【完結】限界離婚

仲 奈華 (nakanaka)

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限界離婚

鈴奈の誤算

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引っ越しの翌日の月曜日、鈴奈は荷ほどきをしていた。

夫の実家は、広い。数年前に耐震補強工事をした時に、一緒にリフォームをして内装も綺麗になっていた。

良と鈴奈、息子の勇太は使用していない2階を使わせて貰える事になった。2階には4部屋あり、以前暮らしていたアパートよりも広かった。

勇太は、おもちゃの段ボールから自分のおもちゃを出して遊んでいる。

鈴奈は段ボールを開きながら、中身を棚に移していった。

「鈴奈さん。少しいいかしら?」

義母の京香が声をかけてきた。

鈴奈は言った。
「なんでしょう?」

京香は言う。
「買い物にはいつ行くつもりなの?お昼ご飯はなにかしら。私は鰻が食べたいわ。」

鈴奈は言った。
「え?」

京香は笑いながら言う。
「まさか。作って貰えると思っていたのかしら?これからは毎日貴方が家族の食事を作ってくださいね。まさか高齢のお婆さんにさせるつもりじゃないでしょう。まだ、こんなに荷物をほどいていないのね。今日は大目に見てあげます。洗濯や掃除も明日からお願いしますね。」

鈴奈が言う。
「ちょっと待ってください。もちろん私たちの洗濯や掃除はします。でもお義母さんやお義父さんの分までは、、、、」

京香は言った。
「今までこの家の家事はずっと、お婆さんがしていたのよ。最近足腰が弱ってきたらしくて、掃除や洗濯が疎かになっていて困っていたの。鈴奈さんが同居してくれてよかったわ。」


鈴奈は言う。
「お義母さんは退職されたのではないのですか?」

京香は言った。
「それがどうしたの?私は忙しいの。家事なんて今までした事がないからできないわ。とにかくよろしくね。」

そういうと京香は、勢いよく扉を閉めて部屋から出て行った。




沢山の段ボール。散らかった玩具。夢中で遊ぶ息子。片付けられていない服や小物。



鈴奈はため息をつき、息子と1階へ降りて行った。




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