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高等部
179、最強の魔除け
キョトンとするボクに、アイク様は苦笑しました。
「やっぱり気付いて無かったんだ。
……そこ、見えてるよ」
そこ、と指さされたのは……肩?
「何もありませんけど?」
「ここ」
指でチョンとつつかれました。
首?
え?首に何が……
と、ハッと思い出しました。
「お兄様?!」
慌てて壁についている鏡を覗けば……襟元の見えるか見えないかギリギリの位置にお兄様の噛んだ跡。
強くかまれたわけではないので、小さく薄いものでしたが、ピンク色に点々と跡が付いておりました。
「ひゃあああ!!な、なんてことっ!!」
かあああ、っと顔に血が昇ります。
「普通にしてたら見えないけど、上から覗くと見える位置だな。
つまり、クリスと一定の距離をとっていれば見えないけれど、すぐ後ろや近くで覗き込むようにすれば見える位置。
強烈な牽制だな、これは」
「昨日何したの?」と頬を少し赤くしたアイク様に「プロポーズで、夢みたいだからぶってくださいって言って、そうしたらぶてないから代わりにって……」と教えるボク。
すると呆れたように目をまあるくして「なにやってんの君たち……」と言われてしまいました。
何やってるのかって?プロポーズですってば。
ちょっとごめんね、とアイク様がボクのシャツの上のボタンを一つ開け、襟元をほんの少し寛げました。
少し離れたところからボクをじっと見つめ、「うん、これならいいか」と頷きます。
「何をしているのですか?」
「ん?リョウにクリスの首を見せるのは癪だが、仕方ない。
魔除けにちゃんと魔除けをしてもらおうと思ってね。
クリスが誰のものか、リョウに教えてやるんだよ」
「噛み跡で?」
「うん。噛み跡で。
クリス、分かってないのかな?それ、マーキングだろう?
クリスは俺のものだ、って主張しているんだ」
えええ?「夢じゃないよ」って教えるためにしたんじゃなく?
まさかのマーキング!ひゃあああ!
「ものすごい独占欲だな、全く。
私に対する牽制も入っているのだろう。なんて心の狭いヤツだ」
「こ、これ、これ、普通にしてても見えましたか?
お父様とお母様と朝食をとったばかりなのです!もしかして、二人にも……」
お父様やお母様も気付いてたりした?
はわわ!
狼狽えるボクの頭にアイク様がポンと手を置きます。
「落ち付いて、クリス。私は君を抱きしめたときに気付いた。
すぐ横か後ろに立つか、覗き込むようにしなければ見えない。
食事の際のお二人の席は?」
「向かい側です。ボクの隣はお兄様なので」
「ジル……全く……。まあ、隣でないなら気付いてはいないと思うぞ?…たぶんな。
だが、リョウには気付いてもらおう。そのためのマーキングだろうからね」
そうだったのですね!
お兄様ったら、同席しない代わりにそんなことを……。
さすがにちょっと恥ずかしいです……。
なのにアイク様はどこか楽しそう。
「いやあ、リョウがこれを見てどんな顔をするのかと思ってな。
つまるところ、クリスがそれを許した、ということだからね。
大丈夫。私が同席しているからには、クリスには手出しさせない。
安心して任せて欲しい。
隣の部屋にはジルがいるんだろう?何かあればすっ飛んで来るはずだしね」
そう言われたら、ボクまでちょこっとワクワクしてきました。
アイク様もいる。それにすぐ隣にはお兄様も。
ここはボクのホームです。リョウが何を言おうと何をしようと、負ける気がしません。
ボクのことまで勝手に「自分のもの」だと思っているリョウ。
彼に「ボクはお兄様のものなので!」と見せつけてやったら、どんな顔をするでしょう。
リョウもそろそろ知るべきです。この世界の主役はリョウではないのだと。
あ。
そういえば……
「アイク様。まだ言っていなかったことがあります。
あの、またミノくんだって知らなかったので、内緒にしていたのですが……。
ブリードさんはただのトカゲではありません。
実は守神さまという土地神さまで、もともとはブリザードドラゴンなのです。
それで今はボクとお兄様に守護を与えてくださっております。
今もここで待機していて、何かあれば助けてくれるそうです」
「………は?いや、待って?え?神様?ブリザードドラゴンって何?
そんな設定あった?え?
ここラブ☆レボだよね?ファンタジーじゃなく恋愛ゲームじゃねえの?
どぅいうこと?!」
ミノくん、壊れました。
「やっぱり気付いて無かったんだ。
……そこ、見えてるよ」
そこ、と指さされたのは……肩?
「何もありませんけど?」
「ここ」
指でチョンとつつかれました。
首?
え?首に何が……
と、ハッと思い出しました。
「お兄様?!」
慌てて壁についている鏡を覗けば……襟元の見えるか見えないかギリギリの位置にお兄様の噛んだ跡。
強くかまれたわけではないので、小さく薄いものでしたが、ピンク色に点々と跡が付いておりました。
「ひゃあああ!!な、なんてことっ!!」
かあああ、っと顔に血が昇ります。
「普通にしてたら見えないけど、上から覗くと見える位置だな。
つまり、クリスと一定の距離をとっていれば見えないけれど、すぐ後ろや近くで覗き込むようにすれば見える位置。
強烈な牽制だな、これは」
「昨日何したの?」と頬を少し赤くしたアイク様に「プロポーズで、夢みたいだからぶってくださいって言って、そうしたらぶてないから代わりにって……」と教えるボク。
すると呆れたように目をまあるくして「なにやってんの君たち……」と言われてしまいました。
何やってるのかって?プロポーズですってば。
ちょっとごめんね、とアイク様がボクのシャツの上のボタンを一つ開け、襟元をほんの少し寛げました。
少し離れたところからボクをじっと見つめ、「うん、これならいいか」と頷きます。
「何をしているのですか?」
「ん?リョウにクリスの首を見せるのは癪だが、仕方ない。
魔除けにちゃんと魔除けをしてもらおうと思ってね。
クリスが誰のものか、リョウに教えてやるんだよ」
「噛み跡で?」
「うん。噛み跡で。
クリス、分かってないのかな?それ、マーキングだろう?
クリスは俺のものだ、って主張しているんだ」
えええ?「夢じゃないよ」って教えるためにしたんじゃなく?
まさかのマーキング!ひゃあああ!
「ものすごい独占欲だな、全く。
私に対する牽制も入っているのだろう。なんて心の狭いヤツだ」
「こ、これ、これ、普通にしてても見えましたか?
お父様とお母様と朝食をとったばかりなのです!もしかして、二人にも……」
お父様やお母様も気付いてたりした?
はわわ!
狼狽えるボクの頭にアイク様がポンと手を置きます。
「落ち付いて、クリス。私は君を抱きしめたときに気付いた。
すぐ横か後ろに立つか、覗き込むようにしなければ見えない。
食事の際のお二人の席は?」
「向かい側です。ボクの隣はお兄様なので」
「ジル……全く……。まあ、隣でないなら気付いてはいないと思うぞ?…たぶんな。
だが、リョウには気付いてもらおう。そのためのマーキングだろうからね」
そうだったのですね!
お兄様ったら、同席しない代わりにそんなことを……。
さすがにちょっと恥ずかしいです……。
なのにアイク様はどこか楽しそう。
「いやあ、リョウがこれを見てどんな顔をするのかと思ってな。
つまるところ、クリスがそれを許した、ということだからね。
大丈夫。私が同席しているからには、クリスには手出しさせない。
安心して任せて欲しい。
隣の部屋にはジルがいるんだろう?何かあればすっ飛んで来るはずだしね」
そう言われたら、ボクまでちょこっとワクワクしてきました。
アイク様もいる。それにすぐ隣にはお兄様も。
ここはボクのホームです。リョウが何を言おうと何をしようと、負ける気がしません。
ボクのことまで勝手に「自分のもの」だと思っているリョウ。
彼に「ボクはお兄様のものなので!」と見せつけてやったら、どんな顔をするでしょう。
リョウもそろそろ知るべきです。この世界の主役はリョウではないのだと。
あ。
そういえば……
「アイク様。まだ言っていなかったことがあります。
あの、またミノくんだって知らなかったので、内緒にしていたのですが……。
ブリードさんはただのトカゲではありません。
実は守神さまという土地神さまで、もともとはブリザードドラゴンなのです。
それで今はボクとお兄様に守護を与えてくださっております。
今もここで待機していて、何かあれば助けてくれるそうです」
「………は?いや、待って?え?神様?ブリザードドラゴンって何?
そんな設定あった?え?
ここラブ☆レボだよね?ファンタジーじゃなく恋愛ゲームじゃねえの?
どぅいうこと?!」
ミノくん、壊れました。
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