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第5章 ◇怒涛の 1st WEEK
◆4 思い切りよく、美しく①
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ユキは。
いつもはあまりしていなかったメイクに、かなり力を入れていた。
アイツの肌は元々とても肌理が細かく、それを活かしたベースメイクは毛穴も見えない仕上がりで……陶器のように滑らかだった。
そしてグレーとラベンダーを基調にしたアイメイク。
濡れたような艶と輝きがとても美しく、グラデーションやラメの効かせかたが実にこなれていて、女子のメイクテクを完全に使いこなしている。アイラインはボルドーで隠し気味に細く入れ、マスカラはクリアタイプのものを使ってここでも艶を強調する。
仕上げとして、アイラインと同色のボルドー系のグロスを唇の中心に軽く乗せると。
目元が印象的な、派手過ぎないフォーマルメイクの完成、となる。
元々綺麗な顔をしているが、ひと目でハッとしてしまうような、繊細な美しさを創り上げていたのだ。
ファッションも、普段はシンプルなスーツスタイルで、アクセサリーがロックテイスト、という感じを通していたが。
今回は、レディースっぽいデザインの白いミリタリージャケットと、インナーにはグレーのシャツ。10代のユキの繊細さを生かしたモノトーンのコーデは、メイクの色合いともリンクして良く似合っていた。
(白ジャケット着こなすって結構難しいのに、カッコいいな)
最後にアクセサリーはいつものボディピアスに加え、長めの鎖とビジューが揺れるタイプのロングピアス。石はアイシャドウとお揃いのラベンダー色。多分、タンザナイトだろう。それを左耳だけに付けて。
ジャケットを肩から羽織って自撮りをした写真は、もう。
性別不明の美しいレプリカント――
まるでファッション雑誌のモデルのような、ホストの「ユキ」という存在が、出来上がっていた……
『はあぁ……』
その出来映えに、俺と泉水さんの口からは同じような溜息が漏れる。
寝惚け顔のユキがぽやっとしたまま、洗顔、歯磨きなどを済ませ、完璧なメイクを仕上げるまでの動画。
それが、こんなにウケたのは――「変身」と言ってもいいくらいの、この最終形態の美しさがあってこそ、なんだなぁと理解した。
『顔面尊い』
『メイク動画で癒されるのは何故』
『仕上がりが美しすぎる』
『説明が丁寧だし、ずっと見ていられる』
『朝弱いのに、一生懸命メイクしてるの共感』
……などなど。
皆、うっとりと見惚れている雰囲気が伝わってくる。
確かにこの動画を見終わると、いつの間にかファン目線になってしまう。よくぞここまで仕上げた!みたいな気持ちになるから不思議だ。
「……美しいって、武器なんだねぇ」
ほぅ、ともう一度溜息を吐いたのは泉水さんだ。
「うん……それにはホント同意する」
ユキのテンションはいつもと変わらず低め、だけど、それでも必死に伝えようと頑張っている姿が良い、という意見も多い。「いかにもホスト」っていう感じじゃなくて、普通っぽくて性格は真面目そう、だとか。
そしてやっぱり、使用前・使用後みたいな姿の落差。
最初のもっさりした登場の仕方と、完成形とのギャップが面白かった!という声が大半を占めていた。
そうユキは、自分の特技を最大限に活かした大胆な行動に出たのだ。
お見事、と言う他ない。
(ヤルなぁ、ユキのやつ)
いつもはあまりしていなかったメイクに、かなり力を入れていた。
アイツの肌は元々とても肌理が細かく、それを活かしたベースメイクは毛穴も見えない仕上がりで……陶器のように滑らかだった。
そしてグレーとラベンダーを基調にしたアイメイク。
濡れたような艶と輝きがとても美しく、グラデーションやラメの効かせかたが実にこなれていて、女子のメイクテクを完全に使いこなしている。アイラインはボルドーで隠し気味に細く入れ、マスカラはクリアタイプのものを使ってここでも艶を強調する。
仕上げとして、アイラインと同色のボルドー系のグロスを唇の中心に軽く乗せると。
目元が印象的な、派手過ぎないフォーマルメイクの完成、となる。
元々綺麗な顔をしているが、ひと目でハッとしてしまうような、繊細な美しさを創り上げていたのだ。
ファッションも、普段はシンプルなスーツスタイルで、アクセサリーがロックテイスト、という感じを通していたが。
今回は、レディースっぽいデザインの白いミリタリージャケットと、インナーにはグレーのシャツ。10代のユキの繊細さを生かしたモノトーンのコーデは、メイクの色合いともリンクして良く似合っていた。
(白ジャケット着こなすって結構難しいのに、カッコいいな)
最後にアクセサリーはいつものボディピアスに加え、長めの鎖とビジューが揺れるタイプのロングピアス。石はアイシャドウとお揃いのラベンダー色。多分、タンザナイトだろう。それを左耳だけに付けて。
ジャケットを肩から羽織って自撮りをした写真は、もう。
性別不明の美しいレプリカント――
まるでファッション雑誌のモデルのような、ホストの「ユキ」という存在が、出来上がっていた……
『はあぁ……』
その出来映えに、俺と泉水さんの口からは同じような溜息が漏れる。
寝惚け顔のユキがぽやっとしたまま、洗顔、歯磨きなどを済ませ、完璧なメイクを仕上げるまでの動画。
それが、こんなにウケたのは――「変身」と言ってもいいくらいの、この最終形態の美しさがあってこそ、なんだなぁと理解した。
『顔面尊い』
『メイク動画で癒されるのは何故』
『仕上がりが美しすぎる』
『説明が丁寧だし、ずっと見ていられる』
『朝弱いのに、一生懸命メイクしてるの共感』
……などなど。
皆、うっとりと見惚れている雰囲気が伝わってくる。
確かにこの動画を見終わると、いつの間にかファン目線になってしまう。よくぞここまで仕上げた!みたいな気持ちになるから不思議だ。
「……美しいって、武器なんだねぇ」
ほぅ、ともう一度溜息を吐いたのは泉水さんだ。
「うん……それにはホント同意する」
ユキのテンションはいつもと変わらず低め、だけど、それでも必死に伝えようと頑張っている姿が良い、という意見も多い。「いかにもホスト」っていう感じじゃなくて、普通っぽくて性格は真面目そう、だとか。
そしてやっぱり、使用前・使用後みたいな姿の落差。
最初のもっさりした登場の仕方と、完成形とのギャップが面白かった!という声が大半を占めていた。
そうユキは、自分の特技を最大限に活かした大胆な行動に出たのだ。
お見事、と言う他ない。
(ヤルなぁ、ユキのやつ)
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