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10 後悔
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祖母は社交界の重鎮でいつも母の代わりに大きなパーティーへ参加していた。社交場が好きなのだ。
そしていつも母へパーティーであったことを包み隠さず報告する。話好きな人でもあるので、母に話を聞いてほしかっただけなのだが、いつも話題にのぼるのが、父の本命の話で…。
当の本人は面白おかしく出来事を伝えているだけで、母も笑顔で受け流しているから、祖母は母が傷ついていることを察することが出来なかった。
コンコン…。
私室でブリジットが酒を嗜みながら、書類と睨めっこをしていると、扉を叩く音が響く。
ブリジットは確認していた書面から顔をあげて入室を促した。
「はい、どうぞ…。ぁあ…。シリル?」
王宮から戻ってきたシリルが顔を出した。
常に精悍な印象を相手に与えるシリルだったが、ブリジットは悲壮感が漂っているように見えた。
「母上…。顔が怖いですよ…」
「私に似てるお前がそれを言うかね?」
シリルの顔立ちは目鼻立ちがしっかりしている母に似ていた。いつからか、シリルは眉間に皺を寄せる癖があり、それは母から譲り受けたものだと自覚もしている。
「…」
シリルは反論する気持ちにもなれず、無言でブリジットの手元へ視線を移した。
「今…。財政管理の帳簿をね…。整理していてさ。久しぶりだから頭を悩ませてるわけだ…。メラニーがいたら悩まなくて済んだのに…。兄のブプレウム伯爵に似たのか?計算に長けた聡明な子だったのにな…。あぁ…。残念…」
ブリジットは嫁いできたばかりのメラニーへ家政を引き継いだときのことを思い出した。
グラジオラス公爵の経営管理は家令に任せていたが、王都邸宅の家政は代々公爵夫人が仕切っていた。もちろん、執事長の補佐ありきではある。
複雑な内容を覚えるまで時間がかかるだろうとブリジットの考えを余所に、メラニーは家計費の流れをすぐに理解して仕事へ取り組んだ。
「私の何が…。いけなかったのでしょう…」
いつの間にか、対面のソファへ腰掛けていたシリルが暗い面持ちで言葉を零す。
シリルがブリジットへ何か相談をすることは珍しく、内心ブリジットは驚いていたが、呆れた顔で辛辣に告げた。
「何を今更…。あの子…。社交パーティーに出たら、いつもオレリアと比べられてたじゃないの?貴方の心を占めてる?オレリアに勝てる気がしなくて、皆、泣く泣く貴方への求婚を諦めてたのに…。ポッとでの田舎貴族に持っていかれたったんで僻んじゃってさ…。陰口叩くわ…。事実とは矛盾する悪評…。あの子にとっちゃぁ…。ここは居心地悪かったろうね…」
ブリジットは周囲を気にする性格ではない。そのブリジットでさえ、世間を騒がすメラニーの噂にうんざりしていた。
あまりにも酷いので、噂を否定することもあったが…。
「グラジオラス公爵様の気難しいご母堂まで、あの悪女に騙されてらっしゃる…」
「グラジオラス公爵家をあの悪女は乗っ取ろうとしているのに、気づかないなんて…。ブリジット様はなんて浅はかなのかしら…」
火の粉がブリジットまで飛びそうになったので、噂はあくまで噂として放置しておくようになった。
「私が結婚出来なかったのは…。私に問題があったからではないのですか?醜男だとか…」
シリルの呟きにブリジットはため息を吐く。
元々、シリルは自分の容姿に無頓着だ。
オレリアが選んだルシアンは王家という華々しい出自で、柔らかく優しい面持ちに民から好かれてはいたが、素朴な顔立ちをした青年であった。
オレリアは眉目秀麗な男が好きで、オレリアに振られたという事実から、シリルは自身の容姿がルシアンよりも劣っていると感じていた。
もし、生前のルシアンにこのことを告げようものなら彼は笑って「ケンカ、売ってる?」とシリルの認識を正してくれるだろうが、彼はもういない…。
ゴクリっと、一気にワインを煽ってブリジットはシリルヘ早口で捲したてる。
「はい?貴方ねぇ…。私と貴方のお父様の遺伝子で醜男が産まれるわけないでしょ?こんなに男前に育てあげたっていうのに、まぁ、問題はあったでしょうね。オレリアがルシアン陛下と結婚した当時の貴方の落ちこみよう。慰めようと下心ありありの令嬢を片っ端から振りまくって、そして、誰もいなくなった状態で、いざ、後継者のために婚活しようとしたときには、周りから目の保養ぐらいにしか見られなくなってさぁ。年齢的に釣り合う令嬢たちはもう人のものだし、若い子達からは悲恋の主人公扱いで勝手に憧れられてさぁ。貴方にはオレリアしかいないなんて遠巻きに見られるだけじゃなかった?」
シリルは母を怒らせてしまったようだ。
ブリジットが空になったグラスを机へ置くと、空気のように静かに控えていたスミスが二本目のワインの栓を抜き、ガラス製の容器へワインを移し替えた。柑橘系の甘い香りが室内へ広がる。
その香りに誘われて、シリルは懐かしそうにどこか遠くを見つめた。
「私が誘った令嬢の中で優しく笑いかけてくれたのは、メラニーだけだった…」
「そうだよ…。もう悲恋物語が暴走しちゃって、皆が貴方に壁作ってたのに…。豪快な娘がいるもんだと思ったら、田舎にこもっていてこちらの事情知らなかったんだから…。それでも、良い娘が来てくれたと喜んだのに…」
グラスへワインを注ごうとしたスミスの手が止まる。
「大奥様は…」
「何だい?どうしたの?言いたいことがあるなら最後まで言いな!」
スミスは白手袋を身につけていたが、手には汗が滲んでいた。そっとガラス製のカラフェを元の位置へ戻す。
「奥様のことが嫌いだったのでは?」
ブリジットはスミスの質問の意図が分からなかった。
「はっ?何で?可愛かったじゃない?明け透けに話す私にさぁ…。多少は物怖じしてたけど…。いつも笑顔で優しく対応してくれて、公爵夫人の仕事も頑張って覚えてくれてさぁ…。はぁ…。また、女主人の仕事が戻ってきて辟易するわ…。どうして、そんな子を嫌いになるの?なるわけないでしょ?」
「以前…。奥様が王太后様のことをどう思ってらっしゃるか…。大奥様にお尋ねしたことがありまして…」
「あったっけ?」
「はい…。世間では…。当時は王妃様でらっしゃいましたね…。奥様よりずっと旦那様にお似合いだと社交界で言われておいでだとお話しになられた際に…」
「あっ…。はいはい…」
「奥様は大奥様もそうお思いかとお尋ねに…」
「あっ…」
「大奥様は王太后様のことを子供の頃からの付き合いだから可愛く思うのは仕方ない…。あの二人が付き合っていた頃はこの家へ王太后様がお輿入れになられるのを期待していたと…」
「言ったかね…。いや…。言ったかも…」
「奥様を牽制なさっているのかと…」
「はい?いやいや…。確かにオレリアは可愛かったよ…。美人だしね。幼い時分から知っているから娘みたいに思ってたし…。将来は息子と結婚するだろうって…。けどそれが、どうしてメラニーを嫌いになるわけさ」
「つまり…。その言葉を聞いて…。メラニーは母上に嫌われていると思ったのか…」
「えっ?なんでなんで?気配り上手な嫁、何なら大好きだったよ…。そんな風に思っているんなら、私に聞いてくれれば良いじゃない?私のこと嫌いですか?って…。全否定するよ…」
「大奥様…。皆が大奥様のように、振舞えるわけではないのです…」
ブリジットがメラニーを嫌悪しているとスミスは勘繰っていたが、実際、メラニーはブリジットから嫌われていると感じたわけではない。
ただ、メラニーはブリジットとの会話で深く傷つくことはあった。
「えぇ!それって…。貴方たちが別れたのは…。私のせいでもあるわけ…」
ブリジットは顔を覆う。ブリジットの隣に座りなおすとシリルは母へ寄り添った。
「母上…。それは違います…。私がもっと早く、メラニーの…。妻の立場を慮るべきだったのです…」
「…」
執事は黙った。
スミスは他の使用人たちとは違いメラニーをグラジオラス公爵夫人として立てて仕えてきた。
たが、そこに「致し方なく…」という感情が含まれていたことを認めている。実質的にこの屋敷の女主人であるブリジットがメラニーを好きではないと勘違いしたからだ。
ブリジットの性格を考えれば、どれだけ愚かな推測だったか…。スミスには反省しかない。
だが、後悔しても全てが遅かったのだ…。
そしていつも母へパーティーであったことを包み隠さず報告する。話好きな人でもあるので、母に話を聞いてほしかっただけなのだが、いつも話題にのぼるのが、父の本命の話で…。
当の本人は面白おかしく出来事を伝えているだけで、母も笑顔で受け流しているから、祖母は母が傷ついていることを察することが出来なかった。
コンコン…。
私室でブリジットが酒を嗜みながら、書類と睨めっこをしていると、扉を叩く音が響く。
ブリジットは確認していた書面から顔をあげて入室を促した。
「はい、どうぞ…。ぁあ…。シリル?」
王宮から戻ってきたシリルが顔を出した。
常に精悍な印象を相手に与えるシリルだったが、ブリジットは悲壮感が漂っているように見えた。
「母上…。顔が怖いですよ…」
「私に似てるお前がそれを言うかね?」
シリルの顔立ちは目鼻立ちがしっかりしている母に似ていた。いつからか、シリルは眉間に皺を寄せる癖があり、それは母から譲り受けたものだと自覚もしている。
「…」
シリルは反論する気持ちにもなれず、無言でブリジットの手元へ視線を移した。
「今…。財政管理の帳簿をね…。整理していてさ。久しぶりだから頭を悩ませてるわけだ…。メラニーがいたら悩まなくて済んだのに…。兄のブプレウム伯爵に似たのか?計算に長けた聡明な子だったのにな…。あぁ…。残念…」
ブリジットは嫁いできたばかりのメラニーへ家政を引き継いだときのことを思い出した。
グラジオラス公爵の経営管理は家令に任せていたが、王都邸宅の家政は代々公爵夫人が仕切っていた。もちろん、執事長の補佐ありきではある。
複雑な内容を覚えるまで時間がかかるだろうとブリジットの考えを余所に、メラニーは家計費の流れをすぐに理解して仕事へ取り組んだ。
「私の何が…。いけなかったのでしょう…」
いつの間にか、対面のソファへ腰掛けていたシリルが暗い面持ちで言葉を零す。
シリルがブリジットへ何か相談をすることは珍しく、内心ブリジットは驚いていたが、呆れた顔で辛辣に告げた。
「何を今更…。あの子…。社交パーティーに出たら、いつもオレリアと比べられてたじゃないの?貴方の心を占めてる?オレリアに勝てる気がしなくて、皆、泣く泣く貴方への求婚を諦めてたのに…。ポッとでの田舎貴族に持っていかれたったんで僻んじゃってさ…。陰口叩くわ…。事実とは矛盾する悪評…。あの子にとっちゃぁ…。ここは居心地悪かったろうね…」
ブリジットは周囲を気にする性格ではない。そのブリジットでさえ、世間を騒がすメラニーの噂にうんざりしていた。
あまりにも酷いので、噂を否定することもあったが…。
「グラジオラス公爵様の気難しいご母堂まで、あの悪女に騙されてらっしゃる…」
「グラジオラス公爵家をあの悪女は乗っ取ろうとしているのに、気づかないなんて…。ブリジット様はなんて浅はかなのかしら…」
火の粉がブリジットまで飛びそうになったので、噂はあくまで噂として放置しておくようになった。
「私が結婚出来なかったのは…。私に問題があったからではないのですか?醜男だとか…」
シリルの呟きにブリジットはため息を吐く。
元々、シリルは自分の容姿に無頓着だ。
オレリアが選んだルシアンは王家という華々しい出自で、柔らかく優しい面持ちに民から好かれてはいたが、素朴な顔立ちをした青年であった。
オレリアは眉目秀麗な男が好きで、オレリアに振られたという事実から、シリルは自身の容姿がルシアンよりも劣っていると感じていた。
もし、生前のルシアンにこのことを告げようものなら彼は笑って「ケンカ、売ってる?」とシリルの認識を正してくれるだろうが、彼はもういない…。
ゴクリっと、一気にワインを煽ってブリジットはシリルヘ早口で捲したてる。
「はい?貴方ねぇ…。私と貴方のお父様の遺伝子で醜男が産まれるわけないでしょ?こんなに男前に育てあげたっていうのに、まぁ、問題はあったでしょうね。オレリアがルシアン陛下と結婚した当時の貴方の落ちこみよう。慰めようと下心ありありの令嬢を片っ端から振りまくって、そして、誰もいなくなった状態で、いざ、後継者のために婚活しようとしたときには、周りから目の保養ぐらいにしか見られなくなってさぁ。年齢的に釣り合う令嬢たちはもう人のものだし、若い子達からは悲恋の主人公扱いで勝手に憧れられてさぁ。貴方にはオレリアしかいないなんて遠巻きに見られるだけじゃなかった?」
シリルは母を怒らせてしまったようだ。
ブリジットが空になったグラスを机へ置くと、空気のように静かに控えていたスミスが二本目のワインの栓を抜き、ガラス製の容器へワインを移し替えた。柑橘系の甘い香りが室内へ広がる。
その香りに誘われて、シリルは懐かしそうにどこか遠くを見つめた。
「私が誘った令嬢の中で優しく笑いかけてくれたのは、メラニーだけだった…」
「そうだよ…。もう悲恋物語が暴走しちゃって、皆が貴方に壁作ってたのに…。豪快な娘がいるもんだと思ったら、田舎にこもっていてこちらの事情知らなかったんだから…。それでも、良い娘が来てくれたと喜んだのに…」
グラスへワインを注ごうとしたスミスの手が止まる。
「大奥様は…」
「何だい?どうしたの?言いたいことがあるなら最後まで言いな!」
スミスは白手袋を身につけていたが、手には汗が滲んでいた。そっとガラス製のカラフェを元の位置へ戻す。
「奥様のことが嫌いだったのでは?」
ブリジットはスミスの質問の意図が分からなかった。
「はっ?何で?可愛かったじゃない?明け透けに話す私にさぁ…。多少は物怖じしてたけど…。いつも笑顔で優しく対応してくれて、公爵夫人の仕事も頑張って覚えてくれてさぁ…。はぁ…。また、女主人の仕事が戻ってきて辟易するわ…。どうして、そんな子を嫌いになるの?なるわけないでしょ?」
「以前…。奥様が王太后様のことをどう思ってらっしゃるか…。大奥様にお尋ねしたことがありまして…」
「あったっけ?」
「はい…。世間では…。当時は王妃様でらっしゃいましたね…。奥様よりずっと旦那様にお似合いだと社交界で言われておいでだとお話しになられた際に…」
「あっ…。はいはい…」
「奥様は大奥様もそうお思いかとお尋ねに…」
「あっ…」
「大奥様は王太后様のことを子供の頃からの付き合いだから可愛く思うのは仕方ない…。あの二人が付き合っていた頃はこの家へ王太后様がお輿入れになられるのを期待していたと…」
「言ったかね…。いや…。言ったかも…」
「奥様を牽制なさっているのかと…」
「はい?いやいや…。確かにオレリアは可愛かったよ…。美人だしね。幼い時分から知っているから娘みたいに思ってたし…。将来は息子と結婚するだろうって…。けどそれが、どうしてメラニーを嫌いになるわけさ」
「つまり…。その言葉を聞いて…。メラニーは母上に嫌われていると思ったのか…」
「えっ?なんでなんで?気配り上手な嫁、何なら大好きだったよ…。そんな風に思っているんなら、私に聞いてくれれば良いじゃない?私のこと嫌いですか?って…。全否定するよ…」
「大奥様…。皆が大奥様のように、振舞えるわけではないのです…」
ブリジットがメラニーを嫌悪しているとスミスは勘繰っていたが、実際、メラニーはブリジットから嫌われていると感じたわけではない。
ただ、メラニーはブリジットとの会話で深く傷つくことはあった。
「えぇ!それって…。貴方たちが別れたのは…。私のせいでもあるわけ…」
ブリジットは顔を覆う。ブリジットの隣に座りなおすとシリルは母へ寄り添った。
「母上…。それは違います…。私がもっと早く、メラニーの…。妻の立場を慮るべきだったのです…」
「…」
執事は黙った。
スミスは他の使用人たちとは違いメラニーをグラジオラス公爵夫人として立てて仕えてきた。
たが、そこに「致し方なく…」という感情が含まれていたことを認めている。実質的にこの屋敷の女主人であるブリジットがメラニーを好きではないと勘違いしたからだ。
ブリジットの性格を考えれば、どれだけ愚かな推測だったか…。スミスには反省しかない。
だが、後悔しても全てが遅かったのだ…。
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