[完結]殺めてもいいでしょうか?

仲 奈華 (nakanaka)

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アヤメ

3.疑念

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もしかしたら、エリカは夫の子供を妊娠しているのかもしれない。
一晩だけで、妊娠するなんて信じられない。
でも、本当に一晩だけだったのだろうか?
夫は、記憶を失ってしまった。忘れてしまっただけで、本当は何度もエリカと繋がっていたのかもしれない。

信じたいのに、疑念がどんどん湧いてくる。
永遠に、一生共に生きていくと、どんな時も支え合い歩いていくと誓い合った。

夫が義姉を孕ませても?

一緒に生きていく。

そんな事が出来るだろうか?

私に、裏切った夫と、苦手な義姉、二人の子供を受け入れる事が本当に?

急に吐き気が込み上げ、アヤメは口元を抑え、後ろにふらついた。

夫が、アヤメに駆け寄ってきて、両肩を支え引き寄せてくる。

アヤメは、思わずカエデの手を振り払った。

「ごめんなさい。気分が悪いの。少しだけ横になってもいい?」

アヤメは、僅かに声を震わせながらカエデに伝えた。

「大丈夫?アヤメ。」

夫の声には、アヤメを気遣う優しさが含まれている。

でも、今は、その優しさが、癇に障る。

今は一人になりたい。彼の側にいたくない。

アヤメは返事をせずに、僅かにふらつきながら寝室へ向かって歩いて行った。
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