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2章 拠点を作ろう
16話 ヴィルナタール
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サーシャおかえり祭も落ち着いてきた頃。
メイド達がある程度の仕事終えをこちらに来た。
「まぁ、こちらが噂のサーシャさんですか」
ジロッとサーシャを睨むニーナ。
視線を感じたサーシャ。
「私はエルの騎士、サーシャだ。よろしく」
すっと右手を出すサーシャ。
「ご丁寧にどうも、エル様の専属メイドのニーナです。よろしくお願いします」
ガシッとサーシャの手を掴む。
あれ握手ってこんなかんじだっけ…。
しかも、今は元専属メイドだろ。訂正しろ。
サーシャは奴隷達を一通りみたあと私の方を向く。
「エルちょっといい?」
よくない…顔が怖い…よくないでーす…
「なんでこんなに女ばっかなの…?」
圧を感じる……
するとサッと私とサーシャの間にニーナが入る。
「エル様に攻撃することは許しません」
ちょっとかっこいいニーナ。
「私はエルの騎士だから問題ない」
問題はあるよ。
「ふふ、少し痛い目を見てもらったほうがいいですね」
笑いながらナイフを取り出すニーナ。
「やれるもんならやってみろ」
左手で挑発をして右手で剣を構えるサーシャ。
昔の男勝りなサーシャ思いだすなぁ…
「こらこらやめなさいっての」
止めようとする私をウィルが止める。
「ニーナの力を見たい、それに今のサーシャの力も」
うーん、それもそうだが…
「儂もおるし大丈夫じゃよ」
マオが言うなら…
「わかった、危なくなったら直ぐ止めるからね!」
騎士vsメイドが始まる。
サーシャの装備は反則っぽいしニーナはただのメイド服なので木剣と木の盾を渡す。
するとサーシャはこれだけでいいと木の盾だけを持っていった。
「早く来いよ色ボケメイド」
「まぁ、騎士なのになんて口の悪さ…教育して差し上げます」
目に止まらぬ速さで突っ込むニーナ。
勝負は一瞬で決まった。
気づくとニーナは地面に叩きつけられていた。
「え?なにしたの?」
ウィルに聞く。
「ニーナがナイフを繰り出したが盾で上へをパリィした。体制が少し崩れたニーナの胸ぐらを掴んでそのまま地面に叩きつけた」
それだけだというウィル。
へー…あ、ポカンとしてる場合じゃない
〈ヒール〉
パチっと目を覚ますニーナ。
「エル様負けてしまいましたわ…申し訳ございません」
「ううん、ニーナ速くてびっくりしたよ。すごいね!」
思った感想を口にした。
「ありがとうございます。でも、次は絶対負けませんから見ててください」
ギュッと私の胸に顔を埋めたあとチラッとサーシャを見てニヤッと笑った。
「離れろ負け犬…」
キレてる…。
大丈夫そうなのでパッとニーナから手を離す。
ご無体な…といいながら嘘泣きをするニーナ。
やめろやめろ。
「サーシャ強くなったね…」
「私はエルの騎士だから」
なんとなくサーシャが撫でて欲しそうに感じたので撫でてみる。
「コラ!子ども扱いするな!」
口では嫌がっていたがとてもいい笑顔だった。
「そだ、サーシャいつまでいるの?」
「んーそうだなぁ数日たったらかな…名残惜しくはあるがゾフィとユッテに世界を見せてやりたい」
「そっか、やっぱり冒険は楽しい?」
「あぁ、楽しいぞ!飯は不味いけどな!」
「なんか面白い話聞かせてよ」
「そうだなぁ…私が冒険者ギルドに初めて入った時なんだが…
そうして夜は更けていく。
サーシャ恥ずかしがりながらも挨拶をする。
「お見送りありがとう、前回は皆に挨拶しなかったから…今日はできる気がしてな」
「これ私が作ったヤツだから良かったら使って!」
ナツメが3人にナイフを渡す。
「ふふ、ありがとう大切に使うよ」
とサーシャをナキリを撫でる。
ありがと、かっこいいね!とゾフィが言う。ユッテは「ん!」としか言わなかったが嬉しそうだ。
じゃあ、私からはこれだ!
ゾフィには短弓、ユッテには杖だ!
「ゾフィー弓を引いてごらん!」
頷いたユフィーは弓を引く。すると緑色に光りだす。
「風の魔法!?」
「いや、見た目だけ」
「お前は余計なことをするな!」
ゴンと頭をサーシャに叩かれる。
「冒険者は舐められたら終わりだから…」
それっぽいことを言っておく。
服を引っ張られそっちを見るとゾフィーがいた。
「私のは?」
「魔力を込めてごらん」
ちなみにユッテの杖は身長ぐらいの長さで上がカタツムリの殻みたいになってるタイプのやつ。
「なー…にゃー…なーにゃー」
「杖から猫の声が聞こえる…」
驚いた顔のユッテ。
「可愛いでしょ!自信作!それ地面に刺しておけば魔物寄ってこないから!」
「え?でも魔力込めないと猫は鳴かないんでしょ?」
ユッテは首を傾げる。
「鳴くのは魔力込めたらで地面に刺す理由は地面から魔力を取り込むため」
別に声に魔物が嫌がる要素はない。
「お前…まぁいいか…ユッテも気に入ってるし…」
大事そうに杖を抱えるユッテ。たまに魔力を込めて猫の声を聴いている。
「じゃあ、そろそろ行くとするよ」
「では、主行って参ります」
と片膝を着くサーシャ。
「ゾフィとユッテを頼むよ」
「かしこまりました」
「では」
「待つのじゃ!!」
マオが大声を出す。
走り出しユッテに抱きつくマオ。
「元気で帰ってくるのじゃぞ…?」
ユッテは頷いてギュッとマオの胸をグリグリした。
「硬いかも…サーシャとなにかが違う…」
「余計なことを……さっさと行け!!」
ぷんぷんと怒るマオ
そうだとサーシャが声を出す
「この街はなんという名前なんだ?」
私は少し考えて答える。
「ヴィルナタール」
君たちの故郷である。
メイド達がある程度の仕事終えをこちらに来た。
「まぁ、こちらが噂のサーシャさんですか」
ジロッとサーシャを睨むニーナ。
視線を感じたサーシャ。
「私はエルの騎士、サーシャだ。よろしく」
すっと右手を出すサーシャ。
「ご丁寧にどうも、エル様の専属メイドのニーナです。よろしくお願いします」
ガシッとサーシャの手を掴む。
あれ握手ってこんなかんじだっけ…。
しかも、今は元専属メイドだろ。訂正しろ。
サーシャは奴隷達を一通りみたあと私の方を向く。
「エルちょっといい?」
よくない…顔が怖い…よくないでーす…
「なんでこんなに女ばっかなの…?」
圧を感じる……
するとサッと私とサーシャの間にニーナが入る。
「エル様に攻撃することは許しません」
ちょっとかっこいいニーナ。
「私はエルの騎士だから問題ない」
問題はあるよ。
「ふふ、少し痛い目を見てもらったほうがいいですね」
笑いながらナイフを取り出すニーナ。
「やれるもんならやってみろ」
左手で挑発をして右手で剣を構えるサーシャ。
昔の男勝りなサーシャ思いだすなぁ…
「こらこらやめなさいっての」
止めようとする私をウィルが止める。
「ニーナの力を見たい、それに今のサーシャの力も」
うーん、それもそうだが…
「儂もおるし大丈夫じゃよ」
マオが言うなら…
「わかった、危なくなったら直ぐ止めるからね!」
騎士vsメイドが始まる。
サーシャの装備は反則っぽいしニーナはただのメイド服なので木剣と木の盾を渡す。
するとサーシャはこれだけでいいと木の盾だけを持っていった。
「早く来いよ色ボケメイド」
「まぁ、騎士なのになんて口の悪さ…教育して差し上げます」
目に止まらぬ速さで突っ込むニーナ。
勝負は一瞬で決まった。
気づくとニーナは地面に叩きつけられていた。
「え?なにしたの?」
ウィルに聞く。
「ニーナがナイフを繰り出したが盾で上へをパリィした。体制が少し崩れたニーナの胸ぐらを掴んでそのまま地面に叩きつけた」
それだけだというウィル。
へー…あ、ポカンとしてる場合じゃない
〈ヒール〉
パチっと目を覚ますニーナ。
「エル様負けてしまいましたわ…申し訳ございません」
「ううん、ニーナ速くてびっくりしたよ。すごいね!」
思った感想を口にした。
「ありがとうございます。でも、次は絶対負けませんから見ててください」
ギュッと私の胸に顔を埋めたあとチラッとサーシャを見てニヤッと笑った。
「離れろ負け犬…」
キレてる…。
大丈夫そうなのでパッとニーナから手を離す。
ご無体な…といいながら嘘泣きをするニーナ。
やめろやめろ。
「サーシャ強くなったね…」
「私はエルの騎士だから」
なんとなくサーシャが撫でて欲しそうに感じたので撫でてみる。
「コラ!子ども扱いするな!」
口では嫌がっていたがとてもいい笑顔だった。
「そだ、サーシャいつまでいるの?」
「んーそうだなぁ数日たったらかな…名残惜しくはあるがゾフィとユッテに世界を見せてやりたい」
「そっか、やっぱり冒険は楽しい?」
「あぁ、楽しいぞ!飯は不味いけどな!」
「なんか面白い話聞かせてよ」
「そうだなぁ…私が冒険者ギルドに初めて入った時なんだが…
そうして夜は更けていく。
サーシャ恥ずかしがりながらも挨拶をする。
「お見送りありがとう、前回は皆に挨拶しなかったから…今日はできる気がしてな」
「これ私が作ったヤツだから良かったら使って!」
ナツメが3人にナイフを渡す。
「ふふ、ありがとう大切に使うよ」
とサーシャをナキリを撫でる。
ありがと、かっこいいね!とゾフィが言う。ユッテは「ん!」としか言わなかったが嬉しそうだ。
じゃあ、私からはこれだ!
ゾフィには短弓、ユッテには杖だ!
「ゾフィー弓を引いてごらん!」
頷いたユフィーは弓を引く。すると緑色に光りだす。
「風の魔法!?」
「いや、見た目だけ」
「お前は余計なことをするな!」
ゴンと頭をサーシャに叩かれる。
「冒険者は舐められたら終わりだから…」
それっぽいことを言っておく。
服を引っ張られそっちを見るとゾフィーがいた。
「私のは?」
「魔力を込めてごらん」
ちなみにユッテの杖は身長ぐらいの長さで上がカタツムリの殻みたいになってるタイプのやつ。
「なー…にゃー…なーにゃー」
「杖から猫の声が聞こえる…」
驚いた顔のユッテ。
「可愛いでしょ!自信作!それ地面に刺しておけば魔物寄ってこないから!」
「え?でも魔力込めないと猫は鳴かないんでしょ?」
ユッテは首を傾げる。
「鳴くのは魔力込めたらで地面に刺す理由は地面から魔力を取り込むため」
別に声に魔物が嫌がる要素はない。
「お前…まぁいいか…ユッテも気に入ってるし…」
大事そうに杖を抱えるユッテ。たまに魔力を込めて猫の声を聴いている。
「じゃあ、そろそろ行くとするよ」
「では、主行って参ります」
と片膝を着くサーシャ。
「ゾフィとユッテを頼むよ」
「かしこまりました」
「では」
「待つのじゃ!!」
マオが大声を出す。
走り出しユッテに抱きつくマオ。
「元気で帰ってくるのじゃぞ…?」
ユッテは頷いてギュッとマオの胸をグリグリした。
「硬いかも…サーシャとなにかが違う…」
「余計なことを……さっさと行け!!」
ぷんぷんと怒るマオ
そうだとサーシャが声を出す
「この街はなんという名前なんだ?」
私は少し考えて答える。
「ヴィルナタール」
君たちの故郷である。
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