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攻略されていたのは、俺
【26】※
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メゴロウの後を追って辿り着いた場所は救護室だった。
スピーカーから声が聞こえていたから、放送室に居るのかと思っていたが違ったらしい。
あれは、録音された物だったのか?
ともかく、ドアの開いた救護室の出入口には、授業の無い教師達や、黒いサングラスを掛けた見慣れない黒服の男達が居た。メゴロウはそれらを掻き分けて…ってか、黒服が招き入れた様に見えた…入って行った。
一体、何なんだ? この仰々しい感じは?
先刻の放送は何だったんだ? 生徒会長は一体、何をやらかしたんだ? メゴロウは? メゴロウは、このことを知っていたのか?
遠巻きに見ていては、解るものも解らないと、俺は足を踏み出し、教師や黒服を分けて救護室の中へ入ろうとした。が、そこに一人の黒服がずいっと、俺の前に立った。
「失礼。ウ・ケタロウ様ですね?」
「え? はい、そうですが…あの、中では何が行われて居るのですか?」
少し見上げる形で見上げた男の表情は、解らない。解らないが…。
…あれ…?
こいつ、ムービーに出て来た奴に似てる…?
「私は、ワ・キヤクと申します。どうぞ、キヤクとお呼び下さい。メゴロウ様より、あなたの安全を第一にとの命を受けています。あなたをこの先へと進める訳には参りません」
「は?」
何がなんだって?
てか、安全って何だよ?
「私の事なら心配ありません。それより、そんな危険な事がこの中で行われているのですか? メゴロウは? 彼は無事なのですか?」
今も腹は痛いし、気持ちも悪いが、そんな事を言われたら余計に気になるだろうが。危険な場所なら、そこからメゴロウを離さないと。
ってか、こいつがムービーで見た奴等と同じなら、メゴロウのSPだよな、こいつら? 俺じゃなくメゴロウを守ってやれよな。
「わ…私は悪くないわよっ! そうやって、身分が上だからって、人を見下すあんた達が悪いのよっ!!」
そんな事を思っていたら、ブチギレMAXのウーパールーパーの声が聞こえて来た。
うわ、本当に生徒会長が言った通りだな。
と、ヒステリックなその声に、俺の全身が粟立つ。出入口付近に居る教師達も、眉を顰めて事の成り行きを見ていた。
教師達が俺に何も言わないのは、そっちに気を取られているせいなのか、それとも、今、ウーパールーパーが言った様に、松竹梅のせいなのか。…まあ、今は、それが有り難いが。
「室内へは入りません。メゴロウは、彼は私の大切な友人です。彼に危険が無いかどうか、それだけでも、確認させて下さい」
キヤクを軽く睨みながら言えば、キヤクは軽く息を吐いた後に『決して、中へは入らないで下さい』と、俺の肩を抱き、出入口付近の黒服達を退けて、ドアの前まで連れて行ってくれた。
…いや…肩を抱く必要があるか? あ、俺が中に入らない為か?
「……………は……………?」
出入口に立って、中を見た俺は、またも間の抜けた声を出していた。
いや、だって…。
視線の直ぐ先には、メゴロウの背中が見えて、その向こうには、ウーパールーパーが床に座り込んでいるのが見えた。が、その姿が、けしからん。肩から白衣を掛けているが、その下は素肌で、ぼろりんとデカいおっぱいが丸見えで、ちょっと膝上まである筈のタイトスカートは、太腿の上まで捲くられていてさ、そのウーパールーパーの隣には、見慣れない、長い黒髪の…何て言うか、日本人形みたいな…姫カットの男子生徒が居て、その前には、ブレザーを脱いで、ワイシャツ姿の生徒会長が立って居るんだが、ネクタイは緩められていて、ワイシャツもボタンが外されていて、開けられていてさ、素肌が丸見えなんだよ。で、問題なのは、その下。生徒会長はズボンを履いて無かった。で、更に問題なのは、ワイシャツの下からチラチラ見える、光沢のあるパンツだ。
…あれ…金属製…? てか、エロゲでお馴染みの貞操帯じゃね…? え? 生徒会長って、そんな趣味があったのか? って、違う、そうじゃない。
…いや、でも…アレ…ワイシャツ着てなかったら、何処かの有名なお巡りさんの漫画の、愉快な刑事さんなんだけど…。って、違う、違う。
視線を動かせば、三つある内のベッドの一つ、一番手前のベッドは、カーテンが開けられていて、掛け布団は床に落ちているし、ウーパールーパーと生徒会長の奥に見える机の上は、何だかグチャグチャになっているし…床に鋏とか散乱してるし…机の向こうの窓が開いているから、そこから誰かが入ろうとしたのか、それとも、出ようとしたのか? 救護室…前世の世界の保健室には、外からも出入り出来る様に、非常口があった筈なんだが、この世界では無いのか? まあ、見当たらないから、無いって事なんだけど。
しかし…この状況は…。…詳細は解らない。解らないが、何やら捕物帖みたいな事が行われているみたいだな…。
「だからと言って、貴様の行いは目に余る。我々が居る時に尻尾を掴めて良かった」
その、低く腹に響く声を出したのは、ウーパールーパーの隣に居る姫カットの生徒だ。ネクタイの色からして、生徒会長と同じ三年生だな。
三年生だから、あのチャラいピンク頭と同じ様に、見覚えが無い筈なんだが、何か、何処かで見た気がするんだよな…。
スピーカーから声が聞こえていたから、放送室に居るのかと思っていたが違ったらしい。
あれは、録音された物だったのか?
ともかく、ドアの開いた救護室の出入口には、授業の無い教師達や、黒いサングラスを掛けた見慣れない黒服の男達が居た。メゴロウはそれらを掻き分けて…ってか、黒服が招き入れた様に見えた…入って行った。
一体、何なんだ? この仰々しい感じは?
先刻の放送は何だったんだ? 生徒会長は一体、何をやらかしたんだ? メゴロウは? メゴロウは、このことを知っていたのか?
遠巻きに見ていては、解るものも解らないと、俺は足を踏み出し、教師や黒服を分けて救護室の中へ入ろうとした。が、そこに一人の黒服がずいっと、俺の前に立った。
「失礼。ウ・ケタロウ様ですね?」
「え? はい、そうですが…あの、中では何が行われて居るのですか?」
少し見上げる形で見上げた男の表情は、解らない。解らないが…。
…あれ…?
こいつ、ムービーに出て来た奴に似てる…?
「私は、ワ・キヤクと申します。どうぞ、キヤクとお呼び下さい。メゴロウ様より、あなたの安全を第一にとの命を受けています。あなたをこの先へと進める訳には参りません」
「は?」
何がなんだって?
てか、安全って何だよ?
「私の事なら心配ありません。それより、そんな危険な事がこの中で行われているのですか? メゴロウは? 彼は無事なのですか?」
今も腹は痛いし、気持ちも悪いが、そんな事を言われたら余計に気になるだろうが。危険な場所なら、そこからメゴロウを離さないと。
ってか、こいつがムービーで見た奴等と同じなら、メゴロウのSPだよな、こいつら? 俺じゃなくメゴロウを守ってやれよな。
「わ…私は悪くないわよっ! そうやって、身分が上だからって、人を見下すあんた達が悪いのよっ!!」
そんな事を思っていたら、ブチギレMAXのウーパールーパーの声が聞こえて来た。
うわ、本当に生徒会長が言った通りだな。
と、ヒステリックなその声に、俺の全身が粟立つ。出入口付近に居る教師達も、眉を顰めて事の成り行きを見ていた。
教師達が俺に何も言わないのは、そっちに気を取られているせいなのか、それとも、今、ウーパールーパーが言った様に、松竹梅のせいなのか。…まあ、今は、それが有り難いが。
「室内へは入りません。メゴロウは、彼は私の大切な友人です。彼に危険が無いかどうか、それだけでも、確認させて下さい」
キヤクを軽く睨みながら言えば、キヤクは軽く息を吐いた後に『決して、中へは入らないで下さい』と、俺の肩を抱き、出入口付近の黒服達を退けて、ドアの前まで連れて行ってくれた。
…いや…肩を抱く必要があるか? あ、俺が中に入らない為か?
「……………は……………?」
出入口に立って、中を見た俺は、またも間の抜けた声を出していた。
いや、だって…。
視線の直ぐ先には、メゴロウの背中が見えて、その向こうには、ウーパールーパーが床に座り込んでいるのが見えた。が、その姿が、けしからん。肩から白衣を掛けているが、その下は素肌で、ぼろりんとデカいおっぱいが丸見えで、ちょっと膝上まである筈のタイトスカートは、太腿の上まで捲くられていてさ、そのウーパールーパーの隣には、見慣れない、長い黒髪の…何て言うか、日本人形みたいな…姫カットの男子生徒が居て、その前には、ブレザーを脱いで、ワイシャツ姿の生徒会長が立って居るんだが、ネクタイは緩められていて、ワイシャツもボタンが外されていて、開けられていてさ、素肌が丸見えなんだよ。で、問題なのは、その下。生徒会長はズボンを履いて無かった。で、更に問題なのは、ワイシャツの下からチラチラ見える、光沢のあるパンツだ。
…あれ…金属製…? てか、エロゲでお馴染みの貞操帯じゃね…? え? 生徒会長って、そんな趣味があったのか? って、違う、そうじゃない。
…いや、でも…アレ…ワイシャツ着てなかったら、何処かの有名なお巡りさんの漫画の、愉快な刑事さんなんだけど…。って、違う、違う。
視線を動かせば、三つある内のベッドの一つ、一番手前のベッドは、カーテンが開けられていて、掛け布団は床に落ちているし、ウーパールーパーと生徒会長の奥に見える机の上は、何だかグチャグチャになっているし…床に鋏とか散乱してるし…机の向こうの窓が開いているから、そこから誰かが入ろうとしたのか、それとも、出ようとしたのか? 救護室…前世の世界の保健室には、外からも出入り出来る様に、非常口があった筈なんだが、この世界では無いのか? まあ、見当たらないから、無いって事なんだけど。
しかし…この状況は…。…詳細は解らない。解らないが、何やら捕物帖みたいな事が行われているみたいだな…。
「だからと言って、貴様の行いは目に余る。我々が居る時に尻尾を掴めて良かった」
その、低く腹に響く声を出したのは、ウーパールーパーの隣に居る姫カットの生徒だ。ネクタイの色からして、生徒会長と同じ三年生だな。
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