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高等部
175、アイク様到着
そうこうするうちに、アイク様が到着したと連絡があった。
迎えに出たボクたちの顔を見たとたん「あー……」と肩を落とし上を向くアイク様。
「わざわざ来てくださってありがとうございます!
今日はよろしくお願いしますね」
「私は同席するなというのでな。隣室で待機させてもらう。
アイク、クリスを頼む」
「いや、それはいいんだが。……私に何か言うことはないか?」
じとー、という視線を向けられてもなにがなにやら。
とりあえず、もう一回言っておくことにしました。
「……よろしくお願いします?」
首を傾げながら言ってみると、苦笑されてしまいました。
どうやら違ったみたいです。
「うん。それはもう聞いたね。
そうじゃなくってさあ!親友の俺に何か言うことはないって言ってんの!
絶対にジルと何かあっただろ。くそっ!」
くしゃくしゃっと髪をかき混ぜて(ボサボサ頭になっちゃったけどいいの?!王子様なのに!)今度はお兄様に向き直る。
「……ジル、元婚約者の私に言うことがあるだろう?私がクリスに婚約の打診をしたのを知っているはずだ。
却下したのは君だなどうせクリスには言っていなかったのだろう?」
そっち!なんで分かったの?!
「……えっとお。ミノくん、ボク、お兄様と結婚するお約束をしました。
あの、その……アイク様からの婚約のお話があったのを知らなくって……ごめんなさい?」
「うん。きっとクリスは知らないだろうと思っていたから、それはまあ仕方ないね。
こうなるだろうと思っていたし、ある意味諦めがついたといえばついたんだけど……まさかこんなときに……。
ジル、堪え性がなさすぎだろう。もう少し待てなかったのか?」
呆れたようにお兄様をジロリ。
睨まれたお兄様は平然とこう返しました。
「ジェシーとやらがクリスに執着しているようだったのでな。
付け入る隙を一部たりとも与えたくなかったのだ」
「それはそうだろうけどな……はぁ……」
「でもどうして分かったのですか?」
「いや、自分の顔を鏡でみてごらん?世界一幸せです、って書いてあるから」
「ええ?!お兄様、見てくださいっホントですか?」
「うむ。確かに今日のクリスはいつにもまして可愛らしい」
「そこでどうしてノロケに発展するの?!頼むから私の前では控えてくれ。これでもクリスに振られたのはそれなりに堪えているんだ」
あ!そうでした!
「……ごめんなさい、アイク様。
でも、あの、ミノくんは親友なので、結果的にアイク様がミノくんなら良かったっていうか……えっと、その……」
「……ミノもゆうのこと好きだったんだよ。親友としてもだけど、それ以上に」
ええ?!
がーん、とそのまま固まってしまったボクにミノくんが切なげな笑みを浮べた。
「はは。やっぱ気付いて無かったか!長期戦でいいくつもりでいたんだけどさ。……まあ、転生しちまったからな……。
ちぇ。もっと早く記憶……ごほん、ゆめを見てゆうのことに気付いてたら違ったのかな?」
「……あのねゆうはミノくんのこと親友として大好きだったけど……おんなじだったと思います。
だってジル様がいるから。ボクにとってお兄様は特別なのです」
「うん、知ってる。俺だってジル様推しだったしな。……あーあ!相手がリョウだったなら勝てたのに!残念!」
「リョウとミノくんじゃあ、比べ物にもならないよ。だって僕、ミノくんとジル様のお陰でまた毎日が楽しくなったんだもん」
「そっかあ……。じゃあ、まあしょうがねえな!さすがにジル様には勝てねえわ」
「「最推しだしね!」」
最後はハモってしまいました。
ミノくん、いえ、今はアイク様の気持ちが嬉しくて、切なくて。
ごめんね、って言うのも違うと思ってボクはこう言ったのでした。
「ミノくんも、アイク様も僕とボクを大事に思ってくれてありがとうございます」
うん、と頷いたアイク様は、俯いてはあーっと大きなため息をひとつ。
顔を上げた時には、いつものアイク様に戻っていました。
「ジル、ミノはゆうのことが大好きだった。ジルがクリスを想うのと同じように、ゆうのことを想ってたのだ。
だからミノの分も、アイクである私の分も……ゆうの、クリスのことを大切にしてくれ」
握った拳でトンと軽くお兄様の胸を突いた。
「ああ。無論そのつもりだ。……クリスを想ってくれたこと、礼を言う」
迎えに出たボクたちの顔を見たとたん「あー……」と肩を落とし上を向くアイク様。
「わざわざ来てくださってありがとうございます!
今日はよろしくお願いしますね」
「私は同席するなというのでな。隣室で待機させてもらう。
アイク、クリスを頼む」
「いや、それはいいんだが。……私に何か言うことはないか?」
じとー、という視線を向けられてもなにがなにやら。
とりあえず、もう一回言っておくことにしました。
「……よろしくお願いします?」
首を傾げながら言ってみると、苦笑されてしまいました。
どうやら違ったみたいです。
「うん。それはもう聞いたね。
そうじゃなくってさあ!親友の俺に何か言うことはないって言ってんの!
絶対にジルと何かあっただろ。くそっ!」
くしゃくしゃっと髪をかき混ぜて(ボサボサ頭になっちゃったけどいいの?!王子様なのに!)今度はお兄様に向き直る。
「……ジル、元婚約者の私に言うことがあるだろう?私がクリスに婚約の打診をしたのを知っているはずだ。
却下したのは君だなどうせクリスには言っていなかったのだろう?」
そっち!なんで分かったの?!
「……えっとお。ミノくん、ボク、お兄様と結婚するお約束をしました。
あの、その……アイク様からの婚約のお話があったのを知らなくって……ごめんなさい?」
「うん。きっとクリスは知らないだろうと思っていたから、それはまあ仕方ないね。
こうなるだろうと思っていたし、ある意味諦めがついたといえばついたんだけど……まさかこんなときに……。
ジル、堪え性がなさすぎだろう。もう少し待てなかったのか?」
呆れたようにお兄様をジロリ。
睨まれたお兄様は平然とこう返しました。
「ジェシーとやらがクリスに執着しているようだったのでな。
付け入る隙を一部たりとも与えたくなかったのだ」
「それはそうだろうけどな……はぁ……」
「でもどうして分かったのですか?」
「いや、自分の顔を鏡でみてごらん?世界一幸せです、って書いてあるから」
「ええ?!お兄様、見てくださいっホントですか?」
「うむ。確かに今日のクリスはいつにもまして可愛らしい」
「そこでどうしてノロケに発展するの?!頼むから私の前では控えてくれ。これでもクリスに振られたのはそれなりに堪えているんだ」
あ!そうでした!
「……ごめんなさい、アイク様。
でも、あの、ミノくんは親友なので、結果的にアイク様がミノくんなら良かったっていうか……えっと、その……」
「……ミノもゆうのこと好きだったんだよ。親友としてもだけど、それ以上に」
ええ?!
がーん、とそのまま固まってしまったボクにミノくんが切なげな笑みを浮べた。
「はは。やっぱ気付いて無かったか!長期戦でいいくつもりでいたんだけどさ。……まあ、転生しちまったからな……。
ちぇ。もっと早く記憶……ごほん、ゆめを見てゆうのことに気付いてたら違ったのかな?」
「……あのねゆうはミノくんのこと親友として大好きだったけど……おんなじだったと思います。
だってジル様がいるから。ボクにとってお兄様は特別なのです」
「うん、知ってる。俺だってジル様推しだったしな。……あーあ!相手がリョウだったなら勝てたのに!残念!」
「リョウとミノくんじゃあ、比べ物にもならないよ。だって僕、ミノくんとジル様のお陰でまた毎日が楽しくなったんだもん」
「そっかあ……。じゃあ、まあしょうがねえな!さすがにジル様には勝てねえわ」
「「最推しだしね!」」
最後はハモってしまいました。
ミノくん、いえ、今はアイク様の気持ちが嬉しくて、切なくて。
ごめんね、って言うのも違うと思ってボクはこう言ったのでした。
「ミノくんも、アイク様も僕とボクを大事に思ってくれてありがとうございます」
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顔を上げた時には、いつものアイク様に戻っていました。
「ジル、ミノはゆうのことが大好きだった。ジルがクリスを想うのと同じように、ゆうのことを想ってたのだ。
だからミノの分も、アイクである私の分も……ゆうの、クリスのことを大切にしてくれ」
握った拳でトンと軽くお兄様の胸を突いた。
「ああ。無論そのつもりだ。……クリスを想ってくれたこと、礼を言う」
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