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第1章
第6話 蟹の脚は旨い。
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迷宮前を離れた俺は、一応迷宮の入り口を閉じておいた。
ん? 何でかって?
勝手に入られて面白いとこ見逃したら嫌じゃん?
そのまま、始まりの街へと足を向ける。
街は夜でも賑わっていた。
あちこちの酒場は喧騒にまみれている。
そこかしこで仲間の募集をかけていて、様々な種族が酒を飲み交わしている。
俺はそこそこ賑わっていて、旨そうな匂いがしてる店を見つけたので、入ってみる。
「いらっしゃっせー! お一人様でしょうか!? あちらの空いてるお席へどうぞー!」
忙しそうに走り回るスキンヘッドの店員に指差された一角にある、テーブル席に腰かけた。
店名は『蒼海の覇者』
中々に厨二センス溢れる名前だ。
ここ始まりの街は、全国から冒険者が集まる街だ。
陸路、海路、空路のインフラが整っている港町だけあって、海産物が旨いらしい。
俺はメニューから、適当な物を注文した。
まず出てきたのは、シーグレプル。うん、海葡萄だね。
傍らにはワカメの様なものが添えてある。
プチプチという食感と、程よい塩気が中々に旨い。
ワカメは酢の物の様にしてあるらしく、酸味が効いている。
注文していた清涼感のある酒によく合う。
ん? 未成年が飲酒していいのかって?
俺はこっちだと魔王ですよ。
向こうの法律とか今さら関係ないから。
次に出てきたのは、イカの塩辛の様なものと、イカメシ風の食い物だ。
塩辛の方は、辛味と苦味が程よく口の中でバランスを取っている。
今度は辛口の酒を頼んでいたので、これまた合う。
イカメシの方は、甘辛く味付けされており、メシに染み込んだイカの風味が絶妙なハーモニーを奏でている。
さて、ここでメインディッシュの登場。
蟹だ。
土鍋に昆布出汁が取られ、ふつふつと良い香りがしている。
蟹の足が並び、出汁の海へと還る事を今か今かとまちわびている。
まずはしゃぶしゃぶにしようと思い、蟹へと手を伸ばした。
ガシャーン!
割れる様な音が店内に響く。
チラッと見てみると、何やら酔っ払いが喧嘩をしている様だ。
知らん。興味ない。
俺はすぐに蟹へと視線を戻した。
「てめぇ! ふざけんじゃねぇぞ! それは俺の稼ぎで頼んだもんだろうが!」
「あぁん! ケチケチしてんじゃねぇよ! それに稼ぎなんて言うが、所詮薬草の採取クエストじゃねぇか!」
「っのやろ! 言いやがったな!」
蟹を手に取ろうとした俺の席に影が飛来した。
バガァンという音をたて、テーブルとその上にあった蟹が纏めて吹き飛んだ。
どうやら喧嘩していた内の片方が飛んできたらしい。
うん、殺すぞ?
ひとまず、飛んできたやつの頭を掴みベアクローの状態でぶらんとぶら下げた。
「いてててててて! なにしやがる! さっさと離せよこの野郎!」
よし、離してやろう。
もう一人の酔っ払い目掛けてぶん投げた。
そこら辺に居た客諸共吹き飛んだ。
酔っ払い共はそのまま俺の方に向かってきた。
辺りに居た酔っ払い全員ヒートアップしてるらしい。
そのまま、あらかた倒した後、蟹を食おうと再注文しようとしたら……
追い出された。
退屈凌ぎにもならない喧嘩だった上に、蟹を食い損ねた。
泣きながら、宿へと向かい、枕を濡らして床につくことになった。
とんだタイトル詐欺だと思った。
ん? 何でかって?
勝手に入られて面白いとこ見逃したら嫌じゃん?
そのまま、始まりの街へと足を向ける。
街は夜でも賑わっていた。
あちこちの酒場は喧騒にまみれている。
そこかしこで仲間の募集をかけていて、様々な種族が酒を飲み交わしている。
俺はそこそこ賑わっていて、旨そうな匂いがしてる店を見つけたので、入ってみる。
「いらっしゃっせー! お一人様でしょうか!? あちらの空いてるお席へどうぞー!」
忙しそうに走り回るスキンヘッドの店員に指差された一角にある、テーブル席に腰かけた。
店名は『蒼海の覇者』
中々に厨二センス溢れる名前だ。
ここ始まりの街は、全国から冒険者が集まる街だ。
陸路、海路、空路のインフラが整っている港町だけあって、海産物が旨いらしい。
俺はメニューから、適当な物を注文した。
まず出てきたのは、シーグレプル。うん、海葡萄だね。
傍らにはワカメの様なものが添えてある。
プチプチという食感と、程よい塩気が中々に旨い。
ワカメは酢の物の様にしてあるらしく、酸味が効いている。
注文していた清涼感のある酒によく合う。
ん? 未成年が飲酒していいのかって?
俺はこっちだと魔王ですよ。
向こうの法律とか今さら関係ないから。
次に出てきたのは、イカの塩辛の様なものと、イカメシ風の食い物だ。
塩辛の方は、辛味と苦味が程よく口の中でバランスを取っている。
今度は辛口の酒を頼んでいたので、これまた合う。
イカメシの方は、甘辛く味付けされており、メシに染み込んだイカの風味が絶妙なハーモニーを奏でている。
さて、ここでメインディッシュの登場。
蟹だ。
土鍋に昆布出汁が取られ、ふつふつと良い香りがしている。
蟹の足が並び、出汁の海へと還る事を今か今かとまちわびている。
まずはしゃぶしゃぶにしようと思い、蟹へと手を伸ばした。
ガシャーン!
割れる様な音が店内に響く。
チラッと見てみると、何やら酔っ払いが喧嘩をしている様だ。
知らん。興味ない。
俺はすぐに蟹へと視線を戻した。
「てめぇ! ふざけんじゃねぇぞ! それは俺の稼ぎで頼んだもんだろうが!」
「あぁん! ケチケチしてんじゃねぇよ! それに稼ぎなんて言うが、所詮薬草の採取クエストじゃねぇか!」
「っのやろ! 言いやがったな!」
蟹を手に取ろうとした俺の席に影が飛来した。
バガァンという音をたて、テーブルとその上にあった蟹が纏めて吹き飛んだ。
どうやら喧嘩していた内の片方が飛んできたらしい。
うん、殺すぞ?
ひとまず、飛んできたやつの頭を掴みベアクローの状態でぶらんとぶら下げた。
「いてててててて! なにしやがる! さっさと離せよこの野郎!」
よし、離してやろう。
もう一人の酔っ払い目掛けてぶん投げた。
そこら辺に居た客諸共吹き飛んだ。
酔っ払い共はそのまま俺の方に向かってきた。
辺りに居た酔っ払い全員ヒートアップしてるらしい。
そのまま、あらかた倒した後、蟹を食おうと再注文しようとしたら……
追い出された。
退屈凌ぎにもならない喧嘩だった上に、蟹を食い損ねた。
泣きながら、宿へと向かい、枕を濡らして床につくことになった。
とんだタイトル詐欺だと思った。
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