勇者として召喚されたが違ってたので魔王をやってみた件

スーラー担麺

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第11部 ~魔王の影~

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俺は、サイクロプスの上に仁王立ちで立ち尽くし興奮状態だったのが冷静を取り戻した所…
ヨースケは、ミラに駆け寄った。
「ミラ!!?大丈夫か?」
「しっかりしろ!」(HPは……良かった。まだ半分以下になってるけど…生きてる。)

「う…うぅ…」
「ヨ…スケさん…倒せ…たんですね…」
「良かった…私は、もう大丈夫です…後…少し休んだら…動けると思うので…」
ミラから、そう言われるとヨースケはミラを強く抱きしめた。

「ヨースケさん…痛いですよ…どうしたんですか?」
ミラは、照れで顔が赤く染まった。
「あぁ…ごめん…でも良かった。」

「ごめんなさい…心配かけて…」
「ありがとう…ヨースケさん。」
ミラもヨースケを優しく抱きしめた。
2人は、互いに顔を近寄らせ…
やがて、2人は…唇と唇を濃く重ね合わせた。

そして、2人だけの時間もいい感じに過ぎた頃…

「そろそろ出ようか。」
ヨースケは、立ち上がりミラに手を伸ばした。
「うん。」
ミラは、ヨースケの手を取り…ゆっくりと立ち上がって、ヨースケにカラダを支えてもらいながら歩き2人でボス部屋を出た。

ボス部屋を出た2人は、最後の部屋にたどり着く。
「ここの魔方陣に乗れば、ダンジョン入り口まで出られるわ…」
「やっと外に出られるね。」

「そうだね♪さぁ!!出よっか。」
2人は、魔方陣の上に乗ると魔方陣は、光り輝き2人は目を瞑った。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ミラは、目を開けるとダンジョン入り口に立っていた。
「ヨースケさん?ヨースケさん何処ですか?」

そこには、ヨースケの姿がなかった…
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

その頃…
「何で…この魔方陣反応しないんだよ!?」
「どうなってんだあぁぁ???」
ヨースケは、まだ…魔方陣がある部屋に居た。
「ハァ…ハァ…ダメだ…全然、さっきみたいに光もしないし…」
「詰んだあぁ…」
ヨースケは…魔方陣の中央で大の字に寝転がると、何だか今までの疲れがドッと襲ってきて、そのまま目を閉じて寝てしまった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
『ここは…何処なんだ?』
目を開けるとそこは、荒野が広がっていた。
そこには、人間とは思えない悍ましき姿をした者が俺を囲む様に集結していた。

魔王【皆、聞くがよい、これが最後の戦いになる。】
『ん?』
『何だ??最後の戦い?…カ…カラダが…勝手に動くんだけど!?』
魔王【彼処に見える城に、人間どもが我らに刃向かおうと集結している最後の城だ!!】
魔王【人間どもを根絶やしにし!我ら魔族の世界にしようじゃぁないか!!】
魔物全【ウオォォ!!!魔王様万歳!魔王様万歳!!】  
『魔王?話しが全然分からん…俺が魔王?どうなってるだ??』
魔王【全軍進行開始せよ!!】 
掛け声と共に集結していた魔族達は、地響きを立てながら進行して行った。

魔王(俺)は、透視魔法なのか分からないが魔法を使い、戦いの様子が鏡の様に映っていた。
そして、進行して数分で…空は、紅色に染まり城…周辺が火の海になった。
魔物A【人間ども!悪足掻きも、この程度か!】
【ガハハハッ!ガハハハッ!】
民(女性)【お願いです!この子だけは、見逃して下さい…】
赤ん坊を抱いた女性が命を乞う姿を武器を持った魔物は、眺めながら高笑いし…その女性を斬殺した。
城周辺では、酷い惨殺の光景が至る所で広がっていた。
その様な戦火の中、着飾った人々が集まる場所が映ったのである。
魔王【まだ、こんなにも!薄汚い人間共が生きていたか!】
【フッ!この私が手を下さなくとも、城の中では、時間の問題だな。】

貴族(男性)【もう…人類は、終わりだ…】
貴族(老婆)【そうじゃとも…世界中から集められし…第1精鋭部隊と光の勇者一行はバステニア宣戦で全滅…それに続き集められた第2精鋭部隊も全滅したんじゃ…今さら、人類に勝てる見込み何てありゃせんのじゃ…】
貴族(老人)【そうじゃの…あの光の勇者には、絶望したのぉ…名は…由紀、翔太、美奈、晃じゃったか?】
貴族(男性)【そうだ!!アイツらこの世界に期待を持たせて置きながら、何もせずに死んだと、言うではないか!】
貴族達は、それから光の勇者の愚痴をヒートアップして数々言い散らしていた中、城の扉が壊され…城の大広間に集まっていた貴族達は、抵抗も出来ずに殺された。
『何て酷い…でも、さっき貴族が言っていた光の勇者…由紀・翔太・美奈・晃って…アイツらの事じゃないのか?』
『アイツら死んだのか?』
《うっ…頭が…頭が痛い…》
突如と頭に激痛がはしり目を瞑った。

目を開けるとそこは…ダンジョンを出る為に訪れた魔方陣のある部屋だった。
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