4 / 25
3. 朝から猫に襲われる?
しおりを挟む
朝の光が差し込み、白いカーテンを淡く染めている。雪は止んだだろうか。
いつもより、布団の中が暖かい。ぬくぬくと気持ち良い。
「んんっ」
隣から聞こえた寝息に、夢心地のまどろみが冷めていく。
「ん、おはよう……、ケイ」
柔らかな甘い声と、首に回された細い腕。
思わず飛び起きようとしたが、鋭い痛みが腰を襲う。
「い、痛っ!」
「大丈夫?」
ソラがパッと目を開き、心配そうに、俺の腰をツンツンと突っついた。
「おい、触るなよ!」
「だって、はじめてだったんでしょ?痛いよね、すごく……」
ソラは肩を震わせている。
「いくら恥ずかしかったからって、あんな情けなく、ソファから転げ落ちるなんてなんて、ねぇ」
「うるさい、ほっといて」
俺は枕にグッと顔を埋める。情けないだと?わかってるよ。
「お、男相手に、なんであんな真似したんだよッ」
「ちょっとキスしただけじゃないか」
「それだ!」
「中学生でもあるまいし、キスくらいで騒がないでよ」
ポンっと腰を叩かれ、俺は声にならない悲鳴を上げた。
「俺は、女の子が好きなの」
「いいじゃない、男でも女でも。ヤっちゃえば大した違いなんてないよ。多様性って言ったって、結局、身体のつくりは2種類しかないんだからさ」
ソラは意地悪そうに笑う。俺のノーマルな倫理観が、ガラガラと音を立てて、崩壊させられているのを感じた。
「じゃあ、つまり、ソラはそっちの人?」
「さてね、どうでしょう」
そう言うと、俺の真横にコロンと寝転んだ。顔が間近に迫り、男だと分かっていても、ドキッとする。
「ね、いまから試してみる?」
ソラはシャツの裾にそっと指先を滑り込ませる。
「もう勃たない」
「そう?朝の方が元気なんじゃない?」
スルスルと這う指先が、俺の敏感なところにたどり着く。
「や、やめろよ」
うわずる声では、なんの説得力もない。
「既成事実を作って、脅してしまえば居座れると思ったのに」
「は?なんだって?」
勢い余って起き上がろうとして、痛みで撃沈する。
「もう、仕方ないな」
苦笑しながら、俺の体をまたがるように乗ってきた。
「おい!いい加減にっ」
「いいから、寝てて」
穏やかで優しい手つきで、腰をマッサージしてくれる。ほどなくして痛みが和らいだ。
「あ、気持ちいい」
「こっちのマッサージも、うまいでしょ?」
確かに、そう、だな。
「つまり、ソラは行くところがないのか」
「うん」
「じゃあ、少しの間、ここにいれば?」
「え?」
「拾ってやるよ。その代わり、この腰が治るまで、カフェを手伝ってくれると助かる」
俺の言葉に、ソラは目を輝かせる。
「もちろんだよ! 飲食店は経験あるんだ。といっても、夜のお店だけどね」
「夜……?」
まぁ、いいか。
「一緒に暮らすのに、なにかルールはある?」
「いや、特にはないかな」
俺が言いかけると、ソラはニヤリと笑った。
「夜は、ちゃんとご主人様のベッドで寝るからね」
「違う! ソラはソファだ」
「えーー、一緒に寝た方が暖かいのに」
ぷくっと頬を膨らませた。その仕草が可愛くて、心臓が再びドキッとする。
「ラッキーだな!いいご主人様に拾われた」
「その、ご主人様ってやめろよ」
「にゃーーん」
ソラは甘い声で鳴くと、俺の頬にキスをした。
「こら、やめろ!」
こうして、俺とソラの奇妙な同居生活が幕を開けた。
いつもより、布団の中が暖かい。ぬくぬくと気持ち良い。
「んんっ」
隣から聞こえた寝息に、夢心地のまどろみが冷めていく。
「ん、おはよう……、ケイ」
柔らかな甘い声と、首に回された細い腕。
思わず飛び起きようとしたが、鋭い痛みが腰を襲う。
「い、痛っ!」
「大丈夫?」
ソラがパッと目を開き、心配そうに、俺の腰をツンツンと突っついた。
「おい、触るなよ!」
「だって、はじめてだったんでしょ?痛いよね、すごく……」
ソラは肩を震わせている。
「いくら恥ずかしかったからって、あんな情けなく、ソファから転げ落ちるなんてなんて、ねぇ」
「うるさい、ほっといて」
俺は枕にグッと顔を埋める。情けないだと?わかってるよ。
「お、男相手に、なんであんな真似したんだよッ」
「ちょっとキスしただけじゃないか」
「それだ!」
「中学生でもあるまいし、キスくらいで騒がないでよ」
ポンっと腰を叩かれ、俺は声にならない悲鳴を上げた。
「俺は、女の子が好きなの」
「いいじゃない、男でも女でも。ヤっちゃえば大した違いなんてないよ。多様性って言ったって、結局、身体のつくりは2種類しかないんだからさ」
ソラは意地悪そうに笑う。俺のノーマルな倫理観が、ガラガラと音を立てて、崩壊させられているのを感じた。
「じゃあ、つまり、ソラはそっちの人?」
「さてね、どうでしょう」
そう言うと、俺の真横にコロンと寝転んだ。顔が間近に迫り、男だと分かっていても、ドキッとする。
「ね、いまから試してみる?」
ソラはシャツの裾にそっと指先を滑り込ませる。
「もう勃たない」
「そう?朝の方が元気なんじゃない?」
スルスルと這う指先が、俺の敏感なところにたどり着く。
「や、やめろよ」
うわずる声では、なんの説得力もない。
「既成事実を作って、脅してしまえば居座れると思ったのに」
「は?なんだって?」
勢い余って起き上がろうとして、痛みで撃沈する。
「もう、仕方ないな」
苦笑しながら、俺の体をまたがるように乗ってきた。
「おい!いい加減にっ」
「いいから、寝てて」
穏やかで優しい手つきで、腰をマッサージしてくれる。ほどなくして痛みが和らいだ。
「あ、気持ちいい」
「こっちのマッサージも、うまいでしょ?」
確かに、そう、だな。
「つまり、ソラは行くところがないのか」
「うん」
「じゃあ、少しの間、ここにいれば?」
「え?」
「拾ってやるよ。その代わり、この腰が治るまで、カフェを手伝ってくれると助かる」
俺の言葉に、ソラは目を輝かせる。
「もちろんだよ! 飲食店は経験あるんだ。といっても、夜のお店だけどね」
「夜……?」
まぁ、いいか。
「一緒に暮らすのに、なにかルールはある?」
「いや、特にはないかな」
俺が言いかけると、ソラはニヤリと笑った。
「夜は、ちゃんとご主人様のベッドで寝るからね」
「違う! ソラはソファだ」
「えーー、一緒に寝た方が暖かいのに」
ぷくっと頬を膨らませた。その仕草が可愛くて、心臓が再びドキッとする。
「ラッキーだな!いいご主人様に拾われた」
「その、ご主人様ってやめろよ」
「にゃーーん」
ソラは甘い声で鳴くと、俺の頬にキスをした。
「こら、やめろ!」
こうして、俺とソラの奇妙な同居生活が幕を開けた。
1
あなたにおすすめの小説
【完結】ここで会ったが、十年目。
N2O
BL
帝国の第二皇子×不思議な力を持つ一族の長の息子(治癒術特化)
我が道を突き進む攻めに、ぶん回される受けのはなし。
(追記5/14 : お互いぶん回してますね。)
Special thanks
illustration by おのつく 様
X(旧Twitter) @__oc_t
※ご都合主義です。あしからず。
※素人作品です。ゆっくりと、温かな目でご覧ください。
※◎は視点が変わります。
彼の想いはちょっと重い
なかあたま
BL
幼少期、心矢に「結婚してほしい」と告げられた優希は「お前が高校生になっても好きな人がいなかったら、考えてやらなくもない」と返事をした。
数年後、高校生になった心矢は優希へ結婚してほしいと申し出る。しかし、約束をすっかり忘れていた優希は二ヶ月だけ猶予をくれ、と告げる。
健全BL
年下×年上
表紙はhttps://www.pixiv.net/artworks/140379292様からお借りしました。
【完結・BL】胃袋と掴まれただけでなく、心も身体も掴まれそうなんだが!?【弁当屋×サラリーマン】
彩華
BL
俺の名前は水野圭。年は25。
自慢じゃないが、年齢=彼女いない歴。まだ魔法使いになるまでには、余裕がある年。人並の人生を歩んでいるが、これといった楽しみが無い。ただ食べることは好きなので、せめて夕食くらいは……と美味しい弁当を買ったりしているつもりだが!(結局弁当なのかというのは、お愛嬌ということで)
だがそんなある日。いつものスーパーで弁当を買えなかった俺はワンチャンいつもと違う店に寄ってみたが……────。
凄い! 美味そうな弁当が並んでいる!
凄い! 店員もイケメン!
と、実は穴場? な店を見つけたわけで。
(今度からこの店で弁当を買おう)
浮かれていた俺は、夕飯は美味い弁当を食べれてハッピ~! な日々。店員さんにも顔を覚えられ、名前を聞かれ……?
「胃袋掴みたいなぁ」
その一言が、どんな意味があったなんて、俺は知る由もなかった。
******
そんな感じの健全なBLを緩く、短く出来ればいいなと思っています
お気軽にコメント頂けると嬉しいです
■表紙お借りしました
刺されて始まる恋もある
神山おが屑
BL
ストーカーに困るイケメン大学生城田雪人に恋人のフリを頼まれた大学生黒川月兎、そんな雪人とデートの振りして食事に行っていたらストーカーに刺されて病院送り罪悪感からか毎日お見舞いに来る雪人、罪悪感からか毎日大学でも心配してくる雪人、罪悪感からかやたら世話をしてくる雪人、まるで本当の恋人のような距離感に戸惑う月兎そんなふたりの刺されて始まる恋の話。
【完結】抱っこからはじまる恋
* ゆるゆ
BL
満員電車で、立ったまま寄りかかるように寝てしまった高校生の愛希を抱っこしてくれたのは、かっこいい社会人の真紀でした。接点なんて、まるでないふたりの、抱っこからはじまる、しあわせな恋のお話です。
ふたりの動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります。
YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!
完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
BLoveさまのコンテストに応募しているお話を倍以上の字数増量でお送りする、アルファポリスさま限定版です!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
悪役令息に転生した俺は推しの為に舞台から退場する
スノウマン(ユッキー)
BL
前世の記憶を思い出したアレクシスは悪役令息に転生したことに気づく。このままでは推しである義弟ノアが世界を救った後も幸せになれない未来を迎えてしまう。それを回避する為に、俺は舞台から退場することを選んだ。全てを燃やし尽くす事で。
そんな俺の行動によってノアが俺に執着することになるとも知らずに。
イケメンダブルセンターとアンチ>ファンな平凡な俺
スノウマン(ユッキー)
BL
アイドルグループ【オーバーウェルミング】は圧倒的な歌唱力の深山影月、圧倒的なパフォーマンス力の漣陽太、そして圧倒的な平凡力な俺間桐真緒の3人で結成されている。
大人気の二人と違いアンチしかいない俺だが、メンバーからもファンからも愛される日が果たしてくるのか!?
入社1ヶ月のワンコ系男子が、知らずのうちに射止めたのはイケメン社長!?
monteri
BL
CM制作会社の新入社員、藤白純太は入社1ヶ月で教育係の先輩が過労で倒れたため、特別なクライアントの担当を引き継ぐことになる。
そのクライアントは、女子禁制ミーハー厳禁の芸能事務所だった。
主人公の無知で純なところに、翻弄されたり、骨抜きにされるイケメン社長と、何も知らない純太がドキドキするお話です。
※今回の表紙はAI生成です
※小説家になろうにも公開してます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる