クラス転移で神様に?

空見 大

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青年期:法国

挨拶回り

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ヴァスィリオ家での歓迎会を終え、魔界にいったん戻りいくつかの業務をこなし、その足で法国に向かう。
激務に次ぐ激務に疲弊しながらも、いくつかの事務処理をなんとか4日で終えたエルピス。
必要なことをようやく達成し時間を作り出すことに成功したので、、今回のお礼をするべきだろうと考えエルピスはアウローラと共に王城に向かっていた。
グロリアスのいる執務室に直接転移してもよかったのだが、毎回城の警護をしている人間の心労を増やすわけにもいかず正規の手続きを経て王城へと入場したエルピスは廊下でイリアを見つけて世間話をしてしまった。
そうしてしまったのである。
国王として来てもらったグロリアスに加えてイリアも王国を宗教面で支えている人物として随分と今回力を借りてしまった。
そんな恩義からかすらすらと口を滑らしたエルピスは、当然の流れでプロポーズをしている事、それと結婚式があるという事をイリアに伝えた。

「へぇ、結婚されるんですか」

それは人の声とは思えないほどに冷たく殺意が籠った声だった。
言い訳をしよう。
エルピスの認識ではとっくに知っていると思って居たのだ。
なにせ邪龍討伐後すぐにエルピスはグロリアスに事の顛末を伝え、ついでに結婚することを関係各所にも伝えていたからである。
エルピスはグロリアスに他の王族にも伝えるように頼み、実際グロリアスはイリア以外の他全員には既に伝え終えていた。
ではなぜイリアには伝えられていなかったのか?
答えは単純な話でグロリアスはさすがにエルピスは神官であるイリアに直接伝えるだろうと思って居たからだ。
結婚式をする上で神官に伝えないはずがない、そんなグロリアスの非常に常識的な考え方はこの世界特有の物だ。
引っ張られるままに食堂まで連れられて行き、王族の面々がまだいる食堂でエルピスは椅子に座らされる。

「えっと……なんでこんなにイリア切れてるの?」
「私に振らないでよエルピス」
「助けてくれるって言ったじゃんアウローラ」
「物事には限界ってものがあるのよ、イリアが起こったところなんて私初めて見たんだからあまんじて怒られなさい」

助け舟を期待してアウローラに言葉を投げかけてみるエルピスだったが、アウローラは早々に我関せずという顔をして少し距離を取って他の王族がいる所まで非難した。
イリアとしては今回の事態を予見できたであろうアウローラにも物申したかったのだが、いま重要なのは目の前で座っている男だという事を思い返したらしい。
一度深呼吸を挟み落ち着きを取り戻したイリアはその冷たい目線をそのままにエルピスに言葉を続ける。

「とりあえず、まずはご結婚おめでとうございます」
「ありがとうイリア」
「どういたしまして。それで? 私何度も言いましたよね、教会の人間が絡む仕事は私にさせろと」
「すいませんでした」

相手が正論を振りかざしている時こちらに出来るのは素直に謝ることだけだ。
下手に抗えばそれだけ相手を怒らせることになる。
何とも情けないその姿は見るものが見れば幻滅する姿だが、この場にいる全員がエルピスとはそのような人物であることを知っていた。
特に遠巻きに怒られているところを観察している人物たちはその傾向が強い。
寝巻に身を包みながらなんだかおもしろいことをしているなと楽しそうなのはルークだ。

「神が土下座させられてちゃ世話ねぇなエルピスさん」
「イリアが本気で怒ってるところ初めて見たかも。やっぱりああいう子が起こってる時が一番怖いわね」
「姉さんを怒らせることができるのなんてエルピスさんくらいだからな。見てるこっちも面白いぜ」

自分に火が飛んでこないとわかっている人間は何とも好き勝手に口にするものである。
見世物にされているエルピスとしてはこれが終わったらあの二人をどうしてやろうというようなものだが、いまそれを口にしては話を真剣に聞いていなかったと誤解されかねない。

「なんなんだみんな騒いで……ってエルピスさんどうしたんですか?」

眠そうにしているところを見ると仕事をしてたのだろうか。
食堂から声が聞こえて気になってやってきたらしいグロリアスは室内の状況から今何が起きているのかを正確に理解した。
同時に自分もエルピスと同じ状況にならないように早々にルーク達の方へと近寄っておく。

「おいグロリアス、お前の妹なんとかしてくれ」
「無理ですね。こいつ俺の言うこと聞いた試しがないので」
「ヴァンデルグ家は女性優位になることが基本なので仕方ないですね」

聞いたことがないが王族がいうのだから事実なのだろう。
確かにグロリアスやルーク含め男連中が女子に何かを言っていることころを見たことがない。

「実際問題本当に良くないんですよ、法国の人間がエルピス様の結婚式で牧師役をやるのが彼女というのは。後々神としてエルピス様が活動する時に法国との軋轢を産みかねませんよ」
「それなんだけどハイトはなんだかんだあってうちの国に来るらしいからそこら辺は問題ないらしいよ。今回のは法国時代との自分とのケジメでもあるらしいから」

その報告だって私のところに来ていないんですが?
喉元までそんなセリフが出かかって、なんとかイリアはそれをぐっと抑え込む。
エルピスがここ最近どれくらい忙しかったのかはイリアも理解しているつもりだ。
あまり無理を言い過ぎるのもよくないだろう。
そう判断したイリアはほんの少しだけ気配を緩めるとそれに呼応してエルピスの気配も緩む。

「そういう事でしたか、上手い事言いくるめた物ですね。そうなるとそうですね……」
「宗教関係は話が拗れて嫌だね、俺は剣だけ握れればソレでいいや」
「ああいうのってそもそも牧師は一人じゃないとダメなの? 二人目が居てもいいとは思うんだけど」
「……あまり納得はしたくありませんがアウローラの案が最善ですか。エルピス様がもう少しちゃんとしてくれればこんなこと考えなくても良いんですけどね」

じろりと睨まれたエルピスとしては返す言葉もない。
一番自分に関係のある話でありながら最も関心がないジャンルである宗教に関しては、もう正直ハイトとイリアで相談して全部勝手に決めてくれというのがエルピスの言い分であった。
いまはまだ忙しいのでそうやって全てを丸投げにするわけにもいかないが、いずれはそうやって全てを丸投げにしてしまってもいいのかもしれない。

「まぁまぁ、エルピスさん結婚するんだよ? めでたいことなんだからさ」
「そうでしたね、改めておめでとうございますエルピス様、それにアウローラ。自分のことのように嬉しいわ」
「父さん達が久しぶりに集まって楽しんでるみたいだからね、僕達もご飯でも食べに行こう」
「国王様仕事の方はいいのか?」
「嫌なこと聞かないでくださいよエルピスさん。まぁいまは大丈夫です。薄氷の上に立っているような状況なのは間違いがないですけどね」

王国の現状を話せば随分と長くなるだろう。
これと言って致命的な問題は起きていないが、それは王国の対処が早かったから。
運がよかったから何とかなっているだけで一手を間違えれば後手に回り致命的な傷を負う可能性もある。
ただの食事ではあるがいまからそうやってご飯を食べる間にする何気ない話ですらこの国の行き先を変えてしまうだろう。

「それじゃあご飯食べにいくか」

だがエルピスはそんなことは気にせずいつも通りのんきに言葉を返す。
物事はなるようにしかならない。
最悪の状況を想定することは大切だが、もっと大切なのは今を楽しむことだ。
久々の王国の料理に期待に胸を躍らせながらエルピス達は夜の街に繰り出すのだった。

/

次の日。
アウローラを実家の方へと一旦送り届け、挨拶をすましたエルピスは陽もまだ登り切っていない上から久しぶりに実家に帰省していた。
隣にはいつも通りの衣装を身にまとったエラが居るのだが、いつもとは違ってどこか挙動不審に感じられる。
エラも育ってきたこの家に来るのに緊張する理由はなぜか。
それは今日この場所にやってきたのは結婚したことを改めて報告するからである。

「え、エル。私変じゃないかしら」
「大丈夫、世界一可愛いよ」

脊髄反射でほめの言葉を返しながら、エルピスは服装をただしながら実家の扉を開ける。
前にここを出た時には大きく感じた扉も、なんだか今となっては小さく感じられた。

「ただいまー」
「「お帰りなさいませっ!!」」

扉を開けて中に入れば待ち受けていたのは本堤にいる召使い達全員だ。
種族によってさまざまな方法で二人を祝おうとしてくれたのだろう。
草木や花が舞い散ったり綺麗な石ころが飛び交う玄関で、二人はたくさんの祝福を受けていた。
撫でられ抱擁され見知った顔のみんなからおめでとうという言葉を受けてエルピスの涙腺も緩み始める。
とはいえいまだしっかりとした報告も終わっていないのに泣くわけにはいかないと涙を引っ込めるエルピスの前に、イロアスやってくる。
息子の目じりに涙が浮かんでいるのを見て嬉しそうにしながらその頭を撫でると、イロアスはにっこりと笑みを浮かべた。

「おかえりエルピス」
「ただいま父さん。母さん達は?」

気配を探ってもいる気配のない母と妹の事を父に対して尋ねたエルピスの前で、イロアスは不敵に笑うと後ろを指さした。
一体何があるのかと思って先ほどまで自分たちが通ってきた道の方を振り返ってみれば視界に一瞬映るのは両手に抱えきれないほどの花を持ったクリムとフィアの姿。
2人はその抱えきれないほどの花びらを満開の笑みと共に二人に向かって放った。

「よく帰ったわねエルピス!」
「お帰りなさい兄さん!」
「ただいま母さん、フィアも出迎えありがとう」
「兄さんを迎えられて嬉しいです! それに新しい義姉さんも」
「フィア様……ッ!」
「エラさんッ!」

先程からずっと我慢していたがついには限界を突破し涙を流しながらフィアを抱きしめるエラ。
フィアもそれを受け入れて二人してワンワンと泣き始め、周囲の人間たちは暖かい目を向けていた。

「今日家に来た理由は分かってる、フィトゥス達なら奥で待ってるよ」
「ありがとう父さん。今日の夜もこっち帰ってくるつもりだからその時はよろしくね」
「息子と飲む酒の旨さは覚えたからな。そういや夜はダレンが来るらしいぞ」
「ダレンおじさんも来るんだ。楽しみにしとくよ」

イロアスと必要な会話をし、エラが泣き止むのを待ってから二人は屋敷の奥へと向かって歩いていく。
先程本家にいる召使いたちが祝福してくれていると言ったが、あの場には実は何人かいない人物たちがいた。
その人物たちが今回エルピス達がわざわざ実家に帰ってきてまで会いたかった人物であり、エラの案内のままにエルピスは屋敷の中を歩く。
エルピスが普段生活していた場所とエラ達が生活していた場所は別であり、エルピスもある程度の道順は知っているがエラの方がもちろん詳しい。
廊下を先行して歩いていたエラの足が止まり、深呼吸を一つして扉をノックしながらエラは失礼しますと口にして部屋の中へと入っていった。

「おかえりエラ」
「ただいまです、先輩達!」

部屋の中に居るのはフィトゥス、ヘリア、リリィ、ティスタ、メチルの5名だ。
エラ以外にエルピス専属としてこの屋敷で活動してくれていた召使い達であり、エラからしてみれば兄弟姉妹の様な人物達である。

「ごめんね急に邪魔して。先にみんなに挨拶をしておきたかったから」
「ここはエルピス様の家です。誰も邪魔だとは思いませんよ」
「末の妹を取られて少し寂しさはありますがね」

リリィとフィトゥスはエラと直接かかわることが特に多かったので、少し寂しさもあるのだろう。
もちろん小さなころからエラの事を応援していた二人としてはいまの状況は望んでも居なかったものだ。
微笑ましそうにしている二人を見てエルピスもにこにことしていたのだが、そんな中アルへオ家のいたずらっこが二人に牙をむく。

「リリィとフィトゥスなんかお二人の婚約の話を聞いて最近ソワソワしてるにゃ。面白いから定期的に観に来ると良いにゃよ」
「なっ!? ティスタ先輩何言ってるんですか!」
「事実にゃ。ついでに端っこで結婚式させてもらうにゃ――あだッ」
「すいません、お二人の前で。このアホ猫には私からキツく言っておきますので」

メチルに頭を殴られて頭の上で星をぐるぐるとさせているティスタはいつまでたっても相変わらずだ。
変わっていくものがあるのと同時に、変わらないものだってもちろんある。
久々にこうしてやってきた実家はやっぱり人生で一番エルピスにとって落ち着く場所だった。
いつかこんな場所をみんなとつくれれば、それに勝る様な事はないだろう。

「いいんですよ、悪いんですけど俺は行くところがあるのでこれで。また改めて挨拶しに来ます」
「ありがとうございましたエルピス様」
「こちらこそだよ。ありがとうみんな」

転移魔法を起動してエルピスは本家を後にする。
向かう先は桜仙種達の村。
これであいさつ回りも最後、これを終えればいよいよ結婚式だ。
改めて気合を入れなおしながらエルピスは村へと転移していくのだった。

/

転移してきてから早い事で三時間。
仙桜種の村にあるカフェのテラス席でコーヒーを飲んでレネスはエルピスの帰りをいまかいまかと待ち望んでいた。
口に含んだコーヒーは何杯目だったろうか。
手元にあった本をじっくりと読み、その内容に想いを馳せ、そしてようやくエルピスは帰って来た。
手傷こそ負っていないがボロボロの服装は今朝方ここに転移してきた時とは全くの別物だ。
同席している両親も同じように本を読んでおり、懐かしい家族のだんらんの時間を作り出せていた。

「早かったなエルピス」
「軽く挨拶をしてきただけですので。まさか仙桜種の結婚がこんなにも大変だとは思ってませんでしたよ」
「実力至上主義だからな、それに久々に神と戦えると知って皆楽しみなんだ」

彼がここまでボロボロになっている理由はただ一つ。
顔合わせだからという体で仙桜種達がこぞってエルピスと戦闘することを望んだからである。
魔法や武器による戦闘だけでなく格闘術なども含めて様々な達人と戦わされたエルピスはさすがに疲れたのかカフェのテラス席まで辿り着く事もなく地面に倒れてしまった。
疲労で倒れたエルピスを起こそうかとレネスが椅子から立ちあがろうとすると、手でそれを静止され一人の人物がエルピスの首根っこを捕まえてテラス席まで持ってくる。

「よく来てくれたのエルピス殿。まずはレネスとの婚姻、おめでとうと言わせてもらおう」
「ありがとうございます」

瀕死のエルピスを連れてやってきたのは山神。
彼女は先ほどまで桜仙種達とエルピスの戦闘の見届け人をやっていたので、エルピスの近くにいたのだ。

「魔王としてこれから活動することを嬉しく思うぞ。レネスをどうかよろしくたのむ」
「我々からもよろしくお願いします」
「もちろん、師匠には俺もお世話になってばっかりですけどね。そういえばブランシェさんはどこに? 結婚式の招待を出したんですが……」
「あの子なら脳破壊されたとかなんとか言ってそこら辺を走り回っていたが」

レネスに対して執着心を見せていたブランシェが、レネスが桜仙種の村に帰ってきているにも関わらず会いに来ないとはいったい何があったのか。
親切心から心配するエルピスだったが、ブランシェからしてみれば好きな人物をエルピスという外からやってきた男に奪われてしまったようなものだ。
口にせず、気まずい空気を持って帰ればよかったのに。
そう思ったのはこの話を隠れて聞いていたブランシェだ。

「あ、ブランシェさん。探したんですよどこに──」

赤い殺意がエルピスの頬を撫でる。
戦闘に特化していないとはいえ仙桜種としての力をもつブランシェは十二分に強者だ。
数枚の障壁が破られたのを肌で感じ取りエルピスの背中を冷たい汗が流れ落ちていく。

「これは逃げるが勝ちと見た!!」
「待ちなさいっっ!!!!」

走り出していくエルピスとそれを追いかけるブランシェ。
レネスはといえば苦笑いを浮かべるだけで特にそれを追いかけるような素振りもない。
仙桜種達にとってはもはや見慣れた光景、こうしてエルピスはゆっくりと日常を作っていくのだった。
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