神が作った異世界でほのぼのする予定。

キツネバレー

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4章 のんびり探索

3話 新しい街

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バイクとスケボモドキで王都方向へと向かう私とマオ。

風がとても気持ち良い。


王都へと繋がっているであろう道を走っていく。

すると街が見えてきた。

私たちは乗り物を降りる。目立つ乗り物だからな。やたら声をかけられても困るからだ。


のんびりマオと歩きながら門へと到着する。

すると門番が私達に話しかける。

「お嬢ちゃん達二人かい?珍しいね。身分証はあるかな?」
とわざわざ屈んで声をかけてくる。いい人ではあるが私もいい歳だ!!

スッとギルドカードを見せる。

「Bランクの冒険者だったのか!?…子供扱いしてすまないな。」
驚きながらも謝罪をする門番。ここはいい街だ。

「ツコタの街は初めてだろう?楽しんでいってくれ」

「ん?なんで初めてってわかるの?」
疑問に思った。

「お嬢ちゃんの見た目でBランクの冒険者がいたら街で有名になってるからさ」
へーそうなんだ。

「それと、冒険者ギルドはこの通りをまっすぐ行くと左手にあるぞ」
それは助かる。

門番にペコリとお辞儀をした後、街へ入っていく。

「んー特に近くの街と代わり映えしないねー」

「まぁ、そうじゃのー」

屋台で串焼きを食べてみたが、やっぱりあんまり美味しくなかった。
街の発展とか衣食向上とか娯楽の普及とかを考えたほうがいいのだろうか。
んーと悩みながら、冒険者ギルドへと着いた。

ジロジロみてくる冒険者がいるが全く気にしない。
受付のお姉さんに話しかける。

「あのーサーシャっていう冒険者の情報知らないー?」

「あら、お嬢ちゃん達冒険者ギルドへ依頼かしら?」
ふふふと笑う受付のお姉さん。

「違うよー、冒険者だよ」
そういうとギルド内で笑いが起きた。
あ…やばいかも…

「おいおい、嬢ちゃん達ー?ここは子供のあs…ヘブラ」
マオが絡んできた冒険者を蹴り飛ばす。

「嬢ちゃん達がなんじゃ?」

静まり返るギルド内。

「お主よさっさと用事を済ませい」
マオに言われてあぁそうだったと気づく。

「で、サーシャっていう冒険者の噂とかいそうな場所知らないー?」

「えぇ…サーシャさんですか…?」
引きつった笑顔で対応してくれるお姉さん。
少し考えたあとわからないですねぇと答えた。

「サーシャさんって黒騎士さんじゃないですかー?」
奥にいた活発そうな女性が答える。

「あー黒騎士さんですかー?」
奥にいた女性の言葉で気づいたお姉さんは私に問いかける。

「黒騎士さんかどうかは知らないけど敵っぽい見た目の鎧を着てるよ」
私は答える。

「あーなら多分黒騎士さんですね。この間もこの街に寄ってくれたんですよ!」
キャッキャと嬉しそうに語るお姉さん。
サーシャ人気なんだろうか…。

「1人で旅をしているから心配だったんですがこの間はちゃんとパーティを組んでいて……」
パァと笑顔になりながら一生喋るお姉さん、もうわかったから…情報をくれ…。


「あのー早く情報を…」
私が我慢しきれず催促をする。

「あぁ、すいません。でも、いくら黒騎士さんに憧れているからってついて行って迷惑かけちゃだめですよ!」
ビシッと私を指差すお姉さん。やかましいなこいつ…。

「あぁ…はい。で、どこにいるんですか?」

「王都の方に向かったのは間違いないですがそれ以上はわかりませんねー」

「そうですか…ありがとうございます」

サーシャがちょっと人気だということしかわからなかった。
ギルドを出る際にさっき声をかけてきて蹴り飛ばされた冒険者に再度蹴りをいれてるマオを見なかったことにして町を出ていった。


「サーシャ人気みたいだね」
バイクで走りながらマオに声をかける。

「んーそうじゃの。よーやってるのかもしらんな。ゾフィとユッテもな」


「あれ?マオが人を褒めるなんて珍しいね」
ちょっとからかう。

「べ…別に褒めてないじゃろがい!!」
ムキになるマオ。

「えー?ムキになるってことは図星だったんじゃないのー?」

「あーもう儂やっちゃう」
魔法を撃ってくるマオ。


無数の球のうち一つがバイクに当たる。

「ちょっt…バイクはまずいって!!」

吹っ飛ぶ私。道から外れた森の方に飛んでいく。


バキバキ


バリアで守っているから怪我はないが木をなぎ倒しながら転がっていく。

「うわーびっくりした」


ふと、立ち上がりぽかーんとした私の目の前にはひどく怯えた顔の少女がいた。


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