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体育館の扉の近くで、女子が、
「キャハハ、いい気味!!」
「これに懲りたら、お二人に近寄らないでよ!」
「清春君が来る前に行こ!!」
「あんた達、私達の事お二人にチクったら、許さないから!!」
「行こ!みんな」
そう言った女子達は、その場から逃げて行った。残された二人は、お互いを庇いながら、制服中に靴の跡が一杯だった。
「真君、大丈夫ですか?」
「クレハこそ、大丈夫なの?」
「僕は大丈夫です。男ですから、女の子より丈夫に出来ています。真君の方が酷いです!どこか痛い所はありませんか?」
「僕も大丈夫、……ねぇクレハ、制服どうしよう?」
「靴の跡が一杯ですね」
クレハが、真の制服をパンパンとはらうと、真もクレハの制服の足跡をはらっていた。けれど、綺麗にはならなくて、二人はどうしようと、困っていた。まだ、四月も上旬で、夜になれば、肌寒い、ブレザーのジャケットを脱ぎ、セーター姿になると、少し肌寒かったが、ジャケットを鞄の中にしまい、なんとか、証拠を隠滅した。
「ちょっと寒いけど、これで大丈夫だね。クレハ」
「はい、そうですね、真く……」
“ん”と言えなかったのは、真の後ろで般若の顔をした清春が立っていて、クレハは、アルファの威圧で冷や汗が流れた。
「それ、誰にやられたん?真、ジャケット足跡まみれやったで!俺に言わんと、なんで、被害を隠すん?誰にやられたか、言えるな!?それと、守れんくて済まんかった。真、大丈夫か?」
「うん、大丈夫。犯人はわからない、清春と黒崎様のシンパとしか言えないよ」
「真、クレハちゃん、ケガないか?取りあえず保健室や」
二人を保健室に連れて行こうとして、司が現れた。清春が司に、
「黒崎、多分バスケ部のファンやな、十中八九そうとしか、考えられへん。真とクレハちゃんにこないな事して、許せへん!!」
と真を抱きしめた。司は、クレハがお腹を抑えているので、
「クレハ、おなかが痛いのか?」
そう言って、クレハを見つめた。
「いえ、ちょっと、打ち所が悪くて……」
クレハが痛そうにうずくまると、司は慌てたように、
「クレハ!大丈夫か?今、保健室に連れて行くからな!」
司は、クレハを抱き上げて、保健室へと駆け込んだ。真と清春も一緒に保健室へと行った。
保険医は、クレハの腹の状態を見て、
「病院に行って、念の為に医者に診てもらった方が良い。内臓に損傷があるといけないから」
とのことで、司は車を呼び、クレハを連れて病院へ行こうとした。真は、青痣になるかもしれないと、腫れどめの湿布を貼られた。痛々しいふたりの 姿に、番のアルファ二人は完全に切れていた。
「ようやってくれたやんけぇ、女共!」
「俺の番にこんなことしやがって、絶対に許さねぇ!!」
今日は一応、これで帰ることにして、クレハは、司の車に乗り、病院に行く為に、オメガ専門のマンションに行き、保険証を持って、病院にかかった。真も一応念の為、病院にかかった。病院で、医者が診ている間に、司は、体育館にある防犯カメラの映像を集め、犯人を突き止めた。クレハは、腹に大きな痣が出来てはいたものの、臓器に損傷はなかった。湿布と痛み止めを処方されて代金を払って、帰ろうとなった時、司がクレハを抱き締めて、
「クレハ、お前に怪我をさせた女共の顔はわかった。安心しろ、お前に怪我をさせた事を後悔させてやるからな」
と囁く。クレハは司に、
「なるべく穏便に済ませていただけると……」
「駄目だ!お前をこんな風にしたんだ。絶対に謝らせてやる!反省文でも許さねぇ、追い詰めるだけ追い詰めてやる!」
クレハを抱きしめて、おでこにキスをした。
「守ってやれなくて、悪かったな、クレハ」
「いえ、大丈夫です。……けれど、あまり大事にはしないで下さい。オメガですけど、僕だって男なんですから」
「クレハ……」
クレハの望みを、司は叶えざるおえなかった。真は、背中に青痣が数カ所あり、清春はキレる一歩手前だった。
「俺の真に手ぇ出しよって、絶対に許さへん!女共……ボロカスにしてやる」
「清春、僕は大丈夫だから」
と清春の手を握った。清春の目を見て、
「あんまり大事にはしないでね」
「アカン、俺の番に手ぇ出したんや。必ず後悔させたるんや」
真は清春の怒りを静めようとして、清春にキスをすると、
「大事にしちゃ駄目!お願い!」
と可愛くお願いをした。清春は真に甘かったが、番に手を出されて、荒れていた。
「真、大事にしたらアカン理由が何かあるんか?」
「!っっ……」
真はわかり易く、顔色を変えた。清春はそれを見て、真に噛みつくようなキスをした。
「真!俺に嘘はつかへんって、約束やろ!?ちゃんと話すんや!」
困った真はクレハを見た。真と目が合ったクレハは、クレハに張り付いている司に、
「司君、僕達のことは良いんです。男ですから、でも、同じオメガの女の子達は、首のチョーカーでオメガだとわかります。もし、彼女達に何かあったら、手遅れです。だから、相手の子達を刺激するような事は……」
「クレハ、これは、オメガだからどうかじゃない、純粋な悪意ある暴力だ。そういう奴は根絶やしにする」
「ですが……」
「なぁ、クレハ、他のオメガの子達が次は狙われるかも知れねぇぞ!?だったら、その前に、危険因子は取り除く、その方が良いだろう?」
と諭されて、クレハは迷う、確かにそうかもしれないが、バスケ部のファンは多い。もし他の誰かの悪意がオメガの子達を襲ったら?そう考えて怖くなる。
「クレハ?大丈夫か?顔色が悪いぞ」
「司君、もし、他の子に嫌がらせをして来た場合は?僕はそれが怖いんです」
「安心しろ、手は打つ」
そう言って、司はクレハを見つめた。真も清春に同じ事を言っていた。
病院の帰り道、クレハと真は大人しく、司と清春に送られた行った。
「キャハハ、いい気味!!」
「これに懲りたら、お二人に近寄らないでよ!」
「清春君が来る前に行こ!!」
「あんた達、私達の事お二人にチクったら、許さないから!!」
「行こ!みんな」
そう言った女子達は、その場から逃げて行った。残された二人は、お互いを庇いながら、制服中に靴の跡が一杯だった。
「真君、大丈夫ですか?」
「クレハこそ、大丈夫なの?」
「僕は大丈夫です。男ですから、女の子より丈夫に出来ています。真君の方が酷いです!どこか痛い所はありませんか?」
「僕も大丈夫、……ねぇクレハ、制服どうしよう?」
「靴の跡が一杯ですね」
クレハが、真の制服をパンパンとはらうと、真もクレハの制服の足跡をはらっていた。けれど、綺麗にはならなくて、二人はどうしようと、困っていた。まだ、四月も上旬で、夜になれば、肌寒い、ブレザーのジャケットを脱ぎ、セーター姿になると、少し肌寒かったが、ジャケットを鞄の中にしまい、なんとか、証拠を隠滅した。
「ちょっと寒いけど、これで大丈夫だね。クレハ」
「はい、そうですね、真く……」
“ん”と言えなかったのは、真の後ろで般若の顔をした清春が立っていて、クレハは、アルファの威圧で冷や汗が流れた。
「それ、誰にやられたん?真、ジャケット足跡まみれやったで!俺に言わんと、なんで、被害を隠すん?誰にやられたか、言えるな!?それと、守れんくて済まんかった。真、大丈夫か?」
「うん、大丈夫。犯人はわからない、清春と黒崎様のシンパとしか言えないよ」
「真、クレハちゃん、ケガないか?取りあえず保健室や」
二人を保健室に連れて行こうとして、司が現れた。清春が司に、
「黒崎、多分バスケ部のファンやな、十中八九そうとしか、考えられへん。真とクレハちゃんにこないな事して、許せへん!!」
と真を抱きしめた。司は、クレハがお腹を抑えているので、
「クレハ、おなかが痛いのか?」
そう言って、クレハを見つめた。
「いえ、ちょっと、打ち所が悪くて……」
クレハが痛そうにうずくまると、司は慌てたように、
「クレハ!大丈夫か?今、保健室に連れて行くからな!」
司は、クレハを抱き上げて、保健室へと駆け込んだ。真と清春も一緒に保健室へと行った。
保険医は、クレハの腹の状態を見て、
「病院に行って、念の為に医者に診てもらった方が良い。内臓に損傷があるといけないから」
とのことで、司は車を呼び、クレハを連れて病院へ行こうとした。真は、青痣になるかもしれないと、腫れどめの湿布を貼られた。痛々しいふたりの 姿に、番のアルファ二人は完全に切れていた。
「ようやってくれたやんけぇ、女共!」
「俺の番にこんなことしやがって、絶対に許さねぇ!!」
今日は一応、これで帰ることにして、クレハは、司の車に乗り、病院に行く為に、オメガ専門のマンションに行き、保険証を持って、病院にかかった。真も一応念の為、病院にかかった。病院で、医者が診ている間に、司は、体育館にある防犯カメラの映像を集め、犯人を突き止めた。クレハは、腹に大きな痣が出来てはいたものの、臓器に損傷はなかった。湿布と痛み止めを処方されて代金を払って、帰ろうとなった時、司がクレハを抱き締めて、
「クレハ、お前に怪我をさせた女共の顔はわかった。安心しろ、お前に怪我をさせた事を後悔させてやるからな」
と囁く。クレハは司に、
「なるべく穏便に済ませていただけると……」
「駄目だ!お前をこんな風にしたんだ。絶対に謝らせてやる!反省文でも許さねぇ、追い詰めるだけ追い詰めてやる!」
クレハを抱きしめて、おでこにキスをした。
「守ってやれなくて、悪かったな、クレハ」
「いえ、大丈夫です。……けれど、あまり大事にはしないで下さい。オメガですけど、僕だって男なんですから」
「クレハ……」
クレハの望みを、司は叶えざるおえなかった。真は、背中に青痣が数カ所あり、清春はキレる一歩手前だった。
「俺の真に手ぇ出しよって、絶対に許さへん!女共……ボロカスにしてやる」
「清春、僕は大丈夫だから」
と清春の手を握った。清春の目を見て、
「あんまり大事にはしないでね」
「アカン、俺の番に手ぇ出したんや。必ず後悔させたるんや」
真は清春の怒りを静めようとして、清春にキスをすると、
「大事にしちゃ駄目!お願い!」
と可愛くお願いをした。清春は真に甘かったが、番に手を出されて、荒れていた。
「真、大事にしたらアカン理由が何かあるんか?」
「!っっ……」
真はわかり易く、顔色を変えた。清春はそれを見て、真に噛みつくようなキスをした。
「真!俺に嘘はつかへんって、約束やろ!?ちゃんと話すんや!」
困った真はクレハを見た。真と目が合ったクレハは、クレハに張り付いている司に、
「司君、僕達のことは良いんです。男ですから、でも、同じオメガの女の子達は、首のチョーカーでオメガだとわかります。もし、彼女達に何かあったら、手遅れです。だから、相手の子達を刺激するような事は……」
「クレハ、これは、オメガだからどうかじゃない、純粋な悪意ある暴力だ。そういう奴は根絶やしにする」
「ですが……」
「なぁ、クレハ、他のオメガの子達が次は狙われるかも知れねぇぞ!?だったら、その前に、危険因子は取り除く、その方が良いだろう?」
と諭されて、クレハは迷う、確かにそうかもしれないが、バスケ部のファンは多い。もし他の誰かの悪意がオメガの子達を襲ったら?そう考えて怖くなる。
「クレハ?大丈夫か?顔色が悪いぞ」
「司君、もし、他の子に嫌がらせをして来た場合は?僕はそれが怖いんです」
「安心しろ、手は打つ」
そう言って、司はクレハを見つめた。真も清春に同じ事を言っていた。
病院の帰り道、クレハと真は大人しく、司と清春に送られた行った。
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