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アルム四神編
第四話 : 少女の話
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その少女は、深淵の底から来たようで魔族の国の出身。
魔族は人間と同じような生活をしており、一つ人類と違う所があるとすれば、
魔族の国は非常に法に厳しいという事だ。
たった少しの事でも罪となり、軽い物ですら人類の法ではありえない罰則を与える事がある。
非常に厳しい法の国というよりかは、最早奴隷の国と言ってもいいだろう。
そんな劣悪な環境で、過ごしてきた少女は父親の犯した罪により、
国外追放という全10段階ある罰則の8番目の処罰を受けた。
父親は、少女の母と少女を切り捨て蒸発してしまった。
少女の母と少女は何もない道を歩き続け、時には暗い闇の中をさまよい、
時には動物を狩り、命を奪う事の残酷さを味わった。生き残るための人生を送り続けた。
国外追放を受けた数か月。
遂に母親は深淵の脱出口であろう希望の一筋の光が遠くに見えた。
あと数十里ばかりだろうか。親子はひたすら歩き続けた。
あれが幻覚だったら、もしや希望なんてのはないのはないか。
頭を働かせる余裕もないというのに、
こういう時に限って頭とは動いてしまうものだ。
しかし、このままここで生きていくのも過酷だ。
希望か絶望かもわからない光を頼る程、
この親子の胸にある生きる気力というのはないのだ。
歩く。歩く。歩き続ける。
光に向かってただ一直線に歩き続けた。
残り数理。もう少し。その日の晩。
途端に母が急に血を吐いた。少女は何が起きているのか、
どうしたのか、大丈夫なのか。
何もできない少女。消える焚火の炎。
どこからか響く動物の遠吠え。
闇の恐怖に怯えながら、何もできない自分の情けなさに悲観し、
ただ母に安否の声をかけ続けて、体制を変えて様子を見る事くらいしかできなかった。
それから数時間後、母は酷い高熱に襲われて息を引き取った。
闇の中、深淵月光が照らす母の表情。
――何もできなかった。
母は、亡くなる前に少女に言った。
「私の事はもう忘れて、あなただけでも幸せになりなさい。あなたの人生はこれからだもの
あの光に向かって歩き続けなさい。あなたはきっと幸せになれるわ」
その夜の少女の泣き続けた。ただ泣き続けた。
いつの間にか眠いっていたのだろうか。
あたりがうっすらと明るくなり始めた時、少女は目を覚ました。
亡くなった母の墓を小さい手で作る。
母の眠る墓の前で手を合わせ、少女は少し重たい荷物を持って歩き始めた。
少女は恐れず歩くが、もう体力も気力もなく、
ただあるのはあの光までたどり着くという事だ。
歩き続けて、残りは3kmという所まできた。
ここまで来ると、光がとても眩しく感じる。
それにしても、あまりに眩しすぎるような感覚がある。
そして、最初にはなかった一本の棒状の物があるように感じた。
ついに光の元までたどり着いた。
ゴールについた。やっと救われる。
そう思っていたが、その希望は一瞬にして打ち砕かれる事になる。
一本の長い線はどこまでも続く螺旋階段。
どこかの絵本で読んだことがある。
深淵の上にある世界の存在の事を。
この世界には深淵の上の光の国という世界の御伽噺を。
魔族と似たような見た目と生活をしている存在。
そして、光の国へは行くことができる。しかし手段は一つのみ。
明るく眩しい階段を昇り続ける事だけだ。
少女はその伝承にある光の国への道であると確信すると、一段、また一段と昇る。
長い長い階段をひたすら上がった。途中諦めそうになったが、
母の遺した言葉を思い出して、止まっても、また空な元気を振り絞って昇る。
どれほど昇っただろうか、もうわからない程長くここで上を目指しているような気がする。
降りる事はせず、下の景色はもう見ない。上だ。上だけを見る。
ついに光の先に何かがあるのが分かってきた。
ついにたどり着くのだろうか、光の国に。
「もう......すこ...し......もう...!すこし......っ!!」
胸を張り裂けそうな程大きい鼓動の音。体を軋ませながら動かくボロボロな心と体。
――少女が望んだ希望は、ついに叶った。
光の出口を抜けた。すると最初に映った景色は見知らぬ家。
ログハウスのような所に出てきた。
ここがどこなのかと考えていたが、もう体は限界で思考すらできなかった。
力を振り絞って歩こうとするが、その想いですら長くは持たず大きな音を立てて倒れてしまう。
気を失いそうになってしまう。ここで終わりなのかと諦めて瞼を閉じようとしたその時、
どこからか足音が聞こえたのだ。
知らない誰かが何か話しかけているように思えるが何を言っているかわからない。
されるがままにしていると、その謎の人物は水をゆっくり飲ませてくれた。
そして柔らかいベッドのような所に横にさせてくれて、温かいご飯も食べさせてくれた。
久しぶりのまともな食事、温かいベッド。
頬を温かい雫が伝っていくのを感じる。
ボロボロだった服も、いつの間にか少し大きい洋服に着替えられている。
そして、十分な睡眠をとった事により気力がある程度回復した。
睡眠を取り、謎の人物に聞かれた。
どこから来たのかと。
私は拙い言葉でだっとは思うが精一杯伝えた。これまでの長い旅の話を。
魔族は人間と同じような生活をしており、一つ人類と違う所があるとすれば、
魔族の国は非常に法に厳しいという事だ。
たった少しの事でも罪となり、軽い物ですら人類の法ではありえない罰則を与える事がある。
非常に厳しい法の国というよりかは、最早奴隷の国と言ってもいいだろう。
そんな劣悪な環境で、過ごしてきた少女は父親の犯した罪により、
国外追放という全10段階ある罰則の8番目の処罰を受けた。
父親は、少女の母と少女を切り捨て蒸発してしまった。
少女の母と少女は何もない道を歩き続け、時には暗い闇の中をさまよい、
時には動物を狩り、命を奪う事の残酷さを味わった。生き残るための人生を送り続けた。
国外追放を受けた数か月。
遂に母親は深淵の脱出口であろう希望の一筋の光が遠くに見えた。
あと数十里ばかりだろうか。親子はひたすら歩き続けた。
あれが幻覚だったら、もしや希望なんてのはないのはないか。
頭を働かせる余裕もないというのに、
こういう時に限って頭とは動いてしまうものだ。
しかし、このままここで生きていくのも過酷だ。
希望か絶望かもわからない光を頼る程、
この親子の胸にある生きる気力というのはないのだ。
歩く。歩く。歩き続ける。
光に向かってただ一直線に歩き続けた。
残り数理。もう少し。その日の晩。
途端に母が急に血を吐いた。少女は何が起きているのか、
どうしたのか、大丈夫なのか。
何もできない少女。消える焚火の炎。
どこからか響く動物の遠吠え。
闇の恐怖に怯えながら、何もできない自分の情けなさに悲観し、
ただ母に安否の声をかけ続けて、体制を変えて様子を見る事くらいしかできなかった。
それから数時間後、母は酷い高熱に襲われて息を引き取った。
闇の中、深淵月光が照らす母の表情。
――何もできなかった。
母は、亡くなる前に少女に言った。
「私の事はもう忘れて、あなただけでも幸せになりなさい。あなたの人生はこれからだもの
あの光に向かって歩き続けなさい。あなたはきっと幸せになれるわ」
その夜の少女の泣き続けた。ただ泣き続けた。
いつの間にか眠いっていたのだろうか。
あたりがうっすらと明るくなり始めた時、少女は目を覚ました。
亡くなった母の墓を小さい手で作る。
母の眠る墓の前で手を合わせ、少女は少し重たい荷物を持って歩き始めた。
少女は恐れず歩くが、もう体力も気力もなく、
ただあるのはあの光までたどり着くという事だ。
歩き続けて、残りは3kmという所まできた。
ここまで来ると、光がとても眩しく感じる。
それにしても、あまりに眩しすぎるような感覚がある。
そして、最初にはなかった一本の棒状の物があるように感じた。
ついに光の元までたどり着いた。
ゴールについた。やっと救われる。
そう思っていたが、その希望は一瞬にして打ち砕かれる事になる。
一本の長い線はどこまでも続く螺旋階段。
どこかの絵本で読んだことがある。
深淵の上にある世界の存在の事を。
この世界には深淵の上の光の国という世界の御伽噺を。
魔族と似たような見た目と生活をしている存在。
そして、光の国へは行くことができる。しかし手段は一つのみ。
明るく眩しい階段を昇り続ける事だけだ。
少女はその伝承にある光の国への道であると確信すると、一段、また一段と昇る。
長い長い階段をひたすら上がった。途中諦めそうになったが、
母の遺した言葉を思い出して、止まっても、また空な元気を振り絞って昇る。
どれほど昇っただろうか、もうわからない程長くここで上を目指しているような気がする。
降りる事はせず、下の景色はもう見ない。上だ。上だけを見る。
ついに光の先に何かがあるのが分かってきた。
ついにたどり着くのだろうか、光の国に。
「もう......すこ...し......もう...!すこし......っ!!」
胸を張り裂けそうな程大きい鼓動の音。体を軋ませながら動かくボロボロな心と体。
――少女が望んだ希望は、ついに叶った。
光の出口を抜けた。すると最初に映った景色は見知らぬ家。
ログハウスのような所に出てきた。
ここがどこなのかと考えていたが、もう体は限界で思考すらできなかった。
力を振り絞って歩こうとするが、その想いですら長くは持たず大きな音を立てて倒れてしまう。
気を失いそうになってしまう。ここで終わりなのかと諦めて瞼を閉じようとしたその時、
どこからか足音が聞こえたのだ。
知らない誰かが何か話しかけているように思えるが何を言っているかわからない。
されるがままにしていると、その謎の人物は水をゆっくり飲ませてくれた。
そして柔らかいベッドのような所に横にさせてくれて、温かいご飯も食べさせてくれた。
久しぶりのまともな食事、温かいベッド。
頬を温かい雫が伝っていくのを感じる。
ボロボロだった服も、いつの間にか少し大きい洋服に着替えられている。
そして、十分な睡眠をとった事により気力がある程度回復した。
睡眠を取り、謎の人物に聞かれた。
どこから来たのかと。
私は拙い言葉でだっとは思うが精一杯伝えた。これまでの長い旅の話を。
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