烙印を背負う少女を『救』うたった一つの方法

朝我桜(あさがおー)

文字の大きさ
42 / 50
第三章 『星獣』との出会い! たどり着く彼女を『救』うたった一つの方法! そして【新天地】へ! 

第四十二話 そして『ゼロ』から始める逆転劇! いざ摩天楼へ!

しおりを挟む
『話はまとまりましたね。では、三年の間に私たちを説得してみてください。八番、子供たち』

 ふっと一番様が消える。

『ふ……せいぜいいるがいい。自らの選択をな!』

 三番様が消え。

『後からくるくるみんなのKadaiカダイ! こなさなきゃいつかダイ! WinウィンWinウィンWinウィンチャンのセイで、みんなノ~WinウィンWinウィン!』

 ぐ、いちいちカンにさわるけど。

 あとから、それぞれの【星獣】様からの試練がくるってことみたい。

『会える日を楽しみにしてるYo! 死にたくなきゃ見つけ出せYo! Yeahイェー!』

 七番のイクトミ様が消えると。

 次々と動く絵が消えていった。

 残ったのは――。

「さて、やっかいな者に目をつけられてしまいましたね」

「はい……」

 けど一番やっかいなのは三番のドラゴンだろうね。

 あの方を説得するのは簡単じゃないぞ。

「対策はのちほど考えるといたしましょう」

 〈プテ・サン・ウィン〉様は深いため息をついた。

 ご心労のほどお察しします。

「ところで、九番。あなたはもどらないのですか?」

『いや、その少年がもっているワシの星霊銃ピースメーカーが気になってな』

「ワシのって、まさかあなたが星霊銃ピースメーカーを?」

『いかにも、ワシは〈フォールンスター〉と呼ばれている』

 こんなところで星霊銃ピースメーカーのガンスミス様に出会えるなんて光栄だ。

『ふむ、よく手入れされている。すばらしい、いい腕しておる』

「あ、ありがとうございます」

『どうじゃろう? 今後のこともある一度ワシの下に来んか?』

「え? ですが……」

「そうですね。その方がいいでしょう。私はその間に策を練っておきます」

「そ、そんな! 〈プテ・サン・ウィン〉様だけに負担をかけるなんて」

 ウィンの言うことも最もだ。

「いいのですよ。しかし……」

「しかし?」

「おそらく今後、あなた達を看守《ジェイラー》たちがジャマ立てしてくるでしょう」

看守ジェイラー?」

「はい、かの者はさきほど話した五人の魔族のうちの四人――そして四つの大陸の監視者です」

 四つの大陸?

 あぁ、そっかさっき三番が言っていたのはそういうことだったんだ。

 でも四つ?

「〈プテ・サン・ウィン〉様。霧の向こうには大陸が四つあるのですか?」

「そうですよ。知らないのは無理ありません。意図的にふせられていたのですから」

 なんてことだ。

 大陸が、このナエスタ大陸だけじゃないなんて。

「じゃあ、この世界にはもっとたくさんの人が?」

「ええ、およそ一億二千万います」

「ひぇぇぇぇ! そんな数聞いたことないよ!?」

 ウィンもおどろくのも無理ない。

 正直自分もびっくりしてるんだから。

「リリー、こちらへ」

「え!? は、はい」

 なぜか、話の真っただ中でリリー姉さんが〈プテ・サン・ウィン〉様によばれた。

「あなたに我がしもべ、雷鳥【ワキンヤン】の結びを授けます。これで彼はあなたのきっと呼びかけに答えてくれるでしょう」

「ほ、ほんとうですか! ありがとうございます」

「安心してください。彼はあなたのことをそんなにきらってはいません。ただ急に話しかけられてびっくりしただけみたいですから、ふふ」

 なんのことだかさっぱりだけど。

 とりあえずよかったってことかな。

「あの~〈プテ・サン・ウィン〉様よぉ~、さっきの【魔族】のジャマが入るってどういうこった?」

「ああ、そうでしたね。それを話さなきゃいけませんね」

 〈プテ・サン・ウィン〉様はゴホンとせきばらいを一つ。

「正直、私もあの者らの動向、意図ははかりかねます。ただ一つ言えるのは、あの者らは変化を好まない」

「はぁ……」

「なので、罪からのがれようとするものを必ずさまたげるべく動くのです。なので気を付けてください、あの者らの強さは〈古き偉大なる獣〉より何倍も上です」

「〈グランド・モンスター〉よりも」

「上……」

 なんてことだ。

 やっとの思いでたおした〈グランドモンスター〉よりも強い存在なんて。

「そして人間より知識があり、ずるがしこい。十分留意するように」

 とは言われても。

 そんなのどうやって立ち向かえばいいんだ。

 気をつけようがないんじゃ……。

『あとはワシからじゃな』

 今度は〈フォールンスター〉様が、僕らの前に、そしたら――。

「なんだ! いきなりオレの銃剣がかがやきはじめたぞ!?」

「ア、アタシのも!」

「僕のもだ!」

 三つの星霊銃ピースメーカーが虹色の光をはなったんだ!

『力を解放してやったぞ、各々の特性に合わせた仕様になっておるから、能力はそれぞれ異なっているがな』

 なんと【追加効果】が読み取れるようになった!

『さて、ワシは摩天楼まてんろう【サードニクスヘヴン】にいる。会える日を楽しみ待っておるぞ、子供たちよ』


 そう言い残して、〈フォールンスター〉様は消えた。

 うん、たしかにこの力なら〈グランドモンスター〉を簡単にたおせるかもしれない。

 そして【魔族】にも……。

「それにしても【サードニクスヘヴン】か……」

「たしか【サードニクスヘヴン】ってこの大陸の経済の中心地だったわよね。フィルくん」

「そうです。大都会です」

「へぇ~……どうやって行くの?」

「うん、この大陸を横断するすべての列車は、一度【サードニクスヘヴン】に帰るから」

 ナエスタ大陸横断鉄道の運行表には【サードニクスヘブン】が必ずあるんだ。

 なんで知っているかって?

 そりゃ田舎から出てくるとき乗ったことがあったからだよ。

「そうか! 列車で行けばいいのか!」

「そういうこと」

 にしても【サードニクスヘブン】か……。

「さて、最後にいつでも私と連絡がとれるようにいたしましょう」

「え? どうやって?」

「簡単です。キキ? こちらへいらっしゃい」

「クーン! クーン!」

 トコトコと〈プテ・サン・ウィン〉様の下へと近寄っていたキキ。

 すると首がいきなり光りだしたんだ。

「はい、この首輪でこの子の目を通して、私はあなたたちの動向を知ることができます」

 いつのまにかキキの首には白い宝石のついた首輪が。

『「そしてこのように話すこともできます」』

「わっ! 宝石が光って、中から〈プテ・サン・ウィン〉様の声が!?」

「す、すげぇ……」

「こ、これが【古のわざ】……」

 もうすごすぎて何にがなんだか……。

 あとでもう一度状況を整理しなくちゃいけないなぁ、こりゃ。

「さぁ! お行きなさい! 〈フォールンスター〉の待つ【サードニクスヘヴン】へ」

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~

シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。 主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。 追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。 さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。 疫病? これ飲めば治りますよ? これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

企業再生のプロ、倒産寸前の貧乏伯爵に転生する 

namisan
ファンタジー
数々の倒産寸前の企業を立て直してきた敏腕コンサルタントの男は、過労の末に命を落とし、異世界で目を覚ます。  転生先は、帝国北部の辺境にあるアインハルト伯爵家の若き当主、アレク。  しかし、そこは「帝国の重荷」と蔑まれる、借金まみれで領民が飢える極貧領地だった。  凍える屋敷、迫りくる借金取り、絶望する家臣たち。  詰みかけた状況の中で、アレクは独自のユニーク魔法【構造解析(アナライズ)】に目覚める。  それは、物体の構造のみならず、組織の欠陥や魔法術式の不備さえも見抜き、再構築(クラフト)するチート能力だった。  「問題ない。この程度の赤字、前世の案件に比べれば可愛いものだ」  前世の経営知識と規格外の魔法で、アレクは領地の大改革に乗り出す。  痩せた土地を改良し、特産品を生み出し、隣国の経済さえも掌握していくアレク。  そんな彼の手腕に惹かれ、集まってくるのは一癖も二癖もある高貴な美女たち。 これは、底辺から這い上がった若き伯爵が、最強の布陣で自領を帝国一の都市へと発展させ、栄華を極める物語。

【第一部完結】転生99回目のエルフと転生1回目の少女は、のんびり暮らしたい!

DAI
ファンタジー
【第一部完結!】 99回のさよならを越えた、究極の『ただいま』 99回転生した最強エルフは、のんびり暮らしたいだけなのに――なぜか家族が増えていく。 99回も転生したエルフの魔法使いフィーネは、 もう世界を救うことにも、英雄になることにも飽きていた。 今世の望みはただひとつ。 ――森の奥の丸太小屋で、静かにのんびり暮らすこと。 しかしその願いは、 **前世が日本人の少女・リリィ(12歳)**を拾ったことで、あっさり崩れ去る。 女神の力を秘めた転生少女、 水竜の神・ハク、 精霊神アイリス、 訳ありの戦士たち、 さらには―― 猫だと思って連れ帰ったら王女だった少女まで加わり、 丸太小屋はいつの間にか“大所帯”に!? 一方その裏で、 魔神教は「女神の魂」と「特別な血」を狙い、 世界を揺るがす陰謀を進めていた。 のんびり暮らしたいだけなのに、 なぜか神々と魔王と魔神教に囲まれていくエルフ。 「……面倒くさい」 そう呟きながらも、 大切な家族を守るためなら―― 99回分の経験と最強の魔法で、容赦はしない。 これは、 最強だけど戦いたくないエルフと、 転生1回目の少女、 そして増え続ける“家族”が紡ぐ、 癒しと激闘の異世界スローライフファンタジー。

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

ジャングリラ~悪魔に屠られ魔王転生。死の森を楽園に変える物語~

とんがり頭のカモノハシ
ファンタジー
「別の世界から勇者を召喚する卑怯な手口」に業を煮やした堕天使・ルシファーにより、異世界へ魔王として転生させられた大学生・左丹龍之介。 先代・魔王が勇者により討伐されて100年――。 龍之介が見たものは、人魔戦争に敗れた魔族が、辺境の森で厳しい生活を余儀なくされている姿だった。 魔族の生活向上を目指し、龍之介は元魔王軍の四天王、悪魔公のリリス、フェンリルのロキア、妖狐の緋魅狐、古代龍のアモンを次々に配下に収めていく。 バラバラだった魔族を再び一つにした龍之介は、転生前の知識と異世界の人間の暮らしを参考に、森の中へ楽園を作るべく奔走するのだが……

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

処理中です...