒にいるのが確認できた。
おそらくではあるが、エルピスが使う魔法の効果を三人で見るつもりなのだろう。
「複合魔法なので詠唱については個人に任せます。いまから唱える魔法名も試作なので後々自由に決めてください。それでは〈設置〉」
複合魔法に全員が等しく使える詠唱は存在しない。
それぞれ個人が使いやすいように詠唱を唱える事で魔法として完成させる事ができるので、長い時間さえかければ魔法操作技術すらあれば通常の魔法よりお手軽に出す事が可能だ。
魔法名も普段ならばちゃんとしたものが必要だが、複合魔法は魔法を組み合わせてできた結果でしかないので名前をつける必要はない。
召喚陣にも見える魔法陣が地面に三重に現れ、宮廷魔術師達はその周りを囲いながら魔法陣をじっと見つめる。
「この魔法はいくつかの段階を踏む事で発動する事ができます。この段階ではまだ魔法としての効果はなく、単なる模様でしかありません。次にもう一つ魔法を使用します〈展開〉」
エルピスが魔法名を唱えると魔法陣が少しずつ浮き上がり、地面に描かれた魔法陣と腰程度の高さの魔法陣と頭より少し高い程度の魔法陣の三つに分かれる。
魔法に魔法を重ね掛けするのは本来ならば超高度な技術を要求されるが、発動していない魔法に魔法を重ね掛けする分には簡単な作業だ。
展開された魔法陣には下から索敵、吸収、障壁の三つの役割がある。
「この時点でこの魔法は8割型完成です。一番下の魔法陣が索敵を担当し、半径500メートル程の範囲をこの魔法陣を中心点として、波紋のように広がる索敵魔法を常時発動します。
二つ目の魔法陣は同じく、半径500メートル程の生物から微量ではありますが魔力を吸収する機構が備え付けてあります。人間の生まれながら持つ自動回復量よりは若干少ないので、生まれたばかりの子供にも影響はありません。
三つ目の障壁ですがこの魔法陣を守る簡易的な障壁になります、市民に破壊されないように付けてあるだけなので壊そうと思えばすぐに壊すことも出来ます」
敵から守れる程の障壁となると、必要な魔力量が大幅に跳ね上がる。
だがこれならば設置自体にしか魔力を消費しないし、設置後は消費魔力もほとんどないと言って良い。
健康被害も勿論ないし、強い人物や大勢の人物がいる場所は索敵範囲が広がるようにも設定してある。
これならばいくつかの場所を重複して、王城付近などは特に厳密な防御体制を作れる事だろう。
「魔法の重ね掛けに三つの役割を持たせるなんて、なんて革新的な……」
「──ここの文字列があそこと繋がって」
「縮小もできるから規模を小さくすれば王国祭以外でも使用できるわけか、なるほどな」
思っていた通りの好感触にエルピスも納得する。
この世界では索敵魔法はあまり発達していないので何を出しても驚かれる自信はあったが、今回のは会心の出来だったので驚き振りは想定していたよりもだ。
冷静な軍人にこれだけ喋らせれば百点満点、そう思って眺めていたエルピスはひとつだけ言い忘れていたことを思い出す。
「気に入って頂けたようで嬉しいです。管理用の魔法としてこれも作りましたので活用してください」
そう言いながらエルピスが自身の掌を上に向けると、半透明なモニターが掌に現れる。
魔力量が多い人物をマークするように設定してあり、範囲内にいる人物の実力がある程度ではあるが判断できるようになっていた。
また一部の鉱石にも反応するように設定してあり、王国祭開催中は武器の所持が一部地域では禁止されているのでそれでも判断することができる。
さらには強制的に魔法陣に異常のシグナルを発させる機能もあり、万が一魔法陣が反応していなくとも問題はなし。
「ーーそれでは魔法の展開方法について説明をします」
確かな手応えもあった、これ以上ない程にも頑張った。
だが世の中何があるかは分からない。
油断しないように気を張り直して、エルピスは王国祭に向けての準備を着々と進めるのだった。
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主人公クレイは幼い頃に両親を盗賊に殺され物心付いた時には孤児院にいた。このライリー孤児院は子供達に客の依頼仕事をさせ手間賃を稼ぐ商売を生業にしていた。しかしクレイは仕事も遅く何をやっても上手く出来なかった。そしてある日の夜、無実の罪で雪が積もる極寒の夜へと放り出されてしまう。そしてクレイは極寒の中一人寂しく路地裏で生涯を閉じた。
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創造神アルフェリアはクレイの魂を呼び寄せお詫びに神の称号とスキルを書き換える。それは経験したスキルを自分のものに出来るものであった。
そしてクレイは元居た世界に転生しゼノアとして二度目の人生を始める。ここから前世での惨めな人生を振り払うように神級スキルを引っ提げて冒険者として突き進む少年ゼノアの物語が始まる。
神の手違い転生。悪と理不尽と運命を無双します!
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これは神の手違いでミハエルがとてつもないステータスとスキルを提げて世の中の悪と理不尽と運命に立ち向かう物語である。
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
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ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
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現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
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