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アミュレア・アズレイル
アズレイル王国、無能の第3王子こと、アミュレア・アズレイルは本日、10歳の誕生日を迎える。
まず、アズレイル王国とは完全王政かつ宗教強制国家である。アズレイルには法律がない、王となった者が全てを見極め、民からの信用を勝ち取り"健全な国"を育てる。
まぁ、それはあくまでも表向きの話だが。
そもそも完全王政という、人々に平等が与えられない時点で反乱を買ってもおかしくないもの。だが、アズレイル王国は今の所一度も反乱が起きていない。それは、代々王家に伝わる最強の掌握魔法があるからである。
"掌握魔法"と言えば聞こえはいいが、実際はただの洗脳でしかない。だが、それを使用するには絶大な魔力が必要で、王家はたまたま魔力が多く産まれる。アズレイル国家の根本は絶大な力である。
だがアミュレアは魔力を持たなかった。
王家の人間は生まれた瞬間に魔力水晶へ触れる。それは勿論魔力を測るためでアミュレアも期待されて水晶に触れた。だが、水晶は何の反応も示さない。王様は酷く焦った様子で何度も、アミュレアに水晶を近づけた。だが結果は同じこと、アミュレアに水晶は応えなかった。
これがアミュレアの無能の第3王子と呼ばれる所以だ。
それ以降、王様...及び、お父様やお母様。お姉様や兄様に会うことはなかった。だが今日は10歳の誕生日、王族は二桁になると社交界に足を運ばなければならない。つまり盛大なパーティーが開かれる、ということだ。これは新たな王位継承者が生まれたことを神に知らせるための行事、どれだけ民を洗脳しようと非開催など1人の教徒として許され難い。つまり、記憶にはない家族に初めて会うのだ。
「アミュレア様、お迎えに上がりました。お支度は出来ているでしょうか?」
コンコン、と控えめなノックがなり女性の声がする。屋敷のメイドだ、人の声など久しぶりに聞いた。
「勿論出来ているよ。そろそろ向かう時間なの?」
「はい。お支度が済んでいるのであれば、早く出て来てください。案内を任されていますので」
家に雇われているメイドは僕にいい顔をしない。それは、現国王が僕を無能だと思っているので、洗脳にもそれは反映される。結果、僕の事をよく扱う人などこの世界に一人としていない。
「うん、行動が遅くてごめんね。」
王家の正式な衣装に身を包み、髪まで整えた僕は自分で言ってはなんだが結構な美形だろう。白い髪は毛先に向かって少し青味がかっている。くりくりと大きく、海のように青い澄んだ瞳。まだ幼いのにここまで綺麗な顔立ちをしていれば将来は有望だろう、容姿だけならばであるが
無駄に大きい扉を開けると前には不機嫌を隠そうともしないメイド。お父様がどれほど自分を毛嫌いしているかがよく伝わってくる。
「向かいましょう。今年は大広間で行われた後に神像の前で祈りをささげてもらいます。」
「わかったよ、ありがとう。格好はこれで大丈夫かい?」
「...無能でも王家の血筋ではあるのですね、美形だとは思います。」
”これで魔力があればよかったものを...”と小声で嘆くメイドの声を僕は聞き逃さなかった。いくら洗脳が行き届いていると理解していても、心に来るものがある。まだ僕は幼い少年なのだから。
パーティー会場は、もう目の前だ。
まず、アズレイル王国とは完全王政かつ宗教強制国家である。アズレイルには法律がない、王となった者が全てを見極め、民からの信用を勝ち取り"健全な国"を育てる。
まぁ、それはあくまでも表向きの話だが。
そもそも完全王政という、人々に平等が与えられない時点で反乱を買ってもおかしくないもの。だが、アズレイル王国は今の所一度も反乱が起きていない。それは、代々王家に伝わる最強の掌握魔法があるからである。
"掌握魔法"と言えば聞こえはいいが、実際はただの洗脳でしかない。だが、それを使用するには絶大な魔力が必要で、王家はたまたま魔力が多く産まれる。アズレイル国家の根本は絶大な力である。
だがアミュレアは魔力を持たなかった。
王家の人間は生まれた瞬間に魔力水晶へ触れる。それは勿論魔力を測るためでアミュレアも期待されて水晶に触れた。だが、水晶は何の反応も示さない。王様は酷く焦った様子で何度も、アミュレアに水晶を近づけた。だが結果は同じこと、アミュレアに水晶は応えなかった。
これがアミュレアの無能の第3王子と呼ばれる所以だ。
それ以降、王様...及び、お父様やお母様。お姉様や兄様に会うことはなかった。だが今日は10歳の誕生日、王族は二桁になると社交界に足を運ばなければならない。つまり盛大なパーティーが開かれる、ということだ。これは新たな王位継承者が生まれたことを神に知らせるための行事、どれだけ民を洗脳しようと非開催など1人の教徒として許され難い。つまり、記憶にはない家族に初めて会うのだ。
「アミュレア様、お迎えに上がりました。お支度は出来ているでしょうか?」
コンコン、と控えめなノックがなり女性の声がする。屋敷のメイドだ、人の声など久しぶりに聞いた。
「勿論出来ているよ。そろそろ向かう時間なの?」
「はい。お支度が済んでいるのであれば、早く出て来てください。案内を任されていますので」
家に雇われているメイドは僕にいい顔をしない。それは、現国王が僕を無能だと思っているので、洗脳にもそれは反映される。結果、僕の事をよく扱う人などこの世界に一人としていない。
「うん、行動が遅くてごめんね。」
王家の正式な衣装に身を包み、髪まで整えた僕は自分で言ってはなんだが結構な美形だろう。白い髪は毛先に向かって少し青味がかっている。くりくりと大きく、海のように青い澄んだ瞳。まだ幼いのにここまで綺麗な顔立ちをしていれば将来は有望だろう、容姿だけならばであるが
無駄に大きい扉を開けると前には不機嫌を隠そうともしないメイド。お父様がどれほど自分を毛嫌いしているかがよく伝わってくる。
「向かいましょう。今年は大広間で行われた後に神像の前で祈りをささげてもらいます。」
「わかったよ、ありがとう。格好はこれで大丈夫かい?」
「...無能でも王家の血筋ではあるのですね、美形だとは思います。」
”これで魔力があればよかったものを...”と小声で嘆くメイドの声を僕は聞き逃さなかった。いくら洗脳が行き届いていると理解していても、心に来るものがある。まだ僕は幼い少年なのだから。
パーティー会場は、もう目の前だ。
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