【完結】俺が聖女⁈いや、ねえわ!全力回避!(ゲイルの話)  ※番外編不定期更新

をち。「もう我慢なんて」書籍発売中

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第八章 これから

閑話休題 サフィール家、の前に…… 

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てことで、クリスを連れていざサフィール家……
の前に、フィオからダメ出しが出た。

「何日ぶりだと思っているんですか?!ようやくゲイルを手にしたと思えば、クリスに手を出され!一晩中一人で眠れずにいたんですよ!恋人の権利を行使します。ゲイルを要求します!」
「俺を要求?」
「クリス、サフィール家に行くのは明日です。いいですね?今日は私の時間です。異論は認めませんから」
「……まあそうなるよなあ……。明日はギルドにいる。サフィールに行く前に寄ってくれ」
「分かりました。では、明日」




担がれるようにして運ばれたのは……俺んちグリフィス邸

「なあ、なんで俺んち?」
「うちは人が多いので。あなたを誰にも見せたくありません」

これからは私の時間ですよね?
振り返ったフィオは笑顔なのに……怖え。
これから俺、何されんだ?


部屋に入った途端、ドンとベッドに突き飛ばされる。
俺はあっという間にフィオの下。
性急に服をはだけられ、首筋に顔をうずめられた。

「お、おい!逃げねえから慌てんなよ」

ガブリ!

「いてえ!」

嘘だろ?頸動脈に噛みつかれてた?!
ギリイ、と首筋にフィオの歯が食い込む。
動物的本能が動くなと俺に告げた。

「……っ……」

プツっと皮膚が破れ、血が溢れたのが分かった。
それをべろりと舌で舐めあげられる。
食われる!
背筋がゾクリとした。
それなのに……食われてもいいと思っちまった。
俺の血と肉がフィオの中に……その想像はどこか甘美な喜びを俺にもたらした。

あーあ。
被虐趣味なんてねえはずなのになあ。フィオ。

じゅる、と美味そうに血をすするフィオ。
俺の血に酩酊したかのようにその瞳孔は開き、碧い瞳が黒に染まっていた。
まるで魔王だな。
嬉しそうにお前、何飲んでんだよ。

フィオは俺の体中に噛み跡をつけ、にじむ血を舐め取った。
痛いはずなのに、その痛みをもたらすのがフィオだと思うとその痛みはずくりとした甘さに代わる。
どこか陶酔にもにた感覚。
俺はまるで供物のようにフィオに俺をささげるのだ。

俺はこれまでほぼ強者の側にいた。
権力、財力、魔力……。
その俺が自ら進んで首を差し出している。
喜んで食らわれる側になっている。

いつしか俺は抗うことも忘れクスクスと笑っていた。

そんな俺にフィオが満足そうに愉悦に満ちた笑みを浮かべた。

「あなたの背はクリスに預けたのかもしれません。でもあなたの命を預かるのは私です。いいですね?」

「当たり前のことを言うな。今更だろ?……満足したか?」

頷くのを見て、よし、と頭を引き寄せる。
なあ、フィオ。俺はお前になら食われてもいいよ。
もしも飢えた時には、俺の血を、肉を食え。
俺はフィオの血肉となってフィオとなって生きていく。

なんてな。

「ヒール」

みるみるうちに血が止まる。
だが……フィオの噛み跡はしばらく残すことにした。
転々と残る歯型を指でなぞる。俺の愛しい男の執着の証。

「……鎖みてえだな。俺をお前につなぐ鎖」
「ふふふ。それは素敵ですね」
「なくなる前につけろよ?」

フィオの瞳は元の穏やかさを取り戻している。

「お前もあんなになるんだな」
「……すみません。痛かったですか?」
「変な扉開けちまったじゃねえか。どうしてくれるんだよ」
「責任は取るつもりですよ?一生ね」
「ははは!じゃあ、さっさとこれなんとかしろ」

すっかり勃ちあがっちまった股間を指せば、フィオが甘やかに笑った。

「仰せのままに。10日ぶりです。優しくできないかもしれませんよ?」
「それこそいまさらだよ!好きにしろよ。言ったろ?お前だったらなんだっていいんだよ」




※※※※※※※※

今回は閑話休題ということで。ちょっといつもと違う耽美な二人をお楽しみくださいw
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