親友の秘密

ryuki

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前日

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 メイド服それは可愛い人が着るから人気が出るのである。もし、ただの男子高校生が着るとどうなるのか。皆さんも知っていると思う。
 俺は今メイド服を着ている

 「おはよう」
 ふてくされた声で言う山川。まだあのことを根に持っているらしい。
 そんな山川に俺は言ってはならないことを言ってしまったんだ。それは
 「いいじゃん、メイド服着るぐらい」
 言った瞬間にわかった。これは「地雷を踏んだ」と。

 そして今に至る。山川はざまあーという顔でこっちをゲスい笑顔で見ている。くそう、やってしまった。

 俺は一通りの人から撮影を受けてから、やっと解放され、着替え終わった。
 山川の苦しみが少しわかったかもしれない。

  山川が近付いてくる。俺はそれに気づいて立ち上がり言う
 「ごめん山川」
 「いいよ、もうしっかり写真撮っといたから」
 スマホの画面を俺に見せてくる。そこに写っていたのはもちろん俺のメイド服姿だ。

 「そんなことより今日の放課後少し良い?」
 「良いが何するんだ?」
 「それはヒミツ」
上目遣いで言ってくる。こいつの一つ一つの動作に可愛いと思うようになったのはいつからだろうか。

 「わかった。じゃあ放課後」
  「じゃあねー」
席が前後なんだが。

  今日は文化祭の前日なので授業が3時間しかなかった。
 俺は授業が終わると、山川に指定された場所である屋上に向かった。

 ドアに手を掛けるそして思い切って引く。
 そこにいたのは、

  メイド服を着た山川だった。

  「どうしたんだ?」
思わず聞いてしまう
  「僕、心に決めたんだ。山下君好きです。付き合ってください」

 突然の告白だった。混乱する俺に山川は言った

 「明日まで待つから」
 
 山川はそう言い、走って教室まで戻っていった。 

 俺は叫んでいた
             どうすれば良いんだー!

 


 
 

 

 
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