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第二章 思わぬ『ライバル』登場で、いよいよ二人の間は急接近!? 浮かび上がる彼女のホントのキモチ!!
第三十八話 さぁ! 精霊のほこらへ! 『運命』にあらがいし子らよ!
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――サンストーンキャニオン ナンナ・ヌー族の聖地――
新聞を見てもエリオットたちの音さたがない。
連日のように『見つからない』や『決死の逃亡劇』などといった見出しが続くばかり。
ケガを負わせたと書いてあったし。
もしかしたらってこともあるかも。
う~ん、まぁ、考えても仕方がないことだよね。
さて僕らは、カルサイトリコを出て3日。
ようやくサンストーンキャニオンへと着いたんだ。
でもね。集落に入った時から、なんだかみなさんに、にらまれているんだ。
リリー姉さんからよそ者をきらうっていう話は聞いていたけど。
「叔母さん! エハウィー叔母さん! 私です! リリーです! ワナギースカの娘のリリーです!」
馬をおりて、リリー姉さんが大声でさけぶ。
すると――。
「リリー! リリーなのね!?」
薬草カゴをかかえた、どことなくリリーさんに似た一人の女性が近づいてきたんだ。
「あぁ……リリー、よく来たわね。こんなに大きくなって」
「お久しぶりです。エハウィー叔母さん」
「……あら? その髪、さては精霊術を使いすぎたのね」
「ええ、実はそうなんです」
「あはは、私も昔よくやったわ。えっと、そっちの二人はもしかして……」
「はい、ウィルク父さんとエレノア母さんの息子、レヴィンと娘のウィンウィルです」
「どうも」
「……こんにちわ」
二人ともいつになくよそよそしいなぁ。
緊張してるのか?
「やっぱりね。どことなく二人の面かげがあるわ……あら? そちらの方は?」
エハウィーさんと目があった。
ここは自分から名乗っておくべきだよね。
「えっと、僕は――」
ちょっと待って?
そういえばなんて説明すればいいんだ?
旅の仲間であるのは確かだけど。
リリー姉さんはよそ者をきらうって言っていたし。
もしかしたら赤の他人だとマズ――。
「ウィンウィルの夫のフィルです」
「ちょ! り、リリー姉ぇ!?」
「ぼ、ぼくたちはそんなんじゃ――」
BONK!
「ぐはっ!」
リリーさんの杖先がいきなり腹にっ!
な、なんで……。
「そ、そうなのね! ふふ、かわいらしい新婚さんだこと」
「クーン! クーン!」
「ああ! ごめんごめん、この子はジャスパーフェネックのキキ。よろしくって言っていってます」
「あら、そうなのね。よろしくねキキ、私はエハウィーよ。仲良くしてくれる?」
「クーン!」
「んふふ、ありがと。さ、酋長のところへ案内するわ。いらっしゃい」
それから、ぼくらはエハウィーさんの招かれるまま、集落を案内されれたんだ。
でもさ。
いくらなんでも赤の他人はマズイからって、夫はなくないか?
イヤなのか、だって?
そんなことはない。
そんなことあるわけないじゃないか。
ただ、むしろウィンの方がイヤがってるんじゃないかってぇぇぇーーーっ!!
MUNNG!
「ちょ、ちょっとウィン!?」
ウィンがいきなり腕をからめてきた!
心臓はもうバクバク!
「こ、こうしないと夫婦にみえないでしょ……だ、だから、しかたなくなんだからね」
もしかして、これってイヤじゃないってことなのか。
期待していいかな?
――ゴクリ。
だ、だれか教えてくれ!
「さっ! どうぞ中へ、あいさつが済んだら、ウチに泊って行きなさい。腕によりをかけて、ごちそうするわ」
「いえ、そんな……悪いです」
「リリー?」
「はい?」
PATSCH!
「痛たっ! なにするんですか!? いきなりおでこを小突くなんて……」
「なーに子供が遠慮してんのよ。久しぶりに会ったんだからそれくらいさせなさいよ」
「……はいっ! ありがとうございます。エハウィー叔母さん」
楽しみにしていてね、と言い残してエハウィーさんは去っていく。
なんか陽気な人だったなぁ。
さて、改めて僕たちは集落で一番大きい『ティピー』の中へ入る。
「来たか、運命にあらがいし子らよ」
酋長《しゅうちょう》にまるで待っていたかのような口ぶりで出むかえられたんだ。
「お久しぶりです。おじいさま」
「……うむ、久しぶりよのぉ、リリー」
あざやかな羽かんむり。
強面で厳格そうな人だ。
手には杖?
にしては細すぎし、変な形をしている。
「……この人が、リリー姉ぇのおじいさん」
「酋長、あんた、オレたちが来るのを待っていたみてぇだけど、どういうことだ?」
「ちょっと、レヴィン! 口をつつしんで! この人はヌー族の中でも英雄と言われた人なのよ!」
「ホォホォホォ、かまんわよ。さぁ、お座りなさい」
意外とやさしい。
でもなんだろう。
空気がこう、何っていうんだろう。
おごそかっていうのかな。
どうも落ち着かない。
「それで、酋長。私たちを待っていたようですが……いったい」
「リリーよ」
「はい」
「昔みたいにおじいちゃまって呼んでくれんのかぁ~」
「ちょ、ちょっとおじい様!」
意外。
考えてみればなんてことはない話だけど。
「へぇ~……リリー姉ぇ、そういうかわいい時期があったんだねぇ~、ニシシ」
「そ、それは、ほ、ほら、子供だったから!」
「あったりまえだろ? つーか、今も十分カワイイだろうが」
「ば、ばか! 人前で、そ、そういうこと言うのやめなさいよ! レヴィン!」
「ホォホォホォ、その青年のいうとおりじゃな。さて、リリーのかわいらしい姿を見たことだし、本題にうつるとしよう」
「うぅ~、もうおじいさま!」
ほんとお茶目な人。
「さて、お主たちが来ることを知っていたのはほかでもない。精霊の知らせがあったからのう」
なんでも昨日砂絵で対話していたところ、そういう話があったとか。なんとか。
「その白き娘の【烙印】を消す方法を探しに来たのだろう? その者の母と同じように」
「え!? どうしてエレノア母さんのことを!?」
「うむ、お前たちは知らぬだろうが、その者も同じ道をたどったのよ」
「「「なんだって!」」」
だったら最初から、そう言い残してくれていれば。
いや、ちがう。
多分――。
「なんだよ。親父のやつ、最初からそう言っておいてくれればよぉ」
「アニキ、それは多分ちがう。僕らは星霊銃を手に入れ、〈グランドモンスター〉をたおさなければいけなかったんだ」
「うむ、その少年の言う通りだ」
やっぱりね。
「フィル、どういうこと?」
「〈ジェードロッジ〉の酋長がいっていたよね。【烙印】を消す方法を知る人物は〈グランドモンスター〉をたおした人としか会わないって」
「うん、たしかそうだった気がする」
「おそらくだけど、〈グランドモンスター〉に戦える武器が星霊銃だったんだ」
リリー姉さんの精霊術でも戦えるけど。
見ての通りリスクが大きい。
〈グラトニー・プリン〉を討てたのはたまたま。
もっと星霊銃を使いこなせれば、きっとリリー姉さんに負担をかけず、たおせたはずなんだ。
「ウィンのお父さんとお母さんはきっとその手がかりを残していたんじゃないかな?」
「そういうことだったのかよ、ったく」
「あの二人らしいわね、私たちをきたえるためにわざと」
「……お父さん、お母さん、ありがとう」
「ホロロ……」
「ありがとう、キキ、またなぐさめてくれるんだね」
ウィンの涙がまぶしい。
「さて、話はほとんど少年が話してくれた通りじゃ、では本題じゃ――」
酋長はすっとリリーさんの前に、自分の杖を差し出して。
「明日にでも、この【聖なるパイプ】をもって精霊のほこらへ行ってみなされ」
そっか、あれ、杖じゃなくてパイプだったんだね。
「そこで【星獣】様が待っておられる」
「【星獣】様?」
「うむ、そのお方が、【烙印】についてくわしく教えてくださるじゃろう。リリー、【聖なるパイプ】の使い方はわかるな?」
「はい、ですが、私、見ての通り精霊術が」
「なら、その前にここの【泉】で水浴びしていきなさい。そこでなら回復することができる」
「ありがとうございます。何から何まで」
「いや、カワイイ孫娘のためじゃ。気にするな。さて今日はエハウィーのところへ泊まるのだろう? さぁ、行ってやりなさい」
新聞を見てもエリオットたちの音さたがない。
連日のように『見つからない』や『決死の逃亡劇』などといった見出しが続くばかり。
ケガを負わせたと書いてあったし。
もしかしたらってこともあるかも。
う~ん、まぁ、考えても仕方がないことだよね。
さて僕らは、カルサイトリコを出て3日。
ようやくサンストーンキャニオンへと着いたんだ。
でもね。集落に入った時から、なんだかみなさんに、にらまれているんだ。
リリー姉さんからよそ者をきらうっていう話は聞いていたけど。
「叔母さん! エハウィー叔母さん! 私です! リリーです! ワナギースカの娘のリリーです!」
馬をおりて、リリー姉さんが大声でさけぶ。
すると――。
「リリー! リリーなのね!?」
薬草カゴをかかえた、どことなくリリーさんに似た一人の女性が近づいてきたんだ。
「あぁ……リリー、よく来たわね。こんなに大きくなって」
「お久しぶりです。エハウィー叔母さん」
「……あら? その髪、さては精霊術を使いすぎたのね」
「ええ、実はそうなんです」
「あはは、私も昔よくやったわ。えっと、そっちの二人はもしかして……」
「はい、ウィルク父さんとエレノア母さんの息子、レヴィンと娘のウィンウィルです」
「どうも」
「……こんにちわ」
二人ともいつになくよそよそしいなぁ。
緊張してるのか?
「やっぱりね。どことなく二人の面かげがあるわ……あら? そちらの方は?」
エハウィーさんと目があった。
ここは自分から名乗っておくべきだよね。
「えっと、僕は――」
ちょっと待って?
そういえばなんて説明すればいいんだ?
旅の仲間であるのは確かだけど。
リリー姉さんはよそ者をきらうって言っていたし。
もしかしたら赤の他人だとマズ――。
「ウィンウィルの夫のフィルです」
「ちょ! り、リリー姉ぇ!?」
「ぼ、ぼくたちはそんなんじゃ――」
BONK!
「ぐはっ!」
リリーさんの杖先がいきなり腹にっ!
な、なんで……。
「そ、そうなのね! ふふ、かわいらしい新婚さんだこと」
「クーン! クーン!」
「ああ! ごめんごめん、この子はジャスパーフェネックのキキ。よろしくって言っていってます」
「あら、そうなのね。よろしくねキキ、私はエハウィーよ。仲良くしてくれる?」
「クーン!」
「んふふ、ありがと。さ、酋長のところへ案内するわ。いらっしゃい」
それから、ぼくらはエハウィーさんの招かれるまま、集落を案内されれたんだ。
でもさ。
いくらなんでも赤の他人はマズイからって、夫はなくないか?
イヤなのか、だって?
そんなことはない。
そんなことあるわけないじゃないか。
ただ、むしろウィンの方がイヤがってるんじゃないかってぇぇぇーーーっ!!
MUNNG!
「ちょ、ちょっとウィン!?」
ウィンがいきなり腕をからめてきた!
心臓はもうバクバク!
「こ、こうしないと夫婦にみえないでしょ……だ、だから、しかたなくなんだからね」
もしかして、これってイヤじゃないってことなのか。
期待していいかな?
――ゴクリ。
だ、だれか教えてくれ!
「さっ! どうぞ中へ、あいさつが済んだら、ウチに泊って行きなさい。腕によりをかけて、ごちそうするわ」
「いえ、そんな……悪いです」
「リリー?」
「はい?」
PATSCH!
「痛たっ! なにするんですか!? いきなりおでこを小突くなんて……」
「なーに子供が遠慮してんのよ。久しぶりに会ったんだからそれくらいさせなさいよ」
「……はいっ! ありがとうございます。エハウィー叔母さん」
楽しみにしていてね、と言い残してエハウィーさんは去っていく。
なんか陽気な人だったなぁ。
さて、改めて僕たちは集落で一番大きい『ティピー』の中へ入る。
「来たか、運命にあらがいし子らよ」
酋長《しゅうちょう》にまるで待っていたかのような口ぶりで出むかえられたんだ。
「お久しぶりです。おじいさま」
「……うむ、久しぶりよのぉ、リリー」
あざやかな羽かんむり。
強面で厳格そうな人だ。
手には杖?
にしては細すぎし、変な形をしている。
「……この人が、リリー姉ぇのおじいさん」
「酋長、あんた、オレたちが来るのを待っていたみてぇだけど、どういうことだ?」
「ちょっと、レヴィン! 口をつつしんで! この人はヌー族の中でも英雄と言われた人なのよ!」
「ホォホォホォ、かまんわよ。さぁ、お座りなさい」
意外とやさしい。
でもなんだろう。
空気がこう、何っていうんだろう。
おごそかっていうのかな。
どうも落ち着かない。
「それで、酋長。私たちを待っていたようですが……いったい」
「リリーよ」
「はい」
「昔みたいにおじいちゃまって呼んでくれんのかぁ~」
「ちょ、ちょっとおじい様!」
意外。
考えてみればなんてことはない話だけど。
「へぇ~……リリー姉ぇ、そういうかわいい時期があったんだねぇ~、ニシシ」
「そ、それは、ほ、ほら、子供だったから!」
「あったりまえだろ? つーか、今も十分カワイイだろうが」
「ば、ばか! 人前で、そ、そういうこと言うのやめなさいよ! レヴィン!」
「ホォホォホォ、その青年のいうとおりじゃな。さて、リリーのかわいらしい姿を見たことだし、本題にうつるとしよう」
「うぅ~、もうおじいさま!」
ほんとお茶目な人。
「さて、お主たちが来ることを知っていたのはほかでもない。精霊の知らせがあったからのう」
なんでも昨日砂絵で対話していたところ、そういう話があったとか。なんとか。
「その白き娘の【烙印】を消す方法を探しに来たのだろう? その者の母と同じように」
「え!? どうしてエレノア母さんのことを!?」
「うむ、お前たちは知らぬだろうが、その者も同じ道をたどったのよ」
「「「なんだって!」」」
だったら最初から、そう言い残してくれていれば。
いや、ちがう。
多分――。
「なんだよ。親父のやつ、最初からそう言っておいてくれればよぉ」
「アニキ、それは多分ちがう。僕らは星霊銃を手に入れ、〈グランドモンスター〉をたおさなければいけなかったんだ」
「うむ、その少年の言う通りだ」
やっぱりね。
「フィル、どういうこと?」
「〈ジェードロッジ〉の酋長がいっていたよね。【烙印】を消す方法を知る人物は〈グランドモンスター〉をたおした人としか会わないって」
「うん、たしかそうだった気がする」
「おそらくだけど、〈グランドモンスター〉に戦える武器が星霊銃だったんだ」
リリー姉さんの精霊術でも戦えるけど。
見ての通りリスクが大きい。
〈グラトニー・プリン〉を討てたのはたまたま。
もっと星霊銃を使いこなせれば、きっとリリー姉さんに負担をかけず、たおせたはずなんだ。
「ウィンのお父さんとお母さんはきっとその手がかりを残していたんじゃないかな?」
「そういうことだったのかよ、ったく」
「あの二人らしいわね、私たちをきたえるためにわざと」
「……お父さん、お母さん、ありがとう」
「ホロロ……」
「ありがとう、キキ、またなぐさめてくれるんだね」
ウィンの涙がまぶしい。
「さて、話はほとんど少年が話してくれた通りじゃ、では本題じゃ――」
酋長はすっとリリーさんの前に、自分の杖を差し出して。
「明日にでも、この【聖なるパイプ】をもって精霊のほこらへ行ってみなされ」
そっか、あれ、杖じゃなくてパイプだったんだね。
「そこで【星獣】様が待っておられる」
「【星獣】様?」
「うむ、そのお方が、【烙印】についてくわしく教えてくださるじゃろう。リリー、【聖なるパイプ】の使い方はわかるな?」
「はい、ですが、私、見ての通り精霊術が」
「なら、その前にここの【泉】で水浴びしていきなさい。そこでなら回復することができる」
「ありがとうございます。何から何まで」
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