とあるΩ達の試練

如月圭

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 とある日、オメガクラスの恋人に会いに来た神宮寺清春が扉から、

 「真、会いに来たで!」

 と真を呼んだ。

 「清春!会いに来てくれたの!?嬉しい!ありがとう!」

 屈託のない笑顔で清春に抱きついた。そんな、恋人が可愛くて仕方ないというように、清春は抱きしめ返し、おでこにキスをした。そんな、イチャイチャしている二人を見て、クレハは微笑ましいなと思いながら二人を見つめた。

 「相変わらず仲が良いですね。二人は」

 にこやかな笑顔でそう言うと、清春が、

 「クレハちゃんも一緒に食べへん?昼食、たまには」

 と言われて、クレハは首を横に振り、

 「お邪魔じゃ?」

 「クレハも行こうよ!カフェ、たまには、学食のカフェで食べても良いんじゃない?バスケ部員と一緒なのは目立つけど」

 と苦笑する。クレハが迷っていると、真が、

 「よし、クレハ、行くよ!」

 クレハの手を取って強引にオメガクラスから出た。真の右手は清春が握り、真の左手はクレハの右手をガッチリ握っていた。真は笑い、

 「黒崎様も、クレハに会いたがっていたよ。元気にしてるのかって、ね!清春!」

 清春を見た。清春は真の頭を撫でながら、

 「そうやな、黒崎もクレハちゃんに癒しを求めとったで」

 そう言いながら、クレハに笑いかけた。

 「僕が癒し?黒崎くんの?何かの間違いじゃ……」

 すると真が、

 「そんなことないよ!黒崎様は……ムグッ」

 清春は真の口を口で覆いそれ以降は言葉が続かなかった。廊下で堂々とキスをする二人に、クレハは、一緒にいるのが恥ずかしかった。二人の容姿は目立つ、廊下では二人を見て、キャアキャア言っている人々が居た。真のくちから 自分の口を離した清春は、

 「真、人のことより、自分のことやろ?クレハちゃんが困っとるで」

 真は働かない頭で考えて、

 「ちょっと強引すぎた?クレハ、迷惑だった?」

 心配になってクレハを見つめた。クレハは、

 「いえ、僕が優柔不断だから……。とにかく、バスケ部の人々は背が高いので目立ちますよね!所でなぜ、黒崎君は僕に癒しを求めてるのでしょうか?僕は勝手にライバルと思っているのですが……」

 困ったように笑う。真はそれを聞いて、

 「勉強の?」

 「はい、いつかは、黒崎君を抜かしてみたいです!」

 クレハは、真を見て、興奮したように言った。すると、それを聞いていた清春は、

 「アカン、真、クレハちゃん、早く行くで、黒崎のやつラインで早く来いって言うて来たわ」

 携帯を見てポチポチ文字を打ち“了解”と返信した。



 カフェに着くと、黒崎を筆頭にバスケ部員が、カフェでテーブルを囲んでいた。清春達にいち早く気付いたには、司で、

 「遅いぞ!神宮寺」

 「スマンな黒崎、真を迎えに行っとってん。そんで、クレハちゃんも連れて来たで!黒崎」

 ニヤニヤしながら司に言うと、司はクレハを見て、側へ行き、

 「吉住、元気か?」

 蕩けるような笑顔で聞く司から、薔薇のいい香りがして、クレハはドキドキした。

 「僕は元気です。黒崎君は元気ですか?」

 頭一つ分、背が高い司の顔を見上げる。それが、ツボに入ったのか、司はクックッと笑いながら、

 「あぁ、俺も元気だ。俺の隣に座れ、吉住」

 自然と司に腰を抱かれ、エスコートをされたクレハは、お弁当の袋を持ちながら、司の席の隣に腰を下ろした。すると、周囲はザワザワした。

 「何あれ、黒崎様にエスコートされてる。オメガのくせに」

 「本当、厚かましいよね」

 等々の悪口が聞こえて、クレハは固まり、冷や汗が流れた。それがわかった司は、周囲を睨みつけて、クレハに、

 「周りの事は気にするなよ吉住、俺の側にいて良いのは、お前だけだ!」

 甘い声で囁くと、クレハは、

 「?」

 を頭の上に浮かべながら、司を見つめた。司は伝わってないかと思いながら、苦笑して、

 「まぁ、良い。とにかく昼にしようぜ」

 クレハの頭を撫でると、クレハは顔を赤くして、

 「はい」

 そう頷いた。

 真は清春の隣の席に座り、清春とイチャイチャしていた。

 清春が、

 「あぁー!!ホンマ真はカワエエな」

 真の頭にキスをして、

 真は照れていた。

 「ありがとう」

 と清春に言った。

 その途端、清春は真を抱き寄せて、

 「アカン、めっちゃカワエエ」

 デレデレしていた。

 真は恥ずかしくなり、

 「清春、苦しいよ」

 清春の手をポンポンと叩く。

 清春は、やり過ぎたかと思いながら、

 「スマンな、真、真がカワエエから、ついな」

 と笑いつつ、真を離した。

 そんな事をしていると、木下が、

 「お前らイチャつくなら他所でやれよ!早く食べようぜ!」

 清春に言った。

 ちなみに、木下はベータである。

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