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新たな目標
新法案2
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とにもかくにも、俺は醜い争いをしていたパパと公爵に叫んだ。
「聞いてくだされ!大事な話があるのです!」
そこに座って、と三人掛けのソファをさせば、右端と左端に分かれて座る二人。
大人げないにも程がありますよ?
まあ、話は進めてしまいますけれどもね。
俺は二人の前に立って、神妙な表情で指を立てる。
「ある法案を早急に施行して頂きたく」
「?法案?」
「いったいどのような?」
二人は先ほどまでくだらない言い争いをしていたのが嘘のように真面目な表情になって、同じ角度で首を傾げた。
お仕事が関わるとさすが息ぴったりですな。
二人が話を聞いてくれる体勢になったところで、俺は先ほどレオンとした話を聞かせた。
「同性婚を正式に認めるという法案です。
今、同性同士の婚姻はいわゆる事実婚の扱いになっているでしょう?
実際に貴族の間だと、お家騒動を防ぐ有効な手段として、嫡男以外は割と同性婚って当たり前になってるのに。
つまり、実情に法整備がおいついていないのですよ」
俺の話しにふむふむと頷く二人。
「確かに、恋愛相手が同性ということもままあること。問題は後継ができるか否か。しかし、サフィの言ったようにそれこそを理由に同性婚を選ぶ場合もあるからのう……」
「うむ。一応、法的にはあくまでも事実婚という扱いになるが、対外的にも夫婦と同様に扱われておりますし。正式に夫婦と認めても特に混乱はないのではないかと」
「しかし、今日やると決めてすぐ、というわけにもいかぬぞ?まずは具体的にどのように適用範囲を定めるかも決めねばなるまい。あえて正式に許可をしたことで嫡男がそれを希望したら後継はどうする?
そのあたり含め、まずは法案の草稿を……」
はい、そうですね!
ということで、ジャジャジャジャーン!
「実はそれについてはレオンが既に法案の草稿を纏めております!」
胸を張ってみせる俺に対し、驚愕の表情を浮かべる二人。
「いつそのようなものを?以前から考えておったのか?」
「えっとね。俺は聖女なのでレオンとも不通に結婚できるのですが、お披露目とか王城にお泊りしてた時にはまだ聖女だって分かってなかったでしょ?
その時にレオンが『将来に備えて』考えたみたい」
えへへ?愛だよねー?ちょっと重いけど。かなりショタってるけど。
愛であることは間違いない。
しかし大人二人は呆れかえった顔をして顔を手で覆って大きく息を吐く。
「……フィオネル、サフィはその時いくつだったかのう?」
「五歳のお披露目ですから、五歳ですね………」
はあー………。
またまたため息。
「……サフィ、我が息子ながら……なんというか……………重くなった時には私に相談するのだぞ?」
「うむ。私も最善を尽くすと約束しよう。まだサフィラスは子供なのだ。意に添わぬことをされそうになったのなら、ゲイルか私に相談するように」
い、いや、そんな重々しくならなくても……
「えっと。確かに俺もちょっとたくさんドンびいたけど、結局レオンが俺のこと大好きだったってことでしょ?
可愛いからよきです!
なので、なるはやで法案を通してくださいませ!ミカミカとキースの結婚式がしたいので!正式なやつ!
二人を同性婚第一号にしたらちょうどいいでしょ?高位貴族自ら見本となる、ってやつ!」
キラリ、とパパの目が光った。
「そういうことか!」
「そういうことなのです!」
ガシっと腕を組む俺とパパ。
ついでに公爵にはっぱをかける。
「公爵、二号になりたかったら頑張ってね?俺が結婚する前になんとかしてね?」
公爵は一瞬まるで子供のように幼げな表情を見せ、それから真っ赤になった。
「は……あ……さ、サフィラス……?そ、それはどういう……」
めっちゃくちゃ狼狽えまくり!
全く、こういう時にめっちゃ情けなくなるよね、この人。
ほんと、なんで冷血公なんてやってたの?意味わかんない。
「俺が結婚したらゲイルが一人になっちゃうでしょ。王宮にゲイルのお部屋作ってもらうとしても、俺の一番はレオンになっちゃうでしょ。
だからね。俺はゲイルが一番大事っていう人にゲイルに傍に居て欲しいの。ゲイルってば意外と寂しがりやだから。公爵くらい手がかかる人のほうがいいのかな、って」
ボン、と公爵の頭が爆発した。
「…………それは…………サフィラスの許可、と考えてよいのだろうか?」
「まあ、しょうがないから認めてあげる。もちろんゲイル次第だよ?頑張ってね?」
するとパパが俺の手をガシっと掴む。
「な、ならば私はどうだ?名実共にサフィラスのパパとなるのは?」
「浮気反対!重婚反対!ゲイルだけ大事にしてくれる人じゃなきゃダメですので!却下!」
ガクリとパパの肩が落ちた。
なので、こういって慰めてあげることにした。
「あのね、パパには俺がいるでしょお?
息子が増えるのですから、それでいいでしょ?」
久しぶりにほっぺにチュっとしてあげれば、とたんニコニコになるパパ。
うん。
長いこと王様という地位のために恋心を隠してきたんだろうけど。ごめんね?
俺ね、お母さまも大好きなの。
お母さまがいいっていっても、俺が嫌。パパのとなりはお母さま。これは譲れないのです。
「聞いてくだされ!大事な話があるのです!」
そこに座って、と三人掛けのソファをさせば、右端と左端に分かれて座る二人。
大人げないにも程がありますよ?
まあ、話は進めてしまいますけれどもね。
俺は二人の前に立って、神妙な表情で指を立てる。
「ある法案を早急に施行して頂きたく」
「?法案?」
「いったいどのような?」
二人は先ほどまでくだらない言い争いをしていたのが嘘のように真面目な表情になって、同じ角度で首を傾げた。
お仕事が関わるとさすが息ぴったりですな。
二人が話を聞いてくれる体勢になったところで、俺は先ほどレオンとした話を聞かせた。
「同性婚を正式に認めるという法案です。
今、同性同士の婚姻はいわゆる事実婚の扱いになっているでしょう?
実際に貴族の間だと、お家騒動を防ぐ有効な手段として、嫡男以外は割と同性婚って当たり前になってるのに。
つまり、実情に法整備がおいついていないのですよ」
俺の話しにふむふむと頷く二人。
「確かに、恋愛相手が同性ということもままあること。問題は後継ができるか否か。しかし、サフィの言ったようにそれこそを理由に同性婚を選ぶ場合もあるからのう……」
「うむ。一応、法的にはあくまでも事実婚という扱いになるが、対外的にも夫婦と同様に扱われておりますし。正式に夫婦と認めても特に混乱はないのではないかと」
「しかし、今日やると決めてすぐ、というわけにもいかぬぞ?まずは具体的にどのように適用範囲を定めるかも決めねばなるまい。あえて正式に許可をしたことで嫡男がそれを希望したら後継はどうする?
そのあたり含め、まずは法案の草稿を……」
はい、そうですね!
ということで、ジャジャジャジャーン!
「実はそれについてはレオンが既に法案の草稿を纏めております!」
胸を張ってみせる俺に対し、驚愕の表情を浮かべる二人。
「いつそのようなものを?以前から考えておったのか?」
「えっとね。俺は聖女なのでレオンとも不通に結婚できるのですが、お披露目とか王城にお泊りしてた時にはまだ聖女だって分かってなかったでしょ?
その時にレオンが『将来に備えて』考えたみたい」
えへへ?愛だよねー?ちょっと重いけど。かなりショタってるけど。
愛であることは間違いない。
しかし大人二人は呆れかえった顔をして顔を手で覆って大きく息を吐く。
「……フィオネル、サフィはその時いくつだったかのう?」
「五歳のお披露目ですから、五歳ですね………」
はあー………。
またまたため息。
「……サフィ、我が息子ながら……なんというか……………重くなった時には私に相談するのだぞ?」
「うむ。私も最善を尽くすと約束しよう。まだサフィラスは子供なのだ。意に添わぬことをされそうになったのなら、ゲイルか私に相談するように」
い、いや、そんな重々しくならなくても……
「えっと。確かに俺もちょっとたくさんドンびいたけど、結局レオンが俺のこと大好きだったってことでしょ?
可愛いからよきです!
なので、なるはやで法案を通してくださいませ!ミカミカとキースの結婚式がしたいので!正式なやつ!
二人を同性婚第一号にしたらちょうどいいでしょ?高位貴族自ら見本となる、ってやつ!」
キラリ、とパパの目が光った。
「そういうことか!」
「そういうことなのです!」
ガシっと腕を組む俺とパパ。
ついでに公爵にはっぱをかける。
「公爵、二号になりたかったら頑張ってね?俺が結婚する前になんとかしてね?」
公爵は一瞬まるで子供のように幼げな表情を見せ、それから真っ赤になった。
「は……あ……さ、サフィラス……?そ、それはどういう……」
めっちゃくちゃ狼狽えまくり!
全く、こういう時にめっちゃ情けなくなるよね、この人。
ほんと、なんで冷血公なんてやってたの?意味わかんない。
「俺が結婚したらゲイルが一人になっちゃうでしょ。王宮にゲイルのお部屋作ってもらうとしても、俺の一番はレオンになっちゃうでしょ。
だからね。俺はゲイルが一番大事っていう人にゲイルに傍に居て欲しいの。ゲイルってば意外と寂しがりやだから。公爵くらい手がかかる人のほうがいいのかな、って」
ボン、と公爵の頭が爆発した。
「…………それは…………サフィラスの許可、と考えてよいのだろうか?」
「まあ、しょうがないから認めてあげる。もちろんゲイル次第だよ?頑張ってね?」
するとパパが俺の手をガシっと掴む。
「な、ならば私はどうだ?名実共にサフィラスのパパとなるのは?」
「浮気反対!重婚反対!ゲイルだけ大事にしてくれる人じゃなきゃダメですので!却下!」
ガクリとパパの肩が落ちた。
なので、こういって慰めてあげることにした。
「あのね、パパには俺がいるでしょお?
息子が増えるのですから、それでいいでしょ?」
久しぶりにほっぺにチュっとしてあげれば、とたんニコニコになるパパ。
うん。
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