烙印を背負う少女を『救』うたった一つの方法

朝我桜(あさがおー)

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第一章 『無能』のレッテルを貼られた僕がいかにして英雄と呼ばれるようになったか?

第二十五話 チアーズ! 兄姉の烙印に隠された驚くべき『秘密』!!

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「え?」

「たのむ。それしかねぇんだ」

 え? なに? どういうこと?

「……ハァ……そうね、それしかないものね。じゃあ5分、時間をちょうだい。その間に準備するから」

「リリー姉ぇっ! やっとその気になってくれたんだねっ!」

「し、仕方がなくよっ! 三人とも準備ができるまでこっち見てはダメだからねっ!」

 なんだ。いったい。

「とにかく、ゴーレムをひきつければいいんだよ! フィル!」

「わ、わかったよ!」

 ならしょうがないっ!

 久しぶりにアレをやるかっ!

 自分はボウナイフをぬいて飛んだっ!

 拍車に刻まれた【刻印】が光る!

 ねらうのは関節部分! そこなら多分薄いはずだっ!

 カベを足場に高速で全方向からゴーレムを切り刻む!

 ZSS! ZOSCH! ZWWUSCH!!

 KLIRRRRRRR!!!!!!

「チィ! くだけたかっ!」

 ボウナイフの刃が粉々にっ!

 【刻印】を入れていた分、もろくなっていたんだからしょうがない!

「ならっ! これならどうだっ!!」

 GANG!!!

 今度は星霊銃【アンフォギヴン】の銃身バレルでゴーレムの頭をなぐりつけるっ!

 やっぱり、流星でできたこの銃自体なら、かなりへこませられる!

「ウィンっ! 星霊銃で直接なぐればダメージをあたえられるうよ!」

「もうやっている!」

 GANG!!!

 ウィンはゴーレムの顔面へ、二丁一対の星霊銃【ダンスウィズウルヴス】で思いっきりなぐりつけていた!

 DOOOOOOOOOOOOOOOOONG!!!

 ゴーレムをたおした! これで――。


 ~♪ ~♪ ~♪♪♪♪

 ~♬ ~♬♪ ~♪ ~♪


「これ歌? リリー姉さん、歌っておどってるっ!?」

 な、なんだこれ? この内側から力がみなぎってくる感じ。

 それになんだか服もいつもよりはだけて、スカートも短い!

 ふりつけがカワイイ!

「バ、バカ! こっち見んなっ!」

 おこられてしまった。

 でも、すんごくハズカシそうにしているリリーさん、なんか――グッとくる。

「リリー姉ぇの【烙印スティグマ】は〈侮辱ディファマトリ〉」

「〈侮辱ディファマトリ〉?」

「うん、歌っておどって、元気づけることで、その人の力を強化してくれるんだ。力がみなぎる感じがあったでしょ?」

「うん! これならいけるかも!」

 でもなんで歌とダンス?

「でも、まだこれだけじゃないんだ! 見て!」

 立ち上がろうとしたゴーレムに向かって、アニキが銃剣【ペイルライダー】をふりおろす!

「オラァァ!!!」

 BOOOOOOOOOOOOOLZZ!!!

「ふわぷっ! す、すごい!」

「さっきも言ったけどレヴィン兄ぃの〈熱愛デヴォート〉の【才花】はたった一人の愛する女性からのエールを受けとると、力がはねあがるんだよ!」

「なにそのコンボっ!? あーーーーっ!!」

 KLANKIIIIIIIIII!!

 銃剣【ペイルライダー】がくだけたっ! 

 きっと【刻印コード】でパワーを上げた分、もろくなって、たえられなかったんだ。

 PATCH……PATCH……。

 GA……KONG……GAGAGA……。

 でもアニキにしてくれたおかげで、もう虫の息ってみたいだ。

「あとはたのんだぜ! フィル! ウィル!」

「「まかせてっ!!」」

 二人でひん死のゴーレムへつっこむ。

 自分はゴーレムのアゴへめがけ! 回転を加えた三連撃をぶちこんだ!

 GRAAAAAAAABB!!!

 アゴをかちあげて、すかさず――。

「ウィン! 今っ!!」

 合わせたように、ウインがすでに飛び上がっていて。

「これで終わりっ!!」 

 GAAAAAAAAAAANG!!!

 ウィンの会心の二連撃がゴーレムの頭を深く深くへこませたっ!



 PATCH……PATCH……BZZZZZZZZ――。

 KABOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOON!!!

 DOOOOOOOOOOOOOOOOONG!!



 ゴーレムの頭がふっとび、ついに動かなくなった。

「……ハァ……ハァ……」

「……やったのか?」

「……ん……そう、みたいね……」

「うぅ……やっ―――」



 BUUUH! BUUUH! BUUUH! BUUUH!



「なに!? なに!? 今度はなにっ!?」

「急に赤くなって――」


『警告! 警告! 脅威判定Aクラスの存在と判定! 当施設はこれより10分後、自爆します』


「はぁっ!?」

「ふぇっ!?」

「なんだって!?」

「なんですって!?」

「クーン!?」


『関係者はただちに退去してください。繰り返します……』


「自爆ってなに!? どういうこと! フィル!? どうなってんの!?」

「と、とにかく、女性たちを連れて、ここからにげるよっ!」





 そして10分後――。


 KABOOOOOOOOOOOOOOOOOOOON!!


 僕らは女性たちといっしょに遠くから、遺跡がふっとぶところをながめていた。

「でっけぇー、きのこ雲……」

「あの……レヴィン、そろそろ下ろしてくれない?」

「おお、わりぃ……」

「……ありがと、助けに来てくれて」

「おおう……」

 アニキとリリー姉さん、腕組んで、なんだか二人とも照れくさそうにしている。

「なんか二人いい感じだね。フィル?」

「うん、そうだね。 図らずも作戦は成功したってことでいいのかな」

「作戦っていうには、穴だらけだったけどね」

「言っておくけど、考えたの僕じゃないからね」

「はいはい、そういうことにしておくよ。じゃあ! みんなで帰ろう!」

 ほんとに自分が考えたんじゃないんだって!

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